三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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簡単に、おさらいをしておく。名張市公式サイト「市長への手紙」往復メールのおさらいである。
5月15日。往信第一信。件名「やなせ宿について」。
5月20日。往信第二信。件名「ふたたびやなせ宿について」。
しかし、うんともすんとも応答はなかった。「市長への手紙」のメールサーバーに不具合が生じていたらしい。7月11日、名張市企画財政部広報対話室からその旨を知らせるメールが届いた。件名は「『市長への手紙』返事の遅延について」。
7月18日。返信第一信。
7月21日。往信第三信。件名「みたびやなせ宿について」。
8月7日。返信第二信。
8月12日。往信第四信。件名「よたびやなせ宿について」。
8月19日。返信第三信。
さて、おさらいである。
返信第一信で明らかにされていたのは、名張まちなか再生プランには不備があったとする認識である。プランにあった細川邸を歴史資料館として整備するという構想を実現するには、新しく展示館を建設しなければならず、また管理体制などの課題も浮上してきたため、複合的な利用が可能な施設とすることにした。原文を引用して記すならば、「主用途としていた歴史的な資料の展示」は無理だと判断した。そういうことである。
それにたいし、細川邸を歴史資料館ではなく初瀬ものがたり交流館にするという名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトによる決定は、はたして正当なものなのかどうかと尋ねたところ、返信第二信には、旧細川邸は「主用途を歴史資料館として整備」したと記されていた。歴史資料館が初瀬ものがたり交流館となり、さらにやなせ宿となっても、プランに盛りこまれた施設整備の基本的な方向性には変更がなかった、との認識が述べられていた。
言を左右にする、とはこういう態度のことを指す。きのうは左といい、きょうは右という。返信第一信には、主用途を歴史資料館とすることは無理であったと述べ、返信第二信には、主用途を歴史資料館として整備したと述べる。こうした幼稚きわまりない矛盾撞着がどうして生じるのか。いうまでもない。歴史資料館がやなせ宿となってしまったのはプランの変更であると認めてしまえば、それはそのまま市民や市議会を無視したということになるからである。市議会のチェックや市民のパブリックコメントを経てなされた決定を、名張まちなか再生委員会はあっさりくつがえしてしまった。そんな横紙破りを正当なものと認めてしまうことになるからである。
いや、問題は名張まちなか再生委員会のレベルにはとどまらない。すべての責任者は名張市長である。名張まちなか再生プランもまた、名張地区既成市街地再生計画策定委員会が素案をまとめ、名張市長によって最終的に決定されたものである。歴史資料館からやなせ宿への変更も、その決定の最終責任者は名張市長にほかならない。名張まちなか再生委員会にはどんな権限も与えられてはいないのである。だから要するに、名張市長が正式に決定したプランに不備があったので、名張市長がそれに変更を加え、名張市長がやなせ宿として整備することを決定した、ということである。
ひとことでいえば、行政の主体性の問題である。名張まちなか再生委員会が細川邸を歴史資料館にしないと決めたとき、もう三年前のことなのであるが、委員会の事務局に足を運び、おまえらにそんな権限はないんだから、プランに変更を加えるのなら名張地区既成市街地再生計画策定委員会を再招集して練り直しさせろ、とごくまっとうな進言をしたのは当方である。事務局からは結局、それはできません、との回答があったので、だったら行政としての主体性を発揮してみろ、プランを最終的に決定したのは行政である、だったらプランの変更も行政の主体性のもとにいくらだって可能である、と市民の鑑のような進言をしたのも当方である。
その過程では、名張まちなか再生委員会の委員長、もっともこれは当時の委員長で、現在の小判鮫のご隠居のことなのであるが、その委員長にも、さらには当時の建設部長にもお目にかかり、ごくまっとうで市民の鑑のような進言をお聞きいただいたうえで、いわゆる善処というやつをお願いしたはずである。しかし、聞き届けられることはなかった。いっさいなかった。行政は平気な顔をして主体性を放棄しつづけた。その帰結がこれである。この蟻地獄である。のがれようのない蟻地獄である。もう少し謙虚に誠実に虚心坦懐に人の言に耳を傾けていさえすれば、ここまでのことにはならなんだものをなあ。
さて、やなせ宿は歴史資料館を主用途として整備されましたというのであれば、いったいどんな歴史資料が展示されているのかな、とただしてみたところ、きのう記したとおりの回答があった。またしても、ということは、桝田医院第二病棟跡地の江戸川乱歩生誕地碑広場案内板と同様の、ということなのだが、幼稚園児の切り貼り遊びというしかないような、眼についたものをあわててかき集めてきただけの展示物が示された。バッタモンである。どこが歴史資料か。もしも歴史資料の展示を主用途としているのであれば、やなせ宿においては当然、歴史資料の定義や資料収集の方針が明確にさだめられているはずである。そうでなければうそである。ひとつそのあたりのことを、例によって「市長への手紙」でお訊きしてみようかな。さあ、名張市役所やなせ宿関係スタッフのみなさんや、準備だ準備だ。回答の準備だ。
おさらいを終えて、あすにつづく。
5月15日。往信第一信。件名「やなせ宿について」。
先日、市街地整備室にメールで質問を送信したのですが、埒が明きそうもありませんのでこちらでお訊きします。質問はつぎのとおりです。
・名張まちなか再生プランで歴史資料館として整備されることになっていた細川邸が観光交流施設のやなせ宿に変更された理由は何か。 ご多用中恐縮ですが、よろしくお願いいたします。 |
5月20日。往信第二信。件名「ふたたびやなせ宿について」。
5月15日に、つぎの質問をお送りしました。
・名張まちなか再生プランで歴史資料館として整備されることになっていた細川邸が観光交流施設のやなせ宿に変更された理由は何か。 そもそも、お答えはいただけるのでしょうか。いただけないのでしょうか。とりいそぎその点を確認いたしたく思います。 (a)回答する (b)回答しない (a)か(b)かのいずれかでお答えをいただければと思います。ご多用中恐縮ですが、よろしくお願いいたします。 2008/05/20 |
しかし、うんともすんとも応答はなかった。「市長への手紙」のメールサーバーに不具合が生じていたらしい。7月11日、名張市企画財政部広報対話室からその旨を知らせるメールが届いた。件名は「『市長への手紙』返事の遅延について」。
中 相作 様
「市長への手紙」をお寄せいただきありがとうございます。 お寄せいただいたメールが、メールサーバの障害により、「市長への手紙」のメールアドレスに到着していないことが、7月9日判明いたしました。大変ご迷惑をおかけし、心からお詫び申し上げます。 現在、プロバイダから記録を取り寄せ、市長に回送中でございます。 返事につきましては、今しばらくお待ちいただきますようお願い申し上げます。 今後は、このようなことが、起こらないように細心の注意を払ってまいりますので、よろしくお願い申し上げます。 |
7月18日。返信第一信。
中 相作 さま
□このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。 □メールサーバの障害により回答が遅くなり、お詫び申し上げます。 □名張まちなか再生プランでは、確かに歴史資料館として整備することについて述べております。 □その後、プランの具体化の為に設けられたまちなか再生委員会内の歴史プロジェクトで議論をするなかで、主用途としていた歴史的な資料の展示には新たに展示館の建設が必要になることや、管理体制等の課題が浮上してきたことなどもあり、歴史資料館と命名するよりも、プランでも述べているように多様な市民ニーズに応えるためにも物販や飲食なども含む、複合的な利用が可能な施設とすることとなり、既存建造物である町屋を活用した「初瀬ものがたり交流館」として、訪れた人への観光案内や、地域の人との交流を通じ、まちなかの情報発信拠点として施設活用を図り、もって既成市街地の魅力の創出に貢献していく施設として位置づけをしたものです。 今後、やなせ宿として多くの人が本施設を訪れ、まちなかの魅力を高める拠点施設になっていくことを目指すものです。 今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。 平成20年7月18日 □名張市長 亀井利克 |
7月21日。往信第三信。件名「みたびやなせ宿について」。
ご回答ありがとうございました。重ねてお尋ねいたします。次の点にお答えいただければと存じます。
・名張まちなか再生委員会の歴史拠点整備プロジェクトによる変更、すなわち、細川邸を歴史資料館ではなく初瀬ものがたり交流館として整備するという決定は、正当なものと考えるかどうか。 この場合の「正当」は、あくまでも手続き上の問題であるとお考えください。名張まちなか再生プランは、名張地区既成市街地再生計画策定委員会によって素案がまとめられ、市議会重要施策調査特別委員会でその素案が審議されたあと、素案を公開して市民のパブリックコメントも募集したうえで、最終的に決定されたものです。名張まちなか再生委員会の歴史拠点整備プロジェクトは、プロジェクトだけの判断で、つまり、市議会や市民を無視して、プランに重大な変更を加えてしまいました。この変更、すなわち決定は、はたして正当なものであるのかどうか。その点をお訊きしております。 正当なものとお考えでしょうか。そうではないとお考えでしょうか。ご多用中恐縮ですが、よろしくご回答たまわりますようお願いいたします。 2008/07/21 |
8月7日。返信第二信。
中 相作 さま
このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。 「名張まちなか再生プラン」は平成16年6月から平成17年3月にかけて多くの市民の方々で議論され策定されました。 その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。 従いまして、初瀬ものがたり交流館として改修された「やなせ宿」でも名称は「資料館」から、より親しみのあるものへと変わっているものの、プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません。 今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。 平成20年 8月 7日 □名張市長 亀井利克 |
8月12日。往信第四信。件名「よたびやなせ宿について」。
ご回答ありがとうございました。重ねてお尋ねいたします。次の点にお答えいただければと存じます。
・名張まちなか再生プランにもとづき、「主用途を歴史資料館として整備」したというやなせ宿には、どのような歴史資料が展示されているのか。具体的な名称をあげてお示しいただきたい。 ご多用中恐縮ですが、よろしくご回答たまわりますようお願いいたします。 2008/08/12 |
8月19日。返信第三信。
中 相作 さま
このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。 □お尋ねのやなせ宿での歴史展示資料ですが、現時点では「名張城下絵図」の複写版や、新町区百年史部会編纂による初瀬街道・新町今昔町屋分布(明治〜大正〜昭和初期)、新町の歴史と文化と伝統の複写版などを展示しています。 □また、店の間、中蔵を利用し、生人形師亀本安八を紹介した新聞記事や資料、なつかしの名張と題して昭和初期の古地図や古写真なども展示しています。 □今後も施設の活用方法について、創意工夫し、様々な歴史、文化を紹介できる場としていきたいと考えておりますので、ご支援ご協力をお願い致します。 今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。 平成20年 8月19日 □名張市長 亀井利克 |
さて、おさらいである。
返信第一信で明らかにされていたのは、名張まちなか再生プランには不備があったとする認識である。プランにあった細川邸を歴史資料館として整備するという構想を実現するには、新しく展示館を建設しなければならず、また管理体制などの課題も浮上してきたため、複合的な利用が可能な施設とすることにした。原文を引用して記すならば、「主用途としていた歴史的な資料の展示」は無理だと判断した。そういうことである。
それにたいし、細川邸を歴史資料館ではなく初瀬ものがたり交流館にするという名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトによる決定は、はたして正当なものなのかどうかと尋ねたところ、返信第二信には、旧細川邸は「主用途を歴史資料館として整備」したと記されていた。歴史資料館が初瀬ものがたり交流館となり、さらにやなせ宿となっても、プランに盛りこまれた施設整備の基本的な方向性には変更がなかった、との認識が述べられていた。
言を左右にする、とはこういう態度のことを指す。きのうは左といい、きょうは右という。返信第一信には、主用途を歴史資料館とすることは無理であったと述べ、返信第二信には、主用途を歴史資料館として整備したと述べる。こうした幼稚きわまりない矛盾撞着がどうして生じるのか。いうまでもない。歴史資料館がやなせ宿となってしまったのはプランの変更であると認めてしまえば、それはそのまま市民や市議会を無視したということになるからである。市議会のチェックや市民のパブリックコメントを経てなされた決定を、名張まちなか再生委員会はあっさりくつがえしてしまった。そんな横紙破りを正当なものと認めてしまうことになるからである。
