三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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どうよこのコンサルタント依存症
名張市公式サイト「市長への手紙」の件である。
6月7日、なぞがたりなばり事業にかんする質問を「市長への手紙」として送信した。返信が届かなかったため、7月2日、「市長への手紙」を利用して回答を催促した。
6月21日、まちなか再生事業にかんする質問を「市長への手紙」として送信した。返信が届かなかったため、7月9日、「市長への手紙」を利用して回答を催促した。
きのう、「市長への手紙」を担当している名張市の広報対話室から封書が届いた。なぞがたりなばり事業にかんする質問には6月17日、まちなか再生事業にかんする質問には6月25日、それぞれ回答をメールで送信してくれたとのことである。どうやら通信事故があったらしい。もしかしたら、パソコンを新しくしたせいなのかどうか、おれのつかってるメールソフトが「市長への手紙」の返信をスパムメールと判断した、といったことだったのかもしれない。ともあれ、「市長への手紙」担当職員のかたにはとんだご厄介をおかけした。広報対話室にメールを送って謝意を表しておいたが、このエントリでもあらためてお礼を申しあげておく次第である。
さて、メールでは届かなかった「市長への手紙」の回答、広報対話室からプリントアウトしたものを郵送していただいたので、そのスキャン画像を掲げておく。
まず、なぞがたりなばり事業にかんする質問への回答。
だいじなところをテキストに起こしておく。
1. 「今年度のなぞがたりなばり事業の委託にともなう民間団体の募集はいつ実施されるのか。」について
【回答】
結論から申しますと、平成22年度のなぞがたりなばり講演会事業は名張市直営で行います。したがって民間団体への委託募集は行いません。
今年度は「なぞがたりなばり」が20回目を迎えるため、記念事業として実施したいと考え、その財源として(財)自治総合センターのシンポジウム助成事業に助成申請をしたところ、平成22年4月1日付で助成が認められました。この助成は本年度に限るもので、しかも事業実施者は市に限定され、市以外の団体との共催や委託が認められていません。そのため採択された事業(なぞがたりなばり講演会とシンポジウムの開催)は名張市直営で行い、事業を盛り上げていただくイベント等の実施を民間団体にお願いしたいと考えています。
2. 「昨年度なぞがたりなばり事業は昨年11月15日から30日までの期間で委託団体が募集され、本年3月23日に事業が実施された。年度当初に委託団体の募集が行われなかったのはなぜか。」について
【回答】
平成21年度の第19回なぞがたりなばり講演会事業も、当初から民間団体に実施をお願いする方向でしたが、同事業を委託するのは初めての試みであり、募集はしたものの応ずる団体がないという事態を避けたいと考え、受け皿となる団体との調整に時間を費やしたために募集の開始が秋になってしまいました。
平成23年度においては、他の委託事業と同時に年度当初になぞがたりなばり講演会事業の募集をすることとしておりますのでご理解いただきますようお願いします。
なんかもう、思わず眼を疑ってしまうよな。
つづいて、まちなか再生事業にかんする質問への回答。
こちらもやはり、眼を疑ってしまう。
平成20・2008年度の委託料のことは知っておった。名張まちなか再生委員会の総会資料に示されておったからである。ただし、総会資料では「まちづくり活動推進事業」という名目になっておった。今回の回答では「名張地区既成市街地まちづくり事業評価等支援調査業務委託」となっておるから、市の予算書にはこのように書かれておったのであろうな。要するに、まちづくり交付金がらみで国土交通省に提出する報告書の作成をコンサルタントに丸投げしたということなのだと思われるが、再生委員会の総会資料では「まちづくり活動推進事業」などと適当なこといってごまかしているあたり、小ずるいのう小ずるいのう、というしかあるまい。しかし、小ずるいのどうのという以前に、こんなものはどう考えたって職員のみなさんがやるべきお仕事ではないか、という疑問が先に立つわけよ。できるはずのお仕事であると思われるのじゃが、無理なのかしら。
それにしても、まちなか再生事業で名張市がコンサルタントに支払った委託料、気になるお値段は総額なんと三千十万七千七百円だったっていうんだから、えーッ、と驚いてしまうではないか。あの事業の場合、旧細川邸やなせ宿の整備に一億円もかけたということばかりが喧伝されたわけだったんだけど、市民の眼が届かないところで税金がこんなつかわれかたもしておったということである。名張市役所のみなさんはべつに驚きもせんかもしれんが、ふつうの市民の感覚でいうならば、こんなものは常軌を逸した金額である、ということになるのではないか。いやいや、金額も金額であるけれど、そもそもどうしてここまでコンサルタントに依存してしまうのか、という疑問が先に立つわけよ。なあ名張市役所のみなさんや、なにからなにまでコンサルタントに丸投げして、だったらみなさん、毎日いったいどんなお仕事なさってるわけ? とふしぎに思う市民がいてもふしぎではないと思うぞ。
とくに、平成17・2005年の「名張地区既成市街地再生事業実施計画作成等業務委託」に一千二百三十二万七百円、っつーのがひどいよな。これは要するに、名張まちなか再生プランのとりまとめをコンサルタントに丸投げしました、ということなのじゃと思われるのじゃが、ひでー話じゃねーかまったくよー。名張地区既成市街地再生計画策定委員会などというご大層な委員会を発足させ、そこらの駅弁大学の御用学者の先生にその委員長をお願いし、めいっぱいかっこつけまくって策定したもののかんじんの中身がすかすかだったせいでなんの役にも立たなかったあのプラン、つまりこれのことだけど──
名張市公式サイト:名張まちなか再生プラン(pdf)
このおそまつなプランをまとめるために千二百万円もつかいました、っつーか、どぶに捨てました、っつーことなわけなのであるが、やってらんねーよなーまったくよー。なんでひとごとなんだよ。なんで丸投げなんだよ。なんで知らん顔なんだよ。名張のまちを再生いたしますというのであれば、そのために死ぬほど頭つかって考え抜くべきなのはまず名張市役所のみなさんなのである。それがみなさんのお仕事なのである。それがまあどうよ。はなっから主体性を放棄し、責任を回避し、ちゃんと考えるということをせず、ちゃんと決めるということをせず、いや、いやいや、いやいやいやいや、蒸し返すのはやめておこう。いまさらなにいったってしかたあるまい。名張市役所のみなさんのコンサルタント依存症、もはやどうにもならんレベルのものであろうからなあ。みなさんはもう、手前どもは意地でもなんにも考えません、と固く決意していらっしゃるのであろうからなあ。やってらんねーよなーまったくよー。
なぞがたりなばりのことは、またあらためて、じっくり、念入りに、ねちねちと、ということにする。
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