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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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やなせ宿オープン四日目。というか、オープンセレモニーを終え、休館日を経て、やなせ宿の日常がきょうスタートする。

やなせ宿オープンのことは、そこらのブログで、ちらほらとは話題になっているようである。

ではく☆かふぇ:やなせ宿 ってなんて読む?
常務改め社長の日記:やなせ宿
北川ひろゆきの近況報告:やなせ宿 オープンしました!
Two Cups へようこそ:愛宕樽太鼓、祝・”やなせ宿”誕生
吉兆:やなせ宿

じつにちらほらと、ほとんどはかなげですらあるけれど、それでも話題にはなっているのだから、やなせ宿関係者はそんなに失意や落胆や消沈や悲観を抱えこむことはないのではないか。ないと思うぞ。ま、しっかりやりなさい。
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鳴りもの入りでオープンして三日目のきょう9日、やなせ宿はお休みである。毎週月曜が休館日となっている。

あす10日火曜のワンデイシェフは、こんなあんばい。

・担当シェフ:よっていっ亭
・メニュー(予定):チキンカツのネギソース、新たまねぎとスモークサーモンのサラダ、かぼちゃのコーン煮、新じゃがとゆで卵の香草マヨネーズあえ、ご飯、みそ汁、果物

・カフェタイム:午前10時〜午後3時(コーヒー)
・ランチタイム:午前11時30分〜午後1時30分
・ランチ:700円前後(日によって異なります)

ワンデイシェフのメニューはやなせ宿公式サイトの「イベントカレンダー」でも案内されているが、このブログでもPRしておく。オープンのご祝儀である。一般市民から寄せられる批判には尋常ならざるものがあると推測されるが、そんなことにはまったく気がつかないふりの知らん顔を決めこんで、無駄に立派な公衆便所つき名張地区第二公民館として食堂化路線に邁進するやなせ宿に栄光あれ。

・公式サイト:http://www.yanase-shuku.com/
・電話番号:0595-62-7760
・ファクス番号:0595-62-7761
・電子メールアドレス:info@yanase-shuku.com

ま、話の種というやつである。いちどくらいのぞいてやっていただければ、と思う。
やなせ宿ではきょうもまた、きのうにつづいてオープンセレモニーが花盛りのはずである。おひまな向きは、お運びあれ。

名張市旧細川邸『やなせ宿』:http://www.yanase-shuku.com/

きのうは珍しく、というか、このブログを開設して以来はじめてのことであったのだが、一日で三件ものコメントを頂戴した。そのレスを綴っているだけで、あっというまに時間がなくなってしまった。ではまたあした。
行ってきた。やなせ宿のオープンセレモニーに行ってきた。

陽光うららかな土曜の朝、名張のまちにはいつものとおり人影がなく、新町通りに入ってもなお閑散としている。やなせ宿に着き、無駄に立派な公衆便所のまえを通過して、裏に、つまり名張川のほうにまわってみると、そこに人だかりがあって、セレモニーの会場がしつらえられていた。

午前10時、テープカット。このあいだ聞きおよんだところでは、テープカットは名張市の名物のひとつとなっているらしい。そんなものが名物になるはずはないのだが、市民および市職員のごく一部のあいだでは、そういうことになっているという。意味不明。ともあれ、テープカッターはつぎのみなさんであった。

・名張市副市長
・名張市議会議長
・名張まちなか再生委員会委員長

20080607a.jpg

名張市長は公務のためご欠席とのことであった。

つづいて、つぎのおふたかたによる挨拶。

・名張市副市長
・名張まちなか再生委員会委員長

そのあと、事業の経過報告、感謝状の贈呈。それから来賓祝辞があって、つぎのみなさんが壇上に。

・名張市議会議長
・三重県議会議員
・三重県議会議員

きょうもまた、三重県議会議員の先生おふたかたによるツートップ編成である。ほかにも七人、来賓のかたがいらっしゃったのだが、祝辞は上記おさんかたのみ。ついで祝電が披露され、こちらは衆議院議員おふたかた、参議院議員おひとかたの吉例そろい踏みであった。