いや、問題は名張まちなか再生委員会のレベルにはとどまらない。すべての責任者は名張市長である。名張まちなか再生プランもまた、名張地区既成市街地再生計画策定委員会が素案をまとめ、名張市長によって最終的に決定されたものである。歴史資料館からやなせ宿への変更も、その決定の最終責任者は名張市長にほかならない。名張まちなか再生委員会にはどんな権限も与えられてはいないのである。だから要するに、名張市長が正式に決定したプランに不備があったので、名張市長がそれに変更を加え、名張市長がやなせ宿として整備することを決定した、ということである。
ひとことでいえば、行政の主体性の問題である。名張まちなか再生委員会が細川邸を歴史資料館にしないと決めたとき、もう三年前のことなのであるが、委員会の事務局に足を運び、おまえらにそんな権限はないんだから、プランに変更を加えるのなら名張地区既成市街地再生計画策定委員会を再招集して練り直しさせろ、とごくまっとうな進言をしたのは当方である。事務局からは結局、それはできません、との回答があったので、だったら行政としての主体性を発揮してみろ、プランを最終的に決定したのは行政である、だったらプランの変更も行政の主体性のもとにいくらだって可能である、と市民の鑑のような進言をしたのも当方である。
その過程では、名張まちなか再生委員会の委員長、もっともこれは当時の委員長で、現在の小判鮫のご隠居のことなのであるが、その委員長にも、さらには当時の建設部長にもお目にかかり、ごくまっとうで市民の鑑のような進言をお聞きいただいたうえで、いわゆる善処というやつをお願いしたはずである。しかし、聞き届けられることはなかった。いっさいなかった。行政は平気な顔をして主体性を放棄しつづけた。その帰結がこれである。この蟻地獄である。のがれようのない蟻地獄である。もう少し謙虚に誠実に虚心坦懐に人の言に耳を傾けていさえすれば、ここまでのことにはならなんだものをなあ。
さて、やなせ宿は歴史資料館を主用途として整備されましたというのであれば、いったいどんな歴史資料が展示されているのかな、とただしてみたところ、きのう記したとおりの回答があった。またしても、ということは、桝田医院第二病棟跡地の江戸川乱歩生誕地碑広場案内板と同様の、ということなのだが、幼稚園児の切り貼り遊びというしかないような、眼についたものをあわててかき集めてきただけの展示物が示された。バッタモンである。どこが歴史資料か。もしも歴史資料の展示を主用途としているのであれば、やなせ宿においては当然、歴史資料の定義や資料収集の方針が明確にさだめられているはずである。そうでなければうそである。ひとつそのあたりのことを、例によって「市長への手紙」でお訊きしてみようかな。さあ、名張市役所やなせ宿関係スタッフのみなさんや、準備だ準備だ。回答の準備だ。
おさらいを終えて、あすにつづく。
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きのう、名張市長からメールを頂戴した。名張市公式サイト「市長への手紙」に寄せた質問への回答である。
質問は、こうであった。
で、主用途を歴史資料館として整備したらしいやなせ宿には、こんな歴史資料が展示されているという。
・「名張城下絵図」の複写版
・新町区百年史部会編纂による初瀬街道・新町今昔町屋分布(明治〜大正〜昭和初期)
・新町の歴史と文化と伝統の複写版
・生人形師亀本安八を紹介した新聞記事や資料
・昭和初期の古地図や古写真
もはや正気の沙汰ではあるまい。猫の子一匹放し飼いにしただけで、これが動物園でございます、と強弁しているようなものである。どこに歴史資料があるというのか。バッタモンちょこちょこかき集めただけで、何が歴史資料の展示か。どこが主用途か。ここまで見苦しいいいわけ、いいのがれ、いいつくろいは、ちょっとやそっとでお目にかかれるものではあるまい。歴史を冒涜し、市民を愚弄するものでしかない。愚弄された市民としては、じつになさけなく、恥ずかしい。怒る気にすらならぬほどである。
やなせ宿は主用途を歴史資料館として整備された、などというのはとんでもないうそっぱちである。早い話、やなせ宿の公式サイトを閲覧するだけでそれがわかる。
名張市旧細川邸やなせ宿:やなせ宿とは
「やなせ宿へようこそ。」と題された館長メッセージには、こうある。
やなせ宿は、観光交流センターとして位置づけられたと書いてある。観光案内や住民交流のための施設であると書いてある。しかし、やなせ宿の主用途は歴史資料館である、とはどこにも書かれていない。まさか、「名張市の文化や伝統を紹介したり」というのが歴史資料館としての用途である、などとそこまで苦しい弁明がなされることはないであろうが、そもそもやなせ宿に行ったって名張市の文化や伝統なんてまるっきりわかりゃせんのだから、どっちにしたって歴史資料館として機能しているといえるわけがないのである。
名張市旧細川邸やなせ宿:施設案内
施設案内のページを確認しておく。こんな感じである。
・事務室 やなせ宿の予約受付等を行う事務室です。
・土間 食堂として使うことができます。
・店の間 展示等を行うことができます。
・中の間 展示・会議等を行うことができます。
・奥の間 展示等を行うことができます。
・物産棟(厨房・客席) 展示・会議等を行うことができます。
・渡り廊下 食事を行うことができます。
・中蔵(展示室) 展示を行うことができます。
・川蔵(アドバンスコープサテライトスタジオ) アドバンスコープ・FMなばりのサテライトスタジオです。
・駐車場 一般の駐車場として4台、身障者用駐車場が1台用意されています。
・トイレ棟 男性用・女性用・多機能トイレがあります。
どこが歴史資料館か。どこに歴史資料が展示されているというのか。店の間も中の間も奥の間も物産棟も中蔵も、展示スペースとしてご利用ください、という場でしかない。要するに、貸し館である。無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫、というしかない施設なのである。
名張市旧細川邸やなせ宿:イベントカレンダー
主用途を歴史資料館として整備されたらしいやなせ宿で、いったい何が催されているのか。まずは、ご存じワンデイシェフである。どう考えても、歴史資料には無縁である。イベントはどうか。
・8月23日 キッズスクエア 夏休みの寺子屋 in やなせ宿
・8月24日 夏休み親子陶芸教室/名張川の鮎 in やなせ宿
どう考えても歴史資料には無縁である、などと確認するまでもない。やなせ宿を運営するまちなか運営協議会には、主用途が歴史資料館であるという認識などかけらもないことであろう。位置づけはあくまでも観光交流センターであり、実際は無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫であり、実態は小判鮫軍団がいいように仕切って食堂化路線まっしぐら、といったところであろう。
もしもやなせ宿が主用途を歴史資料館として整備されたというのであれば、まちなか運営協議会による運営は整備の趣旨を完全に無視したものである。運営組織としてはまちがいなく失格である。とっととひっこめこら、てなもんなのである。しかし、まちなか運営協議会が地域社会の害虫であることは論をまたないのだが、この件にかぎっていうならば、こそこそ逃げ隠れする必要はないであろう。やなせ宿は観光交流施設として位置づけられている。やなせ宿整備に利用した国土交通省のまちづくり交付金も、たぶんそのような扱いになっているはずである。
そういった次第で、蟻地獄はつづくよ、どこまでも。
中 相作 さま
このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。 □お尋ねのやなせ宿での歴史展示資料ですが、現時点では「名張城下絵図」の複写版や、新町区百年史部会編纂による初瀬街道・新町今昔町屋分布(明治〜大正〜昭和初期)、新町の歴史と文化と伝統の複写版などを展示しています。 □また、店の間、中蔵を利用し、生人形師亀本安八を紹介した新聞記事や資料、なつかしの名張と題して昭和初期の古地図や古写真なども展示しています。 □今後も施設の活用方法について、創意工夫し、様々な歴史、文化を紹介できる場としていきたいと考えておりますので、ご支援ご協力をお願い致します。 今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。 平成20年 8月19日 □名張市長 亀井利克 |
質問は、こうであった。
ご回答ありがとうございました。重ねてお尋ねいたします。次の点にお答えいただければと存じます。
・名張まちなか再生プランにもとづき、「主用途を歴史資料館として整備」したというやなせ宿には、どのような歴史資料が展示されているのか。具体的な名称をあげてお示しいただきたい。 ご多用中恐縮ですが、よろしくご回答たまわりますようお願いいたします。 2008/08/12 |
で、主用途を歴史資料館として整備したらしいやなせ宿には、こんな歴史資料が展示されているという。
・「名張城下絵図」の複写版
・新町区百年史部会編纂による初瀬街道・新町今昔町屋分布(明治〜大正〜昭和初期)
・新町の歴史と文化と伝統の複写版
・生人形師亀本安八を紹介した新聞記事や資料
・昭和初期の古地図や古写真
もはや正気の沙汰ではあるまい。猫の子一匹放し飼いにしただけで、これが動物園でございます、と強弁しているようなものである。どこに歴史資料があるというのか。バッタモンちょこちょこかき集めただけで、何が歴史資料の展示か。どこが主用途か。ここまで見苦しいいいわけ、いいのがれ、いいつくろいは、ちょっとやそっとでお目にかかれるものではあるまい。歴史を冒涜し、市民を愚弄するものでしかない。愚弄された市民としては、じつになさけなく、恥ずかしい。怒る気にすらならぬほどである。
やなせ宿は主用途を歴史資料館として整備された、などというのはとんでもないうそっぱちである。早い話、やなせ宿の公式サイトを閲覧するだけでそれがわかる。
名張市旧細川邸やなせ宿:やなせ宿とは
「やなせ宿へようこそ。」と題された館長メッセージには、こうある。
□この度、旧細川邸「やなせ宿」、初代館長に就任いたしました、辻本武久です。
多くの皆様のお力添えがあり、2008年6月7日に名張市新町にオープンしました「やなせ宿」は、名張地区既成市街地の再生を目指して、平成17年に官民協同組織が結成され、5つのプロジェクトチームを編成、そのうちの歴史拠点整備プロジェクトチームが「旧細川邸の利用について」今日まで協議を重ねてまいりました。その結果、第一号施設が観光交流センターとして位置づけされたこの「やなせ宿」です。 □この「やなせ宿」の目的は、地区を訪れる観光客の皆様方への観光案内、地域住民の交流のための施設です。観光客の皆様が随時利用でき、観光情報の提供や地場物産等の紹介を行うのはもちろん、名張市の文化や伝統を紹介したり、来館者の皆様がもう一度行きたいと思っていただけるような憩いのスペースを目指してまいりたいと思います。 |
やなせ宿は、観光交流センターとして位置づけられたと書いてある。観光案内や住民交流のための施設であると書いてある。しかし、やなせ宿の主用途は歴史資料館である、とはどこにも書かれていない。まさか、「名張市の文化や伝統を紹介したり」というのが歴史資料館としての用途である、などとそこまで苦しい弁明がなされることはないであろうが、そもそもやなせ宿に行ったって名張市の文化や伝統なんてまるっきりわかりゃせんのだから、どっちにしたって歴史資料館として機能しているといえるわけがないのである。
名張市旧細川邸やなせ宿:施設案内
施設案内のページを確認しておく。こんな感じである。
・事務室 やなせ宿の予約受付等を行う事務室です。
・土間 食堂として使うことができます。
・店の間 展示等を行うことができます。
・中の間 展示・会議等を行うことができます。
・奥の間 展示等を行うことができます。
・物産棟(厨房・客席) 展示・会議等を行うことができます。
・渡り廊下 食事を行うことができます。
・中蔵(展示室) 展示を行うことができます。
・川蔵(アドバンスコープサテライトスタジオ) アドバンスコープ・FMなばりのサテライトスタジオです。
・駐車場 一般の駐車場として4台、身障者用駐車場が1台用意されています。
・トイレ棟 男性用・女性用・多機能トイレがあります。
どこが歴史資料館か。どこに歴史資料が展示されているというのか。店の間も中の間も奥の間も物産棟も中蔵も、展示スペースとしてご利用ください、という場でしかない。要するに、貸し館である。無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫、というしかない施設なのである。
名張市旧細川邸やなせ宿:イベントカレンダー
主用途を歴史資料館として整備されたらしいやなせ宿で、いったい何が催されているのか。まずは、ご存じワンデイシェフである。どう考えても、歴史資料には無縁である。イベントはどうか。
・8月23日 キッズスクエア 夏休みの寺子屋 in やなせ宿
・8月24日 夏休み親子陶芸教室/名張川の鮎 in やなせ宿
どう考えても歴史資料には無縁である、などと確認するまでもない。やなせ宿を運営するまちなか運営協議会には、主用途が歴史資料館であるという認識などかけらもないことであろう。位置づけはあくまでも観光交流センターであり、実際は無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫であり、実態は小判鮫軍団がいいように仕切って食堂化路線まっしぐら、といったところであろう。
