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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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 名張まちなか再生委員会の事務局から、きのう、歴史拠点整備プロジェクトチームの会議が開かれる、という通知のはがきが届いた。
 
   
第20回歴史拠点整備プロジェクトチーム会議の開催について
 
 みだしの会議について、下記のとおり開催させていただきますのでご出席賜りますようお願い申し上げます。
 
 
【日時】
平成21年8月18日(火)19:30〜
 
【場所】
名張市役所 4階 405会議室
 
【議題】
1.第5回理事会の報告について
2.プロジェクトの再編について
3.その他
 
 さて、歴史拠点整備プロジェクトチームのみなさんや、四年前の夏に、
 
 「現段階では乱歩にかんして外部の人間の話を聞く考えはない」
 
 とかなんとかふざけたことほざいてくれた低能はいったいどこのどいつだよ、みたいなことはいいださないから、とりあえず安心してくれ。
 
 平成19・2007年2月
 
 名張まちなか再生委員会に乱歩関連施設整備事業検討委員会とかいうのがつくられて、名張市役所で第一回会合が開かれた。2月1日のことである。招かれたので顔を出し、こんな検討委員会に協力する気はいっさいない、といってきてやった。名張まちなか再生委員会なんてずーっとインチキばかりかましてるのであって、おれにはそんなインチキに荷担する気なんかさらさらないもんね、といってきてやった。
 
 名張まちなか再生委員会の内部でどんな話が進んでいたのか、当時もいまもおれにはよくわからないのだが、桝田医院第二病棟の跡地に乱歩文学館を建設する、みたいなことになっていたようである。しかし、名張市に乱歩文学館なんて必要ない、というのがおれの一貫した主張なんだから、お呼びいただいても役には立てない。おれの考えは、名張市に提出したパブリックコメントに記したとおりである。桝田医院第二病棟の地には乱歩の生家を復元し、細川邸は乱歩の関連資料なんかも展示した市立図書館ミステリ分室にすればいいのである。
 
 いつもいうことだけど、乱歩と名張はほとんど無縁なのである。唯一の接点が、新町にかつて乱歩の生家が存在し、そこに生誕地碑が建立されたという事実なのである。そうした事実を根拠として、市立図書館は開館準備の段階から乱歩関連資料を収集し、それにもとづいて江戸川乱歩リファレンスブックの刊行などの事業を積み重ねてきたのだから、名張市が乱歩にかんしてなにをやるにしたって、そうした地道な蓄積を基盤とするべきなのである。それがおれの考えである。それにだいたいが、桝田医院第二病棟が位置しているのは人家の建て込んだ一画であって、ああいった場所に人を長く滞留させる文学館なんてつくるべきではない。無理がありすぎる話である。
 
 しかし、おれのパブリックコメントは、あっさり無視されてしまったのである。おれの提案を検討すべき時期なんて、とっくの昔に過ぎてしまっていたのである。細川邸は初瀬ものがたり交流館にいたします、桝田医院第二病棟には乱歩文学館を建設いたします、みたいなことを名張まちなか再生委員会がなんの根拠も権限もなく勝手に決定し、さあ協力してくださいと虫のよすぎることをいってきてくれたところで、おれにはできることなんてなにもないわけなのよ。それにこら、
 
 「現段階では乱歩にかんして外部の人間の話を聞く考えはない」
 
 とかなんとかふざたけことほざきやがったのはてめーらじゃねーかばーか。この期におよんで、にっちもさっちも行かなくなってから泣きついてきてんじゃねーよばーか。いよいよ外部の人間の話を聞く段階がやってまいりました、みたいな話が通用するとでも思ってんのかばーか。とにかくもう、ばーか、といってやるしかなかったわけな。それで結局、乱歩関連施設整備事業検討委員会はこれっきりでおしまいになり、二度と開かれることがなかったのである。
 
 平成19・2007年6月
 
 6月2日、名張まちなか再生委員会の新年度総会が開かれた。おれはこの日、神戸文学館で開催されていた企画展「探偵小説発祥の地 神戸」に足を運び、名張市立図書館のお宝蔵書のひとつである横溝正史の『真珠郎』がちゃんと展示してもらってあるのを確認して、企画展関係各位と酒を飲んでから帰宅した。総会のことなど気にもとめていなかった。
 
 翌3日付の毎日新聞ウェブニュースを無断転載しておく。
 
   
名張まちなか再生委:総会で乱歩施設巡り紛糾 事業計画案、承認先送り /三重
 
 官民一体で名張市の活性化推進を目指す「名張まちなか再生委員会」(田畑純也委員長)の07年度総会が2日、同市役所で開かれ、関係者約50人が出席した。市財源での実現が困難とされる江戸川乱歩顕彰施設の整備計画を巡り議論がまとまらず、今年度の事業計画案は、同事業を除いて承認される異例の事態となった。【傳田賢史】
 
 冒頭、来賓として出席した亀井利克市長が「全国に例のない試み。住民が支えあう、まちなか再生を成功させたい」と力説した。その後、今年度役員の改選や、施設整備後の管理運営に当たる「まちなか運営協議会」設置が承認された。
 
  続いて、事業計画案の検討に入った。乱歩関連施設整備事業で、生誕地の「旧桝田医院第2病棟」(同市本町)の解体工事費などに計950万円が計上された計 画案に対し、出席者から「昨年度の計画案では乱歩文学館の整備が明記され、総会で承認もされた。変更に関し、なぜ何の情報もないのか」「市長が『乱歩』を どうしたいのかが見えてこない」などと不満の声が相次ぎ、承認が先送りされた。
 
