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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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さていったい、どうなるのであろうか。こんなことばっかいってる気がするが、むろんやなせ宿連続講座やなせ塾のことである。

・第一週 歴史講演会「名張の歴史を知る(藤堂家と初瀬街道)」
    6月28日午後6時30分
・第二週 文化講演会「江戸川乱歩を知る(乱歩の歩いた道)」
    7月5日午後6時30分
・第三週 体験講座「おもてなしの研究」
・第四週 討論会「まちなか再生とは何か」

第三週と第四週が確実に開催されるのかどうか、名張まちなか再生委員会からはまだ連絡がない。つまり、開催を検討するための役員会が開かれていないのであろう。ドタキャンの可能性が日ごとに強まっている、といったところか。

すでに第一週と第二週の予告記事が掲載された新聞もあるのだが、なんかまずいなあ。ドタキャンとなったのにそれを知らぬまま、やなせ宿まで来てくれる人があったらなんとしょう。当然、やなせ宿で待機していて、わざわざご足労いただいた人には、ドタキャンになりました、というお知らせとお詫びをしなければならぬであろうが、それだけでは愛想というものがない。冷えたラムネでも飲んでもらうことにするか。やなせ宿の玄関先にラムネの瓶をずらっと並べてお客さんを待ってたら、玉井金五郎みたいでかっこよくね? とか思うし。
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例によって、6月11日に開かれた名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの会議の話題、連続講座やなせ塾の話題である。

現時点でのやなせ塾日程。

・第一週 歴史講演会「名張の歴史を知る(藤堂家と初瀬街道)」
    6月28日午後6時30分
・第二週 文化講演会「江戸川乱歩を知る(乱歩の歩いた道)」
    7月5日午後6時30分
・第三週 体験講座「おもてなしの研究」
・第四週 討論会「まちなか再生とは何か」

で、第三週と第四週の日程が決定しないかぎり、第一週と第二週はドタキャンとする。さあ、どうするのかな。

ちなみに、第四週の出席予定者、というか、出席をお願いするみなさんは、かくも錚々たる顔ぶれであるという。敬称は略さない。

名張まちなか再生委員会・正副委員長
田畑純也様、川口佳秀様、福廣勝介様、木津義明様
まちなか運営協議会・会長
辻本武久様
名張地区既成市街地再生計画策定委員会・委員長
浦山益郎様
名張市長
亀井利克様
名張市環境部長
杉永光价様
名張市議会・議長
福田博行様
名張市教育委員会・委員長
松鹿昭二様
名張商工会議所・会頭
辰巳雄哉様

個人的には、当方にいじめ倒されたせいで委員長をお辞めになった、などという根も葉もないうわさがごく一部でささやかれているらしいのだが、名張まちなか再生委員会の前委員長にもぜひご出席いただきたいものである。おらおら出てこんかこら、などとがらの悪いことは申しあげぬが。

あてにしていたまちづくり活動推進事業の予算が一円もつかえないことが判明したため、経費はできるだけ切りつめねばならぬ仕儀となり、ご出席各位には夕食もご用意できなければタクシー代もお出しできないなさけなさではあるのだが、万難を排し、万障をくりあわせ、たとえ這ってでもご参加いただければ、まことにありがたく思うものである。

といったような次第であって、何が何やらようわからん会議、というか、しょせんは会議もどき、会議ごっこでしかなかったのだが、それでも連続講座やなせ塾が実現できそうな雰囲気になってきたらしいと思えぬでもないような状況が訪れていることを喜びとともにここにお伝えし、会議の報告はひとまずこれでおしまいとする。しかしそれにしても、いったいどうなるのであろうかな。
名張まちなか再生委員会の歴史拠点整備プロジェクトから、連続講座やなせ塾にかんする最新情報がメールでとどけられた。転載しておく。

   
「やなせ塾」開催のお知らせ

「やなせ宿」開設を記念して、名張のまちを知り、名張の未来を考える講座「やなせ塾」を連続シリーズで開催します。

第1週   歴史講演会
テーマ:「名張の歴史を知る(藤堂家と初瀬街道)」
目 的:現在の名張のまちを形成するに至る近世の歴史を知ることにより、なばりまちなかの原風景をイメージします。
講 師:中 相作 氏
日 時:平成20年6月28日(土曜日)
午後6時00分〜受付
午後6時30分〜午後9時00分まで
会 場:新町「やなせ宿」
参 加:当日受付。参加費無料
定 員:約40名
主 催:名張まちなか再生委員会
問い合わせ先:63−7746(名張市都市環境部市街地整備室)
 
第2週   文化講演会
テーマ:「江戸川乱歩を知る(乱歩の歩いた道)」
目 的:ふるさと発見を果たした乱歩にとって名張はどのように映っていたのか。名張の人々との関わりを通して乱歩の気持ちを読み解きます。
講 師:中 相作 氏
日 時:平成20年7月5日(土曜日)
午後6時00分〜受付
午後6時30分〜午後9時00分まで
会 場:新町「やなせ宿」
参 加:当日受付。参加費無料
定 員:約40名
主 催:名張まちなか再生委員会
問い合わせ先:63−7746(名張市都市環境部市街地整備室)
 
第3週   体験講座
テーマ:「おもてなしの研究」
 
第4週   討論会
テーマ:「まちなか再生とは何か」
 
第3週・第4週についての日程は未定です。詳細が決まり次第お知らせいたします。

第三週と第四週については、名張まちなか再生委員会の役員会で詳細が協議されるという。ただし、6月11日の会議で確認したところでは、役員会がいつ開かれるのか、皆目わからぬとのことであった。そんなこといってないで、早く役員会を開いてもらわんとな。四回ワンセットでなくちゃやだ、というのが当方の主張なのであるから、第三週と第四週が未定のまま第一週の講師をつとめるわけにはまいらぬ。その場合にはドタキャンとする。そうならぬよう、歴史拠点整備プロジェクトは債鬼のごとく役員会をせっついてくれることであろうな。

そういえば、6月1日の総会で、桝田医院第二病棟跡の案内板にみられる明らかな誤記は訂正できるか、とただしたところ、歩行者空間整備プロジェクトのチーフから、検討する、との回答があったのだが、その検討のためにも役員会が開かれねばならぬはずである。それにだいたい、総会が終わったらただちに規約や組織の見直しが進められるということであったではないか。なーにちんたらやってんだすっとこどっこい。

しかしまあ、連続講座やなせ塾をネタとして、歴史拠点整備プロジェクトvs役員会、という対立の構図を鮮明にすることができたみたいだから、これはこれでいいとするか。その対立が委員会の内部抗争に発展してくれれば、当方としてはいうことはない。なにしろ、組織をぶっ壊すことを目的として名張まちなか再生委員会に加わった身なのである。ぶっ壊すためならなんでもやってやる。とはいうものの、いまや委員会の実態は、なーんにもわけのわかってない連中が、ただの委員会ごっこをつづけてるだけ、といったものでしかない。だからもう、ぶっ壊れてるっちゃぶっ壊れてるわけなのであって、それをぶっ壊してやるぶっ壊してやるとぎゃあぎゃあ息まいてる人間なんて、いいだけばかっちゃばかなのである。

