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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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ついいましがた、伊賀上野城で城代家老職をお務めの福井健二さんから電話を頂戴した。きのう、伊賀上野城へ電話を入れてみたところ、福井さんはご出張とのことだったので、きょうにでもあらためて電話を、と思っていたのだが、朝のうちに福井さんのほうから連絡してきてくださったという寸法である。ちなみに、福井さんはきのう、津市で開かれた「高虎サミット」なるイベントにご出席だったという。

中日新聞:高虎の“政治手腕”語る 津でサミット

で、お訊きしてみたところ、乱歩の祖父にあたる平井杢右衛門陳就は、たしかに伊賀上野に住まいしていたことがある、とのことであった。平井杢右衛門は幕末、津藩の城和加判奉行として大和古市にあった奉行所に勤務しているのだが、古市に行くまでは伊賀上野で加判奉行代理を務めていたらしい。現在の地名でいえば伊賀市上野丸之内のいわゆる赤門、旧崇廣堂の附近に加判奉行屋敷があったから、乱歩の祖父はたぶんそこに住んでいたのだろうと教えていただいた。

福井健二さんには一か月前、伊賀上野城で催された「高虎の魅力〜講演と音楽絵巻〜」に足を運んで、じつにひさかたぶりでお目にかかった。

10月5日:伊賀上野城に行ってきた

先日もちょっと記したが、11月15日、東京の南青山にある日本推理作家協会の事務局で、と先日は記したが、正確には書記局で開かれる土曜サロンという催しに招かれていて、ゲストとしてちょっとしゃべらなければならない。ついでだから告知しておく。参加は飛び込みでもOKだそうである。

日時:11月15日(土)午後2時〜5時(時間内自由)
演題:江戸川乱歩と津藩藤堂家
会費:協会員500円、会員外1000円(茶菓子代)
会場:日本推理作家協会書記局
〇〇〇東京都港区南青山4-18-3
〇〇〇秀和青南レジデンス305

話すテーマが「江戸川乱歩と津藩藤堂家」なのであるから、「高虎の魅力〜講演と音楽絵巻〜」が終わったあと、講師をお務めだった三重大学の藤田達生先生からちょっと時間を頂戴し、福井さんにも加わっていただいて、津藩と乱歩の関係について質疑応答というか雑談というか、とにかくおふたりから貴重なご教示をたまわったのだが、その後、福井さんは福井さんで、津藩の記録に残っている乱歩の先祖について、気にかけて調べてくださっていたらしい。ありがたいことである。また近いうち、伊賀上野城にお邪魔しなければならない。

それはそれとして、乱歩の祖父である平井杢右衛門陳就が伊賀上野に住んでいたのは、文献でも確認できるまちがいのない事実である。津藩とのかかわりという観点からみれば、名張よりは伊賀上野のほうが、平井家との関係性はより深いのである。乱歩都市交流会議に伊賀市が加わっていないのは、やっぱりかなり微妙である。というか、はっきりいって大問題なのである。どうするよまったく。
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