もしもやなせ宿が主用途を歴史資料館として整備されたというのであれば、まちなか運営協議会による運営は整備の趣旨を完全に無視したものである。運営組織としてはまちがいなく失格である。とっととひっこめこら、てなもんなのである。しかし、まちなか運営協議会が地域社会の害虫であることは論をまたないのだが、この件にかぎっていうならば、こそこそ逃げ隠れする必要はないであろう。やなせ宿は観光交流施設として位置づけられている。やなせ宿整備に利用した国土交通省のまちづくり交付金も、たぶんそのような扱いになっているはずである。
そういった次第で、蟻地獄はつづくよ、どこまでも。
きのうまで六回にわたって、名張まちなか再生委員会の役員会で示された規約改正案を瞥見してきた。
8月07日:規約改正案すかたん批判
8月13日:規約改正案とんちき批判
8月14日:規約改正案カチコミ批判
8月15日:規約改正案びくびく批判
8月16日:規約改正案こらこら批判
8月18日:規約改正案ぼこぼこ批判
この規約改正案には、いくらでも批判を加えることが可能である。臨時総会が開かれ、改正案が審議に附されることになった場合、のっけの第一条から審議の場を紛糾させるのはたやすいことである。「名張地区既成市街地の再生・創造」とはどういうことか。「多様な主体の協働」とはどういうことか。きわめてあいまいで、漠然としている。名張市によるお仕着せの文言だからである。内実のともなわぬフレーズだからである。名張まちなか再生委員会が規約や組織を抜本的に見直すというのであれば、まずまっさきに徹底的な検討の対象としなければならぬはずのものが、つまり、再生とは何か、協働とは何か、そういった問題が一顧だに与えられず、従前の規約がじつに安易に無批判にそのまま踏襲されているからである。なんの反省もない。なんの学習もない。すなわち、こんな規約改正案にはなんの意味もない。
ばかみたいにいくたびも指摘するのであるけれど、名張まちなか再生委員会が規約や組織を抜本的に見直すというのであれば、名張市が委員会をどう位置づけているのか、最初にそれを確認しなければならない。委員会単独では、見直しはできない。組織としてのアイデンティティを確立する。名張市との関係性を明確にする。そうした作業が不可欠である。そのうえで、発足以来の三年間をふりかえり、反省し学習することが必要である。しかし、かりにそれをしてしまったら、名張まちなか再生委員会の存在にはなんの意味もない、という結論にたどりつかざるをえないであろう。規約改正案どころか、委員会の存在そのものに意味がないのである。
予算はない。事業はしない。それが名張まちなか再生委員会の実態である。まともな組織とはとても呼べない。組織として活動しているとはお世辞にもいえない。たとえば、6月1日の総会で報告された昨年度の会議の回数をみてみよ。
・名張まちなか再生委員会役員会…………………… 6回
・歴史拠点整備プロジェクト………………………… 1回
・水辺整備プロジェクト……………………………… 1回
・交流拠点整備プロジェクト………………………… 2回
・生活拠点整備プロジェクト………………………… 1回
・歩行者空間整備プロジェクト……………………… 2回
・まちなか運営協議会………………………………… 9回
・NPOなばり実行委員会…………………………… 6回
・乱歩関連施設整備事業検討委員会(仮称)……… 1回
密室のなかでやなせ宿をめぐる悪だくみを重ねていたらしいまちなか運営協議会が九回、やなせ宿の運営を担当することになっていたものの解散してしまったNPOなばり実行委員会が六回、何をやっているのか見当もつかない役員会がおなじく六回。いっぽう、委員会の具体的な活動をになっているはずのプロジェクトの会議は年間に一回か二回しか開催されていない。幼稚園児の切り貼り遊びというしかない案内板を四基もつくってくれた歩行者空間整備プロジェクトでさえ、わずか二回である。それでよく案内板がつくれたものだと思うのだが、そのことはいまは関係ない。問題なのは、名張まちなか再生委員会はいまやもう、はっきりいってほぼ死んでいるということである。ほぼ死んでいる人間のために、無駄に立派な羽織はかまを仕立てあげる。今回の規約改正は、たとえていえばそういった行為でしかない。笑うべし。意味など何もないのである。
とはいえ、臨時総会で改正案の審議を紛糾させてしまっては、かえってまどろっこしくなるかもしれない。たとえば第三条、「この委員会は、今後10年間、この『名張まちなか再生プラン』を指針として、市民・事業者・行政などの多様な主体の協働によって取り組む各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理に対し、意見具申又は答申を行うことを目的とする」というあたりに批判を加えれば、収拾不能なまでに場は紛糾するはずである。改正案は練り直しに追いこまれるしかないであろう。となれば、またいたずらに時間が経過してしまう。こちらのねらいは一日も早く委員会をぶっ壊すことにあるのだから、遅延停滞はできるだけ避けたいところである。だからいっそ、規約改正案はすんなり認めてやることにするか。
規約改正案が承認されれば、臨時総会の日から施行されることになる。だから施行されたその時点で、こちらは緊急動議を提出することにする。もとより、委員会の解散を求める動議である。規約改正案の第三十九条によれば、総会において委員総数の四分の三以上の承諾を得ることができれば、委員会は解散となる。だから緊急動議を提出し、名張まちなか再生委員会がなぜ解散しなければならぬのか、その理由を説明する。理由なんてごろごろしているのだから、説明するのは雑作もないことである。ただし、それでは一方的にすぎようから、委員の除名や役員の解任にかんする条項にかんがみて、委員会側に「議決の前に弁明の機会を与えなければならない」と考えるべきだろう。委員長以下、誰でもいいし、人数にも制限は設けない。名張まちなか再生委員会が解散してはならない理由、存在しつづけなければならない理由を、述べたいという役員や委員にとうとうと弁じ立てていただくことにする。
そのあと、委員会を解散するかどうか、臨時総会の場で議決がおこなわれる。そうなると、問題は委員である。委員の理解力と判断力の問題である。あるいは、欲望の問題である。委員各位にとって、委員会は金銭欲や名誉欲や権勢欲や自己顕示欲といった個人の欲望を満足させる場なのか、そうではなくて、まちなか再生とやらに真摯に正対する場なのか、といった問題である。名張まちなか再生委員会の委員個々が、どれだけ真剣に、主体的に、委員会のことや名張まちなかのことを考えているのか、といった問題になってくる。ま、たまにゃまじめになってくれ、たまにゃ頭もつかってみてくれ、ということなのであるけれど、ぶっちゃけ無理かもしれんなあ。
ところで、かんなくずの親分はいったいどうしておるのであろうか。いっこうに報告がないではないか。歴史拠点整備プロジェクトの代表として送り出したかんなくずの親分、北京オリンピックでいえば競泳の北島康介選手のごとく一身に期待を背負って役員会に出席したかんなくずの親分から、いつまでたっても役員会の報告がないのはどういうことか。ここはテンポよくたたみかけるべきであるというのに、北京オリンピックでいえば柔道の鈴木桂治選手みたいに初戦敗退でいじけてしまったのか。このまま引退なのか。どうなっておるのだまったく。いかんよなあこんなことでは。
8月07日:規約改正案すかたん批判
8月13日:規約改正案とんちき批判
8月14日:規約改正案カチコミ批判
8月15日:規約改正案びくびく批判
8月16日:規約改正案こらこら批判
8月18日:規約改正案ぼこぼこ批判
この規約改正案には、いくらでも批判を加えることが可能である。臨時総会が開かれ、改正案が審議に附されることになった場合、のっけの第一条から審議の場を紛糾させるのはたやすいことである。「名張地区既成市街地の再生・創造」とはどういうことか。「多様な主体の協働」とはどういうことか。きわめてあいまいで、漠然としている。名張市によるお仕着せの文言だからである。内実のともなわぬフレーズだからである。名張まちなか再生委員会が規約や組織を抜本的に見直すというのであれば、まずまっさきに徹底的な検討の対象としなければならぬはずのものが、つまり、再生とは何か、協働とは何か、そういった問題が一顧だに与えられず、従前の規約がじつに安易に無批判にそのまま踏襲されているからである。なんの反省もない。なんの学習もない。すなわち、こんな規約改正案にはなんの意味もない。
ばかみたいにいくたびも指摘するのであるけれど、名張まちなか再生委員会が規約や組織を抜本的に見直すというのであれば、名張市が委員会をどう位置づけているのか、最初にそれを確認しなければならない。委員会単独では、見直しはできない。組織としてのアイデンティティを確立する。名張市との関係性を明確にする。そうした作業が不可欠である。そのうえで、発足以来の三年間をふりかえり、反省し学習することが必要である。しかし、かりにそれをしてしまったら、名張まちなか再生委員会の存在にはなんの意味もない、という結論にたどりつかざるをえないであろう。規約改正案どころか、委員会の存在そのものに意味がないのである。
予算はない。事業はしない。それが名張まちなか再生委員会の実態である。まともな組織とはとても呼べない。組織として活動しているとはお世辞にもいえない。たとえば、6月1日の総会で報告された昨年度の会議の回数をみてみよ。
・名張まちなか再生委員会役員会…………………… 6回
・歴史拠点整備プロジェクト………………………… 1回
・水辺整備プロジェクト……………………………… 1回
・交流拠点整備プロジェクト………………………… 2回
・生活拠点整備プロジェクト………………………… 1回
・歩行者空間整備プロジェクト……………………… 2回
・まちなか運営協議会………………………………… 9回
・NPOなばり実行委員会…………………………… 6回
・乱歩関連施設整備事業検討委員会(仮称)……… 1回
密室のなかでやなせ宿をめぐる悪だくみを重ねていたらしいまちなか運営協議会が九回、やなせ宿の運営を担当することになっていたものの解散してしまったNPOなばり実行委員会が六回、何をやっているのか見当もつかない役員会がおなじく六回。いっぽう、委員会の具体的な活動をになっているはずのプロジェクトの会議は年間に一回か二回しか開催されていない。幼稚園児の切り貼り遊びというしかない案内板を四基もつくってくれた歩行者空間整備プロジェクトでさえ、わずか二回である。それでよく案内板がつくれたものだと思うのだが、そのことはいまは関係ない。問題なのは、名張まちなか再生委員会はいまやもう、はっきりいってほぼ死んでいるということである。ほぼ死んでいる人間のために、無駄に立派な羽織はかまを仕立てあげる。今回の規約改正は、たとえていえばそういった行為でしかない。笑うべし。意味など何もないのである。
とはいえ、臨時総会で改正案の審議を紛糾させてしまっては、かえってまどろっこしくなるかもしれない。たとえば第三条、「この委員会は、今後10年間、この『名張まちなか再生プラン』を指針として、市民・事業者・行政などの多様な主体の協働によって取り組む各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理に対し、意見具申又は答申を行うことを目的とする」というあたりに批判を加えれば、収拾不能なまでに場は紛糾するはずである。改正案は練り直しに追いこまれるしかないであろう。となれば、またいたずらに時間が経過してしまう。こちらのねらいは一日も早く委員会をぶっ壊すことにあるのだから、遅延停滞はできるだけ避けたいところである。だからいっそ、規約改正案はすんなり認めてやることにするか。
規約改正案が承認されれば、臨時総会の日から施行されることになる。だから施行されたその時点で、こちらは緊急動議を提出することにする。もとより、委員会の解散を求める動議である。規約改正案の第三十九条によれば、総会において委員総数の四分の三以上の承諾を得ることができれば、委員会は解散となる。だから緊急動議を提出し、名張まちなか再生委員会がなぜ解散しなければならぬのか、その理由を説明する。理由なんてごろごろしているのだから、説明するのは雑作もないことである。ただし、それでは一方的にすぎようから、委員の除名や役員の解任にかんする条項にかんがみて、委員会側に「議決の前に弁明の機会を与えなければならない」と考えるべきだろう。委員長以下、誰でもいいし、人数にも制限は設けない。名張まちなか再生委員会が解散してはならない理由、存在しつづけなければならない理由を、述べたいという役員や委員にとうとうと弁じ立てていただくことにする。
そのあと、委員会を解散するかどうか、臨時総会の場で議決がおこなわれる。そうなると、問題は委員である。委員の理解力と判断力の問題である。あるいは、欲望の問題である。委員各位にとって、委員会は金銭欲や名誉欲や権勢欲や自己顕示欲といった個人の欲望を満足させる場なのか、そうではなくて、まちなか再生とやらに真摯に正対する場なのか、といった問題である。名張まちなか再生委員会の委員個々が、どれだけ真剣に、主体的に、委員会のことや名張まちなかのことを考えているのか、といった問題になってくる。ま、たまにゃまじめになってくれ、たまにゃ頭もつかってみてくれ、ということなのであるけれど、ぶっちゃけ無理かもしれんなあ。
