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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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2月21日の木曜、名張市役所四階の名張まちなか再生委員会事務局を訪れたとき、ついでだから、細川邸改めやなせ宿の川蔵のことも尋ねてきた。2月6日付毎日新聞の記事で、「同市出身のミステリー作家、江戸川乱歩に関連する施設にすることなどが検討されていたが、現在具体的な活用法は未定」と報じられていた建物のことである。しかし確たる返答はなく、まあぼちぼち検討を進めたい、みたいなことであった。はっきりしたことは何も決まっておらんのであろう。もう永遠に決まらぬのではないか。

江戸川乱歩といえば、桝田敏明先生のご遺族から名張市に寄贈された桝田医院第二病棟の件であるが、最近になってようやく、名張市からご遺族のもとに活用策の報告がなされたとのことであった。市民から大事な財産をもらっておきながら、そのあとなんの報告もしようとしなかったのが名張市である。人の道というか、ものの道理というか、あるいは恩義というか、そういうものをまったく理解できていないのが名張市である。最終的な結論が出るまでに、検討過程の要所要所でご遺族への連絡や報告がなされるべきであったのは論をまたない。

そういえば2月21日、名張市役所での用事を終えたあと、昼と夜の二回にわたって、いわゆるふるさと納税制度について語る機会があった。機会があったというか、人と飯を食ったり酒を飲んだりしながら雑談の話題にしたのである。たまたまおなじ日、野呂昭彦知事もこの制度について熱弁をふるわれたようである。翌22日の新聞に記事が出た。

毎日新聞:ふるさと納税:県がPRサイト、きょうから開設 /三重
読売新聞:寄付募るサイト開設 「ふるさと納税」制度活用を 知事会見
伊勢新聞:ふるさと納税サイト開設 導入疑問視一転PRへ 知事

ちなみに、三重県の開設したサイトがこれである。

三重県公式サイト:美し国三重ふるさと応援サイト

なんかもうひとつ垢抜けない、ということはいかにも三重県らしいPRサイトであるが、そんなことはまあいい。伊勢新聞は「涼しい顔だ」といった表現で知事のダブルスタンダードというか二枚舌というか、あるいは変わり身の早さを露骨におちょくっているけれど、そんなこともどうでもかまわない。制度の是非はどうあれ、国が導入するというのであれば、ふるさと納税制度をうまく活用すればいいのである。これが知事の主張であり、当方もまた21日の昼と夜、まったくおなじことを二回にわたって述べた次第である。

だから、可能性としては、名張市とはなんの関係もない人間だけれど、名張は江戸川乱歩のふるさとだし、乱歩をテーマに有意義な事業をやってるようだから、名張市にふるさと納税でもかましてみるかという乱歩ファンが、広い世間に皆無であるとはいいきれない。名張が乱歩のふるさとなら、乱歩を愛するすべての人にとっても、名張はやはりふるさとのようなものなのではないか。しかし、しかしもうだめ。こんなことじゃだめ。これはもう処置なしというしかないであろう。こんなひどいことではだめである。21日の昼と夜、諦めと憤りとをこもごもに感じながら、二回にわたってそんなようなことをしゃべった次第である。恩義もわきまえぬ自治体に、誰が寄付などしてくれようか。
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