会場はこんなあんばいである。名張川のほうから撮影した。右手前に案内板がみえている。

20080607b.jpg

案内板をアップにしてみた。

20080607c.jpg

江戸川乱歩生誕地碑広場のそれよりはややましなできだが、それにしてもこんなのが四基で八百万かよ、とか思いながらながめていると、あッ、こんなところにも「shuku」の字がッ。

20080607d.jpg

きのうのエントリに「要するに、ドメイン取得時にうっかり『shuku』とやらかしてしまったため、それが尾を引いて『やなせ宿』は『やなせしゅく』であるという連濁無視の読みを強要しなければならなくなった、ということなのであろうか。なーにやってんだか」と記した次第であるが、ドメインの取得より案内板の発注のほうが時期が早かったのではないかと推測される。だとすれば、「やなせしゅく」などという不自然な読みの元凶は、この案内板であったということになる。なーにやってんだか。

四十分あまりで、セレモニーはつつがなく終了した。名張音頭保存会と樽太鼓保存会によるステージの準備がはじまる。顔見知りの数人のかたとあれこれ立ち話をしたあと、そこらから石が飛んでこないうちにとっとと帰ることにして、無駄に立派な公衆便所を撮影。

20080607e.jpg

いあわせた女性ブロガーらしいかたから、ブログに掲載する写真のモデルになってくれといわれ、便所のまえでポーズをとる。ただし、うしろ姿である。便所をのぞいている変質者、みたいな構図で公表されるのであろうか。モデルとしては一抹の不安を禁じえないが、ちょっとその便器にまたがってみてくださーい、といった注文がなかっただけましというものであろうか。

会場では、やなせ宿名物ワンデイシェフのチラシが配られていた。スキャン画像でごらんいただくことにする。なんとか判読できるであろう。あっというまに食堂と化してしまったというべきか、とにかくすでに6月いっぱい、なかなかのメニューが予定されているようである。ビールはないのかビールは、と大声で文句をつけたいところであるが、どちらさまもにぎにぎしくお運びをいただければ幸甚である。

20080607f.gif

ここでひとこと記しておくならば、このやなせ宿というのは、誰からも望まれることなく生まれてきた赤子なのである。まちがいなくそうなのである。しかし、赤子に罪はない。あってたまるものか。かわいそうなはこの子でござい。名張市民各位には、どうかこの子をひいきにしていただくよう、ここにお願いを申しあげておきたい。名張まちなか再生委員会の一員として、心からお願いを申しあげておきたい。だがそれにしても、ビールはないのかビールは。
いよいよあしたである。明朝である。あす午前10時、やなせ宿がオープンする。名張まちなか再生における拠点施設の誕生である。よッ、待ってましたッ、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館ッ。

やなせ宿公式サイトで、あすあさってのイベント内容が告知されている。

名張市旧細川邸『やなせ宿』:http://www.yanase-shuku.com/

公式サイトのURLは上記のとおりである。ごらんのごとく「yanase-shuku」とある。ちなみに、「やなせ宿」は「やなせしゅく」と読ませることになっている。要するに、ドメイン取得時にうっかり「shuku」とやらかしてしまったため、それが尾を引いて「やなせ宿」は「やなせしゅく」であるという連濁無視の読みを強要しなければならなくなった、ということなのであろうか。なーにやってんだか。

そんなことはさておき、とまれかくまれ、いよいよオープンなのである。やなせ宿の船出なのである。前途の風雨はいかにも強かろうが、艱難なんじを玉にす、というではないか。われに七難八苦を与えたまえと月に祈るような気概をもって、関係各位はやなせ宿の航海に臨まれたい。さーあ、吹けよ風、呼べよ嵐。どんどんどんどんやってこい。関係各位はさぞや不安なことであろうが、なーに、案ずるな案ずるな。案じてみたってしかたがない。それにあれだぞ。何かのときにはガメラが助けにきてくれるかもしれんぞ。どーんと行けどーんと。
名張まちなか再生委員会の新しい委員長として、ひとこと申し述べる。

まず最初に、名張まちなか再生委員会は無能力であったという事実を確認しておきたい。多言は要すまい。委員会発足から三年が経過したいま、やなせ宿の現状をみるだけで、この委員会がいかに無能力であったかは歴然としている。組織そのものが機能不全をきたし、膠着状態におちいっていることも、委員各位には自明の事実であろう。こうした隠しようのない事実に立って判断するならば、名張まちなか再生委員会には即刻解散することが求められる。ほかにはどんな道も残されていない。