ところで、かんなくずの親分はいったいどうしておるのであろうか。いっこうに報告がないではないか。歴史拠点整備プロジェクトの代表として送り出したかんなくずの親分、北京オリンピックでいえば競泳の北島康介選手のごとく一身に期待を背負って役員会に出席したかんなくずの親分から、いつまでたっても役員会の報告がないのはどういうことか。ここはテンポよくたたみかけるべきであるというのに、北京オリンピックでいえば柔道の鈴木桂治選手みたいに初戦敗退でいじけてしまったのか。このまま引退なのか。どうなっておるのだまったく。いかんよなあこんなことでは。
名張まちなか再生委員会の規約改正案、おとといのつづき。全九章全四十条のおしまいまで。
以上である。
で、こんなものにはなんの意味もない。いろいろな意味でなんの意味もないのであるが、おおざっぱにいってしまえば、名張まちなか再生委員会などそもそも存在していないのだから、そんな委員会の規約をいじることにはなんの意味もない。委員会には一円の予算もなく、事業と呼べるものもまったく手がけない。つまり存在していないのである。そんな組織が無駄にこまかい規約をつくることに、いったいどんな意味があるというのか。盆栽をいじるみたいにして規約の枝葉末節をちまちま整えることに、いったいどんな意味があるというのか。
ま、ばかなのである。名張まちなか再生委員会というのはどうしようもないうすらばかなのである。とっととぶっ壊してやるしかない組織なのである。そのうすらばかが、ばかはばかなりに規約改正などという延命策を思いついたのである。だったら早くしろ。規約を改正するというのなら早く臨時総会を開けというのである。臨時総会を開いてこの頭の悪い規約改正案を審議に附せというのである。ぼこぼこにしてやるからとっとと臨時総会を開けこらこのうすらばか。
第7章 事務局
(事務局) 第37条 この委員会の事務を処理するため、事務局を設置する。 2 事務局は、名張市都市環境部市街地整備室内とする。 3 事務局長及び職員は、委員長が任免する。 第8章 規約の変更、解散
(規則の変更) 第38条 この委員会が規約を変更しようとするときは、総会に出席した委員の4分の3以上の多数による議決を得なければならない。 (解散) 第39条 この委員会は、次に掲げる事由により解散する。 (1)総会の議決 (2)目的とする事業の成功の不能 (3)委員の欠乏 2 前項第1号の事由によりこの委員会が解散するときは、委員総数の4分の3以上の承諾を得なければならない。 第9章 雑則
(細則等) 第40条 この規約の施行について必要な細則は、理事会の議決を得て、委員長がこれを定める。 附則 1 この規約は、平成17年6月26日から施行する。 但し、第36号の規定にかかわらず、平成17年度の事業年度は、平成17年6月26日から平成18年3月31日までとする。 2 この規約は、平成18年6月18日から施行する。 3 この規約は、平成 年 月 日から施行する。 |
以上である。
で、こんなものにはなんの意味もない。いろいろな意味でなんの意味もないのであるが、おおざっぱにいってしまえば、名張まちなか再生委員会などそもそも存在していないのだから、そんな委員会の規約をいじることにはなんの意味もない。委員会には一円の予算もなく、事業と呼べるものもまったく手がけない。つまり存在していないのである。そんな組織が無駄にこまかい規約をつくることに、いったいどんな意味があるというのか。盆栽をいじるみたいにして規約の枝葉末節をちまちま整えることに、いったいどんな意味があるというのか。
ま、ばかなのである。名張まちなか再生委員会というのはどうしようもないうすらばかなのである。とっととぶっ壊してやるしかない組織なのである。そのうすらばかが、ばかはばかなりに規約改正などという延命策を思いついたのである。だったら早くしろ。規約を改正するというのなら早く臨時総会を開けというのである。臨時総会を開いてこの頭の悪い規約改正案を審議に附せというのである。ぼこぼこにしてやるからとっとと臨時総会を開けこらこのうすらばか。
名張まちなか再生委員会の規約改正案、当初はそんなつもりはなかったのだが、全文を転載しておくべきかと考え直した。致命的欠陥を指摘し、改正案が無効であることをお知らせしておくだけで充分ではあるのだが、武士のなさけということもある。しょせん無効でしかない改正案をまとめたスタッフの労を、ここに転記することで多としておきたいと考えた次第である。
いかんなあ。除名ではないか。第八条が規約として成立してしまったら、当方などいのいちばんに除名となってしまうではないか。名張まちなか再生委員会の名誉を傷つけているがゆえに除名である、なんてこといわれたら、ばーか、こんなインチキ委員会のどこに名誉なんて上等なものがあるってんだこのうすらばか、とかいってよけいに名誉とやらを傷つけてしまうのであろうな。ばーか、目的に反するとかいうのならこの委員会の目的をきっちり説明してみろこのすっとこどっこい、とかいってなけなしの名誉とやらをいっそう足蹴にしてしまうのであろうな。
「心身の故障のため」という条文は、どの程度まで敷衍して解釈することが可能なのであろうか。くらくらくらくらと金に眼がくらみ、なにごとにおいてもついつい私利私欲を最優先してしまう、なんていうのも心身の故障とみなされるのであろうか。そうした故障のせいで委員会としての、つまりは公的組織としてのジャスティスやフェアネスが損なわれる、なんてことになったら、やっぱ役員おりてもらわないとだめなんじゃね? と判断される次第なのであるが、あるいはこれは「役員としてふさわしくない行為」とみるべきなのであろうか。とはいえ、べつに特定の個人を念頭においてこんなことを書き記しているわけではない。現役員のみなさんはいちいちびくびくせんでもよろしい。
全九章のうち第四章までを転記し終えた。本日はここまでとする。きょうは8月15日という特別な日であるが、金曜だから生ごみの日でもある。さ、二十リットル入りの袋で出してこようっと。
第2章 委員
(委員の構成) 第6条 この委員会の委員は、次の団体より推薦された者をもって構成する。 (1)名張地区まちづくり推進協議会 (2)名張商工会議所 (3)名張市観光協会 (4)名張地区民生委員協議会 (5)名張市社会福祉事務所 (6)高岩井堰水利組合 (7)乱歩蔵びらきの会 (8)川の会・名張 (9)市民ワークショップ参加者及びその他まちづくり関係団体 (10)名張市議会 (11)名張市(職員) 2 前項以外の者で理事会が必要と認めた場合は、次の者の中から委員とすることができる。 (1)専門的知識を有し、この委員会の活動目的を理解し、事業を円滑に運営するために必要な者。 (2)委員会委員の任期は、原則として2年とし、再任を妨げない。 (委員資格の喪失) 第7条 委員が次の各号の一に該当するに至ったときは、その資格を喪失する。 (1)退会届を提出したとき。 (2)本人が死亡、又は推薦団体が消滅したとき。 (3)除名されたとき。 (除名) 第8条 委員が次の各号の一に該当する場合は、総会の議決により、当該委員を除名することができる。ただし、当該委員に対し、議決の前に弁明する機会を与えなければならない。 (1)この委員会の規約に違反したとき。 (2)この委員会の名誉を傷つけ、又はこの委員会の目的に反する行為をしたとき。 |
いかんなあ。除名ではないか。第八条が規約として成立してしまったら、当方などいのいちばんに除名となってしまうではないか。名張まちなか再生委員会の名誉を傷つけているがゆえに除名である、なんてこといわれたら、ばーか、こんなインチキ委員会のどこに名誉なんて上等なものがあるってんだこのうすらばか、とかいってよけいに名誉とやらを傷つけてしまうのであろうな。ばーか、目的に反するとかいうのならこの委員会の目的をきっちり説明してみろこのすっとこどっこい、とかいってなけなしの名誉とやらをいっそう足蹴にしてしまうのであろうな。
第3章 役員
(種別及び定数) 第9条 この委員会に、次の役員を置く。 (1)理事 10名程度 (2)監事 2名 2 理事のうち、1名を委員長、3名程度を副委員長、6名程度を再生整備プロジェクトチーフとする。 3 委員長は、必要に応じて、前項に掲げた役員以外に若干名の役員を置くことができる。 (選任) 第10条 理事及び監事は、総会において選任する。 2 委員長、副委員長は、理事の互選により定める。 3 監事は、委員の中から選出し、理事を兼ねることができない。 (役員の職務) 第11条 委員長は、この委員会を代表し、その業務を総理する。 2 副委員長は、委員長を補佐し、委員長に事故があるとき、又は委員長が欠けたときは、あらかじめ理事会で定めた順序でその職務を代行する。 3 理事は、理事会を構成し、この規約の定め及び理事会の議決に基づき、この委員会の業務を執行する。 4 監事は、次に掲げる職務を行う。 (1)この委員会及び理事会の業務執行の状況を監査すること。 (2)規約に違反する重大な事実があることを発見した場合は、これを総会に報告すること。 (3)この委員会の業務執行の状況及び財産の状況について、委員長に意見を述べ、若しくは理事会の招集を請求することができる。 (4)前号の報告をするために必要がある場合は、総会を招集すること。 (任期) 第12条 役員の任期は1年とする。ただし再任を妨げない。 2 補欠により選任された役員の任期は、前任者の残任期間とする。 3 役員は、辞任又は任期満了後においても。後任者が就任するまでは、その職務を行わなければならない。 (欠員補充) 第13条 役員のうち、その定数の3分の1を超えるものが欠けたときは、遅滞なくこれを補充しなければならない。 (解任) 第14条 役員が次の各号の一に該当する場合は、総会の議決に基づき解任することができる。ただし、当該役員に対し、議決の前に弁明の機会を与えなければならない。 (1)心身の故障のため、職務の遂行に堪えないと認められるとき。 (2)職務上の義務違反その他役員としてふさわしくない行為があると認められるとき。 |
「心身の故障のため」という条文は、どの程度まで敷衍して解釈することが可能なのであろうか。くらくらくらくらと金に眼がくらみ、なにごとにおいてもついつい私利私欲を最優先してしまう、なんていうのも心身の故障とみなされるのであろうか。そうした故障のせいで委員会としての、つまりは公的組織としてのジャスティスやフェアネスが損なわれる、なんてことになったら、やっぱ役員おりてもらわないとだめなんじゃね? と判断される次第なのであるが、あるいはこれは「役員としてふさわしくない行為」とみるべきなのであろうか。とはいえ、べつに特定の個人を念頭においてこんなことを書き記しているわけではない。現役員のみなさんはいちいちびくびくせんでもよろしい。
第4章 総会
(種別) 第15条 この委員会の総会は、通常総会及び臨時総会とする。 (職能) 第16条 総会は、以下の事項について議決する。 (1)規約の変更 (2)解散 (3)各事業の計画と予算 (4)各事業の執行状況の報告と収支決算 (5)役員の選任及び解任 (6)事務局の組織及び運営 (7)その他運営に関する重要事項 (開催) 第17条 通常総会は、事業年度終了後、3ヶ月以内に毎年1回開催する。 2 臨時総会は次の各号の一に該当する場合に開催する。 (1)役員会が必要と認め、招集の請求をしたとき。 (2)委員の5分の1以上から、会議の目的を記載した書面によって招集の請求があったとき。 (3)第11条第4項に定めるところにより、監事から招集があったとき。 (招集) 第18条 総会は、前条第2項第3号の場合を除き、委員長が招集する。 2 委員長は、前条第2項第1号及び第2号の規定による請求があったときは、その日から30日以内に臨時総会を招集しなければならない。 3 総会を招集するときには、会議の日時、場所、目的及び審議事項を記載した書面(電子書面を含む)をもって通知しなければならない。 (議長) 第19条 総会の議長は、その総会において、出席した委員の中から選出する。 (定足数) 第20条 総会は、委員の過半数の出席をもって成立する。 (議決) 第21条 総会における議決事項は、第18条第3項の規定によってあらかじめ通知した事項とする。 2 総会の議事は、出席した委員の過半数をもって決し、可否同数のときは、議長の決するところによる。 (表決権等) 第22条 総会における各委員の表決権は平等なるものとする。 2 やむを得ない理由のため、総会に出席できない委員は、あらかじめ通知された事項について、書面をもって表決し、又は他の委員を代理人として表決を委任することができる。この書面は電子メールも可とする。 3 総会の議決について、特別の利害関係を有する委員は、その議事の議決に加わることができない。 (議事録) 第23条 総会の議事については、次の事項を記載した議事録を作成しなければならない。 (1)日時及び場所 (2)委員総数及び出席者数(書面表決者又は表決委任者がある場合によっては、その数を付記すること。) (3)審議事項 (4)議事の経過の概要及び議決の結果 (5)議事録署名人の選任に関する事項 2 議事録には、議長及びその会議において選任された議事録署名人2人以上が、署名、押印をしなければならない。 3 議事録は、出来るだけ速やかに委員全員に送付する。 |
全九章のうち第四章までを転記し終えた。本日はここまでとする。きょうは8月15日という特別な日であるが、金曜だから生ごみの日でもある。さ、二十リットル入りの袋で出してこようっと。
きのうの雨のせいか、けさの大気にはさわやかさが感じられた。散歩をしていても、涼気が肌をなでて過ぎる感覚があった。だからといって、殺気が消えたわけではない。季節の移り変わりにも盆にも正月にも関係なく、人間豹は殺気立ったまま散歩する。
