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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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名張古町を考える会の講演会は、名張市総合福祉センターふれあいで午後2時からおこなわれた。最初の十五分、名張のまちの古い写真を集めた映像資料のビデオが上映された。そのあとが講演。テーマは「タイムスリップ初瀬街道 東海道から参宮表街道へ」。

司会のお嬢さんによる講師紹介はこんな感じであった。

   
本日の講師をお願いしました中相作先生は、昭和28年、名張市豊後町でお生まれになり、現在は蔵持町原出にお住まいです。伊賀地域を代表する知性として隠れもない存在でいらっしゃいますが、地元周辺では、ただの酔っぱらいとして広く知られているようです。今年もあと二か月たらずとなりましたが、中先生の今年の目標は「打倒! 名張まちなか再生委員会」、来年の目標は「細川邸乗っ取り!」とのことだそうです。大丈夫なんでしょうか。それでは、お願いいたします。

講演では、地名などのキーワードを大書したスケッチブックを使用した。A4サイズの紙に大きな文字でキーワードをプリントアウトし、それを貼りつけたスケッチブックをかかげて、話を進めたのである。

スケッチブックは二十枚つづりだったので、両面使用して四十のキーワードを選んでおいた。一枚目はこんな感じ。

20071104b.gif

本日のテーマは道である、というわけである。ひとくちに道といってもいろいろな道がある。たとえば、と二枚目。

20071104c.gif


こんなぐあいに倒れている道がある。横倒しである。だからこれは横道である。

20071104d.gif

こんな道もある。裏返しになった道である。と説明していたら、客席から「裏道」と声がかかった。正解である。

20071104e.gif

こんな道もある。ひとつの字が離ればなれになっている。「わかれ道」と客席から声。へたな大喜利の様相を呈してくる。

講演時間は四十五分。四十のキーワードの半分を消化したところで時間となった。講演としては、そこそこ受けたと思う。

まったくのノーギャラだと思っていたのだが、講演のあと、名張古町を考える会の会長さんが、のし袋をポケットに押し込んでくれた。おばちゃん、これおばちゃんのポケットマネーとちがうの、と会長さんに尋ねると、いや、会のへそくり、あんたはなんにも気にせんとき、とのことであった。おかげで、講演のために購入したスケッチブック、指し棒、スプレー糊の費用くらいは十分まかなえる計算になった。ありがたいことである。

そのあと会長さんから、会長さんが経営している店に立ち寄るように、との指示があった。講演会の会場からぶらぶら歩いて中町の店に行くと、店員さんが、これを持って帰ってくれ、という。これ、というのは缶ビールである。ここまで気をつかってもらう必要もないのだが、お駄賃としてありがたく頂戴することにした。ただし、缶ビールワンケースは結構な重量である。あとで自動車でにとりにくることにして、店から出た。

会長さんの店の前には、こんな立て看があった。

20071104f.jpg

左側に掲出されているのは、名張市住民の生活を守る会、という団体が伊賀南部環境衛生組合議会議長に提出した「伊賀南部環境衛生組合構成員すべての住民の法の下の平等を求める請願書」の拡大コピーである。請願の趣旨はどうあれ、こうした訴えがおこなわれるのは面白い。こういうのがあってこそのコミュニティイベントである。

ただしまあ、これは講演でも指摘しておいたことだが、隠街道市が来年も開催されるかどうかは、はなはだ疑問である。というか、やめてしまえこんなイベント、と思う。

はるか淵源を尋ねれば平成16・2004年度に三重県が実施した官民合同事業「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」に端を発し、同年と翌年の二年は「からくりのまち」というこじつけもはなはだしいコンセプトで開催されたものの、さすがにからくりなどというインチキなテーマは二年が限界だったようで、昨年からは隠街道市という名称になってことしが二回目。

以前にも記したとおり、昨年の主催団体は名張まちなか再生委員会、ことしは名張地区まちづくり推進協議会である。きのうの講演では、スケッチブックの15ページを示しながら、この漢字を「なばり」と読ませて喜んでるような、身内だけ寄り集まったようなご町内感覚で仕切られてるコミュニティイベントなんてろくなもんじゃねーぞ、と主催団体を厳しくおちょくっておいた。

20071104g.gif

日が暮れて、午後6時。中町のかみ六で、仮称「乱歩と名張」という団体の旗揚げの会合。そのまえに、名張古町を考える会の会長さんの店に寄り、お駄賃の缶ビールを受けとった。会長さんのもとには、なかばで終了となったきょうの講演会の後半はいつ開催されるのか、との問い合わせがあったそうである。

そのあと、きのうの夜のできごとを記すのは、たぶんあしたの朝のことになる。
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