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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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江戸川乱歩年譜集成

昭和3年●1928 昭和5年●1930

 

昭和四年(一九二九)

 

年齢:三十四歳→三十五歳、数え年三十六歳

住居:東京市外戸塚町源兵衛一七九番地

 

□探偵小説四十年:細目□

生きるとは妥協すること【昭和四年度】

昭和四年の主な出来事

探偵小説出版最盛の年

小酒井不木

犯罪学大学

生きるとは妥協すること

「孤島の鬼」

「芋虫」のこと

「押絵」と「虫」

ヴァン・ダインの出現

初めての講談社もの

「何者」のこと

 

一月一日(火)

□雑誌□「朝日」創刊号(第一巻第一号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第一回が掲載された。連載は翌年二月まで。

□雑誌□「新青年」新春増大号(第十巻第一号)の発行日。「悪夢」が掲載された。

 

一月二日(水)

□書簡□小酒井不木が乱歩に葉書。[子不語の夢]

 

一月八日(火)

名古屋の寸楽園で開かれた耽綺社の会合に出席。[子不語の夢:不木書簡 一月二日、不木書簡 一月十六日]

 

一月十六日(水)

□書簡□小酒井不木が乱歩に封書。[子不語の夢]

 

二月一日(金)

□雑誌□「朝日」二月号(第一巻第二号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第二回が掲載された。「『押絵の奇蹟』読後」も掲載。

 

三月一日(金)

□雑誌□「朝日」三月号(第一巻第三号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第三回が掲載された。

□雑誌□「文章倶楽部」三月号(第十四巻第三号)の奥付発行日。「入口のない部屋・その他」が掲載された。

 

三月三十日(土)

□書簡□小酒井不木が乱歩に手紙、病臥中であることを告げた。乱歩への最後の書簡となった。[子不語の夢]

 

三月

《【三月】平凡社「ルパン全集」を発表す》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

 

四月一日(月)

小酒井不木が午前二時三十分、急性肺炎で死去した。三月二十七日夜に風邪を引き、自宅で病床に就いていた。

押しかけてきた新聞記者から不木の死を知らされたが、信じられなかったので名古屋の不木宅に電話で確認した。「読売新聞」と「万朝報」に不木の追悼文を書いた。[探偵小説四十年 小酒井不木/昭和28年4月、5月]

《【四月】一日、小酒井不木氏逝去、二日葬儀に列するため名古屋に赴く》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

□雑誌□「朝日」四月号(第一巻第四号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第四回が掲載された。

 

四月二日(火)

汽車で東京を出発、夜、名古屋に着いた。小酒井不木邸を訪れ、通夜に列席。別棟の医学研究室で「大阪朝日新聞」に不木の追悼文を書いた。[探偵小説四十年 小酒井不木/昭和28年4月、5月]

 

四月三日(水)

午後四時から名古屋市中区矢場町の勝曼寺で営まれた小酒井不木の葬儀に参列。[探偵小説四十年 小酒井不木/昭和28年4月、5月]

勝曼寺の一室で永井潜、古畑種基ら不木の先輩や知己による座談会が開かれ、長谷川伸、森下雨村、水谷準とともに臨席した。[新青年:追悼座談会/昭和4年6月][岡戸武平:不木・乱歩・私(名古屋豆本)/昭和49年7月]

□書籍□『ポー、ホフマン集』の奥付発行日。改造社から「世界大衆文学全集」第三十巻として出版され、翻訳を担当したが、代役だった。《世界大衆文学全集の私の受持ち「ポオ・ホフマン集」出版》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

翻訳は渡辺温による代訳だった。[探偵小説四十年 探偵小説出版最盛の年/昭和28年3月]

渡辺啓助によれば、啓助は温に頼まれて八篇ほど翻訳した。[渡辺啓助:探偵横丁下宿人(『鴉白書』東京創元社)/平成3年6月]

 

四月二十四日(水)

□書簡□小酒井不木未亡人の久枝に手紙、前日、上京した岡戸武平と相談し、不木全集の出版社として改造社を選んだことを伝えた。[子不語の夢]

小酒井不木全集は春陽堂と改造社から出版の申し込みを受け、遺族の希望で改造社が選ばれた。全八巻の予定だったが、最終的に全十七巻になった。[探偵小説四十年 小酒井不木/昭和28年4月、5月]

 

五月一日(水)

□雑誌□「朝日」五月号(第一巻第五号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第五回が掲載された。

 

五月

《【五月】改造社「小酒井不木全集」を発表す》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

《【五月】改造社「日本探偵小説全集」を発表》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

《【五月】博文館「世界探偵小説全集」を発表》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

 