ただし、解散のまえに、名張市に要求すべきことがある。みずからの失敗を素直に認め、主体性を発揮して善後策を講じることである。衆目にも明らかな名張まちなか再生委員会の蹉跌は、そのまま名張市の失敗でもある。まちなか再生を進めるにあたって名張市が採用した事業モデルは、すでに決定的に破綻している。名張まちなか再生プラン策定以前の段階に立ち戻り、新たな事業プラン、新たな事業モデルを提示することが、名張市に課せられた喫緊の責務である。

名張まちなか再生プランは、破綻にいたるしかない愚劣で空疎なプランであった。それを策定するために組織された名張地区既成市街地再生計画策定委員会も、それを具体化するために発足した名張まちなか再生委員会も、期待された成果を残すことはまったくできなかった。こうした帰結は、いうまでもなく、名張市の判断の誤りによってもたらされている。これまでにもたびたび指摘してきたことだが、昨年、住民監査請求の参考資料として提出した「僕の住民監査請求」から引いておく。

   
「ですから結局は名張市が悪いんです」
「どのへんが悪いんですか」
「名張市が名張まちなかの再生を主体的に考えていなかったのが明らかに悪い」
「他人まかせにしてしまっていたと」
「これは完全に行政の問題なんです」
「それはそうでしょうね」
「名張市は名張まちなかについてどう考えているのかをまず示すべきなんです」
「基本的な考え方を明らかにせよと」
「名張市全体のグランドデザインのなかに名張まちなかの再生を位置づけてそれを住民に提示することが先決です」
「それは住民にはできないことですか」
「地域住民は近視眼的になりがちですから別の視点を導入することが必要です」
「高い視点とか広い視野とか」
「よその事例も参考にせなあきませんし地域住民が気づいていないまちなかの可能性を発見する視点も要求されます」
「そうなると住民の手にあまりますね」
「そうゆうことを考え抜いて明確なビジョンを示すのが行政の務めなんです」
「それが全然できてなかったと」
「大切な務めを放棄してそこらのあほに丸投げするだけでは何もできません」
「あほ呼ばわりはやめとけゆうねん」
「ですから名張まちなかのアイデンティティの拠りどころは何かというような共通認識はなんにもないままに」
「寄せ集めの委員会に共通認識を期待するのは無理かもしれませんね」
「いきなり細川邸がどうのこうのとハコモノの話に入ってしまうわけなんです」
「土木建設事業のレベルですか」
「そんなインチキなことでええと思とるのやったら大きなまちがいじゃあッ」
「君いくら怒ったかて手遅れですがな」

主体性の放棄をつづけてきた名張市にたいして、名張まちなか再生委員会は主体性の回復を要求する。具体的には、行政の主体的判断として、名張まちなか再生プランを正式に破棄し、庁舎内部における部局横断的な協議によって、まちなか再生にかんする新たなデッサンを提示することを求める。デッサンの作成手法は名張市の自主性にゆだねるが、こちらにもメソッドの用意はある。希望があればいつでも提供することができる。名張まちなか再生委員会の委員長として、庁舎内部における協議のとりまとめを引き受ける用意もある。

とはいえ、名張市にたいして、首尾一貫した成案の作成を要請しているわけではない。成案以前に、名張まちなかの現状を直視すること、そこに残された可能性をひとつひとつ確認すること、それを再生に結びつけるためのアイデアを提出すること、それを求めたい。デッサンと呼ぶゆえんである。そして、そのデッサンを具体化するために、どのような方途が考えられるのか、その提示をも求めたい。すなわち、新たな事業プランと新たな事業モデルの基礎となるものを、みずからの判断にもとづいて示すこと、名張市にそれを要求する。

これにより、名張まちなか再生委員会は、三年前に行政から投げられたボールを、紆余曲折を経て行政に投げ返したことになる。協働という名のお遊びは、ここらでひとまずおしまいとする。一か月後、名張市からまちなか再生にかんする協議の結果が提示されれば、名張まちなか再生委員会はそのデッサンを検討する作業に入る。開かれた場で、委員会メンバー以外の参加も求めながら、やはり一か月の期間で作業を進める。作業が終わり、その結果を名張市に報告した段階で、名張まちなか再生委員会は解散する。あとはまた、行政が主体的な判断を示す番である。

