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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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12月18日、名張市役所で開かれた名張まちなか再生委員会次期役員準備会とやらの話題である。

やなせ宿、すなわち旧細川邸の整備事業は、完全な失敗に終わった。眼もあてられぬほどの失敗である。むろんこれは、当方の個人的な認識にすぎない。だが、この認識を否定できる人間は、もしかしたらひとりも存在しないのではないか。立場上、たとえ口が裂けても失敗であったとはいえません、という人間はいるであろう。名張市役所のなかには、そんな人間がごろごろしていることであろう。しかし、どこからどうみても、どう考えても、やなせ宿の整備は失敗であったというしかあるまい。

事業が完全な失敗に終わっても、どいつもこいつも、蛙のつらに小便、みたいな顔をしている。じつにふしぎなことである。市民に対して申しわけがない、と感じる倫理観、さらには、市民に対して説明をしなければ、と考える責任感、そんなものはどこにもない。関係者のだれひとりとして、そんなものはもちあわせていない。もちろん、公務員には倫理観や責任感なんてものはない。あるわけがない。だから、それはそれでしかたのないことであるとはしても、いわゆる民間人はどうよ、という気はする。いうまでもなく、名張まちなか再生委員会の話である。

官と民との協働、などというお題目は、いまや無効なものとして全国的にしりぞけられつつあるものと推測される。だが、かつてはたしかに存在していて、その有効性に期待が寄せられていたことも事実であろう。官の論理と体質でがちがちに固められた場に、民の視点、民の発想、民の価値観、民の手法、みたいなものを導入することが、地域社会をより望ましい方向へ劇的に前進させる有効な手段だと信じられていた時代が、確実にあった。しかし、あてとふんどしは向こうからはずれる、とのたとえどおり、いわゆる官民協働に対する期待は、ふんどしみたいにひらひらとはずれてしまった。

いい例が、名張まちなか再生委員会である。民の立場で委員会に加わったはずの人間に、民の感覚がまるでない。市民の税金を自分の金だと勘違いし、結果としてその税金をどぶに捨てることになったとしても、みごとなまでに蛙のつらに小便なのである。市民に申しわけがない、とか、市民に説明しなければ、とか、そういったことはまったく考えない。そんなことではそこらの腐れ公務員とおんなじではないか。官と民との協働などと利いたふうなせりふをうそぶいてみたところで、結局は官にとって都合のいい民だけが寄せ集められ、寄せ集められた民はたちまち官と化してしまうだけの話なのである。ばかはばかとしかつるまない、という話でしかないのである。

ばかがばかとつるんだ名張まちなか再生委員会は、だからもうどうしようもないのであるが、幸か不幸か、いまや当方も委員会の一員である。のみならず、歴史拠点整備プロジェクトのサブチーフである。というか、近い将来のチーフなのである。にもかかわらず、われながらたいしたものだと思う次第なのであるが、当方けっして官にとって都合のいい人間ではなく、いまだ官に化してもいない。名張市役所のみなさんに対して、ばかかこらこの腐れ公務員が、と大声で悪態をつくだけのまっとうな市民感覚は保持しつづけている。だから、やなせ宿の整備事業にかんしては、このままではあまりにも市民に申しわけがないと思っている。市民にきちんと説明しなければならないな、と考えている。

やなせ宿の整備を直接的に手がけたのは、いうまでもなく歴史拠点整備プロジェクトである。事業が失敗に終わった責任は、むろんプロジェクトが負わなければならない。ただし、すべての責任が当方のプロジェクトに帰してしまう、というわけではない。名張まちなか再生委員会が発足する以前に、名張まちなか再生プランは決定されていた。旧細川邸を歴史資料館として整備し、公設民営方式で運営する、ということが決められていた。この決定は、当方のプロジェクトにはまったくかかわりのないことである。そしてこの決定こそが、そもそもの元凶、諸悪の根源だったのである。それが当方の認識である。

したがって、歴史拠点整備プロジェクトの責任において、反省すべき点はおおいに反省し、それを市民に説明しなければならぬのは当然のことなのであるが、プロジェクトの責任のおよばない範囲については、その範囲の責任者に反省と説明をしていただかねばならない。そのための働きかけを、プロジェクトとして進めてゆく必要がある。おなじあやまちをふたたび、みたびとくり返さないために、なによりも名張市の将来のために、過去のプロセスを検証し、反省し、その結果を市民に報告することが、それはもうどうしたって必要になってくる道理であろう。知らん顔、蛙のつらに小便、なんてことでは、いくらなんでもあまりにもまずかろう。