 総会後、同市の荒木雅夫・まちなか再生担当監は「予算の制約や、建設後の維持管理費などを考えると、市としては難しい」と話した。
 
 同委は、乱歩事業に関して改めて役員会を開いて方向性を決めた上で、臨時総会を開く方針。
 
 6月13日、名張市6月定例会の一般質問がはじまった。翌14日、読売新聞伊賀版のトップにこんな見出しが躍った。五段抜きであった。
 
 20090815a.jpg
 
 産経新聞は四段抜きでこう。
 
 20090815b.jpg
 
 同日付の中日新聞ウェブニュースを無断転載。
 
   
江戸川乱歩の生家復元計画を断念 名張市長が表明
 
 名張市の亀井利克市長は十三日、本町の旧桝田医院第二病棟跡地に地元出身の作家江戸川乱歩の生家を復元して「乱歩文学館(仮称)」を整備する計画を断念し、跡地は広場として記念碑を建立する程度にとどめる考えを示した。市議会一般質問で明らかにした。
 
 亀井市長は「二〇〇六年度のまちなか再生委員会総会で、生家復元をイメージした乱歩関連施設の整備に向け、施設計画や維持管理運営方針などを検討していくことになったが、その後、住環境面への配慮や維持管理費の在り方などから、市として施設整備計画を見直すことになった」と説明した。
 
 跡地は「広場として乱歩生誕地碑や生誕の証しが分かるモニュメント的な整備にとどめ、乱歩顕彰の場として整備する方向でまちなか再生委員会役員会などと引き続き協議を進めたい」との考えを示した。
 
 旧桝田医院第二病棟の土地約四百平方メートルと木造平屋の建物約二百六十平方メートルは〇四年十一月に所有者の桝田寿子さんから「まちづくりに生かして」と市に寄贈があった。近くに乱歩の生家があったことから敷地内に乱歩の生誕地碑が建つ。
 
 市と跡地利用法について協議していた乱歩顕彰グループ「乱歩蔵びらきの会」の的場敏訓代表は、市既成市街地の活性化策を企画立案する官民協同組織・名張まちなか再生委員会の総会で「乱歩文学館整備は決まったこと」とし「覆すにしても再生委員会などときちっと話し合って決めるべきであり、納得できない」と話している。
 
 (伊東浩一)
 
 うすらばかがうすらばか寄せ集めて大騒ぎしたあげく、とどのつまりがこのざまなのである。つける薬もありゃせんがや。
 
 いやいや、とどのつまりもくそもないのである。こうなることは最初っからわかっていた。名張まちなか再生委員会には、乱歩関連施設構想を具体化する能力なんてまったくなかったのである。ついでにいえば、歴史資料館構想にかんしても同様である。初瀬街道からくり館だの、初瀬ものがたり交流館だの、その場その場の思いつきで看板の名称をころころ変えてみることしかできない。最終的にはやなせ宿という看板を掲げたものの、その実態は無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館と呼ぶしかないしろものなのである。乱歩文学館もおんなじことで、看板の名称を考えることまでしかできない。その先はまるで考えることができない。企画力もなければ発想力もなく、それ以前になんの知識も見識もない。そんなことは最初からわかりきったことではないか。
 
 名張まちなか再生委員会の発足直後、会員名簿に眼を通して、こんな連中に歴史資料館のことなんか考えられるわけねーじゃん、と思ったから、おれは委員会の規約にのっとって、乱歩のことをレクチャーするための場を設けるように要請した。その申し出にたいし、
 
 「現段階では乱歩にかんして外部の人間の話を聞く考えはない」
 
 とかなんとかふざけた返答しかできないんだから、名張まちなか再生委員会にはそもそも、歴史資料館構想に携わる資格さえなかった、というべきであろうな。ばーか。
 
 名張まちなか再生委員会もばかであるが、名張市もまたばかなのであって、いちおうの図式としてはこうである。
 
名張まちなか再生委員会
 ↓
名張市
 ↓
名張市議会
 
 名張市は名張まちなか再生委員会にたいし、桝田医院第二病棟をどう活用すればいいのか、そこにどんな乱歩関連施設をつくればいいのか、検討をゆだねていたわけである。だというのに、委員会側の結論が出ていない段階で、乱歩文学館は断念いたします、みたいなこと口走ってどうするよ。名張市にはものの道理がわかっておりません、名張市は委員会の自立性や主体性を認めておりません、委員会なんて行政の手駒でございます、名張市のいってる協働なんてこの程度のものでございます、ひとことで申しあげますならば、名張市はあほなのでございます、あらあらかしこ、みたいなことをみずから暴露してしまってどうするよ。乱歩文学館とやらを断念するなら断念するで、名張まちなか再生委員会と話をつけるのが筋ってもんじゃねーか。
 
 いやいや、筋もくそもないか。なにしろ、おれがふと思いついて委員会の事務局に確認するまで、桝田医院第二病棟にかんする進捗状況の報告その他、名張市は桝田敏明先生のご遺族になんの連絡もさしあげてなかったってんだからな。つける薬もありゃせんがや。こうなるともう、名張市にはそもそも、桝田医院第二病棟の寄贈を受ける資格さえなかった、というべきであろうな。ばーか。
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