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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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 「市長への手紙」担当職員のみなさんへ
 
 本日は、名張市役所で名張市公式サイト「市長への手紙」を担当していらっしゃる職員のかたに、というか、人事異動の関係でこれから担当することになる職員のかたに、ということになるかもしれんわけだが、ひとことご挨拶を申しあげておく。5月末決着ができなかったら、つぎ行くわよ、と5月26日付エントリに記しておいたことではあり、月が変わったら「市長への手紙」担当職員はちょっと忙しくなるかもしれん。とはいえ、まだテロではない。安心してくれ。
 
 で、まずお詫びである。昨年秋、「市長への手紙」を利用して、乱歩都市交流会議のことを質問した。むろん、回答は頂戴した。しかし、サイトで公開する機会がなくてそのままになっておったところ、一か月ほど前、パソコンがぶっ壊れてすべてのデータが消えてしまい、「市長への手紙」の回答も永遠に失われてしまった。名張市役所に依頼して当該の回答を再送信してもらうことは可能であろうが、そこまでする気はない。せっかくお書きいただいた回答がこんなことになってしまったのは、じつに申しわけのないことである。お詫びする次第である。
 
 それでまあ、なんどもなんどもしつこく書くけど、どうして乱歩都市交流会議のことを質問したのかというと、去年の秋、東京に行ったとき、初めてお会いした乱歩ファンのかたから、「乱歩に関係のある都市が集まってなにかやる、という話はどうなったんですか」と尋ねられたからである。詳細はこちらでどうぞ。
 
 
 ついでにこちらもどうぞ。
 
 
 もうひとつ、ついでにお知らせしておく。去年の秋、東京のトーク&ディスカッションでしゃべったことを、電子書籍もどきのファイルにまとめ、iPad の国内発売開始から一日遅れで配信した。トークの席では、名張市民の税金で購入していただいた二銭銅貨煎餅が好評だったのだが、電子書籍もどきの「はしがき」にはそのあたりのこともちらっと記しておいた。名張市民のみなさんにあらためて謝意を表しつつ、ここにお知らせしておく次第である。興味がおありのかたはご一読を。
 
名張人外境:涙香、「新青年」、乱歩(pdf)
 
 さて、乱歩都市交流会議について回答しなければならん「市長への手紙」担当職員も大変だろうけれど、この会議のことを尋ねられてもまともに答えることができないおれだって、まあそこそこ大変なわけである。しかし、名張市のことを気にかけてくれている乱歩ファンが存在する、というのはおおいにありがたいことでもあるから、なんとか質問にお答えしなければならんと考え、「市長への手紙」を利用した次第であったのだが、じつをいうと、頂戴した回答はなんだか意味不明であった。だから、サイトで公開するのがためらわれ、公開しないままずるずると日が過ぎたわけなのであるが、それはまあ、乱歩都市交流会議なんてただの思いつきなんだから、いったいなにやるんですか? とか、どうしてなにもしないんですか? とか、そんなことを尋ねたところで、まともな答えが返ってくるわけはない。ほんと、「市長への手紙」担当職員も大変であろう。お察し申しあげる。
 
 したがって、もしもこの先、なにかの拍子に、またしても「市長への手紙」で乱歩都市交流会議について質問する、みたいなことになった場合には、もうちょい絞りこんで尋ねることにする。つまり、あの会議にどうして伊賀市が入ってないんですか? ということである。これはかなりおかしなことである。うそだと思うのなら、天国の乱歩に訊いてみな。あるいは、天国の川崎克に訊いてみな。ていうか、これはもう克の令孫、川崎二郎先生が激怒なさってもふしぎではない話なのである。だから、質問はこんな感じになる。
 
 ──平成20・2008年10月31日、名張市の提唱で設立された乱歩都市交流会議に伊賀市が加わっていないのはなぜか。
 
 川崎二郎先生のお名前が出てきたのだから、片手落ちを防ぐため、中井洽先生にもご登場いただく。じつはこれも、昨年秋、東京で尋ねられたことである。すなわち、「ミステリー文庫はどうしたあッ」ということなわけな。ミステリー文庫ってのは、平成17・2005年の12月議会で明らかにされた構想であるが、朝日新聞のコラム「青鉛筆」で「推理小説の生みの親、江戸川乱歩の生誕地である三重県名張市は5日、古今東西の推理小説を一堂に集めた『ミステリー文庫』を設置する方針を明らかにした」といったぐあいに報じられたものだから、少なからぬ人の眼にとまってしまった。で、いまだに期待してくれてる人がいて、たまにお会いすると、あの話はどうなったんだこら、とかいっておれが叱られるわけなのな。
 
 この話が、中井洽先生にどう結びつくのか。ミステリー文庫ってのは要するに、名張市立図書館が寄贈を受けたミステリー関係の本や雑誌を活用しよう、という話であった。乱歩の生まれ故郷の図書館だから、ってんでミステリー関係の蔵書を寄贈してくれるかたが、そう多くはないけれど、いらっしゃることはいらっしゃる。しかし、残念ながら、頂戴した本は長く死蔵されたままになっておる。で、その寄贈本の大部分は、慶應義塾大学推理小説同好会OB会のメンバーから寄せられたものなのであるが、中井先生はこの会のメンバーでいらっしゃって、おれが市立図書館の嘱託になる以前の話だから、くわしいことはよく知らないのだが、OB会と市立図書館との橋渡し役もお務めいただいたはずである。それで、名張市はどうよ。市議会の場でミステリー文庫を設置する方針を明らかにしておきながら、その後はなんの音沙汰もなく、ただのほほんとしておるのである。これはもう、中井洽先生が激怒なさってもふしぎではない話なのである。おれもこの問題がどうなったのかを知りたいとは思ってるので、なにかの拍子に、「市長への手紙」でこんなことを質問するかもしれない。
 