さて、6月11日に開かれた歴史拠点整備プロジェクトの会議である。総会で質問したものの、場のなりゆきのせいで尻切れとんぼに終わってしまった件があったので、会議の席で確認した。予算にかんする問題である。6月6日付エントリ「再生委員会総会三段論法誌」にも引いたが、総会資料にあった「平成20年度市事業予算」がこれである。

・城下川沿い道路整備………………………………2180万0000円
・太鼓門散策道整備…………………………………0640万0000円
・桝田医院第2病棟跡地乱歩生誕地碑広場整備…1430万0000円
・まちづくり活動推進事業…………………………0450万0000円

いっぽう、総会資料の「名張まちなか再生委員会討議概要」によれば、今年度、水辺整備プロジェクトが城下川沿い道路整備事業を、歩行者空間整備プロジェクトが太鼓門散策道整備事業を、乱歩関連事業検討委員会が乱歩生誕地碑広場整備事業を担当することになっている。しかし、それぞれの事業を実際に手がけるのは、いうまでもなく業者である。しかも、名張市の3月定例会において、予算はすでに承認されているのである。だったら今年度、このプロジェクトや委員会は何を討議するというのか。

そんな疑問もむろんあるのだが、会議で質問したのは、城下川がどうの太鼓門がこうのといったこれらの事業は、名張まちなか再生委員会の内部協議において必要性が認められ、それが名張市に提案され、名張市もまたその必要性を認めて事業化し、名張市議会によってその予算が承認されたものである、と理解していいのか、ということであった。まったくちがう、とのことであった。いずれも名張市が勝手に決めた事業であり、委員会はいっさい関知していない、とのことであった。それならば、乱歩生誕地碑広場整備事業とまったく同様の構図ではないか。こいつらいったい、何をしておるのだ。こんなインチキを前にして、どうして平然としておられるのか。どうして名張市の非を責めようとしないのか。なーに長いものに巻かれまくっておるのか。さっぱりわけがわからんではないか。

ついでに記しておくと、まちづくり活動推進事業という名目の予算がある。四百五十万円がまちづくり活動とやらを推進するためにつかわれるのである。これはなんだ、という話になった。名称から判断すれば、年度はじめにプールしておき、まちづくりとやらのための事業に必要に応じて配分される予算、といった印象があるが、そうではないのか、と質問した。事務局すなわち名張市からは、そうではない、との説明があった。何に使用するのかは、すでに決定されているという。

となると当然、じゃあ何よ? 何につかうのよ? ということになる。事務局の説明を総合して判断すると、つまりはこういうことらしい。名張市は国土交通省にたいして、頂戴いたしましたまちづくり交付金、てまえどもの市におきましてはこのようにつかいました、ありがたくつかわさせていただきました、とても有意義につかわさせていただきましたでございます、といった報告書のようなものを提出しなければならぬらしい。で、その報告書のようなものの作成は、いわゆるコンサルタントにアウトソーシングするのだそうである。コンサルタントに報告書のようなものをつくってもらうための予算、それが四百五十万円、それがまちづくり活動推進事業、ということになっているらしい。なんかもう、あきれてものもいえんような話ではないか。

したがって、連続講座やなせ塾に必要な経費は、むろん微々たるものではあるが、その全額をまちづくり活動推進事業の予算四百五十万円から引き出す、というのが歴史拠点整備プロジェクトの皮算用であったのだが、一円も引き出せないことになった。だからしかたがない。必要な経費はプロジェクトのメンバーが頭割りで負担することになった。つまり自腹である。いやー、こんなことになってほんとにすまんなあ、歴史拠点整備プロジェクトのみなさんや。
きのうのつづき。

さてこうなると、やなせ宿は名張市における決定的な失政のシンボルというにとどまらず、ここ数年で全国の自治体に蔓延した協働だの新しい時代の公だのといったお題目の不可能性をシンボライズする施設である、ということになるのかもしれない。

4月16日付読売新聞によれば、国土交通省のまちづくり交付金によるハコモノ整備は、昨年度までの四年間で六百件を超えるという。とはいえ、やなせ宿ほどおまぬけなプロセスをたどって整備された無用の長物は、ほかには例がないのではないか。そのプロセスを支えていたのが、いまや無効であることが全国的に証明されつつあるらしい協働なる理念であった。理念らしきものであった。理念らしいと目されていたところのものであった。

しかし実際には、お役所はいっさい何も考えず、ただ国の交付金をあさましく確保して、公設民営方式とかいう虫のいい前提を抜け目なく強要するばかり、あとはそこらのうすらばかを集めた委員会に施設にかんする具体的な検討をどーんと丸投げした。それだけであった。それが、やなせ宿整備における協働なるものの実態であった。正体であった。

で、それがまったく功を奏さなかったわけである。眼もあてられぬ失敗に終わったのである。うすらばかを何十人と集めてみたところで、ばかはどこまで行ってもばかなのである。というより、「馬鹿は百人集まると百倍馬鹿になる」という山本夏彦の至言を地で行ってしまうのである。そうであろうが名張まちなか再生委員会のうすらばかども。おまえらのことだぞこの低能。

したがって、いまや名張市に残された道は、やなせ宿整備の実態を正直に公開し、協働シンドロームの先兵としてお先走りを重ねた自治体が結局どんな末路をたどることになったのか、それを全国に発信することしかないのではないか。そうすることによってしか、名張市が天下に誇りたかったんだけど無残な結果になってしまったやなせ宿、その存在意義をみいだすことはできないのではないか。すなわち、全国の自治体にとってのいわゆる反面教師として、やなせ宿は名張市のシティセールスにおおいに活用されるべきではないかと愚考される次第である。

あだしごとはさておき、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの会議の件。協議事項のふたつめ「歴史・文化連続講座『やなせ塾』開催について」について、当日配布された資料の「開催要項」を引いておく。あくまでも案である。

   
第1週
・テーマ 名張の歴史を知る
・サブテーマ 「藤堂家と初瀬街道」
・開催目的 現在の名張のまちを形成するに至る近世の歴史を知ることにより、なばりまちなかの原風景をイメージする。
・主催 名張まちなか再生委員会、名張市、名張市教育委員会
・会場 旧細川邸「やなせ宿」
   6月21日午後6:00開場・6:30開始
・形式 講演会
・講師 中 相作氏  郷土史研究家
・入場予定者数 30名
・スケジュール 午後6:00 受付
       午後6:30 担当者あいさつ、趣旨説明他
       午後6:45 講演
       午後8:15 質疑応答
       午後8:50 主催者謝辞
       午後9:00 閉会

第2週
・テーマ 江戸川乱歩を知る
・サブテーマ 「乱歩の歩いた道」
・開催目的 乱歩が歩いたまち名張は乱歩自身にとってどう写っていたのか。名張の人々との関わりを通して乱歩の気持ちを読み解く。
・主催 名張まちなか再生委員会、名張市、名張市教育委員会
・会場 旧細川邸「やなせ宿」
   6月28日午後6:00開場・6:30開始
・形式 講演会
・講師 中 相作氏  江戸川乱歩研究家
・入場予定者数 30名
・スケジュール 午後6:00 受付
       午後6:30 担当者あいさつ、趣旨説明他
       午後6:45 講演
       午後8:15 質疑応答
       午後8:50 主催者謝辞
       午後9:00 閉会

