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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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芦辺拓さんの講演「〈乱歩〉を生きた男──戦略的な、あまりに戦略的な」を拝聴してあらためて感じたのは、乱歩にかんする話を聴く喜び、とでも呼ぶべきものである。それはまあ、ミステリ作家がサッカーや子育ての話をするのも悪くはないけれど、乱歩が生まれた名張の地で講演していただくのだから、それなりの覚悟で正面から乱歩のことを語ってもらいたいというのが個人的な要望である。

芦辺さんの講演のように新しい乱歩像が提示されるのもいいし、生前の乱歩に会ったことのある人の話も貴重であろう。そういった観点から講師を選ぶとなれば、まっさきに思い浮かぶのは小林信彦さんあたりか。ただし、なぞがたりなばり講演会は日本推理作家協会におんぶにだっこの催しだから、協会のメンバーではない講師を招くことはできない。

とはいえ、名張市はそろそろあぼーんなのである。おとといのまちなかミニツアー参加者のみなさんにも、名張市はもう財政的にアウトなので、なぞがたりなばり講演会が今年でおしまいになる可能性もゼロではない、といったようなことをお知らせしておいた。この期におよんで、だれの講演が聴きたいか、みたいなことを考えてもせんかたはないかもしれない。

芦辺さんの講演のあとは、参加者から質問を募っての質疑応答、つづいてサイン会。すべての行事が終了したあと、芦辺さんや平井憲太郎さんとあぼーん目前自治体のスタッフは、名張市内某所で伊賀牛宴会という段取りになっていた。当方も招かれていたのだが、そうは行かない。遠方からおこしいただいた人たちをもてなさなければいけない。このあたり、公務員というのはじつに気が利かない人種だから、当方のような市民がそのぶん配慮しなくてはならんのである。

名張シティホテルにチェックインする人もあったので、名張市総合福祉センターふれあいに午後5時再集合ということにした。三十分ほど時間があったから、ふれあい前の喫茶店JUNにのたくりこみ、生ビールを注文。窓の外にまちなかミニツアーの女性参加者がみえたので、店から出ていって身柄確保。東京のかたであったが、いっしょにビールを飲むことになった。

午後5時、顔ぶれがそろったので、榊町の番じゃ屋敷へ。市外からの参加者は、愛媛、大阪、東京の在住者ということになった。例年ならもう少し、大阪や兵庫あたりから訪ねてきてくれるのだが、きょう24日に神戸で横溝正史関連イベントがあるせいか、あるいは風邪にでもやられたのか、いつものメンバーはのきなみ欠席である。生ビールのあと焼酎に移行し、黒霧島の一升瓶を一本キープしたのだが、きれいに空っぽになってしまった。だれがこんなに飲んだのか、と思って尋ねてみたところ、中先生です、とのことであった。

酔っぱらってわけがわからなくなり、東京からの女性参加者は、日帰りの予定だったのが名張泊まりとなったのか、それすらよくわからない。そういえば、名張市総合福祉センターふれあいのロビーで三重県書店商業組合名張支部が芦辺さんの著書など本を売っていたので、ちょっとだけ購入したのだが、その本をJUNに忘れてきてしまった。休みが明けたら取りにゆかねばならない。しかしまあ、わけがわからなくなりながらも、最後は平尾の中むら西口店で飲み、名張市長選挙の話なんかをしたことがかすかに記憶に残っているのだが、とにかくまだタクシーのある時間に帰宅することができた。

そんなこんなで、本日は神戸の横溝正史イベントに顔を出すことになっている。なぞがたりなばりに埼玉から参加してくださった男性が、じつは正史イベントにも足を運ぶのだとおっしゃっていたから、たぶんお会いすることになるであろう。

以上、なぞがたりなばり講演会とまちなかミニツアーの報告であった。まちなかミニツアーが来年も開催されるのかどうかは知らないが、もしも開催されるのであれば、案内役は名張市職員か、あるいは乱歩蔵びらきの会メンバーか、そのあたりが担当するべきである、ということは重ねて指摘しておきたい。
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