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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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エントリを改めて、さらに平成17・2005年。

名張市公式サイト:名張市議会会議録

平成17・2005年第315回(3月)定例会。

   
P.277 ◆ 議員(山村博亮)

これは、中心市街地活性化事業、歴史資料館の実施計画、設計等と、このような中でいわゆるワークショップの中でもいろんなところの整備ということで言われるわけですけれども、この事業を10年間かけてすばらしい効果のある顔づくりをつくっていくというのが、市長のねらい目でもなかろうかなとこのように感じているわけでございますけれども、さしずめできる事業とできない事業とこういうところもございますし、早急にできる事業といえば、当然設計等に書かれておりますように、歴史資料館の問題があるとこのように思います。といいますのは、新町の細川邸の問題も非常に協力的でございますし、まして桝田病院の江戸川乱歩の生誕の地の裏の病室の一角を名張市に寄贈をしていただいたとこういう経緯もあります。そんな中で、うまくそれを整合しながら歴史資料館をハード事業の一つとして推進をしていただけたら非常にありがたいとこのように感じております。その点について、市長の方からの見解もお願いいたします。

   
P.279 ◎ 市長(亀井利克)

そのような中で、細川邸の活用、あるいはまた桝田病院さんからご寄贈いただいた第2病棟とか、この活用については大きなインパクトを与える部門であるというふうに思っているわけでございます。細川邸につきましては、歴史資料館としての活用のほかにさまざまなイベント等も今も行っていただいているわけでございますので、そういうイベント、市民の交流の施設としての活用も考えていきたいというふうに思ってございますし、また第2病棟につきましては、ご寄贈いただいた桝田さんの方からは乱歩の関連のまちづくりに役立ててほしいと、こういうことのお申し出がございますので、それに沿った整備をしていかなければならないというふうに思ってます。
そんな中で、私も乱歩関連の施設につきまして鳥羽の資料館へも見に行ってきたわけでございますけれども、やはりできる限り現状の建物を生かした、そんな整備が風情があっていいのではないかというふうに思ってございまして、この整備手法等にも今までにない、専門家がその図面をかいてということではなくして、今までずっとこれに携わってきていただいてきた方々の意見も聞きながら、その整備手法等も検討をしていきたいなというふうに思ってもございますし、その整備もその方々に専門家の方もいっぱいいらっしゃるわけですので、その方々にやっていただいてもどうかなと、予算を出させていただいてですよ。そういうこともどうかなというふうにも思わせていただいているところでございます。

第318回(12月)定例会。

   
P.69 ◆ 議員(田合豪)

江戸川乱歩を通じながら怪人二十面相ということで名張は一つの売りにしているわけではございますけれども、私は第2の江戸川乱歩をこの名張から輩出するぐらいのつもりで人材の育成に関して力を入れていくべきときではないのかなと、そのように考えております。市長のお考えをお伺いしたいと思います。人材育成に関して力を入れていくべきではないのかという考えに関して質問をさせていただきたいと思います。

   
P.75 ◎ 市長(亀井利克)

そうした生涯学習によるまちづくり、人づくりの観点とあわせて、ただいま議員からは、江戸川乱歩生誕の地として知られる名張市の都市イメージをさらに高め、地域の活性化に役立つような、第2の乱歩を育成してはどうかというご所見もございました。
………………
今、旧町の活性化、まちなか再生の取り組みの中で、その議員ご所見の乱歩に関する、そういうミステリーの本ばかりを集めたそういう文庫というか、図書館の分館というか、そういうものの発想も描いていただいてるところでございまして、私ども大いにそれについては、整備については支援をしていきたいと、こんなふうにも思わせていただいてるところでございます。

   
P.79 ◆ 議員(田合豪)

さっき言ってたように、例えば小説家とか漫画家、そういうものを私も旧町のウナギの寝床と言われてる長屋のところに、例えば共同で住まいさせたらええという案を持ってます。それはどうしてかというと、やっぱり旧町というのが、江戸川乱歩もあって、文化のにおいのする町に私はひとつ魅力のある地域に変わっていってほしいのと、そのときに、そういう創作活動をしている若者が、旧町のウサギの寝床のような建物の中で、木造の建物の中で……。ウナギですね、済いません。ウナギの寝床の中で、そういう創作活動をしている者を、例えば名張市内の小学生とか中学生が見たり、またいろいろ市外から来られた観光客がやはりそういうのを見ていく。それプラスさっき言いましたように、創作でつくられたものを世に出す作業を名張市が手伝うたる。

うーん。寝言か?

