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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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12月も2日の日曜。快晴。名張まちなか再生委員会からはまだ、みたいなことを毎日つづっているのもばかみたいだから、日曜くらい話題を変えよう。

11月28日付朝日新聞の「展望 三重の文芸」で、藤田明さんに名張高校の「名張まちなかナビ2.0 まちなかの暮らしともてなし」をとりあげていただいた。

朝日新聞:表現磨く上野高生 警句新人賞

引用。

   
名張高校発行のリーフレット「まちなかの暮らしともてなし」は3年マスコミ論受講生10人の制作。指導は中相作、今年の材料は戸塚文子「名張は秋の漂う町」で、古い写真が貴重だし、街歩きガイドにも便利。鮮度が何よりである。

「鮮度」という言葉には、いくつかの含みが考えられる。名張の「秋」をテーマにしたエッセイを素材にしたリーフレットだから、秋という季節を選んで発行した。それも鮮度にかかわりのあることだし、四十年以上前に書かれたエッセイや名張のまちの古い写真を、いまの高校生の視点で料理したことも鮮度を高めているはずである。古いまちと鮮度とは、けっして相反する要素ではないのである。

名張高校あてに、礼状も頂戴した。うちの一通、大阪府の長瀬信行さんからいただいたおたよりを、長瀬さんのご了解をいただいて、以下に全文掲載する。

   
前略
此度は「名張まちなかナビ2.0」リーフレットを御恵送頂きありがとうございました。
昨年の乱歩編リーフレットでの今も名張に残る“ひやわい”の風情を撮した表紙も良かったのですが、今回の表紙にはより深い思いが込められていて見入ってしまいました。
100年や200年前という単位ではなく、これからの時代を担う世代の父母や祖父母が過ごした今日につながる時代の空間が活写されていて見事でした。我が街の過ぎし日を知ることは、時代を共有する年代の離れた住人達が新しい街の在り様を論じるためにも大いに重要なことです。今回のリーフレットはその意味でも名張という街にとって価値のあるものだと思います。
内容的にも、戸塚文子の随筆を題材に名張と昭和を浮かび上らせた着想が興味深く、芸者さん勢揃いの写真など驚きもあり楽しめました。昨年のリーフレットは紙面的に情報量の多さのせいかやや窮屈な感じを受けましたが、今回はその点も改善されていたように思いました。
個人的なことですが、表紙の写真の遠くの山のかわりに海が見える紀州の街で生れ、写真のような通りで遊んで育った思い出と、今もまだその趣きは少しは残っているのだろうかという懐しさがよみがえってきました。箱ずしとチマキの記事を読んで、故郷では秋祭りの時季につくる市販のものとは全く違う自家製の鯖の“なれずし”の味を思い出しました。久し振りに帰省してみようかなと思ったり……。
常に物事の本質とは、その辿ってきた過去と在るべき未来(或いは予測される未来)の認識の上に立って現在を思考することにあるのだそうです。その点からも今回のリーフレット作成に至る営為は高く評価されるべきでしょう。
名張の街と居住する皆様のために良き街を作り上げられますように、そして良き人生をおくられますように、これからも勉学に励んでください。
御一同様の益々の御健闘、御活躍をお祈り致します。

草々 

□□2007年11月4日

まことにありがたいおたよりである。ところが、悲しむべきことに、名張まちなか再生委員会とか、あるいは名張市とか、そういったあたりには、ここに記されていることの意味が理解できないらしいのである。それはもう、名張まちなか再生プランのてんまつをふり返るだけで、一目瞭然なのである。

「時代を共有する年代の離れた住人達が新しい街の在り様を論じる」なんてことは一度もなかった。「辿ってきた過去と在るべき未来(或いは予測される未来)の認識の上に立って現在を思考する」なんてことも一度もなかった。プラン策定を目的とした名張地区既成市街地再生計画策定委員会の人選にはじまり、誰のためにどんな目的で進められているのかがさっぱりわからない、狂気の沙汰と呼ぶしかない細川邸改修工事にいたるまで、まちなか再生にほんとうに必要な議論も思考も、そんなものは何もなかった。

それでまあ、何もわけのわかっておらん連中が癒着したり反目したりしているあいだに、無策無能が大手をふってまかり通っているあいだに、地域社会は日に日に疲弊の度を増しているのである。壊滅的に衰退していっているのである。いったいどうよ。
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