名張まちなか再生委員会の役員会で示された規約改正案は、じつにろくでもないしろものであった。しかし、それも無理からぬところであろう。結局は、名張市があほなのである。いくたびもおんなじことくり返して自分でもばかみたいだとは思うけれど、名張まちなか再生委員会が本気で規約を改正しようと思うのであれば、委員会を発足させた名張市が委員会をどのように位置づけているのか、それを知る必要がある。
したがって、名張まちなか再生委員会の規約改正スタッフは、名張市役所の市長室に乗りこみ、市長の首根っこつかまえて、名張市が名張まちなか再生委員会を発足させた目的はなんであったのか、さらには、やなせ宿の整備が完全な失敗に終わった現在の時点で、所期の目的はどの程度達成されたと考えているのか、あるいは、名張市はいま、委員会のどこに必要性を見いだしているのか、などなど、ただすべき点をただしてくる必要がある。とっとと市長室にカチコミかけてこいというのだこら。それなくして、名張まちなか再生委員会の再生などありえないのである。
むろん、再生の必要なんてまったくない。名張まちなか再生委員会は再生なんかせず、一日も早く解散すればそれでいのである。6月1日の総会で規約や組織を抜本的に見直すとの委員長表明があったから、はあそうですかと聞き入れておいたのだが、抜本的が聞いてあきれる。かんじんなことをあいまいなままにしておいて、どこが抜本的だというのだこら。ま、最初からあきれてはいたのだが、あらためてあきれ返る。無駄なことやってないでとっとと解散しろこら。
ところで、このあとはどうなるのかな。役員会で規約改正案が示されたあと、この案はどのように扱われるのか。それ以前の問題として、役員会の協議内容は一般の委員に伝達されるのか、されないのか。本来であれば、すべての委員に規約改正案をふくむ協議内容が伝えられ、そのあと臨時総会が召集されて、規約改正について審議が進められる、といったところであろう。げんに総会では、規約改正のための臨時総会を開くとの委員長表明もあった。ならばちんたらしてないで、規約改正案にもとづいた臨時総会を早急に開くがよい。委員のひとりとして、人間豹がぼこぼこにしてやっから。
それから、あの話はどうなっているのかな。無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫を知の殿堂に生まれ変わらせるやなせ宿連続講座やなせ塾、その第三回と第四回のことである。話がどこでどうこじれているのかは知らないが、あーこれこれ小判鮫の親方とかんなくずの親分や、ふたりでとっとと話をつけて、早く第三回と第四回を開いてくれんかね。さもないと、人間豹はほんとに怒るぞこら。
まだある。桝田医院第二病棟跡地に設置された江戸川乱歩生誕地碑広場のあの不細工な案内板、名張市と名張市教育委員会とがごていねいにも連名のクレジットをかまし、てまえどもはあほなのでございますと一日二十四時間、一年三百六十五日かたときの休みもなく正直に発信しつづけているあの案内板、あそこにみられる明らかな誤りは訂正できるのかこら、と総会でただしたところ、検討いたします、と真摯な回答をお寄せくださった歩行者空間整備プロジェクトのみなさんは、いったいどんな検討を進めてくれたのかな。役員会で検討結果の報告があったのかな。その場しのぎばっかかましてたら、人間豹はほんとに怒るぞこら。
こらこらいっててもしかたがない。規約改正案の第一章、おなぐさみまでにお知らせしておく。
なんつーのか、かんじんの幹の部分をほったらかしにして、枝葉末節ばかりをことこまかに条文化しても、さしたる意味はないであろうに。
名張まちなか再生委員会の役員会で示された規約改正案は、じつにろくでもないしろものであった。しかし、それも無理からぬところであろう。結局は、名張市があほなのである。いくたびもおんなじことくり返して自分でもばかみたいだとは思うけれど、名張まちなか再生委員会が本気で規約を改正しようと思うのであれば、委員会を発足させた名張市が委員会をどのように位置づけているのか、それを知る必要がある。
したがって、名張まちなか再生委員会の規約改正スタッフは、名張市役所の市長室に乗りこみ、市長の首根っこつかまえて、名張市が名張まちなか再生委員会を発足させた目的はなんであったのか、さらには、やなせ宿の整備が完全な失敗に終わった現在の時点で、所期の目的はどの程度達成されたと考えているのか、あるいは、名張市はいま、委員会のどこに必要性を見いだしているのか、などなど、ただすべき点をただしてくる必要がある。とっとと市長室にカチコミかけてこいというのだこら。それなくして、名張まちなか再生委員会の再生などありえないのである。
むろん、再生の必要なんてまったくない。名張まちなか再生委員会は再生なんかせず、一日も早く解散すればそれでいのである。6月1日の総会で規約や組織を抜本的に見直すとの委員長表明があったから、はあそうですかと聞き入れておいたのだが、抜本的が聞いてあきれる。かんじんなことをあいまいなままにしておいて、どこが抜本的だというのだこら。ま、最初からあきれてはいたのだが、あらためてあきれ返る。無駄なことやってないでとっとと解散しろこら。
ところで、このあとはどうなるのかな。役員会で規約改正案が示されたあと、この案はどのように扱われるのか。それ以前の問題として、役員会の協議内容は一般の委員に伝達されるのか、されないのか。本来であれば、すべての委員に規約改正案をふくむ協議内容が伝えられ、そのあと臨時総会が召集されて、規約改正について審議が進められる、といったところであろう。げんに総会では、規約改正のための臨時総会を開くとの委員長表明もあった。ならばちんたらしてないで、規約改正案にもとづいた臨時総会を早急に開くがよい。委員のひとりとして、人間豹がぼこぼこにしてやっから。
それから、あの話はどうなっているのかな。無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫を知の殿堂に生まれ変わらせるやなせ宿連続講座やなせ塾、その第三回と第四回のことである。話がどこでどうこじれているのかは知らないが、あーこれこれ小判鮫の親方とかんなくずの親分や、ふたりでとっとと話をつけて、早く第三回と第四回を開いてくれんかね。さもないと、人間豹はほんとに怒るぞこら。
まだある。桝田医院第二病棟跡地に設置された江戸川乱歩生誕地碑広場のあの不細工な案内板、名張市と名張市教育委員会とがごていねいにも連名のクレジットをかまし、てまえどもはあほなのでございますと一日二十四時間、一年三百六十五日かたときの休みもなく正直に発信しつづけているあの案内板、あそこにみられる明らかな誤りは訂正できるのかこら、と総会でただしたところ、検討いたします、と真摯な回答をお寄せくださった歩行者空間整備プロジェクトのみなさんは、いったいどんな検討を進めてくれたのかな。役員会で検討結果の報告があったのかな。その場しのぎばっかかましてたら、人間豹はほんとに怒るぞこら。
こらこらいっててもしかたがない。規約改正案の第一章、おなぐさみまでにお知らせしておく。
第1章 総則
(名称) 第1条 この委員会は、名張地区既成市街地の再生・創造を多様な主体の協働によって実現するために、行政及び関係団体の合意のもと平成17年6月26日に設置した組織であり、その名称を「名張まちなか再生委員会(以下「委員会」という。)という。 (事務所) 第2条 委員会は、事務所を三重県名張市鴻之台1−1 名張市都市環境部市街地整備室内に置く。 (目的) 第3条 名張市は、名張市総合計画に位置づけられた「まちの顔づくりプラン」の実現に向け、平成17年3月に市民・事業者・行政の共通共有の計画として、「名張まちなか再生プラン」を策定した。 この委員会は、今後10年間、この「名張まちなか再生プラン」を指針として、市民・事業者・行政などの多様な主体の協働によって取り組む各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理に対し、意見具申又は答申を行うことを目的とする。 (委員会の事業・職務) 第4条 この委員会は、委員会での審議、再生整備プロジェクトチームからの報告を受けた事項に関する審議を行い、委員会としての意思決定を行う。 2 この委員会は、再生整備プロジェクトチームに対して審議する事項について指示する。 3 再生整備プロジェクトチームは、関係委員総数の過半数の出席をもって成立する。尚、委員の代理出席は認めない。 4 再生整備プロジェクトチームの議事は、出席委員の過半数でこれを決することとし、可否同数のときは議長の決するところによる。尚、議決した意見について小数意見がある場合は、これを付することとする。 5 再生整備プロジェクトチームは、審議しようとする事項について、必要と認める場合は、専門的知識を有する具体的候補者を選定の上、委員会委員として追加するよう委員長に要請することができる。 6 この委員会は、委員相互の議論、理解を高めるため、委員による学習会・検討会・現地視察等の方法により必要な調査研究を行うことができる。 (再生整備プロジェクトチーム) 第5条 この委員会は、前条の目的を達成するために、以下の再生整備プロジェクトチームを置く。又は、その他の再生整備プロジェクトチームを設置することができる。 (1)歴史拠点整備に関する事業……歴史拠点整備プロジェクトチーム (2)水辺整備に関する事業……水辺整備プロジェクトチーム (3)交流拠点整備に関する事業……交流拠点整備プロジェクトチーム (4)生活拠点整備に関する事業……生活拠点整備プロジェクトチーム (5)歩行者空間整備に関する事業……歩行者空間整備プロジェクトチーム (6)乱歩関連整備に関する事業……乱歩関連事業プロジェクトチーム 2 各プロジェクトチームに次の役員を置く。 (1)プロジェクトチーフ 1名 (2)サブチーフ 1名 (3)書記 1名 3 プロジェクトチームチーフ(以下「チーフ」という。)及びサブチーフ並びに書記については、各プロジェクトチーム員の互選によりこれを定める。 4 各プロジェクトの役員の任期は1年とし、再任を妨げない。 5 チーフは、会議を招集し議長となる。 6 チーフに事故あるときは、サブチーフが前項の職務を代行する。 7 チーフは、必要があるときは、構成員以外の者の出席を求めて意見を聞くことができる。 8 この規約に定めるもののほか、各プロジェクト運営に関し必要な事項は、チーフが構成員の意見を参考に定める。 |
なんつーのか、かんじんの幹の部分をほったらかしにして、枝葉末節ばかりをことこまかに条文化しても、さしたる意味はないであろうに。
まさに蟻地獄である。逃れようはない。もがけばもがくほど、すり鉢状になった穴の底へ底へと沈みこんでゆく。名張市公式サイト「市長への手紙」にきのう送信した質問の回答がいつ送られてくるのかはわからぬが、どんな回答であろうとも、なさけ容赦もあらばこそ、さらに急所をつくだけである。ただし、とどめは刺さない。やなせ宿の問題に片がついたら、そのあとはいよいよ、江戸川乱歩にかんして落とし前をつけていただかねばならない。とどめというなら、そのときのこととなろう。
中断していた話題に復帰する。名張まちなか再生委員会の規約改正案を俎上に載せる。8月7日付エントリのつづきである。
8月7日:規約改正案すかたん批判
現在の規約はこうなっている。
名張市公式サイト:名張まちなか再生委員会規約
わずか十一条の規約である。いっぽう、名張まちなか再生委員会の役員会で示された規約改正案は、第一章から第九章まで全四十条。とはいえ、先日も記したとおり、つかいものにはまったくならない。名張まちなか再生委員会がなんのための組織なのか、その点が依然としてあいまいだからである。
委員会の目的とするところは何か。現在の規約ではこうなっている。
改正案では、第一条がこんなあんばい。
目的は第三条に規定されている。
なんの反省もない。なんの学習もない。大丈夫かこら。「『名張まちなか再生プラン』を指針として」とはいったいどういうことだ。あんなインチキプラン、指針になんかなるものではない。そのことは名張まちなか再生委員会がもっともよく知るところであろう。指針にならぬからこそ、プランにあった歴史資料館がやなせ宿になってしまったのではないか。そうしてしまったのは名張まちなか再生委員会ではないか。だというのにまあこのとんちきが、いったいどのつらさげてプランを指針になどとほざけるというのだ。つら洗って出直してこいこら。
それにこら、「市民・事業者・行政などの多様な主体の協働」などと気のふれたようなことをまだ口走るつもりか。終わっておるのだそんなもん。名張まちなか再生委員会発足以来の三年あまりで、名張市がぶちあげた協働なる理念の貧しい実態は残りなく明らかになっている。それを何よりも雄弁に物語るのが、ほかならぬ名張まちなか再生委員会の現状ではないか。規約の第一条に記されていた「多様な主体の協働」はいまどうなっているのか。その協働とやらで進められたはずの細川邸整備事業はどんな結末を迎えたのか。そういった現実を直視しようとはいっさいせず、ばかがこら歯の浮くようなきれいごとばっか並べて何が規約の改正だ。何が組織の見直しだ。豆腐のかどに頭ぶつけていっぺん死んでこいこら。豆腐なら名張市中町、吉野家豆腐店の豆腐がいいと思うけど。
さらにこら、「各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理」とはどういうことだ、といいたいところだが、ここまで来ると何をいってるのか意味不明である。ツッコミもできぬ。要するに、例によって例のごとく、主体性がきわめてあいまいなのである。一寸刻み五分試し、ちょいといじって進ぜよう。
「市民・事業者・行政などの多様な主体の協働によって取り組む各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理に対し、意見具申又は答申を行うことを目的とする」