名張まちなか再生委員会による作業の結果が、ひとつのプランとしてまとまるのかどうか、それは不明である。この委員会のような組織が必要であるという結論が出るのかどうか、それも不明である。しかし、名張まちなかの再生は可能なのか、あるいは、まちなかの再生とはどういうことなのか、そういったこともふくめて、名張市による主体的で真剣な検討が必要であることは論をまたない。何よりもそれが必要である。名張市がみずからの問題として真摯にむきあわないかぎり、名張まちなかの再生は一歩たりとも前進しない。

やなせ宿について述べる。庁舎内部における協議でも、やなせ宿は中心的課題になるものと推測される。まちなか再生という本来のテーマが、やなせ宿の問題に矮小化されてしまう可能性も少なくない。名張市によってどのような活用策が提案され、名張まちなか再生委員会による検討でそれがどのようにまとめられるのか、これも不明であるというしかないが、かりにビジネスによる利潤追求の場として利用される場合にも、その場にはあくまでもオープンな競争が保障されていなければならない。競争なき民営化は、行政による特定の市民への便益の供与にほかならない。

最後に附言するならば、やなせ宿にたいして、あるいは名張まちなか再生委員会にたいして、不信や疑惑の眼をむける市民は、いまや少なからず存在している。名張まちなかの再生のためにも、やなせ宿の適正な運営のためにも、そうした不信や疑惑の払拭は避けて通れないことである。そのためには、たとえばまちなか再生事業にかかわる予算の動きを公開することが不可欠であろう。名張まちなか再生委員会の解散もおなじ理由から不可欠であり、かりに新たな組織が設立されることになったとしても、目的や役割や権限などを明確に規定し、名張まちなか再生委員会の轍を踏まない体制や運営が求められることはいうまでもない。

述べるべきことはまだ多いが、とりあえずこれにとどめる。名張市長にたいし、名張まちなか再生委員会の要求を提出するために、委員各位の賛同と承認を求めるものである。

以上、名張まちなか再生委員会の新委員長として抱負を述べた次第であるが、いうまでもなく脳内スピーチである。委員長になれるかどうかは、あすの総会を迎えてみなければわからない。というか、通常の場合、こうした組織の役員改選は事前に案がつくられていて、総会ではそれを承認してそれでおしまい、いわゆるシャンシャン議案のシャンシャン総会が通り相場なはずだから、あすの総会もそうなってしまうのかな。だったら困るな。えーん、委員長になれなかったー、と泣きながら帰らなければならぬではないか。それでは困る。困る困る。困るぞほんとに。
この世には、五十年に一度、或は百年に一度、天変地異とか、大戦争とか、大流行病などと同じに、非常な奇怪事が、どんな悪夢よりも、どんな小説家の空想よりも、もっと途方もない事柄が、ヒョイと起ることがあるものだ。
人間社会という一匹の巨大な生物が、何かしらえたいの知れぬ急性の奇病にとりつかれ、一寸の間、気が変になるのかも知れない。それ程常識はずれな、変てこな事柄が、突拍子もなく起ることがある。
──江戸川乱歩「黄金仮面」

そんな途方もない、常識はずれな、へんてこなことが、ここ名張市でも、ヒョイと起こってしまったようである。きのう、名張まちなか再生委員会から「第4回名張まちなか再生委員会総会の開催について」という文書が届けられた。どういうことか。5月28日の役員会で、当方が名張まちなか再生委員会に名を連ねることが認められた、ということである。委員のひとりとして、6月1日の総会に参加できることになった、というわけである。じつに常識はずれで、へんてこな事態であるというしかない。

5月27日のエントリ「再生委員会乱入を希望す」にも記したとおり、26日夜に開かれた乱歩関連事業検討委員会において、名張まちなか再生委員会の委員長になって委員会をぶっ壊すことにしたい、と述べた。したがって、再生委員会の委員になれるのであれば、乱歩関連事業検討委員会に加わることもやぶさかではない、とも述べた。当方が委員になれるのかどうか、それは役員会で検討することになる、とのことだったので、そうしてくれと頼んだ。