 ──平成17・2005年の12月議会で明らかにされたミステリー文庫構想はどうなったのか。もともとどのような構想であったのか、どのような進捗があったのか、どのような理由で実現しなかったのか。
 
 それにしても、川崎二郎先生からも中井洽先生からもお叱りを受けてしまうというのでは、それも乱歩がらみのことでお叱りを頂戴してしまうというのでは、さすがにちょっといただけないぞ。むろん、川崎先生も中井先生も、こんな些細なことでいちいちお怒りにはならぬはずであるし、そもそも乱歩都市交流会議やミステリー文庫のことなんかご存じないとは思うけれど、もしもお知りになったらどんな印象をお抱きになるであろうな。それでなくても近年、名張市という自治体は地元選出の国会議員の先生がたから疎んじられてるんじゃね? とおれは思っているのであるが、実際にはどうなんだろうな。
 
 乱歩がらみでいえば、5月18日付エントリに記したことも、「市長への手紙」で質問するかもしれんぞ。
 
 
 要するに、「名張市からなぞがたりなばり関連事業の委託を受けた乱歩蔵びらきの会にもしも市職員が加わっているのだとしたら、それってかなりまずいんじゃね?」ということである。ちなみに昨年度は、こんなあんばいであった。
 
名張市公式サイト:地域経営室 > なぞがたりなばり > 第19回なぞがたりなばり > なぞがたりなばり委託事業応募企画書(pdf)
 
 この企画書の時点では、役員名簿に名張市職員のみなさんの名がみえておる。5月18日付エントリに記したからここにはくり返さないけれど、ほんと、この手の問題はここらでいちどよく考えておく必要があると思う。というか、ここらで明確なガイドラインみたいなものを打ち出しておかないことには、市職員のみなさんが市民として民間団体で活動するうえで、なにかと支障が生じることになるはずである。ところが、名張市役所のみなさんはこういった方面にはとんと無頓着と来ていらっしゃるものだから、市民がわざわざ「市長への手紙」を利用して、市役所のみなさんのお世話をしなきゃならんわけなのな。んっとに勘弁してくれよ、とは思うけど、お世話ついでにもうひとつお知らせしておくと、この企画書には、乱歩蔵びらきの会の設立が「平成17年5月17日」と記されている。しかし、「活動内容」として、それ以前のことが記されている。名張市役所のみなさんや、世間じゃこういうのを、虚偽記載っていうんだぜ。わざわざそんな真似をしなくたって、名張市の癒着結託構造はなにしろ万全なんだから、設立以後の活動を列記しただけで全然OKだと思うんだけど、どうしてそこまでして、あさはかな見栄を張りたがるのであろうな。とにかくまあ、官民協働して市民の眼をごまかします、というのであれば、もうちょっとうまくごまかそうな。
 
 官民協働して市民の眼をごまかす、っつーことになると、思い出されるのはまちなか再生事業である。名張まちなか再生委員会には、いまのところ具体的な動きはない。活動を再開しても、どんな活動内容になるかはわからない。ただし、旧細川邸やなせ宿にかんして、まちなか運営協議会の問題と、指定管理者制度の問題、このふたつが解決されぬまま継続しているのはたしかである。前者は委員会内部の問題であるが、後者は名張市の問題である。やなせ宿には開設二年度目から指定管理者制度を導入いたします、といったのは名張市である。そのはずである。おれが名張まちなか再生委員会に入る以前の話だから、どういった場で約束されたのかはわからんのだが、とにかくそのはずである。少なくともおれが入会した時点では、二年度目から指定管理者制度でやんす、という前提で話が進んでおった。じゃというのに、どうしてそうはならなかったのじゃな? みたいなことを「市長への手紙」で確認することは可能であろう。活動を再開した名張まちなか再生委員会がそうするかもしれないし、おれにはそんな気は全然ないんだけど、これから先、なにかの拍子に、もしかしたらおれがそうするかもしれない。「市長への手紙」の回答を担当することになる職員のみなさんは、いまから準備しといたほうがいいかもしれんぞ。
 
 いやいや、そんなことはまあ、なんつの? いまのおれにとっては二次的な問題なわけ。一次的なのはなにかっつーと、いわずと知れた乱歩のことなわけな。それでもう、名張市役所のみなさんにも、よくよくおわかりいただけたことであろう。名張市立図書館は乱歩の関連資料を収集してるわけだけど、資料の活用についてはなんにも考えておらず、それどころか、資料の収集方針さえまったく決まってないわけ。さすがにそれはまずかろうよ。まずい、と思ってくれよな。市民からまったく必要とされていない資料を税金で購入し、それをそのまま死蔵してるってのは、さすがにまずいとは思わんかね、名張市役所のみなさんや。わからんのなら教えてやるけど、それはやっぱりまずいわけである。だから、ちゃんと考えてくれ、とお願いして、しかしどうせ無理だろうなと、考えることなんてできねーだろーなと、そんなことはこちとら百も承知だから、その考える場におれを立ち会わせてくれんかね、とお願いしておるわけである。無理なことはまったくお願いしておらんつもりなのであるがなあ。
 
 ということで、5月もきょうでおしまいである。名張市役所のみなさんや、来月もどうぞよろしくな。とくに「市長への手紙」をご担当のみなさんには、もしかしたら多忙な日々を過ごしていただくことになるかもしれんのだが、どーかひとつ、よろしく頼むわ。まだテロではないんだから、その点は安心しておってくれ。
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