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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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まさしくそのとおり。あきれてものもいえない。

徹底的な規約のお直し

4月25日土曜日、名張市新町にあるやなせ宿で、まちなか運営協議会の総会が開かれたらしい。入手した総会資料がこれ。

20090506a.jpg

内容は、こんなあんばい。

20090506b.jpg

眼目はどうやら、議案第三号「規約改正(案)について」であったらしいな。なんのために規約をお直しするのか。知れたことよ。やなせ宿の私物化をより完璧ならしめるためである。

総会資料にはこんなページがあって、お直しのプロセスを知ることができる。

20090506c.jpg

主要お直しポイントを引いておく。

   
(目的及び設置)
第1条 まちなか運営協議会(以下「協議会」は、次のことを目的として設置する。
(1)名張まちなか再生委員会の中心的立場にて事業の推進を図り、それぞれの専門プロジェクトを見守る中で、事業実施に対しての支援と提案と監査の役割を果たす。
(2)名張市旧細川邸やなせ宿(以下「やなせ宿」という。)の管理運営を行う。

いったいなにがいいたいのかな。狂人のたわごとのごとく意味不明である。具体性というやつがどこにもない。それ以前にこら、第一条にある丸がっこの受けがどこにもみあたらんではないか。これが堅気の組織であれば、こんなものとても正式な規約とは認められんぞ、ということになるはずなのであるが、ま、どっかの山師がー、みたいなもんだからなあ。

で、これがどんなぐあいにお直しされたのか。

   
(目的及び設置)
第1条 まちなか運営協議会(以下「協議会」は、次のことを目的として設置する。
(1)名張市旧細川邸やなせ宿(以下「やなせ宿」という。)の管理運営を行う。

つぎ。

   
(事務分掌)
第2条 この協議会の事務分掌は、次のとおりとする。
(1)名張まちなか再生委員会の専門プロジェクト活動の調査、事業の具体化、推進、調整を行う。
(2)やなせ宿の運営管理については、各種団体の連絡調整を密にしての公設民営方式(指定管理者制度)が確立するまでのやなせ宿の施設管理及びまちなか再生の交流拠点施設としての事業を企画、立案を行う。

これは、こうなった。

   
(事務分掌)
第2条 この協議会の事務分掌は、次のとおりとする。
(1)やなせ宿の運営管理については、各種団体の連絡調整を密にしての公設民営方式(指定管理者制度)が確立するまでのやなせ宿の施設管理及びまちなか再生の交流拠点施設としての事業を企画、立案を行う。

もひとつ行っとくことにして、これがお直し前。

   
(委員の組織)
第4条 この協議会は活動を円滑にするため次により選出された委員で構成し組織する。
名張地区区長会から推薦された者
名張商工会議所から推薦された者
名張まちなか再生委員会から推薦された者
名張地区まちづくり推進協議会から推薦された者
協議会から推薦された者

お直し後は、こうである。

   
(委員の組織)
第4条 この協議会は活動を円滑にするため次により選出された委員で構成し組織する。
名張地区区長会から推薦された者
名張商工会議所から推薦された者
名張地区まちづくり推進協議会から推薦された者
協議会の目的に賛同し、会長が必要と認めた者

ご丁寧なことである。まちなか運営協議会、ご苦労なことに必死である。なりふりかまわず、しらみつぶしとでも呼ぶべき丹念さで、名張まちなか再生委員会との規約上の縁を切ってしまった。徹底的な規約改正、渾身のお直しである。とはいえ、こんなことが、はたして有効なのかな。

まちなか運営協議会の誕生


ここで、下記のページに掲載された総会資料に依拠しつつ、まちなか運営協議会の誕生から現在までの経緯を確認しておく。

名張市公式サイト:名張まちなか再生委員会(総会関係)

おととしのことである。平成19・2007年6月2日、名張まちなか再生委員会の定期総会が開かれた。議案第三号は「まちなか運営協議会の設置(案)について」であった。この議案が原案どおり可決されて、ということなのであろう、委員会の内部に「専門部会等」のひとつとして、まちなか運営協議会が設置されることになった。