とはいえ、これは27日付エントリには記さなかったことであるが、承認されるわけがない、との見込みも伝えておいた。名張まちなか再生委員会をぶっ壊すために委員会に入りたい、と明言しているような危ない人間の加入が、役員会ですんなり承認されるはずはない。これは冗談でもなんでもなく、本気でそう思っていた。当方のみならず、26日の夜にいあわせた乱歩関連事業検討委員会のメンバーも、当方とおなじ予測に立っている空気であった。むろん28日の役員会においても、委員会をぶっ壊すという当方の主旨は、参加した役員諸兄姉に伝えられたはずである。

ところが、それが認められたという。なんとも意想外のことである。黄金仮面もびっくりであろう。蜘蛛男はしゃっくりであろう。緑衣の鬼ならこれっきりであろう。思わずばかなことを書き連ねてしまうほど、じつにどうもまことにへんてこな命運が、名張まちなか再生委員会の役員会によって決せられたわけなのである。いいのかよほんとに。うっかり恐縮してしまったりする。

きのう届けられた文書によれば、総会は6月1日日曜の午後1時から名張市役所一階大会議室で開催され、議題はつぎのとおり。

・平成19年度事業経過報告について
・役員改選について
・平成20年度事業計画(案)について
・その他

さ、名張まちなか再生委員会の委員長になって、名張まちなか再生委員会を派手にぶっ壊してやろうっと。
やなせ宿にかんするお知らせ。

ちなみに、先日疑義を呈した問題であるが、「やなせ宿」はやはり「やなせじゅく」ではなく「やなせしゅく」と読ませるそうである。どこのあほがこんなことを決めたのかは知らんが、オフィシャルな読みは「やなせしゅく」なのだという。肝心なことは何も決められないくせに、よけいなところで論理も根拠も関係なしにけったいなことを決めてしまう。それが名張まちなか再生委員会クオリティ、ということか。

さて、そのやなせ宿、オープニングイベントの日程が発表された。

名張市公式サイト:広報なばり(テキスト版)5月4週号 いよいよオープン!やなせ宿

6月7日土曜は午前11時から午後4時まで、翌8日日曜は午前10時から午後4時まで、これはもう名張まちなか再生委員会名物というべきであろう、幼稚園児の切り貼り遊びイベント版がくりひろげられる。広報なばりテキスト版から、イベント内容を転記しておく。

・乱歩に関する資料展示
・名張歴史展
・昭和初期展
・名張音頭
・樽太鼓
・名張物産展
・江戸凧作品展
・写真展
・やなせそばの店
・やなせ朝市
・田楽や餅などの店
・山野草展示即売会(山野草は8日のみ)

みごとなまでの寄せ集めである。思いつくかぎりのものをがさがさかき集め、脈絡もなくぺたぺた切り貼りしてみました、これがやなせ宿クオリティです、といったところか。しょせんコミュニティイベントのレベルでしかものを考えられないみなさんのおやりになることである。名張市民各位には、できることなら生温かい眼で見守ってやっていただきたい。

ただし、5月26日夜の乱歩関連事業検討委員会で聞きおよんだところでは、ここに記されている「乱歩に関する資料展示」は流れてしまったらしい。名張まちなか再生委員会が、というか、まちなか運営協議会が、というか、名張市が、というか、とにかく、やなせ宿に展示される予定だった乱歩関連資料の所有者とのあいだでトラブルを起こしたらしく、そのせいで企画がボツになってしまったという。いやー、みてみたかったなあ江戸川乱歩の関連資料。なんとも残念なことである。

いやいや、そんなことより、きのう28日に名張まちなか再生委員会の役員会が開かれ、はたして6月1日の総会に出席できるのかどうか、当方の命運が決したはずなのであるが、ちゃんと連絡をもらえるのかな。
きのうの夜のことである。名張市役所の四階で、名張まちなか再生委員会の専門部会である乱歩関連施設整備事業検討委員会(仮称)の会合が開かれた。顔を出してきた。

去年の2月1日、やはり名張市役所で第一回乱歩関連施設整備事業検討委員会(仮称)なるものが開催されているから、その第二回ということになる。なにしろ乱歩関連施設の話なのであるから、ぜひにと乞われて第一回にも顔を出した。が、なにしろ名張まちなか再生委員会の話なのであるから、こんな委員会は何から何までインチキである、とても協力なんてできたものではない、検討委員会のメンバーになるのはおことわりである、とはっきり申し伝えた。で、検討委員会はそれっきりぽしゃってしまったのであろうと思っていたのだが、ここへ来て二回目が開かれた。どういう経緯があったのかは、さっぱりわからない。