さてこの年、きのうも写真を掲げたが、こんなことがあった。名張市における乱歩なるものの劣化を象徴するようなシーンである。

20080313a.jpg

名張市観光協会の要請を受けた名張市議会議員二十人のみなさんが、最高気温34.5度とあの夏もっとも暑かった7月15日の大阪は道頓堀にくり出し、怪人二十面相に扮して名張市の観光PRに文字どおり汗を流してくださったのであった。

メディアの報道でそれを知り、あちゃー、と思って、名張市役所の議会事務局にメールを出した。

   
どうもお世話さまです。市立図書館乱歩資料担当嘱託の中と申します。

さて、名張市議会議員のみなさんが先般、大阪の道頓堀で怪人二十面相に扮して名張市の観光PRにご尽力いただきました由、メディアを通じて知りました。議員としての献身的なご活動に、頭の下がる思いがいたします。まずひとこと、議員各位にお礼を申しあげる次第です。

さて、議員のみなさんそれぞれにご多用のところ、まことに恐縮ではございますが、折り入ってお聞き届けいただきたい儀がありますので、その旨をまとめた添付ファイルをお送りいたします。簡単に申しあげれば、「名張市議会議員のための乱歩講座」を開催していただけないかというお願いです。

このお願いは、議会事務局の一存で諾否を決定できるものではなく、また議長の専権事項でもないと判断される次第ですので、できれば議員全員のみなさんに添付ファイルをお読みいただき、よろしくご英断をたまわりますよう願いあげます。

指図めいたことを申しあげますが、「名張市議会議員のための乱歩講座」を開いていただけるのかどうか、名張市議会としてのご判断をメールでお知らせいただきますよう、勝手ながらお願いいたします。

なお、このメールの内容は当方のホームページで公開いたします。ご回答も同様に公開させていただきたく、あらかじめご了解をお願いする次第ですが、もしも公開に差し支えがある場合は、その旨お知らせいただければ非公開といたします。

2005/07/20

添付ファイルの内容がこれ。

   
乱歩講座開催について
            
わたしは、名張市立図書館の乱歩資料担当嘱託の、中という者です。ちょっとお願いしたいことがありますので、この書面でお伝えすることにしました。
            
先日、インターネットの新聞などで、名張市観光協会の観光キャンペーンに、名張市議会議員の先生がたが協力され、怪人二十面相のかっこうで、大阪の道頓堀で、七月十五日に、名張のことをPRされたことを、わたしは知りました。そのときには、
            
(市議会議員のヒトもたいへんだ。こんなことは、むかしは、チンドン屋がやったものだが……)
            
と思いましたが、そのうち(あ、市議会議員の先生がたによけいなことをさせてしまって……)と反省する気持ちになってきました。(暑いし……)七月十五日はとても暑い日でしたので、そんな日に怪人二十面相の黒づくめのかっこうで、ヒートアイランドである都会の繁華街を行進するのは、並大抵の覚悟ではできないことです。
            
そう思ってインターネットの新聞の写真を見ると、先生がたの黒いマントの下は黒の半そでシャツだったので、(こ、これはクールビズだ)さすがだなという思いと、(よし、これならいいぞ、クールビズなら少しは涼しかっただろう)ホッとする思いが心に生まれました。
            
そう思うと同時に、わたしは、自分を責める気持ちが強まってきました。これはボクが役立たずだからではないか。誰かに「おまえは役立たずだから、もう図書館の嘱託なんかやめてしまえ」と云われているような気がして、(よし、それじゃいいや、それじゃァ)と自分に対して腹が立ってきました。
            
