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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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江戸川乱歩年譜集成

昭和16年●1941 昭和18年●1943

 

昭和十七年(一九四二

 

年齢:四十七歳→四十八歳、数え年四十九歳

住居:東京市豊島区池袋三丁目一六二六

 

□探偵小説四十年:細目□

末端の協力【昭和十六・七年度】

昭和十七年度

町会副会長となる

清話会で講演

建川中将と暗号問答

「吾妻鏡」「国訳一切経」その他

「乱歩再出発」

陸海軍報道部と情報局

探偵作家の従軍

情報官と対談会

海軍兵学校卒業式に参列

庭園の変貌

 

一月一日(木)

□雑誌□「少年倶楽部」新年号(第二十九巻第一号)の奥付発行日。小松龍之介名義の「象の鼻」〈智恵の一太郎ものがたり 第一回〉が掲載された。連載は翌年四月まで。

 

一月

《【一月】マニラを占領す。翼賛壮年団創立》

 

二月一日(日)

□雑誌□「少年倶楽部」二月号(第二十九巻第二号)の奥付発行日。小松龍之介「消えた足あと」〈智恵の一太郎ものがたり 第二回〉が掲載された。

 

二月

《【二月】衣料切符制となる。シンガポール占領》

 

三月一日(日)

□雑誌□「少年倶楽部」三月号(第二十九巻第三号)の奥付発行日。小松龍之介「智恵の火」〈一太郎ものがたり 第三回〉が掲載された。

 

三月

鉄と銅の供出が行われ、町会の伝票記入係として町会員が供出した銅鉄を校庭に集め、区の係員とともに重量を伝票に記入した。[探偵小説四十年 町会副会長となる/昭和31年5月〔昭和十七年度〕]

隆太郎が第一高等学校を終え、東京帝大に入学した。入学式に出席した。[探偵小説四十年 町会副会長となる/昭和31年5月〔昭和十七年度〕]

《【三月】ラングーン占領。スマトラ島戡定》

 

四月一日(水)

□雑誌□「少年倶楽部」四月号(第二十九巻第四号)の奥付発行日。小松龍之介「名探偵」〈一太郎ものがたり 第四回〉が掲載された。

 

四月

《【四月】米軍機、東京、名古屋、神戸に初めて来襲。衆議院議員選挙(翼賛選挙)》

 

五月一日(金)

□雑誌□「少年倶楽部」五月号(第二十九巻第五号)の奥付発行日。小松龍之介「空中曲芸師」〈一太郎ものがたり 第五回〉が掲載された。

 

五月

《【五月】コレヒドール攻略。翼賛政治会成る。日本文学報国会生る》

 

六月一日(月)

□雑誌□「少年倶楽部」六月号(第二十九巻第六号)の奥付発行日。小松龍之介「針の穴」〈一太郎ものがたり 第六回〉が掲載された。

 

六月

《【六月】ミッドウェー海戦大敗。新聞一県一紙制となる》

 

七月一日(水)

□雑誌□「少年倶楽部」七月号(第二十九巻第七号)の奥付発行日。小松龍之介「お雛様の花瓶」〈一太郎ものがたり 第七回〉が掲載された。

 

七月二十五日(土)

□書籍□『新宝島』の奥付発行日。大元社から出版された。

 

七月二十九日(水)

少壮実業家のクラブ、清話会に招かれ、鉄道ホテルで「スパイ防諜奇聞」と題して講演した。[探偵小説四十年 清話会で講演/昭和31年5月〔昭和十七年度〕]

 

七月

町会役員の改選があり、副会長に出世した。副会長三人は交代で毎日、町会事務所に詰めた。出番の日には回覧板を担当し、鉄筆を執って絵入りの回覧板を始めた。[探偵小説四十年 町会副会長となる/昭和31年5月〔昭和十七年度〕]

 

八月一日(土)

□雑誌□「少年倶楽部」八月号(第二十九巻第八号)の奥付発行日。小松龍之介「幼虫の曲芸」〈一太郎ものがたり 第八回〉が掲載された。

 

八月

《【八月】米軍ガダルカナル島上陸》

 

九月一日(火)

□雑誌□「画報躍進之日本」九月号(第七巻第九号)の奥付発行日。「スパイ戦術あの手この手」が掲載された。

□雑誌□「少年倶楽部」九月号(第二十九巻第九号)の奥付発行日。小松龍之介「冷たい火」〈科学少年ものがたり 第九回〉が掲載された。

 

九月

《【九月】中央食糧営団設立。日本出版文化協会生る。出版物使用活字制限、印刷用紙銘柄規格統一さる》

 

十月一日(木)

□雑誌□「少年倶楽部」十月号(第二十九巻第十号)の奥付発行日。小松龍之介「魔法眼鏡」〈科学少年ものがたり 第十回〉が掲載された。

 

十月二十日(火)

赤坂の三会堂で開かれた日本文学報国会小説部会の初の総会に出席し、昼食時の自己紹介で前非を悔いて再出発するという意味の挨拶をした。[探偵小説四十年 「乱歩再出発」/昭和31年7月]

 

十一月一日(日)

□雑誌□「少年倶楽部」十一月号(第二十九巻第十一号)の奥付発行日。小松龍之介「月とゴム風船」〈科学少年ものがたり 第十一回〉が掲載された。

 

十一月十四日(土)

海軍省の外郭団体、くろがね会の一員として広島県の江田島海軍兵学校卒業式に参列した。十一日夜に東京を発ち、十二日夕刻に呉市に到着。十三日に江田島に渡り、校長の井上成美中将に挨拶した。卒業式のあとは厳島神社に参詣し、呉市の旅館に戻った。十五日、呉市を出発して帰途についた。[探偵小説四十年 海軍兵学校卒業式に参列/昭和31年8月]

 

十一月二十二日(日)

□新聞□「読売新聞」に「町会日記」が掲載された。

 

十一月

《【十一月】大東亜省設置。大東亜文学者大会開催》

 

十二月一日(火)

□雑誌□「少年倶楽部」十二月号(第二十九巻第十二号)の奥付発行日。小松龍之介「兎とカタツムリ」〈科学少年物語 第十二回〉が掲載された。

 

十二月九日(水)

□新聞□「東京日日新聞」に「歴史に生きる」が掲載された。

 

年末か

年末か翌年初めごろ、自宅の庭に幅四尺、長さ六尺ほどの防空壕を掘らせた。[探偵小説四十年 庭園の変貌/昭和31年8月〔防空壕を掘る〕]

 

この年

4月30日から9月30日までのあいだに情報局の一室で開かれた情報局と探偵作家の話し合いに出席した。[探偵小説四十年 情報館と対談会/昭和31年7月〔情報局官吏と対談会〕]

 

[2013年5月2日]

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