第3週
・テーマ 「やなせ宿」の可能性を考える
・サブテーマ 「おもてなしの研究」
・開催目的 町家の持つ機能と美しさをフルに引き出し、夏の宵に心づくしのおもてなしを考えます。
・主催 名張まちなか再生委員会、名張市、名張市教育委員会
・会場 旧細川邸「やなせ宿」
   7月5日午後6:00開場・6:30開始
・形式 体験講座
   心地よい音楽や、行燈の優しい光等、心癒される町家空間を体験します。
・入場予定者数 50名
・スケジュール 午後6:00 受付
       午後6:30 主催者あいさつ、趣旨説明他
       午後6:45 自由体験
       午後8:15 茶話会
       午後8:50 主催者謝辞
       午後9:00 閉会

第4週
・テーマ まちなかのあすを語る
・サブテーマ 「まちなか再生とは」
・開催目的 まちなか再生にとってほんとうに必要なものは何か? どうすれば再生するのか? 再生とは何か? 根本に立ち戻ってともに考える。
・主催 名張まちなか再生委員会、名張市、名張市教育委員会
・会場 旧細川邸「やなせ宿」
   7月12日午後6:00開場・6:30開始
・形式 座談会
・出席予定者 名張まちなか再生委員会・正副委員長
      まちなか運営協議会・会長
      名張地区既成市街地再生計画策定委員会・委員長
      名張市長
      名張市環境部長
      名張市議会・議長
      名張市教育委員会・委員長
      名張商工会議所・会頭
・入場予定者数 20名
・スケジュール 午後6:00 受付
       午後6:30 主催者あいさつ、趣旨説明他
       午後6:45 討論会
       午後8:15 質疑応答
       午後8:50 主催者謝辞
       午後9:00 閉会

四回連続の講座を開催する、ということでは合意をみた。ただし、いま引いたのはあくまでも案である。主催がどこになるのか、日程がいつになるのか、現時点では不明である。プロジェクトの主要スタッフが、とりまとめを進めているはずである。

当方としては、べつに異論もないのだが、四回ワンセットでなくちゃやだ、とは伝えておいた。当方が担当する第一週と第二週、これはいつでも開催できるだろう。だからといってこの二週だけ催して、あとの二週は中止する、なんてことでは困るのである。連続講座のメインはいうまでもなく第四週の座談会「まちなかのあすを語る」になるのだから、座談会に欠席者が出るのはしかたないにしても、あくまでも四回ワンセットの連続講座として開催してもらわなければ困るのである。そうでないならごねてやる。さて、どうなるのか。開催できるのか、できないのか。やなせ宿を会場とする連続講座やなせ塾にも、もしかしたら死亡フラグが立ってるのかな。
きのうのつづき。死亡フラグがはたはたとひるがえる名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの件からややそれて、熊野古道センターがらみの話題に突入した。

三重県が、あるいは名張市が、施設の運営を委託するというのはどういうことか、という問題である。とはいえ、三重県にしたって名張市にしたって、そのあたりの認識はずいぶんとあいまいなことであろう。というか、考えたこともないのではないか。何から何までなあなあずぶずぶなのである。施設運営における主体性という問題に、おそらくは一顧も与えることなくただぼーっと明け暮れているだけなのであろう。それでいったいなんの話かというと、指定管理者制度とか協働とかいったものに死亡フラグが立っている、という話題である。

で、これ。

三重県よろずや:指定管理者制度は自治体職員のしもべ(6月11日)

紹介されているブログに飛んでみる。

児玉克哉のブログ「希望開発」:熊野古道センターでのチベット支援の演奏会問題(6月10日)

引用。

   
私は、指定管理者制度には基本的に反対です。指定管理者が住民のサービスのために様々な工夫をすることや自分たちの思いを生かす努力をするというシステムではなく、重要な方向性は自治体が決める権限を持ち、指定管理者はただ単純な労働を安く請け負うという発想のものになっています。現在のシステムのもとでは指定管理者となったもののモーティベーションは下がりますし、経営のことを考えるなら、できるだけ活動をしないほどよいという形になります。指定管理者は「住民のしもべ」となるのではなく、「自治体職員のしもべ」と化すことになり、やる気はなくなります。指定管理者制度を採用した多くの施設で、こうした問題が顕著化しており、私は、このシステムはいずれ崩壊していくものと思っています。

やなせ宿の関係各位は、眼を皿にしてよくお読みあれ。「重要な方向性は自治体が決める権限を持ち」とあるのはまさにそのとおりであって、やなせ宿を貸すか貸さないか、みたいなことを決めるのは運営主体であるまちなか運営協議会ではなくて名張市である、という一事が、施設運営における主体性の実態を雄弁にものがたっているわけなのである。

そのうえ問題なのは、結局のところ民営化ってのは、労働力のダンピング合戦でコストダウンをはかるためのものでしかないという事実である。お役所はひと息つけても、社会には疲弊が蓄積される。以前にも記したことだが、そうした民営化を手法とするニューパブリックマネジメントにはいずれ見直しが迫られるはずである、と思っていたら、もうそうした時期を迎えているらしい。問題はすでに「顕著化」しており、システムそのものが「崩壊」するだろう、と児玉克哉さんは予測していらっしゃる。

やなせ宿はどうか。これはひどい。無茶苦茶である。民営化もくそもない。なんのコストも必要なかったところに、あえてコストを生じさせてみました、というのが名張市のやなせ宿整備事業なのである。今年度は約二百五十万円の運営費が投じられるというが、来年度以降はどうなるのか、いまだ誰にもわからない。そもそもなんのための施設であるのか、それがいっさい不明なのである。かんじんなことは何も考えず、ただハコモノとしての整備だけが進められた施設なのである。

指定管理者制度を導入するといったって、やなせ宿でいったい何をすればいいのか、誰にも見当がつかないのである。6月1日の名張まちなか再生委員会総会や、6月7日のやなせ宿オープンセレモニーにおいて、やなせ宿の活用策をこれからみんなで考えていきましょう、みたいな挨拶や祝辞が堂々とスピーチされているていたくなのである。気はたしかかこら。整備工事がはじまるまでにきっちり決められておらねばならぬことを、施設がオープンしてからつらつら考えはじめるようなあほうがどこにいるか。はーい、先生、ここにいまーす、たくさんいまーす、死ぬほどいるみたいでーす、とかなんとかいっちゃって。

さらに引用。

   
6〜7年前には、市民団体と自治体とが「協働」することは新たな社会を築くことに繋がるのではないかという淡い期待がありました。今、こうした期待がことごとく吹っ飛ばされ、自治体が関連する仕事はしたくない、という市民団体も多くなりました。市民活動のモーティベーションは大きく下がっています。「新しい時代の公」のスローガンが叫ばれる一方で、三重県での市民活動はさらに停滞・低迷しつつあります。社会の力が年々落ちている、というのが私の感想です。自治体に予算もなくなる中で、自治体力も住民力も落ちていく現状。どうすればいいのか。今後の大きな課題です。

三重県内各地の現状などむろん知るよしもないのだが、さもありなんとは思われる。だからもう、協働とかいうお遊びはそろそろおしまいにしろっつってんじゃねーか。どんなお題目をかかげてみたところで、お役所のばかと地域のばかが癒着結託した行く先なんて、いずれとんでもない泥沼だと相場は決まっているのである。泥沼にどっぷりはまって抜き差しならなくなったのが、名張市が天下に誇るやなせ宿なのである。要するに、協働だの新しい時代の公などといったお題目は、地域社会の現実にうまく適合できない行政モデルだったということであり、そうした不適合の実例でありシンボルでもあるのがやなせ宿だということなのである。