わたしは、名張市民の税金から、月々、乱歩のことで手当をもらっているので、もしも怪人二十面相のかっこうで大阪へPRに行くのなら、それはボクの役目だろうというのは子供でもわかることだろうに、乱歩には関係ない市議会議員の先生に、こんなことをさせてしまって、わたしは申しわけない気分でいっぱいです。
            
そこでわたしは考えたのですが、(なんとかして、先生がたの、お役に立ちたい。それには、それには……)やはり図書館嘱託としてまっとうな道を歩むのがいいだろう。(そうだ)もしかしたら先生がたは、乱歩と名張の関係をよく知らないかもしれないではないか。
            
もしも大阪まで行って、大阪市民に乱歩のことを質問されたら、先生がたはどう答えるのだろう。
            
大阪市民「乱歩て誰やねん」
名張市議「探偵小説書いた人ですわな」
大阪市民「名張に何の関係があるねん」
名張市議「名張は乱歩の生誕地ですわな」
大阪市民「いつ生まれてん」
名張市議「そこそこ昔ですやろな」
大阪市民「いつごろまで名張に住んどってん」
名張市議「たいしたことはおまへんわな」
大阪市民「せやからいつまでやねん」
名張市議「やっぱりそこそこやったんちゃいまんのか」
大阪市民「ちゃいまんのかて俺に聞かれたかて知らんがな」
名張市議「まあそこそこゆうことで間違いはないやろなと」
大阪市民「おまえはそこそこゆう言葉しか知らんのか」
名張市議「……」
大阪市民「どやねん」
名張市議「ばんざーい」
大阪市民「なんやねん」
名張市議「阪神タイガースばんざーい」
大阪市民「なんでこんなとこでばんざいやねん」
名張市議「ほんまによろしおましたな井川がオールスターの監督推薦に選ばれんで」
大阪市民「そらまあその点に関しては岡田もラッキーやった思てよるやろ」
名張市議「下柳は死ぬほどタフですしな」
大阪市民「はっきりゆうてあいつ見殺しにしたら阪神ファンは黙ってないからね実際の話」
名張市議「阪神タイガースぱんざーい。岡田監督ばんざーい」
大阪市民「こいつだけはほんまもんやな」
            
こんなことでゴマカシができるとは、わたしにはとても考えられません。ですから、名張市議会議員の先生がたには、怪人二十面相のかっこうでチンドン屋の役目を果たしていただくのならば、よその人から質問されたときのためにも、それから、自分たちがどうして二十面相のかっこうをしているのか、そのもともとの理由を確認しておくためにも、やはり乱歩と名張の関係を、最低限のところだけでも知っておいてもらいたいと思います。
            
もちろん、先生がたに乱歩作品を読まれてしまっては、わたしはちょっと困るかもしれません。先生がたは公序良俗の世界で生きている人びとであり、市民の負託を受けたえらい人たちなのだから、乱歩の小説を読んだらもしかしたら怒り出すかもしれない。そのうえ、わたしのことを責めるかもしれない。
            
「あいつは、こんな小説を書く作家のことで、よくもぬけぬけと手当をもらっていやがるのか」
            
そんなことを云われても、わたしは自分から進んで図書館の嘱託になったわけではなく、向こうから頼まれたから、犠牲にできるすべてのことを犠牲にして、嘱託として努めてきたというのに、そんなことを云われるのはとても心外だ。こんなことなら、(最初から嘱託なんか……)嘱託なんかにならなければよかったのに、と思います。ですから乱歩の小説は、先生がたに読んでもらう必要はないのですが、乱歩のことくらいは知っておいてもらいたいと考えるものです。
            