しかしとにかく、今回もまた乞われ、また顔を出してきた。で、尋ねた。この委員会のメンバーになれば、名張まちなか再生委員会の委員ということになるのかな。もしもそうなのであれば、6月1日に開かれる名張まちなか再生委員会の総会に委員として出席し、委員長に立候補したいなと思う。もしも委員長になれたなら、名張市長とガチンコで話し合いをおこない、そのあと名張まちなか再生委員会をぶっ壊してしまうことにする。むろんぶっ壊しただけではどうしようもないから、文字どおり再生の道を開かなければならないであろう。少し以前の流行語をもちいるならば、脱構築ということになる。念のため、辞書へのリンク。

大辞林:脱構築

要するに、いったん解体し、可能性の要素を抽出して、新たに構築するということである。名張まちなか再生委員会にはどうしてもそうした脱構築が必要であると思われるのだが、ただの善良な市民にはとてもかなわぬことである。かりに方途を探すとしても、名張まちなか再生委員会の委員となり、委員長となることくらいしかないのではないか。二年後の選挙に出馬して名張市長になる、という選択肢も考えられるのだが、それでは手遅れということになってしまうであろう。だから、名張まちなか再生委員会の委員になれるのであれば、乱歩関連施設整備事業検討委員会の委員となることにやぶさかではない。

で、どうよ、と説明を求めたところ、例によって例のごとくきわめてわかりにくいのだが、というか、組織の規約が不備だらけ現状がインチキだらけということなのであろうが、とにかく結論としては、役員会にはかることになる、とのことであった。役員会はあす開かれるそうだから、当方の命運はあした決するということになる。幸運をお祈りいただければ幸甚である。

さて、きのうの委員会である。協議事項の本命は新年度の事業計画であったが、これにかんしても、こんなものを協議してもなんの意味もないぞ、と伝えてきた。何を協議したところで、予算の裏づけなどもちろん何もないのだし、この委員会にどんな権限があるのかも不明である。そもそも名張まちなか再生委員会のいわゆる位置づけというやつが、なんども指摘しているとおりきわめてあいまいなのである。その専門部会が何をどう検討したところで、まったくの不毛だというしかないであろう。

たとえば、新年度の事業計画に「乱歩生誕地碑広場整備事業」があげられていた。幼稚園児の切り貼り遊びというしかない案内板が設置された、あの桝田医院第二病棟跡の問題なのであるが、こんなものは検討したところでほんとに意味がない。なぜかというと、生誕地碑広場の実施設計は昨年度に終了しているからである。これは名張市の独断で進められたことである。まがりなりにも名張まちなか再生委員会に乱歩関連施設整備事業検討委員会なるものが存在しているにもかかわらず、その検討委員会にはなんの相談をすることもなく、名張市が勝手に広場の実施設計を発注し、委員会にはこんな設計ができましたと報告してそれでおしまい、今年度はその設計にもとづいて広場の整備工事を実施します、というひどい話なのである。

だからきのうの委員会では、乱歩生誕地碑広場の実施設計にかんして、おまえらは名張市にいいようにつかわれているだけなのである、と指摘しておいた。怒れ怒れ、もっと怒れ、この名張市という名のインチキ自治体を死ぬほど怒ってやれ、とけしかけておいた。やってることが無茶苦茶なのである。むろん当方が無茶苦茶だというのではなくて、名張市のやってることが野放図なまでに無茶苦茶なのである。

それでまあ、きのうの会合でいったい何が決まったのか、どうもよくわからないのだが、組織の名称は、これまでの仮称から施設整備ということばをとっぱらい、乱歩関連事業検討委員会ということで決定した。それはそれでいいけれど、しかしこの委員会があれこれどうこういうまえに、名張市がもう少ししっかりすることが必要である、ということもきのう述べておいた。きのうのエントリにも記したことだが、観阿弥であれ乱歩であれ、名張市はいったい何をどうするのか、どうしたいのか、明確な方向性を示すことが必要であろう。その方向性にもとづいて、これまでのことを検証し、これからのことを展望する。それが名張市に必要なのである。しかしなあ、何かを判断したり、何かを理解したり、そんなことは名張市にはとても望めないのかもしれんなあ。