とにかくもう、指定管理者制度に死亡フラグ、協働にも死亡フラグ、それからもちろんやなせ宿にも死亡フラグが立っている。それが現実だということである。残念なことであったな。いまさら涙目になられても困るけどな。
死亡フラグがはたはたとひるがえる名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの会議の話題である。

きのうも述べたとおり、なんの意味もない会議であった。今年度の事業計画といったって、そんなものはただ並べてみただけ、やる気なんか皆無なことはまるわかりである。うそ八百である。どうしてそんなうそ八百を、しかも歴史拠点整備プロジェクトのみならず、ほかのプロジェクトや委員会もいっしょになって白痴のごとく合唱しているのかというと、要するに、組織として存続しつづけるためでしかないのではないか。ほかには、どんな理由も思い浮かばない。

では、そうしたプロジェクトや委員会、というよりは名張まちなか再生委員会という組織は、いったいなぜ存続しつづけなければならないのか。これも不明である。存在していたところで、実際には何もしない。しようとしない。できない。むろん、実利を求めて、というのはありだろう。名張まちなか再生委員会に役員として加わっているおかげで、なんらかの営業上の利益を無競争で手にすることができる人間、などというのがかりに存在するのだとしたら、それはそれで理解できる話である。もっとも、実際に金銭的な実利を手にしている人間がいるのかどうかはわからないし、いたとしても、おそらくはごくごく少数だろう。

ならば、それ以外の人間は、何を求め、何を目的として、名張まちなか再生委員会という組織の維持存続を支持しているのか。どうもよくわからない。名誉欲や権勢欲などの欲望を満足させるために、といった理由もあるのかもしれないが、あんな委員会に所属しているのは手前はあほでございますと公言しているようなものなのだし、所属していたところでどんな権勢も振るえたものではないであろうと推測される次第なのであるが、このあたりは結局、人それぞれということか。多くの人にとってはただのメッキでしかないものを、純金だと勘違いして偉そうにそっくり返っているうすらばかなんて、たとえば名張市議会にだってごろごろしているはずではないか。

それにまあ、名誉の権勢のとごたいそうなことではなくたって、とにかくそういうポジションに立っていたい、という願望だってあるのかもしれない。官民の合同ということになれば、当然出番であると心得てのこのこ顔を出し、つけ焼き刃でしかない一知半解をもとに利いたふうな口のひとつも叩いて、ことと次第によっては市職員を手厳しく批判する。サウイフモノニワタシハナリタイ、と考える人間がいたって、べつにふしぎではないだろう。ま、雨にも風にも負けとけば? といってやるしかないのであるが。

ともあれ、歴史拠点整備プロジェクトの会議である。順番が逆になったが、協議事項を記しておく。

・1)平成20年度事業計画について
・2)歴史・文化連続講座「やなせ塾」について
・3)その他

事業計画については、すでに記した。みるべきものは何もない。

二点目の講座については、三重県よろずやさんからコメントを頂戴したので、そのレスに概略を書いておいた。

6月7日:やなせ宿オープンを祝福す

引いておく。

   
昨日、やなせ宿のオープンセレモニーでお目にかかれるかとこっそり期待していたのですが、当方の企画が宙ぶらりんだったせいで延期なさいました由、なんとも心苦しく残念なことに思っております。その宙ぶらりん状態のお問い合わせの件、当初はこんな連続講座を予定しておりました。

破邪の一刀、受けてみよ!──やなせ宿開設記念いやがらせ連続講座
・第一週「名張の歴史をしっとるか」=6月14日を予定
・第二週「なにがやなせ宿だばーか」=6月21日を予定
・第三週「乱歩はどこへきえたのか」=6月28日を予定
・第四週「へたれ責任者でてこんか」=7月5日を予定

旗本退屈男の決めぜりふを援用しつつ、テーマには「か」の脚韻を織りこんで、オープンセレモニーの翌週から四回連続の講座をば、ともくろんでいたのですが、いやがらせはいやずら、みたいな話が出てきましたので、こんなぐあいに変更しました。

名張まちなかに陽が昇る──やなせ宿開設記念おめでとう連続講座
・第一週「名張の歴史を語る」=6月14日を予定
・第二週「やなせ宿を語る」=6月21日を予定
・第三週「江戸川乱歩を語る」=6月28日を予定
・第四週「まちなかのあすを語る」=7月5日を予定

これでどうかな、と思っておりましたところ、このブログで逐次報告しておりましたような思いもかけぬ急展開があって、名張まちなか再生委員会の委員になってしまい、歴史拠点整備プロジェクトに所属することになってしまいました。そこで、そのプロジェクトで連続講座を開催できぬかと話をもちかけてみましたところ、6月11日のプロジェクト会議でその件の検討がおこなわれることになりました。先日メールで送られてきた会議の事項書には、検討のための叩き台として講座の内容も記されておりますので、アウトラインを引き写してお知らせしておきます。

歴史・文化連続講座「やなせ塾」企画案
・第一週《名張の歴史を知る》専門講師による講演会(6月21日土曜)
・第二週《江戸川乱歩を知る》専門講師による講演会(6月28日土曜)
・第三週《「やなせ宿」の可能性を考える》歴史拠点プロジェクトによる「やなせ宿」の効果的な利用方法の提案、等(7月5日土曜)
・第四週《まちなかのあすを語る》まちなか再生に関わる重要な役職の方々を招いて座談会形式で名張まちなかの将来について議論していただく。(7月12日土曜)

日程その他、あくまでも案であり、ただの予定にすぎませんので、このとおり開催されるかどうかはわからないわけですが、これによれば私の出番は第一週と第二週。つづく第三週は体験講座、第四週は座談会となっていて、座談会にご出席いただく「まちなか再生に関わる重要な役職の方々」は、だいたいこんな感じだそうです。

名張まちなか再生委員会・正副委員長    
まちなか運営協議会・会長    
名張地区既成市街地再生計画策定委員会・委員長    
名張市長    
名張市環境部長    
名張市議会・議長    
名張市教育委員会・委員長    
名張商工会議所・会頭    

錚々たる面々がまちなかの未来を熱く語る、みたいな濃い内容になるはずですから、すべて録画してYouTubeあたりで全世界に発信することができれば、それこそ名張まちなかへの集客の一助にもなるのではないかと期待される次第なのですが、いったいどうなることでしょうか。ともあれ、これ以上のことは、6月11日のプロジェクト会議のあとでお知らせすることになるはずです。もう少しだけ、首を長くしていていただければ幸甚です。

このとおりなのであるが、いささかの省略がある。5月28日付エントリに記したことである。

5月28日:名張市役所レスポンス比較

5月21日のできごとである。引いておく。

   
午後3時、名張市役所一階ロビー。市街地整備室からは、残念ながらやなせ宿を利用していただくことはできない、との意向が伝えられたのだが、理由がはっきりしない。やなせ宿や名張まちなか再生委員会を批判する集会にやなせ宿を貸すわけにはいかない、といったことらしいのだが、論理も根拠もあったものではなく、どうにも雲を踏むような話でしかない。そこでやや視点を変え、その決定はいったい誰がくだしたのか、と尋ねた。