当時の名簿はここにある。

20090506f.jpg

設置目的がこれ。

20090506g.jpg

引いとくか。まちなか運営協議会が制定した規約のプロトタイプである。なんとも意味不明な文章であるが。

   
まちなか運営協議会の設置(案)について

【目的】
1.まちなか運営協議会は、名張まちなか再生委員会の中心的立場にて事業の推進を図り、それぞれの専門プロジェクトを見守る中で、事業実施に対しての支援と提案と監査の役割を果たすものとする。
2.プロジェクト事業における拠点施設等整備後は、その管理運営に当たる。
1)細川邸(平成20年度完成予定)

総会資料「平成19年度事業計画(案)について」に、まちなか運営協議会の事業計画がみえる。

20090506h.jpg

引いておく。こんな事業計画、まったくのうそっぱちであったのだが。

   
まちなか運営協議会

・名張まちなか再生委員会の事業推進を図り、各再生整備プロジェクト・専門部会等の事業実施に対して、支援・提案・監査の役割を果たす。
・各再生整備プロジェクト事業による整備後の拠点施設等の管理運営を行う。

さて、まちなか運営協議会が正式に発足したのは、いったいいつのことなのか。不明である。しかし、4月25日に開かれた総会の資料に、こんなのがあった。お直しされた規約のページである。

20090506d.jpg

規約改正案が承認されたのは4月25日のことだというのに、「平成21年4月24日改正」とある。ほんとにずさんな話である。堅気の組織ならこんないいかげんな改正はとても通用せんのであるけれど、ま、どっかの山師がー、みたいな話であるからいいとして、このページには「平成20年5月27日制定」との記載がある。おととしの6月、名張まちなか再生委員会の総会で設置が承認されたものの、規約が制定されたのはほぼ一年後の昨年5月だった、ということである。そしてその五日後、名張まちなか再生委員会の定期総会が開かれ、中先生も新参者として出席した。

まちなか運営協議会の消滅


名張まちなか再生委員会の平成20・2008年度総会は、去年の6月1日に開かれた。総会資料のうち、「平成19年度事業報告について」がこれ。

20090506i.jpg

まちなか運営協議会の事業報告を引いておく。

   
まちなか運営協議会

名張市旧細川邸やなせ宿の管理運営について(会議開催:9回)
・平成20年度「やなせ宿」年間事業計画の検討・協議
・平成20年度施設管理運営及び組織体制の検討・協議

へーえ、五日前に規約が制定されたばかりのまちなか運営協議会は、「名張市旧細川邸やなせ宿の管理運営について」をテーマにした会議を九回も開いていたのか、と思う。

そして新年度、つまり平成20・2008年度の事業計画がこれ。

20090506j.jpg

どうした。どうしたどうした。驚くべし。まちなか運営協議会の名前が消えているではないか。「平成19年度事業報告について」にみえていたまちなか運営協議会の名が、「平成20年度事業計画(案)について」にはみあたらない。しかも、説明がいっさいない。「NPOなばり実行委員会」のように「発展的解消」と明記して活動を終えているのではなく、一言半句の説明もないままに、まちなか運営協議会は新年度の事業計画から姿を消してしまっているのである。

もっとも、総会資料でこんな報告はなされていた。

20090506k.jpg

これはあきらかにおかしい。昨年6月1日、名張まちなか再生委員会の総会が開かれた時点において、まちなか運営協議会の規約にはこう記されていたはずなのである。

   
(目的及び設置)
第1条 まちなか運営協議会(以下「協議会」は、次のことを目的として設置する。
(1)名張まちなか再生委員会の中心的立場にて事業の推進を図り、それぞれの専門プロジェクトを見守る中で、事業実施に対しての支援と提案と監査の役割を果たす。
(2)名張市旧細川邸やなせ宿(以下「やなせ宿」という。)の管理運営を行う。

にもかかわらず、第一条第一項にかかわる活動は新年度の事業計画にいっさい盛りこまれず、第二項にかかわる活動はただの報告として、つまり事業計画ではないかたちで示されただけだったのである。昨年度総会の時点において、まちなか運営協議会は名張まちなか再生委員会の「専門部会等」のひとつとして、新年度事業計画を発表する責務を負っていたはずである。それがなぜ、なされなかったのか。「平成20年度事業計画(案)について」から、協議会の名前がどうして消えていたのか。インチキだよなあ。詐欺だよなあ。ペテンだよなあ。どっかの山師がー、だよなあまちなか運営協議会。なんだか面白くなってきやがったではないか。