ともあれ、名張まちなか再生委員会の役員会はあす28日に開かれるとのことである。6月1日の総会に無事乱入をはたせるのかどうか。当方の武運をお祈りいただければ幸甚である。
「観阿弥vs乱歩」は、序破急の急のあとに何をつづければいいのかを思いつかぬゆえ、あすに延期する。

さて、週が明けて、さらに一日が過ぎた。名張市役所からはまだ、回答のメールが届かない。だから催促した。

市街地整備室には、こんな感じ。件名は「やなせ宿におけるいやがらせ問題について」。

   
おはようございます。先日来、しつこくお訊きして心苦しいかぎりなのですが、お答えはまだいただけませんか。

あるいは、5月13日付メールに「去る5月9日に申し込みの方法と、いやがらせと銘打った講座の使用についてお断りすることについて返信したつもりですが」と記してくださってあったことから考えますに、じつはすでにお答えのメールをお送りいただいているにもかかわらず、当方のメールソフトがそれをスパムメールと判断し、勝手に処理してしまったという可能性も否定できません。とはいえ、私が使用しているメールソフトに、おなじ発信者から届いたメールの一通目が×、二通目が○で、三通目がまた×、などといった器用な選別ができるものかどうか。いやいや、そんなことはまあどうだってかまいません。とにかく、早くお答えをいただきませんことには、やなせ宿利用の準備にいつまでも着手できません。

やなせ宿の利用予定はつぎのとおりです。

名張まちなかに陽が昇る──やなせ宿開設記念おめでとう連続講座
・第一週「名張の歴史を語る」=6月14日を予定
・第二週「やなせ宿を語る」=6月21日を予定
・第三週「江戸川乱歩を語る」=6月28日を予定
・第四週「まちなかのあすを語る」=7月5日を予定

それから、申し遅れましたが、お送りしてあります質問のうち、やなせ宿利用申請の詳細につきましては、「名張市旧細川邸『やなせ宿』使用の手引き(内覧会用)」のコピーを入手いたしました。また、歴史資料館として整備されるはずだった細川邸がどうして観光交流施設のやなせ宿になったのか、という件につきましては、名張市公式サイトの「市長への手紙」を利用して、市長に直接お訊きしております。したがいまして、勝手なことばかり申しあげて恐縮なのですが、これら二点はご放念いただければと思います。

それで、お答えいただきたい質問というのは、要するに、13日付メールで「いやがらせのための施設利用は許可いたしかねます」とのお知らせをいただきましたので、当方はいやがらせなどいたしませんとお伝えした次第で、ですから私がやなせ宿を利用することにはなんの問題もないはずなのですが、ご判断はいかがなものでしょうか、といったことです。ごく簡単な質問であるにもかかわらず、どうしてご回答を頂戴できないのでしょうか。

そもそも、お答えはいただけるのでしょうか。いただけないのでしょうか。とりいそぎその点を確認いたしたく思います。

(a)回答する
(b)回答しない

(a)か(b)かのいずれかでお答えをいただければと思います。ご多用中恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

2008/05/20

つづいて、名張市公式サイト「市長への手紙」には、こんな感じ。件名は「ふたたびやなせ宿について」。送信IDは20080520081947465とのことであった。

   
5月15日に、つぎの質問をお送りしました。

・名張まちなか再生プランで歴史資料館として整備されることになっていた細川邸が観光交流施設のやなせ宿に変更された理由は何か。

そもそも、お答えはいただけるのでしょうか。いただけないのでしょうか。とりいそぎその点を確認いたしたく思います。

(a)回答する
(b)回答しない

(a)か(b)かのいずれかでお答えをいただければと思います。ご多用中恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

2008/05/20

どうも困ったものである。この程度の質問に回答がいただけないというのは、じつに困ったものである。先日も記したとおり、近くこの「市長への手紙」を利用して、名張市は乱歩をどうする気? みたいなことを明確にしてゆきたいなと考えているのだが、梨のつぶてでは困ってしまうではないか。催促するだけで疲れてしまう。

Copyright NAKA Shosaku 2007-2012