やなせ宿をつかわせないならつかわせないでいいけれど、それはやなせ宿を運営するまちなか運営協議会の決定なのか、と質問すると、そうではなく、名張市の判断であるという。これもまたおかしな話である。やなせ宿の運営主体はまちなか運営協議会ということになっているのだが、その主体性というのはいったいどのようなものなのか。まちなか運営協議会にはやなせ宿の利用許可にかんする権限がなく、誰につかわせるか、誰につかわせないか、いちいち名張市におうかがいを立てなければならないというのであれば、まちなか運営協議会はやなせ宿の運営主体なんかでは全然なく、ただの管理人じゃねーかばーか、とみるべきであろうと考えられる次第なのであるが、そのあたりをつっついているとまたややこしくなる。

ごくわかりやすい点をつっつくことにして、やなせ宿の利用許可にかんする判断は名張市がくだすというのであれば、その判断の最終的な責任者は名張市長ということになるのだが、そんなふうに認識しておいていいのかな、と尋ねた。確認するまでもなく、これはあたりまえの話である。ただ、この質問はちょっと酷かもしれないなとも思われた。一介の市職員がその場でうかうかはっきり答えてしまったりしたら、あとあとえらいことになるのは眼にみえている。だから、その質問にたいする答えは保留ということにして、その日の話し合いはそのあたりで水に流し、もう少しよく考えたうえであらためて返答してくれと依頼して、一時間あまりにおよぶ面談を終えた。

おなじエントリから、5月24日のできごと。

   
こんどは24日土曜のことである。市街地整備室から、また電話が入った。むろんやなせ宿にかんする連絡で、とりあえず利用の申請書を提出してくれとのことであった。申請はいつから受け付けるのかと尋ねると、6月3日からだという。それは承知しているけれど、電話で仮申請を受け付けているのではないかと確認すると、たしかに受け付けているけれど、いろいろ先約が入っていてなんとかかんとか、との返事である。やれやれ。しかしかまわん。かまわんかまわん。どうだってかまわん。もういうとおりにしてやっがら。6月3日以降、お望みの申請書とやらを出してやっがら。それで文句はねーんだべな。

このあと、はからずも名張まちなか再生委員会の委員になってしまうという急展開が訪れたため、申請書とやらは提出せず、委員会の歴史拠点整備プロジェクトに連続講座の開催を打診したところ、6月11日のプロジェクト会議でそれが協議されることになった。これが話の流れである。

で、このエントリに「やなせ宿の運営主体はまちなか運営協議会ということになっているのだが、その主体性というのはいったいどのようなものなのか。まちなか運営協議会にはやなせ宿の利用許可にかんする権限がなく、誰につかわせるか、誰につかわせないか、いちいち名張市におうかがいを立てなければならないというのであれば、まちなか運営協議会はやなせ宿の運営主体なんかでは全然なく、ただの管理人じゃねーかばーか、とみるべきであろうと考えられる次第なのであるが、そのあたりをつっついているとまたややこしくなる」と記した問題について、ちょっとふれておく。

まず、これをお読みになられよ。

三重県よろずや:指定管理者制度は自治体職員のしもべ(6月11日)

ゆくたてはこの記事で。

中日新聞:チベット支援企画に難色 三重県、施設の後援取り消し(6月10日)

2ちゃんねるにもスレが立っていたはずだが、と探してみると、谷本整形点滴事件のかげにひっそり忘れられた三重県ネタとして、まだ残っていた。

ニュース速報+@2ch掲示板(魔物):【社会】チベット支援演奏会に三重県がクレーム、施設の後援取り消し

三重県がつくった熊野古道センターは、熊野古道自然・歴史・文化ネットワークという指定管理者が運営を委託されている。で、県がセンターによる決定事項を変更させた。つまり、県が運営に容喙した。何か容喙? などとへたなしゃれをかましている場合ではない。

いっぽう、名張市がつくったやなせ宿は、まちなか運営協議会という民間団体が運営を委託されている。で、やなせ宿利用の可否は市が判断することになっている。つまり、市が運営に容喙している。何か容喙? とかいつまでもふざけてんじゃねーぞこのいかれぽんちが。

構造的にはまったくおなじである。要するに「いちいち名張市におうかがいを立てなければならないというのであれば、まちなか運営協議会はやなせ宿の運営主体なんかでは全然なく、ただの管理人じゃねーかばーか」という話なのであるが、主体性というやつにかんするこの手の話は、名張市あたりではびっくりするほど通用しない。熊野古道センターの一件をみるかぎり、三重県あたりでは、といってもいいのかもしれないが、とにかくここ名張市では、主体性が問題にされることなどまったくなく、何から何までなあなあずぶずぶなのである。歴史拠点整備プロジェクトの会議でも、協議のあちこちにそうした体質がじわじわにじみ出ていることが如実に実感された。

それでいったいなんの話なのかというと、指定管理者制度とか協働とかいったものに立ってしまっている死亡フラグの話題なのであるが、あすにつづくぞ。
きのう夜、名張市役所四階401会議室で、名張まちなか再生委員会歴史拠点整備プロジェクトの会議が開かれた。メンバーの一員として、顔を出してきた。えんえん二時間、まったく意味のない会議がつづいた。会議ごっこである。会議もどきである。こんなプロジェクトとっとと解散しれ、と所見を述べてきた。

当方が名張まちなか再生委員会に加わったのは、地域社会の害虫というしかないこの委員会を、一日も早くぶっ壊すためである。叩きつぶすためである。人間バルサンと化して、一匹残らず害虫を駆除するためである。委員会組織のあらゆる場所に、死亡フラグをおっ立ててまわるためである。

しかし、きのうの会議には、すでに死亡フラグが立っていた。フラグは翩翻と風にはためいていた。旗ははたはたはためいて、という状態であった。そこここで勢いよくひるがえっていた。

配付資料「平成20年度歴史拠点プロジェクト事業計画」から引用してみる。ちなみにこの計画は、6月1日の名張まちなか再生委員会総会で承認されたものである。

   
平成20年度事業方針

プロジェクト開始以来、歴史拠点整備事業である旧細川邸改修事業、並びに乱歩関連施設整備事業において度重なる方針変更に翻弄され、当プロジェクトが本来果たすべき役割を果たしてこなかったという反省の元、本年度は原点に立ち返り、まちなか再生プランをふまえて「まちなか再生」のための事業を行ってまいります。

みごとなまでに内実がない。ここまで内容空疎な文章がよく書けるものである。死亡フラグがはためいている。

   
平成20年度事業目標

“歴史と文化の薫り漂う町並みの創造”

3つのキーワードにそって事業展開をはかる。

○初瀬街道:人と人が交流し、にぎわいのある町並み
○名張藤堂家:城下町として、落ち着きと風格ある町並み
○江戸川乱歩:乱歩が愛した、人情あふれる町並み

死亡フラグの花盛りである。このプロジェクトには、そもそも何もする気がない。うすぼんやりした思いつきをうわごとのごとくつぶやいてみているだけである。おつむはからっぽの脳死状態である。そんな事実を高らかに告げて、死亡フラグは風にはためく。