面白くなってきやがった、とは思うものの、その前に中先生、みずからの不明を恥じるべきであろう。昨年6月1日、名張まちなか再生委員会の総会に出席したときには、配付資料に記されたまちなか運営協議会のインチキには気がつかなかった。詐欺を見過ごしてしまった。ペテンに騙されてしまった。平成19・2007年度の事業報告にはまちなか運営協議会の名前があり、平成20・2008年度の事業計画にはそれがない、という事実に、恥ずかしながら思いをいたすことができなかった。反省しつつ、先に進む。

犯人探しとアリバイ崩し

なにが面白くなったのか。犯人探しというお楽しみが加わったのである。昨年度総会のペテン師はだれなのか。総会資料からまちなか運営協議会を煙のごとく消滅させてしまった詐欺師はだれなのか。一連のインチキの絵図を引いたのはだれなのか。総会資料を作成したのは、たぶん当時の役員会、ということになるはずである。だとすれば、この名簿のなかに犯人がひそんでいると推測するのが自然であろう。

20090506l.jpg

もうひとつ、アリバイ崩しというお楽しみもある。まちなか運営協議会は4月25日の総会で、徹底的な規約の改正によって名張まちなか再生委員会との縁を切ってくれたらしいのだが、そんなことがはたして有効なのかな。規約上のことでいえば、まちなか運営協議会なんてのは、じつはこの世に存在していない。名張まちなか再生委員会の規約には、そんな協議会のことなんかどこにも書かれていないからである。本来であれば、まちなか運営協議会が規約を制定した時点で、名張まちなか再生委員会の規約にも手が加えられていなければならなかった。

   
(目的及び設置)
第1条 まちなか運営協議会(以下「協議会」は、次のことを目的として設置する。
(1)名張まちなか再生委員会の中心的立場にて事業の推進を図り、それぞれの専門プロジェクトを見守る中で、事業実施に対しての支援と提案と監査の役割を果たす。
(2)名張市旧細川邸やなせ宿(以下「やなせ宿」という。)の管理運営を行う。

まちなか運営協議会がこんな規約を定めた時点で、名張まちなか再生委員会の規約にも、これに照応する条項が加えられていなければならなかった、ということである。しかし、そんなことはまったくなかった。協議会の規約を制定したという報告さえ、委員会の総会ではなされなかった。つまり、まちなか運営協議会は独り相撲をとっていただけ、ということである。明確な根拠などなにもなしに、勝手に規約をつくり、勝手にやなせ宿の運営を受託し、勝手に規約を改正して、名張まちなか再生委員会と無縁になったつもりでいるのはいいけれど、いくらアリバイ工作を重ねても、名張まちなか再生委員会はいっさいあずかり知らぬ、ということになってしまうかもしれんぞ。わかるかな。わからないかもわからないけど、ま、そのうちわかってくることになると思うぞ。

やなせ宿委託料は四倍に

ではここで、まちなか運営協議会総会資料のうちの「平成21年度まちなか運営協議会収支予算書(案)」をごらんいただいて、ゴールデンウイークの終盤を派手に飾っておくことにしたい。

20090506e.jpg

税金の流れだけをみておくことにして、まず昨年度。

委託料           1,195,320円
やなせ宿管理運営委託料  1,195,320円

つづいて今年度。

委託料           4,833,150円
やなせ宿企画運営委託料  2,538,900円
やなせ宿管理運営委託料  2,294,250円

まちなか運営協議会、こんなご時世だというのに、えらく景気がいいではないか。名張市から流れこむ税金の額が、今年は去年の四倍になっている。財政難であるはずの名張市は、いったいなにを考えているのであろうか。やけくそなのか。もう無茶苦茶ではないか。名張市はこれからどうなってしまうのであろうかなあ。

──悪い予感のかけらもないさ。

とうそぶいてみたいところなのだがなあ。

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ひな鳥は親鳥のなにを握っとるのかという件について
 ●落とされたヒナ様
 ご投稿ありがとうございます。
 鳥類の世界も人間社会と同様で、親などというのはたいていばかだと相場が決まっている、といったことでしょうか。たしかにご指摘の親鳥、ばかみたいにえさを運んでおるようで、去年と今年のえさ代にはいくらかかってしまうのか。おととい掲載した総会資料で確認してみますと──