この文章にある「各事業」というのは、いったいどこが進めるものなのか。主体はだれなのか。いうまでもなく、「市民・事業者・行政など」である。ここにはそのように書いてある。そうした事業を「継続的かつ円滑に運営する」のはどこなのか。やはり「市民・事業者・行政など」なのであろう。その運営のための「総合的執行管理」はどこがやるのか。これもおそらくは「市民・事業者・行政など」のはずである。そしてその「総合的執行管理」にたいして「意見具申又は答申」をおこなうことが、名張まちなか再生委員会の目的なのであるという。第三条にはそのように定められている。
ややこしい話だよなあ。じつにややこしい。名張まちなか再生委員会が「意見具申又は答申」をおこなう対象はどこなのかっつーと、たぶん「各事業」をおこなう「市民・事業者・行政など」のはずである。でもって、その「市民・事業者・行政など多様な主体の協働」のために組織されたのがなんなのかっつーと、とりもなおさず名張まちなか再生委員会なのである。ややこしい話だよなあまったく。
まったくもってややこしい。名張まちなか再生委員会は「名張地区既成市街地の再生・創造」を実現する組織なのである。これは改正案第一条にうたわれている。そして名張まちなか再生委員会は、名張まちなか再生委員会にたいして「意見具申又は答申を行うこと」を目的としている。これは改正案第三条にうたわれている。なんなんだこのわけのわからん話は。こら名張まちなか再生委員会。なんなんだこの頭の悪い規約改正案は。もう少しまじめにやれこら。しまいにゃ叱り飛ばすぞ。ほんとに殺気立ってくるよなあ毎日毎日。
何みても殺気立ってくる残暑かな。あすにつづく。
中断していた話題に復帰する。名張まちなか再生委員会の規約改正案を俎上に載せる。8月7日付エントリのつづきである。
8月7日:規約改正案すかたん批判
現在の規約はこうなっている。
名張市公式サイト:名張まちなか再生委員会規約
わずか十一条の規約である。いっぽう、名張まちなか再生委員会の役員会で示された規約改正案は、第一章から第九章まで全四十条。とはいえ、先日も記したとおり、つかいものにはまったくならない。名張まちなか再生委員会がなんのための組織なのか、その点が依然としてあいまいだからである。
委員会の目的とするところは何か。現在の規約ではこうなっている。
(目的及び設置)
第1条 名張まちなか再生プランの基本目標である名張の原風景と人情が息づく魅力あるまちをテーマに、名張地区既成市街地の再生を多様な主体の協働により推進していくことを目的として名張まちなか再生委員会(以下「委員会」という。)を設置する。 |
改正案では、第一条がこんなあんばい。
(名称)
第1条 この委員会は、名張地区既成市街地の再生・創造を多様な主体の協働によって実現するために、行政及び関係団体の合意のもと平成17年6月26日に設置した組織であり、その名称を「名張まちなか再生委員会(以下「委員会」という。)という。 |
目的は第三条に規定されている。
(目的)
第3条 名張市は、名張市総合計画に位置づけられた「まちの顔づくりプラン」の実現に向け、平成17年3月に市民・事業者・行政の共通共有の計画として、「名張まちなか再生プラン」を策定した。 この委員会は、今後10年間、この「名張まちなか再生プラン」を指針として、市民・事業者・行政などの多様な主体の協働によって取り組む各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理に対し、意見具申又は答申を行うことを目的とする。 |
なんの反省もない。なんの学習もない。大丈夫かこら。「『名張まちなか再生プラン』を指針として」とはいったいどういうことだ。あんなインチキプラン、指針になんかなるものではない。そのことは名張まちなか再生委員会がもっともよく知るところであろう。指針にならぬからこそ、プランにあった歴史資料館がやなせ宿になってしまったのではないか。そうしてしまったのは名張まちなか再生委員会ではないか。だというのにまあこのとんちきが、いったいどのつらさげてプランを指針になどとほざけるというのだ。つら洗って出直してこいこら。
それにこら、「市民・事業者・行政などの多様な主体の協働」などと気のふれたようなことをまだ口走るつもりか。終わっておるのだそんなもん。名張まちなか再生委員会発足以来の三年あまりで、名張市がぶちあげた協働なる理念の貧しい実態は残りなく明らかになっている。それを何よりも雄弁に物語るのが、ほかならぬ名張まちなか再生委員会の現状ではないか。規約の第一条に記されていた「多様な主体の協働」はいまどうなっているのか。その協働とやらで進められたはずの細川邸整備事業はどんな結末を迎えたのか。そういった現実を直視しようとはいっさいせず、ばかがこら歯の浮くようなきれいごとばっか並べて何が規約の改正だ。何が組織の見直しだ。豆腐のかどに頭ぶつけていっぺん死んでこいこら。豆腐なら名張市中町、吉野家豆腐店の豆腐がいいと思うけど。
さらにこら、「各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理」とはどういうことだ、といいたいところだが、ここまで来ると何をいってるのか意味不明である。ツッコミもできぬ。要するに、例によって例のごとく、主体性がきわめてあいまいなのである。一寸刻み五分試し、ちょいといじって進ぜよう。
「市民・事業者・行政などの多様な主体の協働によって取り組む各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理に対し、意見具申又は答申を行うことを目的とする」
この文章にある「各事業」というのは、いったいどこが進めるものなのか。主体はだれなのか。いうまでもなく、「市民・事業者・行政など」である。ここにはそのように書いてある。そうした事業を「継続的かつ円滑に運営する」のはどこなのか。やはり「市民・事業者・行政など」なのであろう。その運営のための「総合的執行管理」はどこがやるのか。これもおそらくは「市民・事業者・行政など」のはずである。そしてその「総合的執行管理」にたいして「意見具申又は答申」をおこなうことが、名張まちなか再生委員会の目的なのであるという。第三条にはそのように定められている。
ややこしい話だよなあ。じつにややこしい。名張まちなか再生委員会が「意見具申又は答申」をおこなう対象はどこなのかっつーと、たぶん「各事業」をおこなう「市民・事業者・行政など」のはずである。でもって、その「市民・事業者・行政など多様な主体の協働」のために組織されたのがなんなのかっつーと、とりもなおさず名張まちなか再生委員会なのである。ややこしい話だよなあまったく。
まったくもってややこしい。名張まちなか再生委員会は「名張地区既成市街地の再生・創造」を実現する組織なのである。これは改正案第一条にうたわれている。そして名張まちなか再生委員会は、名張まちなか再生委員会にたいして「意見具申又は答申を行うこと」を目的としている。これは改正案第三条にうたわれている。なんなんだこのわけのわからん話は。こら名張まちなか再生委員会。なんなんだこの頭の悪い規約改正案は。もう少しまじめにやれこら。しまいにゃ叱り飛ばすぞ。ほんとに殺気立ってくるよなあ毎日毎日。
何みても殺気立ってくる残暑かな。あすにつづく。
はばかりながら、人間豹である。気まぐれである。泣く子も黙る「人間豹蟻地獄絵巻」、上中のあとに二日間のインターバルが入った。気が向かなかったのである。暑さのせいもあったかもしれぬ。けさは気が向いている。下である。
さて、名張市公式サイト「市長への手紙」を利用して、名張市長から回答を頂戴した。やなせ宿にかんする質問である。回答内容は、三年あまりまえに策定された名張まちなか再生プランから、やなせ宿の現況に合致する文言だけをピックアップし、それを適当にコピー&ペーストして、施設整備の基本的な方針には変更がなかったとするものであった。笑止千万。朝起き会とやらが発足するきっかけになったんだから原爆投下も必要悪だったんじゃね? とかほざいてるおつむのおゆるい名張市議会議員の先生と、思考回路は同断であろう。
「名張を本気で変える!!」田合たけしの活動日記:平和を祈念した朝起き会(8月6日)
はばかりながら、人間豹である。基本的に獰猛である。しかもクレバーである。攻撃するにさいしては、相手の急所しか狙わない。急所はどこか。ありすぎる。急所ならありすぎるほど転がっているのだが、最大のそれはここである。
──その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。
「人間豹蟻地獄絵巻 中」にも記したとおり、この太字部分がうそっぱちである。つまり弱点である。すなわち急所である。三の矢を放った。
名張市公式サイト「市長への手紙」に質問を送信した。件名は「よたびやなせ宿について」。送信IDは20080812070807114とのことであった。
さ、きょうは火曜だから生ごみ出してこようっと。
さて、名張市公式サイト「市長への手紙」を利用して、名張市長から回答を頂戴した。やなせ宿にかんする質問である。回答内容は、三年あまりまえに策定された名張まちなか再生プランから、やなせ宿の現況に合致する文言だけをピックアップし、それを適当にコピー&ペーストして、施設整備の基本的な方針には変更がなかったとするものであった。笑止千万。朝起き会とやらが発足するきっかけになったんだから原爆投下も必要悪だったんじゃね? とかほざいてるおつむのおゆるい名張市議会議員の先生と、思考回路は同断であろう。
「名張を本気で変える!!」田合たけしの活動日記:平和を祈念した朝起き会(8月6日)
はばかりながら、人間豹である。基本的に獰猛である。しかもクレバーである。攻撃するにさいしては、相手の急所しか狙わない。急所はどこか。ありすぎる。急所ならありすぎるほど転がっているのだが、最大のそれはここである。
──その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。
「人間豹蟻地獄絵巻 中」にも記したとおり、この太字部分がうそっぱちである。つまり弱点である。すなわち急所である。三の矢を放った。
名張市公式サイト「市長への手紙」に質問を送信した。件名は「よたびやなせ宿について」。送信IDは20080812070807114とのことであった。
ご回答ありがとうございました。重ねてお尋ねいたします。次の点にお答えいただければと存じます。
・名張まちなか再生プランにもとづき、「主用途を歴史資料館として整備」したというやなせ宿には、どのような歴史資料が展示されているのか。具体的な名称をあげてお示しいただきたい。 ご多用中恐縮ですが、よろしくご回答たまわりますようお願いいたします。 2008/08/12 |
さ、きょうは火曜だから生ごみ出してこようっと。
きのうにつづいて、名張市長から頂戴した回答をテーマに、一寸刻み五分試し、人間豹が咆吼する。回答はこれまでに二通、頂戴している。7月18日付のものを回答A、8月7日付のものを回答Bとして、話を進めたい。
回答Aがこれ。
回答Bがこれ。
一見して明らかなごとく、回答Aには名張まちなか再生プランの否定がふくまれているが、回答Bはプランの肯定に終始している。否定というのは、プランには資料展示や管理体制において実現不能な問題があった、とする認識のことである。プランがろくなものではなかった、という判断のことである。
そのろくでもないプランが、回答Bにおいては全面的に支持されている。
──その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。
ならば、名張まちなか再生プランから、細川邸整備にかんするパートをすべて引き写してみよう。上の引用文に照応する文言は太字とする。
名張まちなか再生プランにある細川邸整備構想のうち、やなせ宿の現況に合致するフレーズだけをとりあげ、それをもって「整備」を正当化しようとするのが回答Bである。しかし、うそがある。再度引用。
──その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。
太字の部分がうそである。細川邸改めやなせ宿が主用途を歴史資料館として整備された、などというのは度しがたい虚偽である。やなせ宿のどこに「歴史」があるというのか。プランにおいて「江戸時代の名張城下絵図や江戸川乱歩など名張地区に関係の深い資料を常設展示する」とされていたその「名張城下絵図」は、「江戸川乱歩」は、いったいどこにあるというのか。やなせ宿の主用途は歴史資料館などではまったくない。あんなものは、いまや名張市民のごく一部にはこの名称がじわじわ浸透しつつあるのだが、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫、と呼ぶしかないしろものなのである。
さらに回答Bは、平気な顔でこううそぶく。
──従いまして、初瀬ものがたり交流館として改修された「やなせ宿」でも名称は「資料館」から、より親しみのあるものへと変わっているものの、プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません。
こんな強弁は通用しない。通用するはずがない。「施設整備の基本的な方向」とは何か。プランから再度、引用する。
「北の名張藤堂家邸に対して南にもうひとつの歴史拠点を整備します」
「初瀬街道沿いの最もまとまりのある町並みの中にある細川邸を改修して歴史資料館とします」
「細川邸は円滑な賃貸契約が見込めるほか、平成16年11月の芭蕉生誕360年祭において旧家の風情を活かした魅力的な歴史資料館になりうること、適切な企画によって集客力が期待できることなどが確認できたので、歴史資料館にふさわしい建築物と考えます」