   
平成20年度事業計画

歴史拠点整備事業
○観光・交流に資する歴史・文化拠点の整備と活用状況の調査と研究

歴史街道散策事業
○歴史散策ポイント調査及びルートの作成

町家調査事業
○町家の保存に向けた調査研究

江戸川乱歩顕彰事業
○乱歩の生まれたまち「名張」からの情報発信
○乱歩生誕地碑広場整備事業

まちなか語り部調査事業
○まちなか各町の原景を知る長老からの情報収集

あまりにもあほらしいので、質問した。この計画には予算の裏づけがあるのか。ない、とのことである。すっからかんなのである。計画どおり調査研究を進めたとしても、その結果が反映されるところはあるのか。ない、とのことである。すっとこどっこいなのである。こんなものには意味がない。ばかではないのか。この事業計画が現実に実施される可能性なんて、これっぱかりもないのである。だからもう、こんなプロジェクトとっとと解散しれ、と所見を述べておいた。

ほんとにあほらしいので、さらに質問した。江戸川乱歩顕彰事業なんつーのがあるけど、名張まちなか再生委員会には乱歩関連事業検討委員会なんつーのができたんだから、歴史拠点整備プロジェクトは乱歩から手を引くべきではないのか。いやまあ、それはそれとして、みたいな感じで、歴史拠点整備プロジェクトが乱歩から手を引くことには難色が示されていたようであったが、ま、どうだってかまわない。どうせ何もできないのである。何をする気もないのである。好きにしれ、と所見を述べておいた。

そういえば、名張市における失政のシンボルとして堂々オープンを迎えた無駄に立派な公衆便所つき名張地区第二公民館、何がどうあっても「やなせしゅく」と読まねばならぬやなせ宿にかんする報告もあって、6月7日と8日にはあわせておよそ千人の市民が訪れたという。9日の休館のあと、10日と11日のやなせ宿名物ワンデイシェフは、なんと一日限定二十食のメニューが連日の完売であったという。メニューはコーヒーつきで九百円前後であるというが、てめーらこらビールはないのかビールは、このやなせ宿は客に酒も飲まさんというのか、ふざけたことほざいてんじゃねーぞこら、酔っぱらいだと思って人ばかにしてんじゃねーぞこら、しまいにゃ怒るぞくらぁーッ、と大声をあげた客があったのかなかったのか、そんなことは知らない。

あすにつづく。
6月1日、名張市役所一階大会議室、名張まちなか再生委員会総会、議案第三号「平成20年度事業計画(案)について」のつづき。

総会の場で、新年度の事業計画案が粛々と、とはとてもいえない、なんだか騒然と審議される。しかし実際のところ、審議されているのはまともな事業計画ではまったくない。なんというのか、そこらの小学校ふうに表現するならば、今年の目当て、といったことにでもなるだろう。とりあえず、当方が所属しているプロジェクトと委員会、双方の今年の目当てを引き写してみる。

まず、歴史拠点整備プロジェクト。

歴史拠点整備事業
・観光・交流に資する歴史・文化拠点の整備と活用状況の調査と研究歴史街道散策事業
・歴史散策ポイント調査及びルートの作成
 町家調査事業
・町家の保存に向けた調査研究
 江戸川乱歩顕彰事業
・乱歩の生まれたまち「名張」からの情報発信
・乱歩生誕地碑広場整備事業
 まちなか語り部調査事業
・まちなか各町の原景を知る長老からの情報収集

意味不明なところも散見されるが、そんなことはまあいいとして、ここにあらかじめ断言しておく。これらの目当ては結局のところ、何ひとつ達成されることがないであろう。

つぎ、乱歩関連事業検討委員会。

情報発信事業
・電磁的ミステリー情報ライブラリの創設の検討・討議
乱歩生誕地碑広場整備事業
・桝田医院第2病棟跡地整備
乱歩関連資料展示事業
・名張市立図書館所蔵品、リファレンスブック全3巻他の展示の検討・討議
乱歩情報館整備事業
・乱歩生誕地碑を訪れる人に提供するため、乱歩情報を集約した施設の整備の検討・討議

いくら検討や討議を重ねてみたところで、そんなものにはなんの意味もない。たとえば「電磁的ミステリー情報ライブラリの創設」などといってみたって、それを実現するには予算が必要である。それをどこから捻出するのか、その一点において、どんな検討や討議もあえなく座礁してしまう。そんなことよりまず必要なのは、例によって例のごとく、名張市の主体的な判断である。乱歩という素材を名張市はどう活用したいと考えているのか、それを確認することである。ばーか、丸投げばっかかましてんじゃねーぞこの脳死自治体、と名張市に迫ることである。

むろん、名張市は何も考えておらんはずである。考えてはおらんのであろうが、それならそれで、ちゃんと考えさせるべきなのである。庁舎の内部で、市民からそのために雇われた市職員が、むろん地域住民の声を集め、いわゆる有識者や専門家の意見にも耳を傾けながら、みたいなことはきのうも記したか。とにかく名張市には、もう少ししっかりしてもらわないと困るのである。脳髄はものを考えるところにあらず、なんて「ドグラ・マグラ」みたいなことほざいてんじゃねーぞこのちゃかぽこ自治体。

ちなみに、きょうオープンするやなせ宿の運営を担当するまちなか運営協議会は、乱歩関連事業検討委員会とおなじく専門部会として位置づけられているのだが、総会資料の「平成20年度事業計画(案)について」には名が見えない。どうしてこんなことになっているのか、どうにも理解できない。さらにちなみに記しておけば、この日の総会には、まちなか運営協議会の会長の姿もみえなかったと記憶する。つまりご欠席であった。そんなこんなだから、総会の議事にやなせ宿がとりあげられることはいっさいなかった。なんかもう、どこがどうと指摘できないほど、とにかく無茶苦茶なのである。

だからこんなことを記してみても意味はないのであるが、笑い話としてもう少しつづける。くわしい経緯は省くけれど、発言の許可を得て、名張まちなか再生プランにおける歴史資料館構想について述べる仕儀となった。経緯の説明である。この構想の経緯については総会出席者の誰よりもくわしいはずだから、説明を買って出た次第である。なにしろ日付も暗記していて、この委員会が発足したのは三年前、2005年6月26日のことでした、みたいなところからスタートし、一か月後の7月29日、歴史拠点整備プロジェクトの第二回会合で、細川邸は歴史資料館ではなく仮称初瀬街道からくり館として整備すると変更された。しかし、議事録には変更の理由は記されておらず、むろん市民には変更のことなど何も知らされなかった。こうした変更は合理的なものではないと事務局を叱り飛ばしたところ、その指摘を受け、翌年の総会で時点更新というインチキが制度化された。つまり、これである。

名張市公式サイト:名張まちなか再生プランの時点更新(再生プロジェクト更新調書)について(pdf)

引用、ではなくて、全文を転載する。

   
□名張まちなか再生プランの時点更新(再生プロジェクト更新調書)について

「名張まちなか再生プラン(以下「プラン」という。)」は、名張地区既成市街地(以降「名張地区」という。)のまちづくりを進めるうえで、市民、事業者、各種団体、市など、多様な主体の共通するまちづくり指針として重要な役割を担っており、さまざまな主体の参加と協働によってはじめて成果が得られます。
このような中、名張地区の再生を多様な主体の協働により推進していくことを目的として名張まちなか再生委員会(以下「委員会」という。)を設置し、早期実現可能なものから検討、具体化に努め、実現化に向けた課題が大きいものに関しては、ある程度長期的な視点にたって、必要な調査、調整を行い着実に実現に向けた取り組みを進めています。
委員会は、プランの実現を目指し、役員会を設置し、プラン全体の執行管理に関すること、再生整備プロジェクト全体の事業調整及び推進を図るともに、再生整備プロジェクトを設置し、プランに掲げたプロジェクト事業の企画、計画の立案、実施、運営管理、合意形成を行っています。
これにより、プラン実現のためのより実効性のある事業を現在も展開しているところですが、プランは、市民と行政が共に尊重し、共に育む計画として位置づけているため、名張市としては、委員会が担う機能により育まれるプランの内容を対象として、1つの単位を1年と定め(委員会総会の単位)、育まれたプランや組織の内容を“再生プロジェクト更新調書”として補完し、より市民にわかりやすい状態で管理する必要があると考えているところです。

