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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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きのうのつづき。

名張まちなか再生委員会乱歩関連事業検討委員会の話題である。

だいたいがまあ、怒っておるわけである。当方はもう、ずーっと怒っておるのである。なぜ怒っておるのかというと、名張市がおかしいからである。変だからである。ものごとをまともに決める、ということができていないからである。決めなければならないことを決めなかったり、決めるべき立場にない人間がなぜか決めていたり、決めるプロセスが尋常ではなかったり、決めた結果が市民を唖然茫然愕然とさせるものであったり、決められたことが平気でひっくり返されたり、誰がどこで何を決めているのかがさっぱりわからなかったり、とにかく決定という行為が決定的に変質してしまっている。ものごとを決定するということにおいては、たとえば名張小学校の学級会のほうが、名張市よりよほどまともでしっかりしているのではないか。

だから乱歩関連事業検討委員会にも、まず怒ることが要請されると思う。江戸川乱歩生誕地碑広場の整備についてご意見をうかがいたい、と名張市がいうのであれば、そんなものは広場の設計に入る以前にやることじゃ、と叱り飛ばし、話を思いきり蹴り飛ばしてやるべきだと思う。順序がみごとに逆である。まさに決めかたがおかしいのである。委員会の席では、こんな話なんで受けるねん、と委員長に苦言を呈してもおいたのだが、それでも協議とやらが粛々と進行するのだからわけがわからぬ。どうして誰も怒らぬのか。すでに決まってしまった設計を前にして、いったい何を協議できるというのか。市民との協議、という名のアリバイ工作に嬉々として参加してどうする。

などと思っているあいだにも、協議が着々と進行する。何を協議するのかというと、A案、B案、C案のみっつを並べ、三者択一でさあどれにする、ということではさすがにない。しかし、なにしろ設計ががちがちに固まっている。むろん予算も決まっていて、広場整備の総工費は一千万円ちょいということになるらしい。とにかく、いまからあれこれ注文をつけてみたところで、何がどうなるわけでもないのである。とはいえ、ごくごくわずかながら、市民の声を反映できる幅がないでもないという。

ひとつめは、生誕地碑の位置である。広場のどこに碑を据えるか、それはこれから決定できることだという。それはそうであろう。広場といったって、べつに芝生にするわけでもなく、それこそ単なる広場である。ただの地べたがむきだしで、民家と隣接する境界は高さ二メートルに満たぬ塀でちょいちょいと仕切り、それでいっちょあがりというしろものである。生誕地碑の位置なんて、たしかにどうにでもできるはずである。ただし、どこに据えたところで、曲もなければ変哲もない。むしろ以前の、閉鎖された入院病棟の中庭に忘れられたみたいにたたずんでいる、といったおもむきのほうが、まだしも風情を感じられるかとさえ思われる。

もしも面白い広場にしようと思ったら、たとえば生誕地碑を隠してしまうといった趣向が考えられる。とはいえ、乱歩好みの視角や光学のトリックを駆使して隠そうにも、いまから設計に変更を加えることは不可能である。何もできんのである。だからこんな協議は設計以前にやれというのだが、名張市はそれをしようとしないのである。なにしろ、名張市だもの。ならばせめて、テープカットの日だけでも、生誕地碑が怪人二十面相に盗まれました、といったことにして、市内外からの一般参加者もまじえたまちなか散策イベントを試みてもいいと思うのだが、そんな垢抜けた真似はとてもできまい。名張市だもの。

それともうひとつ、モニュメントがあるという。広場に新しく、モニュメントを設置するのだという。これもばかみたいな話である。モニュメントというなら、生誕地碑が何よりのモニュメントではないか。新しいものなど不要であろう。どこのばかがモニュメントなんて話を吹きこんだのか。こらばか、出てこい。出てこんのか。ならいつまでも隠れてろ。ていうかもう、名張市役所の連中にはものを考えさせるな。ものを決めさせるな。ろくなことにはならぬ。しかし実際には、モニュメントのほうもデザインができていて、ふたつの案が示された。いずれも噴飯ものであった。周囲との調和を無視し、江戸川乱歩という作家のことをよく理解していない案であった。