ここで、名張市民の考えを、想定の範囲内で集約してみると、どんな考え方があるでしょうか。
            
考え方その一「名張市議会議員だからといって、乱歩と名張の関係を知っている必要はない。何も知らないまま、怪人二十面相のかっこうをして名張をPRすればいいのだ」
            
考え方その二「怪人二十面相のかっこうをしてよその土地へ名張をPRしにゆくのだから、乱歩と名張に関する最低限の知識は必要だ。そんなこともわからんのか」
            
考え方その三「そんなことどうでもよくね? ていうかうちも名張市民だけど名張とか乱歩とか議会とかあんまり興味ないしー」
            
考え方その四「はしもとー、生き返ってくれよー」
            
こんな感じになるでしょうか。わたしは、二番目の考えをもつ市民がいちばん多いだろうと予想しています。三番目と四番目の市民の考え方は、ちょっと(バカなのかな……)いただけません。
            
そこでわたしは、市議会の先生がたのご賛同をいただいて、「名張市議会議員のための乱歩講座」を開いていただき、そこでわたしが講師を務め、市立図書館嘱託として乱歩と名張のことを先生がたにお知らせして、今後の議員活動に役立てていただければ、わたしは(あ、市議会議員の先生がたによけいなことをさせてしまって……)という自分の罪の意識から逃れられるのではないでしょうか。
            
ところが、議員の先生がたのなかには、「乱歩のことは議員個々が、それぞれに勉強すればいいではないか。何も図書館の嘱託風情が出しゃばる必要はない。この嘱託は思いあがっているな」と云う先生も出てくるかもしれないから、わたしはかなり心配なのですが、一時間か二時間、先生がたに乱歩と名張について話をする機会を設けてもらえれば、わたしは一世一代の名講義をするのだがなあ。
            
さて、長々と記してまいりましたが、「名張市議会議員のための乱歩講座」の開催を重ねてお願い申しあげます。具体的な日程はともかくとして、開催の方向で前向きにご検討いただけるのかどうか、ご協議の結果を事務局を通じてわたしあてにお知らせいただければありがたく思います。
            
暑さのおりから、御身くれぐれも御大切になさいまして、市民のための議員活動に頑張ってくださいますよう、末筆ながらお祈りいたします。
            
平成十七年七月二十日

文中、「はしもとー、生き返ってくれよー」というのは、この年7月11日にプロレスラー橋本真也が急逝したことを受けたものなのであるが、いまとなってはなんのことやらさっぱりわからない。ともあれこの添付ファイル、文体的には深沢七郎風味を意図していたので、メールをうけとった議会事務局スタッフは、あ、きちがいからメールが届いた、と思ったかもしれない。しかし、このきちがいはほっといたら何をするかわからんからな、とも思っていただけたのであろうか。関係各位のご尽力とご高配のおかげをもって、市議会議員の先生がたを対象にした乱歩講座が8月8日に実現した。じつにありがたいことであった。

そういえば、僭越ながら出欠表なんてのもウェブサイト名張人外境で公開したものであった。きゃはは。転載しておく。

名張市議会議員の先生方のための乱歩講座ご出欠一覧
  氏名 期数 会派 党派 出欠
議長 柳生大輔 4期 ききょう会 民主党
副議長 中川敬三 2期 清風クラブ 無所属  
  田合豪 1期 無所属 無所属
吉住美智子 1期 公明党 公明党  
石井政 1期 公明党 公明党
小田俊朗 1期 日本共産党 日本共産党
宮下健 1期 清風クラブ 無所属
永岡禎 2期 ききょう会 無所属
福田博行 2期 清風クラブ 無所属
上村博美 2期 ききょう会 無所属  
藤島幸子 2期 公明党 公明党
松崎勉 2期 ききょう会 無所属  
梶田淑子 2期 ききょう会 無所属  
田郷誠之助 2期 無所属 無所属
樫本勝久 3期 清風クラブ 無所属
橋本隆雄 3期 清風クラブ 無所属
橋本マサ子 4期 日本共産党 日本共産党
和田真由美 4期 日本共産党 日本共産党
山下松一 5期 清風クラブ 無所属
山村博亮 6期 ききょう会 無所属  
敬称は略させていただきましたッ。

きゃはは。
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