再生プロジェクト更新調書=あくまでもプラン策定にご参画いただいた市民の皆さまの思いや、まちづくりに取り組む姿勢等を大切にするため、プラン策定委員会から提案いただいた表現を尊重し策定したプランの内容には変更を加えず、委員会運営の中で、より実効性のある事業内容として展開がなされ、表現や内容が育まれた部分のみを抽出し、とりまとめたもの。

じつに意味の汲みにくい文章であるが、要するに、名張市と名張まちなか再生委員会との協議によって、名張まちなか再生プランに好きなように変更を加えることにした、ということである。それによって、歴史資料館構想を水に流してしまったことを正当化しようというじつに幼稚な悪だくみである。要するにばかなのである。市議会のチェックや市民のパブリックコメントというハードルをクリアして決められた構想を、てめーら勝手にひっくり返していいと思ってんのかこのすっとこどっこい、というのが当方の主張なのであったが、肝心のポイントをころっと無視しているのだからあきれ返る。ということは、どういうことか。名張市と名張まちなか再生委員会とによって、市民はばかにされているのである、議会はばかにされているのである、と指摘したそのときであった。

当方が陣取っていたのは、六人の参与のかたの席にちかいテーブルであった。つまり、参与のかたの動きや声を察知しやすい場であった。議会はばかにされているのである、と話した瞬間、参与席から、議会、とか、ばか、とか、そういったつぶやきが聞こえてきた。横目を走らせると、参与のおひとりである市議会議員の先生が、議会、とか、ばか、とかつぶやいていらっしゃった。前方に向き直りながら、ほらみろ名張まちなか再生委員会、市議会議員の先生もこうしてお怒りではないか、とわが意を得たような思いでさらに話をつづけたのだが、どうも様子がおかしい。雲行きが変である。しばらく参与席の気配をうかがっていて、ようやく事実が判明した。

どうやら、その先生の怒りの矛先は、市議会を無視した名張まちなか再生委員会ではなく、その事実を指摘した当方に向けられているらしいのである。先生のとなりにおすわりだったやはり市議会議員の先生が、先生の事実誤認を訂すべく、小声で何やら説明してくださっているのだが、先生の怒りはなかなか収束しないようである。発言を終えて着席したあともなお、議会、ばか、という先生のつぶやきは終わらない。するうち、先生とちらっと眼が合ってしまったので、おはなしは総会のあとでいくらでも承ります、とアイコンタクトで伝えた。だから総会が終わるやいなや、大会議室をあとにして市役所の玄関で待ち伏せし、いやいや、待ち伏せではないけれど、煙草を吸いながら念のために先生のことをお待ちしていたのであるが、先生の姿はお見かけできなかったと記憶する。

いや、ちょっとちがうか。総会が終わったあと、すぐに大会議室から出たわけではなかった。なんだよ議案「その他」はなかったのかよ、爆弾が投下できなかったじゃねーかよ、とほぞを噛みながら椅子から立ちあがると、旧知の委員のかたが近づいてきて、ある伝言を伝えてくれたのである。きのう、永遠のJガールさんとちょっとおはなしをしまして、とのことである。あ、金谷で? いえ、そのまえに。ああ、町家で。はい、それで、わざわざ赤岩尾神社へ祈願に行ってくださったそうで。はあ? といったやりとりがつづいた。なんとも不得要領な話ではあったのだが、つまりはこういうことであった。

永遠のJガール:名張の奥へ奥へとふみこむ(チョットだけ)

残念ながら、赤岩尾神社から神風は吹かなかった。せっかく武運長久を祈願していただいたというのに、武運つたなく委員長にはなれず、用意していった爆弾三発も投下できないていたらくであった。われながらばかである。どのようなご批判も謹んでお受けする所存である。

しかしそれはそれとして、名張まちなか再生委員会の総会は、偽装と瞞着にみちたものであった。なにしろ無茶苦茶なのである。まともな総会とはとても呼べない。名張まちなか再生委員会そのものが、まともな組織ではまったくないのである。規約が不備だらけだということは委員会がみずから認めているところであり、ちかく規約の見直しが進められることにもなっているらしいのだが、問題は規約のレベルにはとどまらない。こんな組織がなぜ必要なのか、その根拠、その目的がじつにあいまいである。こんないいかげんな委員会が三年ものあいだ、よくぞ存続できたものである。なんというのか……

といったあたりにとどめておいて、さ、やなせ宿のオープンセレモニーをのぞいてこようっと。
6月1日、名張市役所一階大会議室、名張まちなか再生委員会総会、議案第三号「平成20年度事業計画(案)について」。

これである。

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なんかもうどうだっていいような気もしてきたけれど、このページにある「平成20年度市事業予算」を引き写す。今年度、名張まちなか再生委員会はどんな名目でどれだけの税金をつかうのか。

・城下川沿い道路整備………………………………2180万0000円
・太鼓門散策道整備…………………………………0640万0000円
・桝田医院第2病棟跡地乱歩生誕地碑広場整備…1430万0000円
・まちづくり活動推進事業…………………………0450万0000円

全部でいくらか。

・合計…………………………………………………4700万0000円

昨年の半分に満たぬ予算額である。

で、どうもおかしい。このページには、「名張まちなか再生委員会討議概要」と「平成20年度市事業予算」が掲載されていて、後者の事業はいま転載したとおり。これらはもちろん、前者の欄にもあげられている。それぞれの事業を手がけるプロジェクト、あるいは委員会の項目として、よっつのうちみっつの事業名が記されているのである。

・水辺整備プロジェクト
……城下川沿い道路整備事業
・歩行者空間整備プロジェクト
……太鼓門散策道整備事業
・乱歩関連事業検討委員会
……乱歩生誕地碑広場整備事業
・(不明)
……まちづくり活動推進事業

総会で手をあげて質問し、確認したところでは、これら四件の事業予算は、名張市の3月定例会で可決された一般会計当初予算に盛りこまれている。つまり、名張まちなか再生委員会が総会でこの議案を承認してもしなくても、そんなことはまったくおかまいなしに、城下川沿い道路、太鼓門散策道、乱歩生誕地碑広場、これらの整備事業は名張市の手でとっとことっとこ進められてしまうのである。討議もくそも関係あるまい。

話の流れがおかしいのである。名張まちなか再生委員会による討議というのであれば、それは昨年度までに終了していてしかるべきである。その討議の結果を受けて、名張市が今年度予算にたとえば城下川沿い道路の整備費を盛りこんだというのであれば、少なくとも流れとしては問題あるまい。しかし実際には、そんな流れになってはおらぬ。すでに予算が可決されてしまった事業についていくら討議したところで、討議の結果はどこにも反映されぬはずである。