プランの「【2】 歴史資料館の整備事業」は、こういった点から説き起こされている。これすなわち、整備の基本的な方向である。整備構想の根幹である。だから冒頭に記されているのである。しかし、回答Bは根幹には見むきもしない。そのあとに記された枝葉の部分にすがりついているだけである。そして、構想の根幹にかかわる変更をただの名称の問題にすり替えたうえで、「プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません」と強弁する。ひどい話である。というか、恥ずかしい話である。
むろん、くり返し指摘してきたとおり、名張まちなか再生プランに盛りこまれた歴史資料館構想が噴飯ものであったことはいうまでもない。プランによれば、賃貸契約、芭蕉生誕三百六十年祭、集客力、そういったものが歴史資料館整備構想の根拠なのである。歴史資料になんの関係もない要素を根拠とし、とってつけたように「江戸時代の名張城下絵図や江戸川乱歩など名張地区に関係の深い資料」という文言を加えて、それで歴史資料館をつくりましょうと無責任にぶちあげたのが名張まちなか再生プランなのである。これもまたひどい話であり、恥ずかしい話なのである。
しかし、こんないいかげんな、ひどくて恥ずかしいプランであっても、市議会のチェックと市民のパブリックコメントというハードルをクリアし、名張市長の手で最終的に決定されたことはたしかである。名張まちなか再生委員会の歴史整備拠点整備プロジェクトがその決定をこっそり勝手にくつがえしてしまったのは、はたして正当なことであったのかそうではなかったのか、という質問に、「プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません」という回答しか返ってこないであろうことは、きのうも記したとおりあらかじめ知れていたのである。しかし、そんなことでいいのか。こんなことでは、市民を瞞着することなどとてもできんのではないか。
炎熱のさかりにいよいよ殺気立つ人間豹の蟻地獄絵巻、つづきはあしたのこととなる。
回答Aがこれ。
中 相作 さま
□このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。 □メールサーバの障害により回答が遅くなり、お詫び申し上げます。 □名張まちなか再生プランでは、確かに歴史資料館として整備することについて述べております。 □その後、プランの具体化の為に設けられたまちなか再生委員会内の歴史プロジェクトで議論をするなかで、主用途としていた歴史的な資料の展示には新たに展示館の建設が必要になることや、管理体制等の課題が浮上してきたことなどもあり、歴史資料館と命名するよりも、プランでも述べているように多様な市民ニーズに応えるためにも物販や飲食なども含む、複合的な利用が可能な施設とすることとなり、既存建造物である町屋を活用した「初瀬ものがたり交流館」として、訪れた人への観光案内や、地域の人との交流を通じ、まちなかの情報発信拠点として施設活用を図り、もって既成市街地の魅力の創出に貢献していく施設として位置づけをしたものです。 今後、やなせ宿として多くの人が本施設を訪れ、まちなかの魅力を高める拠点施設になっていくことを目指すものです。 今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。 平成20年7月18日 □名張市長 亀井利克 |
回答Bがこれ。
中 相作 さま
このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。 「名張まちなか再生プラン」は平成16年6月から平成17年3月にかけて多くの市民の方々で議論され策定されました。 その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。 従いまして、初瀬ものがたり交流館として改修された「やなせ宿」でも名称は「資料館」から、より親しみのあるものへと変わっているものの、プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません。 今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。 平成20年 8月 7日 □名張市長 亀井利克 |
一見して明らかなごとく、回答Aには名張まちなか再生プランの否定がふくまれているが、回答Bはプランの肯定に終始している。否定というのは、プランには資料展示や管理体制において実現不能な問題があった、とする認識のことである。プランがろくなものではなかった、という判断のことである。
そのろくでもないプランが、回答Bにおいては全面的に支持されている。
──その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。
ならば、名張まちなか再生プランから、細川邸整備にかんするパートをすべて引き写してみよう。上の引用文に照応する文言は太字とする。
【2】 歴史資料館の整備事業 (重要度:◎)
□名張のまちにひろがりとまとまりが感じられるように、北の名張藤堂家邸に対して南にもうひとつの歴史拠点を整備します。 □初瀬街道沿いの最もまとまりのある町並みの中にある細川邸を改修して歴史資料館とします。細川邸は円滑な賃貸契約が見込めるほか、平成16年11月の芭蕉生誕360年祭において旧家の風情を活かした魅力的な歴史資料館になりうること、適切な企画によって集客力が期待できることなどが確認できたので、歴史資料館にふさわしい建築物と考えます。 □老朽化した部分を除却し、町屋の風情を大切にして母屋と蔵を改修します。また、来街する市民の便に配慮して、駐車場、公衆トイレと喫茶コーナーを設置します。歴史資料館の主用途は資料の展示ですが、多様な市民ニーズに応えるために物販や飲食などを含む複合的な利用も可能なものとします。なお、歴史資料館の管理運営は民間が担う公設民営方式とします。 □市民に何ども足を運んでもらえる歴史資料館とするために、江戸時代の名張城下絵図や江戸川乱歩など名張地区に関係の深い資料を常設展示するほか、市民が関われる利用方法を工夫します。たとえば、芭蕉生誕360年祭のからくりコンテストのようなイベントで展示した作品、市民文化祭や市の美術展の出品作、個人や文化サークルなどが作成した作品(例:能面、絵画)を展示したり、小波田地区の「子供狂言」などを招致したり、名張地区以外の市民も参加できる方法が考えられます。また、庭に面した風格ある和室を冠婚葬祭や茶会など、市民も利用できる方法を検討します。市民が関わることのできる場と機会を提供することによって、主催者としてあるいは参加者としてさまざまな市民の来館が期待できます。 □管理運営を担う民間組織には、リピーターが確保できるような企画運営能力をもつことが期待されます。歴史資料館の立ち上がり期には、地元組織やまちづくり協議会が企画展示や施設管理に協力して、円滑な歴史資料館の管理運営に取り組みます。 |
名張まちなか再生プランにある細川邸整備構想のうち、やなせ宿の現況に合致するフレーズだけをとりあげ、それをもって「整備」を正当化しようとするのが回答Bである。しかし、うそがある。再度引用。
──その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。
太字の部分がうそである。細川邸改めやなせ宿が主用途を歴史資料館として整備された、などというのは度しがたい虚偽である。やなせ宿のどこに「歴史」があるというのか。プランにおいて「江戸時代の名張城下絵図や江戸川乱歩など名張地区に関係の深い資料を常設展示する」とされていたその「名張城下絵図」は、「江戸川乱歩」は、いったいどこにあるというのか。やなせ宿の主用途は歴史資料館などではまったくない。あんなものは、いまや名張市民のごく一部にはこの名称がじわじわ浸透しつつあるのだが、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫、と呼ぶしかないしろものなのである。
さらに回答Bは、平気な顔でこううそぶく。
──従いまして、初瀬ものがたり交流館として改修された「やなせ宿」でも名称は「資料館」から、より親しみのあるものへと変わっているものの、プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません。
こんな強弁は通用しない。通用するはずがない。「施設整備の基本的な方向」とは何か。プランから再度、引用する。
「北の名張藤堂家邸に対して南にもうひとつの歴史拠点を整備します」
「初瀬街道沿いの最もまとまりのある町並みの中にある細川邸を改修して歴史資料館とします」
「細川邸は円滑な賃貸契約が見込めるほか、平成16年11月の芭蕉生誕360年祭において旧家の風情を活かした魅力的な歴史資料館になりうること、適切な企画によって集客力が期待できることなどが確認できたので、歴史資料館にふさわしい建築物と考えます」
プランの「【2】 歴史資料館の整備事業」は、こういった点から説き起こされている。これすなわち、整備の基本的な方向である。整備構想の根幹である。だから冒頭に記されているのである。しかし、回答Bは根幹には見むきもしない。そのあとに記された枝葉の部分にすがりついているだけである。そして、構想の根幹にかかわる変更をただの名称の問題にすり替えたうえで、「プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません」と強弁する。ひどい話である。というか、恥ずかしい話である。
むろん、くり返し指摘してきたとおり、名張まちなか再生プランに盛りこまれた歴史資料館構想が噴飯ものであったことはいうまでもない。プランによれば、賃貸契約、芭蕉生誕三百六十年祭、集客力、そういったものが歴史資料館整備構想の根拠なのである。歴史資料になんの関係もない要素を根拠とし、とってつけたように「江戸時代の名張城下絵図や江戸川乱歩など名張地区に関係の深い資料」という文言を加えて、それで歴史資料館をつくりましょうと無責任にぶちあげたのが名張まちなか再生プランなのである。これもまたひどい話であり、恥ずかしい話なのである。
しかし、こんないいかげんな、ひどくて恥ずかしいプランであっても、市議会のチェックと市民のパブリックコメントというハードルをクリアし、名張市長の手で最終的に決定されたことはたしかである。名張まちなか再生委員会の歴史整備拠点整備プロジェクトがその決定をこっそり勝手にくつがえしてしまったのは、はたして正当なことであったのかそうではなかったのか、という質問に、「プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません」という回答しか返ってこないであろうことは、きのうも記したとおりあらかじめ知れていたのである。しかし、そんなことでいいのか。こんなことでは、市民を瞞着することなどとてもできんのではないか。
炎熱のさかりにいよいよ殺気立つ人間豹の蟻地獄絵巻、つづきはあしたのこととなる。
「名張まちなか再生委員会規約改正(案)」について記すつもりだったのだが、予定を変更する。きのう、名張市公式サイト「市長への手紙」に寄せた質問への回答が届いた。北京五輪より面白い見ものとなるかどうかはわからぬが、そちらのほうを話題とする。
とりあえず、頂戴した回答の全文を転載。
「プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません」とお答えになるしか、選ぶ道はなかったであろう。あらかじめ知れていたことである。
当方が寄せたのはどんな質問であったのか。7月21日付エントリ「おてがみいただきました」に記してある。
7月21日:おてがみいただきました
引用。
変更が正当なものだったのかどうか、という質問には、「プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません」としか答えようがない。正当であったと認めれば、市民や市議会を無視したことになるのだし、不当であったと認めれば、やなせ宿整備事業そのものを否定することになる。だから、変更などなかった、と苦しいいいわけを選ぶしか道はない。エントリ「おてがみいただきました」には、こうも記しておいた。
これがいったいどんな蟻地獄なんだか、一寸刻み五分試し、頂戴した回答に即して、じっくりみてゆくこととしたい。
──「名張まちなか再生プラン」は平成16年6月から平成17年3月にかけて多くの市民の方々で議論され策定されました。
「多くの市民の方々で」なんてのは、どう考えてもうそっぱちであろう。少なくとも名張市公式サイトの「名張地区既成市街地再生計画 名張まちなか再生プラン」をみるかぎり、ごくわずかな数の名張市民と名張市民ではない大学の先生で、というしかないのではないか。
名張市公式サイト:名張地区既成市街地再生計画 名張まちなか再生プラン
「名張地区既成市街地再生計画策定委員会名簿」を転載。
ここにみえる委員のかたは十四人。むろんこれ以外にも、わけのわからんワークショップとかなんやかんやで、プラン策定に携わった人間の数はもう少しカウントできることであろう。しかしそれにしたって、「多くの市民の方々で」ということにはならぬのではないか。いやまあ、多いとか少ないとか、そんな定量性のない形容詞にこだわってみたところでしかたあるまい。そんなことより、どうにもいただけねーなー、と思われるのは、「多くの市民」ということばが隠れみのとして、主体性をあいまいにするための煙幕として使用されている点である。