だから当方、いずれ歴史拠点整備プロジェクトのチーフにのぼりつめた暁には、そういった方面のあれこれにも手をつけたいと考えている。そこで、18日の会合において、プロジェクトの主体性や自立性といったことにかんして質問を試みた次第であったのだが、さすがは名張まちなか再生委員会であった。名張市における官民の協働とは、要するにずぶずぶなあなあということでございます、とでもいうことか、てまえどもの辞書には主体性や自立性といったことばはございません、あってたまるものですか、みたいな形勢ではあった。はっはっは。呵々大笑。

ここで、江戸川乱歩生誕地碑広場の話題に移行する。工事が完了したらしい。

毎日新聞:乱歩生誕地碑広場:ベンチなど工事完了 市民への開放は来年2月--名張 /三重(12月20日)

引用。

   
名張市出身のミステリー作家、江戸川乱歩(1894~1965)を顕彰しようと、市が整備を進めていた「乱歩生誕地碑広場」(同市新町)の工事が完了した。約335平方メートルに生誕地碑やベンチなどが設置されており、市民への開放は来年2月1日の見込み。

工事は今年10月に始まり、広場の敷地内にあった生誕地碑を約20メートル移設したほか、広場内には怪人二十面相をモチーフにした飾りを付けた街路灯2本とベンチを二つ設置し、キンモクセイなど10本も移植した。

生誕地碑が建っていた広場の敷地は、元々旧桝田医院第2病棟があり、所有者が04年に市に寄贈した。官民で作る「名張まちなか再生委員会」(田畑純也委員長)は、乱歩の生家を復元した文学館を整備する計画を示していたが、市は財政難で計画を断念。地面をタイル張りにして生家の間取りを示す案なども検討されたが、「今後の整備も考えて、工事は最小限にとどめたい」(市市街地整備室)との意向で砂利を敷き詰めるだけにした。

ありゃりゃッ、まーたパクリかよ、と思った。金木犀の件である。「キンモクセイなど10本も移植した」とあるけれど、金木犀を植えるというのは当方のアイデアではないか。7月の15日と24日、名張市役所で名張まちなか再生委員会の乱歩関連事業検討委員会というのが開かれ、乱歩生誕地碑公園には乱歩作品にちなんで石榴を植えてはどうか、乱歩の忌日を石榴忌と呼んだこともあったようだし、といった意見が出されたので、しかしなあ、石榴ってのはあくまでもレトリックだしなあ、それに名張は乱歩が生まれたところだしなあ、と説明して、むしろ金木犀がいいのではないかとアドバイスしておいたのだが、それをそっくりそのまま、名張市は無断でパクってくれたわけである。

乱歩関連事業検討委員会のことは、このブログでも報告しておいた。7月18日付エントリにはっきりと、「だから先日の委員会でも、この話からは降りる、と宣言しておいた。協議をやめろとはいわない。しかし、協議には加わらない。委員会のメンバーが協議するためのヒントや手がかりは、きょうの委員会で話しておいたつもりである、とも伝えた。とはいうものの、当方いまや、なにしろコンサルタントなのである。ビジネスとしてならいくらだって話に乗ってやる、とも通告しておいた」と記しておいた。

7月17日:生誕地碑広場のミステリー
7月18日:モニュメントが必要なのか
7月25日:モニュメントは不要じゃ

たとえば金木犀ではどうか、というのはこちらから提示したヒントであるが、まさかそれをそのままパクってくれるとはなあ。そういうことをしたら、ヒントではなくて具体的なアイデアの提供ということになって、対価の支払い義務が生じるのだがなあ。対価のことはいいとしても、それならそれで、広場には金木犀を植えることにいたしました、とひとことでいいから報告してくるのが、最低限の礼儀ってやつだと思うのだがなあ。名張市ってのは、ほんとにこんなことばっかやってるわけだよなあ。名張市っていうか、名張まちなか再生委員会の乱歩関連事業検討委員会ってのもなーにやってんだか、もうひとつようわからんわけだよなあ。それにしても、あっちもこっちもまさしくずぶずぶのなあなあで、人が苦労して身につけた知識や見識を屁とも思わず、人のものは自分のものとばかり、他人のプランだのアイデアを平気でぬすっとしてゆくのだものなあ。てまえどもの辞書には主体性や自立性といったことばはございません、あってたまるものですか、か。はっはっは。呵々大笑。

ところで、よくよく考えてみるならば、乱歩関連事業検討委員会なんてものが発足するまでは、歴史拠点整備プロジェクトが乱歩生誕地碑広場、というよりは桝田医院第二病棟跡地の整備事業を担当していたのだから、この事業についても反省と報告をしなければならんわけだなあ。歴史拠点整備プロジェクトの次期チーフ、いわばニューリーダーとしては、そのように考えなければならぬのであろうなあ。ばんばんかましてやらなければならんなあ、ということなのであろうなあ。ニューリーダーってのも、なんだかめんどくさいものなのだなあ。
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