ほかのことはよく知らぬけれど、乱歩生誕地碑広場の整備にかんしては、いささかの知見がある。5月27日付エントリ「再生委員会乱入を希望す」に記したところを引く。前日、名張市役所で開かれた乱歩関連事業検討委員会の報告の一節である。

   
たとえば、新年度の事業計画に「乱歩生誕地碑広場整備事業」があげられていた。幼稚園児の切り貼り遊びというしかない案内板が設置された、あの桝田医院第二病棟跡の問題なのであるが、こんなものは検討したところでほんとに意味がない。なぜかというと、生誕地碑広場の実施設計は昨年度に終了しているからである。これは名張市の独断で進められたことである。まがりなりにも名張まちなか再生委員会に乱歩関連施設整備事業検討委員会なるものが存在しているにもかかわらず、その検討委員会にはなんの相談をすることもなく、名張市が勝手に広場の実施設計を発注し、委員会にはこんな設計ができましたと報告してそれでおしまい、今年度はその設計にもとづいて広場の整備工事を実施します、というひどい話なのである。

まったくひどい話である。「平成20年度事業計画(案)について」によれば、今年度、名張まちなか再生委員会の乱歩関連事業検討委員会が「乱歩生誕地碑広場整備事業」を討議することになっている。しかしそのいっぽう、名張市がやはり今年度、一千四百万円あまりを投じて「乱歩生誕地碑広場整備」を実施するという事実をも、この「平成20年度事業計画(案)について」は明らかにしているのである。なんとも面妖な話である。というか、正気なのか。しかも、そのうえ、あまつさえ、この名張市による整備は名張まちなか再生委員会とはまったく無縁な場、すなわち庁舎内部だけで検討され、決定された事業なのである。なんという茶番か。気はたしかか。もしかしたら瞳孔が開ききってんじゃねーの? パーポ呼んでやろうかパーポ。

このエントリの最初のほうに、「今年度、名張まちなか再生委員会はどんな名目でどれだけの税金をつかうのか」と記したが、これは正確な表現ではないかもしれない。実情に即して記すならば、「今年度、名張まちなか再生委員会は名張市によって、どんな名目でどれだけの税金をつかうことにされているのか」といったことになるであろう。すなわち、うえにあげた四件の事業に税金をつかうということにされてしまっているのであり、それ以外には一円の税金もつかえないということになっているのである。「名張まちなか再生委員会討議概要」として、プロジェクトあるいは委員会単位でさまざまな項目があげられているものの、くだんの四件以外には予算の裏づけが皆無だということなのである。したがってこれは、砂上の楼閣のごとき、いやいや、楼閣と呼べるものでは全然ないから換言することにして、砂上の掘っ建て小屋のごとき事業計画であるというしかない。

つまり、議案はたしかに「平成20年度事業計画(案)について」とされていたものの、6月1日の総会でおこなわれたのは事業計画の審議などではまったくなかった。事業計画など、いったいどこにあったというのか。今年はこんなことをやります、と事業として明確に示されたのはわずかに四件で、しかもそれらはすでに市議会で予算が認められたものである。名張市の事業として承認されているものである。名張まちなか再生委員会があろうがなかろうが、すでに敷かれてあるレールのうえを事業はすんなり進んでゆくのである。そしてそれ以外の項目はというと、なんなんだこれはいったい。今年はひとつこんなことを考えてみようかな? と思ってまーす、みたいなことばっかじゃねーかこの唐変木。

こういった総会においては、新年度の事業計画案と予算案とが不可分のものとして審議されるのが通常である。しかし、名張まちなか再生委員会の総会の議案「平成20年度事業計画(案)について」には、本来の意味の事業計画が存在せず、しかも信じがたいことに、「平成20年度予算(案)について」という議案そのものが存在していないのである。いったい何をやっておるのか。こんなものはもう、正式な総会と呼べるものではまったくないであろう。総会もどき、総会ごっこと呼ぶしかないものであろう。ほんと、いったい何をやっておるのか。

総会の前後、人づてに耳に入ってきたところでは、名張市が名張まちなか再生委員会に予算を渡さないのはおかしい、という声があるらしい。そうした声が、名張まちなか再生委員会の内部、というか、一部に存在しているという。それは要するに、いま述べたところに沿って表現するならば、総会において予算案が審議されることがないという組織としての異常さを指摘する声、ということになるだろう。で、そうした声によれば、こういった三段論法が成立することになるらしい。

・1)名張まちなか再生委員会には予算にかんする権限がない。
・2)ということは、名張まちなか再生委員会は独自の事業計画を策定することができないということである。
・3)したがって、名張市は名張まちなか再生委員会に一定の予算を与えるべきである。

しかし、これはおかしい。明らかに方向性をまちがえた話である。それにだいたい、名張まちなか再生委員会なんぞに独自の予算をもたせてみろ。そこらのまちづくりなんたら委員会どころの騒ぎではなくなることが眼にみえているではないか。だから、こういった三段論法が成立するべきなのではないか。

・1)名張まちなか再生委員会には予算にかんする権限がない。
・2)ということは、名張まちなか再生委員会なんてあってもなくてもどうでもよろしいということである。
・3)したがって、名張まちなか再生委員会は即刻解散すべきである。

どう考えたって、これが望ましい方向性というやつであると思われる。乱歩生誕地碑広場のみならず、城下川沿い道路とやらであれ、太鼓門散策道とやらであれ、名張市が必要だと認めたのであれば、名張市が主体的判断にもとづいてその事業化を進めればいいのである。名張まちなか再生委員会などというダミーをおっ立てる必要はまったくない。庁舎の内部で、市民からそのために雇われた市職員が、むろん地域住民の声を集め、いわゆる有識者や専門家の意見にも耳を傾けながら、もちろん名張市全体のグランドデザインとの照応のもと、必死に知恵をしぼってプランを提示すればいいのである。おかしなことではない。ごくあたりまえのことである。

名張市がそのあたりまえのことさえしていれば、名張まちなか再生委員会なんて最初からまったく必要がなかったのであり、現在ただいまの時点で考えるならば、すなわち即刻解散すべきだということになる。そうならなければおかしいのである。名張市長のお考えは、たぶん名張市公式サイトの「市長への手紙」でアプローチしても梨のつぶてであろうから、それは知るよしもないとしても、名張市役所の職員諸兄姉は、あるいは名張まちなか再生委員会の委員諸兄姉は、そして名張旧町地区の住民諸兄姉は、さらには名張市の市民諸兄姉は、いったいどのようにお考えなのであろうか。

議案第三号「平成20年度事業計画(案)について」、あすにつづく。つづいてばかりですまんなあ。

えらいもので、名張まちなか再生委員会の歴史拠点整備プロジェクトから連絡が入るようになった。きのう、6月11日に開かれる会議の事項書がメールで届けられた。協議事項はこうなっている。

・1)平成20年度事業計画について
・2)歴史・文化講座「やなせ塾」について
・3)その他

「歴史・文化講座『やなせ塾』について」というのが、当方の提案を受けて検討される議題である。きのうも記したとおり、総会が終わったあと、プロジェクトのチーフに、連続講座を主催してくれないかと依頼した。そのおり、「やなせしゅく」で「やなせじゅく」をやったら面白いぞ、との提案を添えておいたのだが、これがそのまま通って、講座の名称が「やなせ塾」となったようである。いや面白い面白い。面白いのだけれど時間がないゆえ、きょうはここまででご無礼つかまつる。

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