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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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「名張ミステリーアーカイブ」では名称がややマニアックか、と思い直し、もう少しわかりやすく、「なばり乱歩ライブラリー」と改めることにした。細川邸乗っ取り計画の話である。面倒なことである。平成17・2005年3月にパブリックコメントで提案した、細川邸を名張市立図書館ミステリ分室にする、というプランを名張市が最初から真剣に検討しておればよかったものを、どこまで世話を焼かせれば気がすむのだ。ちっとは反省しろよな。

とか思っていたら、名張市の公式サイトで名張まちなか再生事業の自己評価が発表された。名張市長の掲げた重点施策について、施策の担当部局が進捗状況と自己評価を報告したうちの一部である。

名張市公式サイト:市長の重点施策について マニフェストの進捗状況(報告)

なかに「27 中心市街地の活性化」という項目がある。

名張市公式サイト:4. 活力あふれる「元気先進都市」を目指して(pdf)

中央西土地区画整理事業にかんするものは省いて、名張まちなか再生プランに関連するパートを引用。

   
27 中心市街地の活性化

マニフェストの内容

名張地区の活性化を図るため、平成21年度までに初瀬街道のまちなみや簗瀬水路の親水空間の整備、細川邸を活用した集客施設、乱歩館の整備など、名張の歴史・文化を活かしたまちづくりを推進します。また、まちなか研究室や学生サロン、夢づくり広場の整備など、住民の活発な交流や活動、まちなか観光の振興などに取り組み、まちの顔となる中心市街地の整備を進めます。

総合評価


主な事務事業     担当部   H18決算見込額
中心市街地活性化事業 都市環境部 10,124,745
旧細川邸維持管理費  都市環境部  00065,602

主な施策指標
中心市街地に魅力があると感じる市民の割合 ※再掲

H17実績
45.9%

H18成果
48.1%
「名張まちなか再生プラン」の実現に向けて、地域資源を活かした個性あるまちづくりを推進しました。
市民・行政・大学により、まちなか研究室や学生サロン、夢づくり広場を整備しました。

第2期実施計画への反映状況
平成21年度 目標:51.4%
名張地区既成市街地については、名張まちなか再生プランに基づき、市民・事業者など多様な主体との協働によりまちづくりを進めます。

備考
市民・行政・大学の三者が連携して、細川邸を改修し、まちなかの交流拠点として活用を図るとともに、江戸川乱歩生誕地碑のある元桝田医院第2病棟跡地利用に向けた取組みや、名張地区の名所を紹介する案内板の設置に取り組みます。

このブログは名張まちなかにかんするアーカイブなので、こういった報告も資料として記録しておくわけなのだが、はっきりいって、こんな自己評価にはなんの意味もない。報告されているのは、行政にとって都合のいいことばかりである。そもそも自己評価なんて、そんなものなのである。手前味噌なのである。業績を残しました実績をあげました手柄をたてました効果がありました。そんな報告、真に受ける市民はごく少数なのではないのか。

のみならず、報告には偽装がある。たとえば、平成18・2006年度の成果として、名張まちなか再生プランの実現がどうのこうので、地域資源を活かした個性あるまちづくりを推進しました、なんてことが書いてある。こんなものは偽装である。てめーら赤福か。御福餅か。へんば餅か。平治煎餅か。いろいろあってたいへんである。ていうか、ここまで来るともう真っ赤なうそだというしかない。

そもそも、いまはどういう時期なのか。先月17日に名張市考査委員会の「名張市事務事業評価報告書」が提出され、今月中旬には名張市公式サイトでその内容が発表されることになっている。そんな時期に、おなじ中心市街地の活性化事業を評価の対象として、名張市の自己評価と外部機関による評価とが天と地ほどの差をみせているというあきれた事実を、お役所が嬉しげにあるいは自慢げに、こんなん出ましたけどー、と示してどうする。市民をおちょくっとるのか。

考査委員会の報告書からの引用を再掲。

   
シートNO.
4022

事務事業名
中心市街地活性化事業

総合評価
継続(事務改善)

主な意見
・「まちなか再生委員会」の位置づけが不明確であり、責任主体の明確化が必要である。
・指定管理者の導入は公募を前提とすべきであり、NPO法人への特命は望ましくない。
・計画が楽観論過ぎるので、組織、権利関係を明確にするため、条例の担保が必要である。
・ワークショップとしての位置づけを明確にし、事業決定権は市長にあることを明らかにする必要がある。

多くの市民は、名張市の自己評価よりも、外部機関による事務事業評価報告書のほうに信を置くであろう。そして、名張まちなか再生事業はもう無茶苦茶なのだなと、名張まちなか再生委員会は位置づけすら不明確な組織なのだなと、ほかにもNPOとかいろんな組織があるらしいけど、主体性や自立性をあいまいにして誰も責任なんか持とうとしないのだなと、思い思いに好き勝手なことをやっているのだなと、事業決定権が市長にあるというあったりまえのことさえ忘れられているのだなと、だったらそんなものやめちまえと、そんなことに税金つかってんじゃねーやばかと、そんなふうに思いをいたすことであろう。それが正解なのである。名張市の自己評価には偽装があるのである。

名張まちなか再生プランの策定がスタートしたのは、平成16・2004年6月のことであった。以来三年あまりの月日を重ねてきたというのに、あろうことか、プランの目玉であった細川邸の活用策がまったく決まっておらんのである。こらばかいったいどうなっておるのだ。まったくひどい話である。あきれ返った話である。責任者出てこいといってみたところで、誰も出てこようとはしないのである。

しかしそれにしても、名張まちなか再生委員会の委員長から、まだ連絡がいただけないのはどうしてなのかな。
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