あらためて確認するまでもないことながら、名張まちなか再生プランの決定にいたるプロセスはどんなものであったかというと、名張地区既成市街地再生計画策定委員会がプランの素案をまとめ、その素案が市議会のチェックと市民のパブリックコメントというハードルをクリアしたあと、最終的に決定されたのである。最終的な決定の責任者は、いうまでもなく名張市長でいらっしゃる。それが証拠に、名張まちなか再生プランの最初のページには、ちゃんと名張市長のお名前が記されているのである。
おかしい。なんかおかしい。念のために名張市公式サイト「名張地区既成市街地再生計画 名張まちなか再生プラン」の第一ページを閲覧したところ、たしかにあったはずの市長のお名前が消えてしまっている。忍者かよ。忍者が煙幕を張って姿を消してしまったのかよ。当該ページのキャプチャ画像がこれ。
名張市公式サイト:名張地区既成市街地再生計画 名張まちなか再生プラン 1
ほんとにおかしいなあ、と思い、手許にある名張まちなか再生プランの現物、A4サイズ三十三ページにおよぶ現物をひっぱりだしてみたところ、やはりお名前があるではないか。当該ページのスキャン画像がこれ。
もちろん、ちょっとした手違いであろう。なにかしら些細なトラブルがあって、名張市公式サイトに掲載された名張まちなか再生プランから市長のお名前が消えてしまったのであろう。消えてしまったのは、まあしかたあるまい。しかし、消えっぱなしではよくない。たとえば、このページには、
「最後になりましたが、『名張まちなか再生プラン』の策定にあたりまして、格別のご尽力をいただきました策定委員会委員やワークショップ委員の皆さま、貴重なご意見をお寄せいただきました市民の皆さまに心から感謝申し上げます」
と記されているのだが、いまのままではどなたが礼を述べていらっしゃるのか、それがさっぱりわからんではないか。謝辞の主体が不明である。こんなことではいかんであろう。だから名張市役所のみなさんや、このブログをご閲覧の名張市役所のみなさんや、連日のご愛読に深甚なる謝意を表する次第であるが、そんなことはともかくとして、どなたでも結構だから庁舎内のしかるべきセクションに連絡して、名張市公式サイトの当該ページにしかるべく修正が加えられるよう、よろしくご手配をいただければ幸甚である。
とんだ余興で時間を取られた。先に進もう。
それでまあ、名張まちなか再生プランが「多くの市民の方々で議論され策定され」たものであったとしても、その策定されたプランがろくでもないものであったということは、7月18日付の回答において名張市長もすでにお認めのところである。
7月21日付エントリ「おてがみいただきました」から、全文を転載。
「主用途としていた歴史的な資料の展示には新たに展示館の建設が必要になることや、管理体制等の課題が浮上してきた」という文言は、名張まちなか再生プランに重大な不備があったことを明示している。「多くの市民の方々で議論され策定されました」という名張まちなか再生プランは、中心的課題であったはずの細川邸の整備にかんして、きわめて重大な不備を有するプランであったということが、ここに歴然と語られているのである。
それにしても、腰が抜けそうになる話ではある。「歴史的な資料の展示には新たに展示館の建設が必要になる」なんてのは、しごくあたりまえの話ではないか。どこの世界に、資料を展示しないですむ歴史資料館があるというのか。「管理体制等の課題が浮上してきた」などというのもちゃんちゃらおかしい。どこの世界に、管理体制のことを考えなくてすむ歴史資料館があるというのか。名張地区既成市街地再生計画策定委員会のみなさんは、いったい何を考えておったのだまったく。何も考えてなどおらなかったのであろうが、それにしても腰が抜けそうになるではないか。
炎熱のさかりの蟻地獄絵巻、つづきはあしたのこととなる。
とりあえず、頂戴した回答の全文を転載。
中 相作 さま
このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。 「名張まちなか再生プラン」は平成16年6月から平成17年3月にかけて多くの市民の方々で議論され策定されました。 その中で旧細川邸は、旧家の風情を活かして母屋と蔵を改修し主用途を歴史資料館として整備し、また、来訪者の利便に配慮し駐車場、公衆トイレの整備、物販や飲食なども含む多様な市民のニーズに応えるための施設として整備してまいりました。 従いまして、初瀬ものがたり交流館として改修された「やなせ宿」でも名称は「資料館」から、より親しみのあるものへと変わっているものの、プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません。 今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。 平成20年 8月 7日 □名張市長 亀井利克 |
「プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません」とお答えになるしか、選ぶ道はなかったであろう。あらかじめ知れていたことである。
当方が寄せたのはどんな質問であったのか。7月21日付エントリ「おてがみいただきました」に記してある。
7月21日:おてがみいただきました
引用。
ご回答ありがとうございました。重ねてお尋ねいたします。次の点にお答えいただければと存じます。
・名張まちなか再生委員会の歴史拠点整備プロジェクトによる変更、すなわち、細川邸を歴史資料館ではなく初瀬ものがたり交流館として整備するという決定は、正当なものと考えるかどうか。 この場合の「正当」は、あくまでも手続き上の問題であるとお考えください。名張まちなか再生プランは、名張地区既成市街地再生計画策定委員会によって素案がまとめられ、市議会重要施策調査特別委員会でその素案が審議されたあと、素案を公開して市民のパブリックコメントも募集したうえで、最終的に決定されたものです。名張まちなか再生委員会の歴史拠点整備プロジェクトは、プロジェクトだけの判断で、つまり、市議会や市民を無視して、プランに重大な変更を加えてしまいました。この変更、すなわち決定は、はたして正当なものであるのかどうか。その点をお訊きしております。 正当なものとお考えでしょうか。そうではないとお考えでしょうか。ご多用中恐縮ですが、よろしくご回答たまわりますようお願いいたします。 2008/07/21 |
変更が正当なものだったのかどうか、という質問には、「プランに盛り込まれた施設整備の基本的な方向について、変更したものではありません」としか答えようがない。正当であったと認めれば、市民や市議会を無視したことになるのだし、不当であったと認めれば、やなせ宿整備事業そのものを否定することになる。だから、変更などなかった、と苦しいいいわけを選ぶしか道はない。エントリ「おてがみいただきました」には、こうも記しておいた。
回答には「歴史資料館と命名するよりも、プランでも述べているように多様な市民ニーズに応えるためにも」うんぬんとあって、歴史資料館から初瀬街道からくり館への変更は許容範囲内のものである、プランの方針を変更したことにはならない、みたいな逃げがこっそり打たれているのであるが、この線でいくら逃げても逃げきることはできないということは、ここで断言しておいたほうが親切というものであろう。いやまあ、この線も何も、この蟻地獄からは逃れようがないと思うのだが。
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これがいったいどんな蟻地獄なんだか、一寸刻み五分試し、頂戴した回答に即して、じっくりみてゆくこととしたい。
──「名張まちなか再生プラン」は平成16年6月から平成17年3月にかけて多くの市民の方々で議論され策定されました。
「多くの市民の方々で」なんてのは、どう考えてもうそっぱちであろう。少なくとも名張市公式サイトの「名張地区既成市街地再生計画 名張まちなか再生プラン」をみるかぎり、ごくわずかな数の名張市民と名張市民ではない大学の先生で、というしかないのではないか。
名張市公式サイト:名張地区既成市街地再生計画 名張まちなか再生プラン
「名張地区既成市街地再生計画策定委員会名簿」を転載。
ここにみえる委員のかたは十四人。むろんこれ以外にも、わけのわからんワークショップとかなんやかんやで、プラン策定に携わった人間の数はもう少しカウントできることであろう。しかしそれにしたって、「多くの市民の方々で」ということにはならぬのではないか。いやまあ、多いとか少ないとか、そんな定量性のない形容詞にこだわってみたところでしかたあるまい。そんなことより、どうにもいただけねーなー、と思われるのは、「多くの市民」ということばが隠れみのとして、主体性をあいまいにするための煙幕として使用されている点である。
あらためて確認するまでもないことながら、名張まちなか再生プランの決定にいたるプロセスはどんなものであったかというと、名張地区既成市街地再生計画策定委員会がプランの素案をまとめ、その素案が市議会のチェックと市民のパブリックコメントというハードルをクリアしたあと、最終的に決定されたのである。最終的な決定の責任者は、いうまでもなく名張市長でいらっしゃる。それが証拠に、名張まちなか再生プランの最初のページには、ちゃんと名張市長のお名前が記されているのである。
おかしい。なんかおかしい。念のために名張市公式サイト「名張地区既成市街地再生計画 名張まちなか再生プラン」の第一ページを閲覧したところ、たしかにあったはずの市長のお名前が消えてしまっている。忍者かよ。忍者が煙幕を張って姿を消してしまったのかよ。当該ページのキャプチャ画像がこれ。
名張市公式サイト:名張地区既成市街地再生計画 名張まちなか再生プラン 1
ほんとにおかしいなあ、と思い、手許にある名張まちなか再生プランの現物、A4サイズ三十三ページにおよぶ現物をひっぱりだしてみたところ、やはりお名前があるではないか。当該ページのスキャン画像がこれ。
もちろん、ちょっとした手違いであろう。なにかしら些細なトラブルがあって、名張市公式サイトに掲載された名張まちなか再生プランから市長のお名前が消えてしまったのであろう。消えてしまったのは、まあしかたあるまい。しかし、消えっぱなしではよくない。たとえば、このページには、
「最後になりましたが、『名張まちなか再生プラン』の策定にあたりまして、格別のご尽力をいただきました策定委員会委員やワークショップ委員の皆さま、貴重なご意見をお寄せいただきました市民の皆さまに心から感謝申し上げます」
と記されているのだが、いまのままではどなたが礼を述べていらっしゃるのか、それがさっぱりわからんではないか。謝辞の主体が不明である。こんなことではいかんであろう。だから名張市役所のみなさんや、このブログをご閲覧の名張市役所のみなさんや、連日のご愛読に深甚なる謝意を表する次第であるが、そんなことはともかくとして、どなたでも結構だから庁舎内のしかるべきセクションに連絡して、名張市公式サイトの当該ページにしかるべく修正が加えられるよう、よろしくご手配をいただければ幸甚である。
とんだ余興で時間を取られた。先に進もう。
それでまあ、名張まちなか再生プランが「多くの市民の方々で議論され策定され」たものであったとしても、その策定されたプランがろくでもないものであったということは、7月18日付の回答において名張市長もすでにお認めのところである。
7月21日付エントリ「おてがみいただきました」から、全文を転載。
中 相作 さま
□このたびは「市長への手紙」をお寄せいただき、ありがとうございました。 □メールサーバの障害により回答が遅くなり、お詫び申し上げます。 □名張まちなか再生プランでは、確かに歴史資料館として整備することについて述べております。 □その後、プランの具体化の為に設けられたまちなか再生委員会内の歴史プロジェクトで議論をするなかで、主用途としていた歴史的な資料の展示には新たに展示館の建設が必要になることや、管理体制等の課題が浮上してきたことなどもあり、歴史資料館と命名するよりも、プランでも述べているように多様な市民ニーズに応えるためにも物販や飲食なども含む、複合的な利用が可能な施設とすることとなり、既存建造物である町屋を活用した「初瀬ものがたり交流館」として、訪れた人への観光案内や、地域の人との交流を通じ、まちなかの情報発信拠点として施設活用を図り、もって既成市街地の魅力の創出に貢献していく施設として位置づけをしたものです。 今後、やなせ宿として多くの人が本施設を訪れ、まちなかの魅力を高める拠点施設になっていくことを目指すものです。 今後とも、貴重なご意見・ご提案をお寄せいただきますようお願いします。 平成20年7月18日 □名張市長 亀井利克 |
「主用途としていた歴史的な資料の展示には新たに展示館の建設が必要になることや、管理体制等の課題が浮上してきた」という文言は、名張まちなか再生プランに重大な不備があったことを明示している。「多くの市民の方々で議論され策定されました」という名張まちなか再生プランは、中心的課題であったはずの細川邸の整備にかんして、きわめて重大な不備を有するプランであったということが、ここに歴然と語られているのである。
それにしても、腰が抜けそうになる話ではある。「歴史的な資料の展示には新たに展示館の建設が必要になる」なんてのは、しごくあたりまえの話ではないか。どこの世界に、資料を展示しないですむ歴史資料館があるというのか。「管理体制等の課題が浮上してきた」などというのもちゃんちゃらおかしい。どこの世界に、管理体制のことを考えなくてすむ歴史資料館があるというのか。名張地区既成市街地再生計画策定委員会のみなさんは、いったい何を考えておったのだまったく。何も考えてなどおらなかったのであろうが、それにしても腰が抜けそうになるではないか。
炎熱のさかりの蟻地獄絵巻、つづきはあしたのこととなる。