六月一日(土)

□雑誌□「朝日」六月号(第一巻第六号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第六回が掲載された。

□雑誌□「改造」六月号(第十一巻第六号)の奥付発行日。「虫」第一回が掲載された。連載は七月まで。

□雑誌□「新青年」六月増大号(第十巻第七号)の奥付発行日。「押絵と旅する男」が掲載された。「肱掛椅子の凭り心地」も掲載。

 

六月十八日(火)

□書籍□『江戸川乱歩集』の奥付発行日。春陽堂から「探偵小説全集」第一巻として出版された。

 

六月二十一日(金)

□書籍□『悪人志願』の奥付発行日。博文館から「新青年叢書」四として出版された。《【六月】処女随筆集「悪人志願」を出版す》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

 

六月

《【六月】春陽堂「探偵小説全集」を発表》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

 

七月一日(月) 

□雑誌□「朝日」七月号(第一巻第七号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第七回が掲載された。

□雑誌□「改造」七月号(第十一巻第七号)の奥付発行日。「虫」第二回が掲載され、完結。

 

七月二十七日(土)

□書籍□『乱歩集』の奥付発行日。博文館から「世界探偵小説全集」第二十三巻として出版された。

 

七月二十八日(日)

□書籍□『江戸川乱歩集』の奥付発行日。改造社から「日本探偵小説全集」第三篇として出版された。

 

七月

《【七月】平凡社「世界探偵小説全集」を発表》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

《【七月】自営旅館下宿「緑館」の増築に着手す》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

《【七月】初めて講談社の雑誌に執筆を諾し、「講談倶楽部」に「蜘蛛男」の連載をはじむ》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

《【七月】より八月に亘り、鎌倉大仏の辺に家を借り家族と共に避暑す》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

 

このころ

《この年後半期より内外同性愛文献の蒐集をはじむ》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

 

八月一日(木)

□雑誌□「朝日」八月号(第一巻第八号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第八回が掲載された。

□雑誌□「講談倶楽部」八月号(第十九巻第八号)の奥付発行日。「蜘蛛男」第一回が掲載された。連載は翌年六月まで。

 

九月一日(日)

□雑誌□「朝日」九月号(第一巻第九号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第九回が掲載された。

□雑誌□「講談倶楽部」九月号(第十九巻第九号)の奥付発行日。「蜘蛛男」第二回が掲載された。

 

九月五日(木) 

□書籍□『シャーロック・ホームズの冒険』の奥付発行日。平凡社から「世界探偵小説全集」第二巻として出版され、翻訳を担当したが、井上勝喜による代訳だった。

全集の企画は直木三十五が平凡社に持ち込んだ。直木から第一、二巻の翻訳を依頼されたので、友人に翻訳させることの了解を得たうえで、大阪から探偵小説好きの旧友を呼び寄せて代訳させた。[探偵小説四十年 探偵小説出版最盛の年/昭和28年3月]

 

十月一日(火)

□雑誌□「朝日」十月号(第一巻第十号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第十回が掲載された。

□雑誌□「講談倶楽部」十月号(第十九巻第十号)の奥付発行日。「蜘蛛男」第三回が掲載された。

 

十一月一日(金)

□雑誌□「朝日」十一月号(第一巻第十一号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第十一回が掲載された。

□雑誌□「講談倶楽部」十一月号(第十九巻第十一号)の奥付発行日。「蜘蛛男」第四回が掲載された。

 

十一月二十八日(木) 

□新聞□「時事新報」夕刊に「何者」第一回が掲載された。連載は十二月まで。

 

十二月一日(日)

□雑誌□「朝日」十二月号(第一巻第十二号)の奥付発行日。「孤島の鬼」第十二回が掲載された。

□雑誌□「講談倶楽部」十二月号(第十九巻第十二号)の奥付発行日。「蜘蛛男」第五回が掲載された。

 

十二月二十九日(日)

□新聞□「時事新報」夕刊に「何者」第二十八回が掲載され、完結。

 

十二月

《【十二月】より翌年一月にかけ、「時事新報」に中篇「何者」を連載す》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

 

このころ

年末からアルス「フロイド精神分析大系」と春陽堂「フロイド精神分析学全集」の刊行が始まり、両方とも購入して愛読した。[探偵小説四十年 精神分析研究会/昭和29年4月]

 

この年

《この年、早稲田犯罪大学なるもの設立され、私も強いられて教授の名に連なる》[探偵小説四十年 昭和四年の主な出来事/昭和28年3月]

 

[2012年7月22日]

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