平成20・2008年度 1,195,320円
平成21・2009年度 4,833,150円

 といったあんばいで、おとといのエントリにも記しましたとおり、今年のえさ代は去年のなんと四倍。このえさ代にかぎっていえば、親鳥が財政難だなんてのは大うそではないか、ということになります。えさ代の内訳をみてみますと──

平成20・2008年度
 やなせ宿管理運営委託料 1,195,320円(名張市より)
平成21・2009年度
 やなせ宿企画運営委託料 2,538,900円(名張市より=ふるさと緊急雇用)
 やなせ宿管理運営委託料 2,294,250円(名張市より)

 巣の管理運営委託料は去年より百万円あまりの増額となり、しかも今年は企画運営委託料とやらが新設されていて、気になるお値段はなんと二百五十万円。管理運営と企画運営とはいったいどこがどうちがうのか、そんなことはさっぱりわからんわけですが、さらに驚くべきなのは、二百五十万円あまりの企画運営委託料とやらが「ふるさと緊急雇用」でまかなわれているという事実です。要するに、親鳥が打ち出した緊急雇用対策事業の一環ということなのでしょうが、なんとも腑に落ちない気がしてしかたありません。腑に落ちないのはいいとしても、その先のことが気になります。緊急雇用対策でその場しのぎはできたとしても、来年度はいったいどうなるのか。ひな鳥の胃袋は今年度で五百万円ちかい規模になってしまいますから、来年度もおなじ規模かそれ以上のえさ代が必要になるはずで、そんな予算をいったいどこから捻出してくるつもりなのか。親鳥の無定見はいまにはじまったことではありませんが、毎度おなじみのその場しのぎもそろそろ限界ではないのかと案じられる次第です。
 この親鳥はいったいまたどうして、ここまでしてひな鳥にえさを運びづけるのか。運びつづけなければならないのか。それはおそらく、巣が空っぽになることを親鳥が極度に怖れているからだと思われます。ひな鳥がにせものであろうがほんものであろうが、そんなことにはまったく関係なく、巣にひな鳥がいさえすれば、いてくれさえすれば、親鳥はそれで満足します。一億円もかけた巣を、完成していまだ間もないのに空っぽにしてクローズしてしまう。そんなことになったら、親鳥の面子は、面目は、体面は、体裁は、いったいどうなってしまうのか。それだけは避けなければならない。それが親鳥の事情というやつでしょう。だからまあ、はたからみればずいぶん滑稽なことなのですが、親鳥はひな鳥に要求されるまま、せっせせっせとえさを運んでいるわけです。運ばざるをえないわけです。それをみた人は、なんなんだいったい、あの親鳥はひな鳥にきんたまでも握られとるのか、眼もあてらんねーなーまったく、とかいって笑ってるわけです。
 しかし、いま、本当に必要なのは、むしろ巣を空っぽにし、あえてクローズしてしまって、その巣をこれからどうすればいいのか、オープンな場で話し合うことでしょう。徹底的に合議を尽くし、そのうえで、多くの人を納得させられるような、逆にいえば、多くの人から共感と協力を得ることができるような、合理的で魅力的な結論を出すことでしょう。しかし、できません。親鳥にはそれができません。巣を空っぽにしたくないという一念だけに凝りかたまり、その一念がそのまま弱みとなって、その弱みにいいだけつけこまれたあげく、えさを運びつづけるしかなくなっている。それが親鳥の、いま現在の笑うべき姿だといえるでしょう。ま、終わったな、と申しあげておくしかないみたいです。
 今後ともよろしくお願いいたします。
人間豹 URL 2009/05/08(Fri)10:11:30 編集
カッコウはやなせ宿に卵を産む
 巣の持ち主のヒナより早く生まれたカッコウのヒナはもともとの巣の持ち主の卵やヒナを巣の外に放り出してしまい、自分だけを育てさせる。親鳥はヒナが偽物だと知っているのか知らないのか、ヒナの要求に応じてせっせと餌を運ぶ。
落とされたヒナ 2009/05/07(Thu)16:28:05 編集
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