で、モニュメントのデザインである。これもいまから変更することが可能であるという。好きにするがよろしい。当方はいっさい関知しない。生誕地碑をどの地点に設置するか、モニュメントのデザインをどうするか。そんなものは知ったことではない。当方が名張まちなか再生委員会に加わったのは、あくまでもこの委員会をぶっ壊すためなのである。委員会に、あるいは名張市に協力する気など、さらさらない。地域社会の害虫に、あるいは、底が抜けたかと思われるほどのうすらとんかち自治体に、どうして協力などしなければならんのか。

協力といえば、委員会の席上、名張まちなか再生委員会の委員長から乱歩関連事業検討委員会にたいして、やなせ宿を乱歩ないしはミステリー小説と関連づけるための協力要請があった、との報告があった。具体的には、やなせ宿に乱歩関連資料を展示したり、ミステリー文庫めいたものを設置したり、そんなことをしてみたいとの意向が伝えられたという。お門違いもはなはだしい。乱歩関連事業検討委員会にはなんの権限もない。そんな話は、やなせ宿の運営主体であるまちなか運営協議会が名張市長にもってゆくべき筋合いのものである。

それにあれではないか、当方の聞きおよんでいるところによれば、少なくとも今年度、やなせ宿は乱歩にはノータッチである、というのがまちなか運営協議会の方針であるというではないか。協議会の会長がその旨を言明されたというではないか。だというのに、オープンして二か月もたたぬうちに方針の変更かよ。そんなことでは、まちなか運営協議会にやなせ宿という公共施設の運営を担当する資格はない。そう思われてもしかたあるまい。実際、資格も能力もないようなのであるが、そんなことはまあいいとして、まちなか運営協議会は名張市長に泣きつくべきである、ということは断言しておく。いいように取り計らっていただけるのではないかな。市長室に足を運ぶのが面倒だというのであれば、名張市公式サイトの「市長への手紙」を利用する手もある、とアドバイスしておく。

さて、名張まちなか再生委員会乱歩関連事業検討委員会の話題なのであるが、きのう、委員会から、はがきが届いた。例によって、「乱歩関連事業検討委員会の開催について」とある。内容はこんなんである。

   
みだしの会議につきまして、下記のとおり開催させていただきますので、ご出席賜りますようお願い申し上げます。
日時:平成20年7月24日(木)19:00〜
場所:名張市役所3階 302会議室
議題:
1.乱歩生誕地碑広場整備の確定について
2.その他

「確定」とあるのは、生誕地碑の位置とモニュメントのデザインを確定する、ということであろう。7月15日の委員会では、いずれも結論にはいたらなかった。むろん当方としては、先述のとおり知ったことではない。だから先日の委員会でも、この話からは降りる、と宣言しておいた。協議をやめろとはいわない。しかし、協議には加わらない。委員会のメンバーが協議するためのヒントや手がかりは、きょうの委員会で話しておいたつもりである、とも伝えた。とはいうものの、当方いまや、なにしろコンサルタントなのである。ビジネスとしてならいくらだって話に乗ってやる、とも通告しておいた。

江戸川乱歩生誕地碑広場に新設されるモニュメントには、約二百万円の予算が見こまれているという。まったく不要なモニュメント、なんでそんなものが必要なのか、根拠も目的もいっさい説明されず、だというのになぜかそんなものがつくられることが決まっているモニュメントに、大枚二百万も張りこむというのだから、名張市はほんとに財政難なのかと疑われる次第なのであるが、それはそれとして、ならばその半額の百万円、コンサル料として耳をそろえて差し出すというのであれば、いくらでも話に乗ってやる。そのように告げておいた。さあ、どうする。
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