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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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5月26日付エントリ「観阿弥vs乱歩 離」に、ブログ「てらまち・ねっと」からトラックバックがあった。トラックバックというのは、ブログの機能のひとつである。

IT用語辞典:トラックバック(track back)

「てらまち・ねっと」は、岐阜県山県市の市議会議員、寺町知正さんのブログである。といったことはトラバっていただいてはじめて知ったのだが、ともあれ、トラックバック元がこのエントリ。

てらまち・ねっと:◆ふるさと納税/納税者自ら使途を指定して寄付すれば、住民参加の典型になる(6月12日)

いわゆるふるさと納税つながりのトラックバックである。思いも寄らぬことを教えていただいた。ふるさと納税制度を利用して個人的に目的税を実現する試み、といったことになろうか。エントリから要点を引用。

   
ふるさと納税は、「自分の住んでいない自治体への寄付」が宣伝されているところ、それはそれでいいとして、自分の自治体への寄付にも活用できること。

その際に、「指定寄付」として使途を指定することで、今まで納税しっぱなしで使い道に納得できなかった住民税について、新たな負担増なく、自治体に「この仕事に使うべし」と『刻印付の納税』ができるのではないか、と言うこと。

山県市6月定例会における寺町さんの一般質問通告文からも引用。

   
質問事項:ふるさと納税の検討状況と指定寄付による住民参加のすすめ

1. 自分の住む自治体から他の自治体に寄付をできると宣伝されている「ふるさと納税」である。市からすれば、市民が他の自治体に「ふるさと納税」すると市の減収になるので重要なことだが、俗にいう「ふるさと納税」は、実は現在住んでいる自治体に対しても適用できる制度との理解でよいか。

2. その際、納税者が使途を「福祉のために」と総枠的に、あるいは「この事業のために」と具体的に指定した場合、自治体側は、「使途の指定」を含めて拒否できないと理解してよいか。

3. 「指定寄付」はどのような手続きが必要か。

4. 市外の人が山県市に寄付することもあり得る。俗にいう「ふるさと納税」の場合でも、各自治体が、受け皿的に各種基金を設けている、受け入れ寄付の使いみちを例示している、などのことは想定されるが、そのことに関係なく、寄付者側で「指定寄付」することができると理解してよいか。

5. 市内の寄付、市外から寄付、市外への寄付につき、それらの交付税への影響はどのようか。

6. 「ふるさと納税」にからみ、自治体としては、納税者側が寄付をしようと思うアピールや体制が必要なのは明らかだ。
ふるさと納税一連の施策について、検討状況と今後の予定はどのようか。
市においては「基金」など、明確な目的および使途の確約が提示できかつアピールできるシステムが必要ではないか。そのために、基金を設置してはどうか。
また、基金は基金として、外部にアピールするために何を想定するのか。

ふるさと納税制度を利用して、現在ただいま住んでいる自治体に、使途を指定したうえで、住民税の一割なら一割を寄付する。考えてみたこともなかったが、なかなか面白い発想だと思う。これがほんとに実現可能なのであれば、たとえば、手前はやなせ宿の運営費としてこれこれの額を寄付いたします、といったこともできるようになるのかもしれない。あるいはもっとピンポイントで、あの無駄に立派な公衆便所の掃除代として、といった限定も可能になってくるのかもしれない。関係各位にはじつに耳寄りな話であろう。

ちなみに、ふるさと納税制度にかんしては、名張市にはこんな声がある。

三重県名張市の市政について語りませんか?:193 名無しさん@お腹いっぱい。

2ちゃんねるの匿名投稿だからどの程度の信を置くべきかという問題はあるにしても、「ふるさと納税制度利用して14万円を伊賀市に寄付することにしました」といった行動に出る市民が存在するらしい。「もう今の名張市には何の期待もできません」と名張市は愛想をつかされているらしい。無理もないかも、と思ってしまうのが市民としてはつらいところなのであるが、ほかにはこんな声もある。

三重県名張市の市政について語りませんか?:204 名無しさん@お腹いっぱい。

根拠は不明ながら、「ふるさと納税は伊賀市にプラス、名張にはマイナス 顕著に現れるでしょう」との予測を立てる市民も存在している。もっとも伊賀市だって、昨年4月に起きた市長耐震ゴルフ事件、元総務部長のGJによって明らかにされた在日特権問題、ちかくは死者ひとりを出した風呂なし医師点滴騒動といったぐあいに、そこそこ全国的に耳目を集めながら着実にマイナスポイントを稼いでいるわけだから、実際どんなことになるのかはよくわからない。

われらが名張市の6月定例会においても、ふるさと納税制度が議案第五十七号「名張市ふるさと応援基金の設置、管理及び処分に関する条例の制定について」あたりでネタにされ、6月18日に開かれた総務企画委員会で協議がおこなわれたらしいのであるが、ふるさと納税で名張市民が名張市に指定寄付することはできるんだっけ? みたいな話は出なかったものと推測される。委員会の報告は、まあ、あるにはある。

「名張を本気で変える!!」田合たけしの活動日記:総務企画委員会(6月16日)

ただし、このブログには客観性というものがまるで見あたらず、それゆえびっくりするほどひとりよがりな記述がつづくばかり、しかも最近は消防団活動のあいまにほそぼそと議員活動やってます、みたいな感じにすらなってきていて、市議会議員によるまともな議会報告、などといったおもむきは望むべくもない。だから、何も望まぬ。ま、気が向いたらしっかりしてみてくれんかね、といっておくしかないではないか。

ここで、ふるさと納税制度にかんする私見をあらためて述べておくと、すでに制度化されてしまっているんだから、せいぜい利用すればいいんじゃね? ということである。この一点にかんしては、三重県知事とも主張をおなじくしている。それでもって、名張市はどうよというに、過日の新聞報道によれば、名張市ふるさと応援基金のテーマというのがこんなん。

(1)市民主体のまちづくり
(2)水と緑のまちづくり
(3)子供が輝くまちづくり
(4)歴史文化のまちづくり
(5)生涯現役のまちづくり
(6)ふるさと名張の未来に寄与するまちづくり

こんなうすぼんやりした選挙公約みたいなものを並べてみたところで、訴求力なんてこれっぽっちもありゃせんじゃろうが、とかつて記した次第であるが、6月18日の総務企画委員会においてはおそらくたぶん、このまんまゴーサインが出たものであろうなと推測される。正直、「もう今の名張市には何の期待もできません」という市民が出てくるのも無理からぬことかもしれんなあ。とはいえ、ふるさと納税制度を利用して個人的に目的税を実現する試みについては、ここ名張市においても一考あってしかるべきかと判断される次第ではあるが、いったい誰が一考するってんだよ、とか尋ねられたら、さあ? とか答えるしかないのがつらいところか。ほんっと、大丈夫か。

ブログ「てらまち・ねっと」にお礼のコメントを、とも思うのだが、なんだかこっ恥ずかしい気もするので、寺町知正さんへの謝意をここに表しておくこととする。
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