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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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待てば海路の日和あり。名張みたいな山国で海路というのもおかしな話だが、待っていればいつかいいお天気の日がやってくる。ついに来た。とうとう届いた。名張市都市環境部市街地整備室からのメールが届いた。それでもって、これがまたびっくりするような内容であった。

以下、メールを転載。文中の個人名は、武士のなさけで伏せ字とする。件名は「やなせ宿施設利用申し込みについて」。

   
市街地整備室の■■■■です。ただいまの時刻は2008/05/13  20:18:11です。

去る5月9日に申し込みの方法と、いやがらせと銘打った講座の使用についてお断りすることについて返信したつもりですが、届いてないようですので再度送信いたします。「施設の利用はオープン以後の実質6月10日以降となりますが申し込みは6月3日9時からの受付となります。当然のことながら、いやがらせのための施設利用は許可いたしかねますので御了知ねがいます。

あーびっくりした。驚いてしまった。それはまあ、たしかに仕掛けた。針は仕掛けておいた。しかし、まさかこんな見え透いた釣り針にひっかかる魚はおるまい、と思っていたのだが、なんと大漁である。大丈夫かほんとに。

やなせ宿は誰のものか。市民のものではない。名張まちなか再生委員会ならびにまちなか運営協議会のものである。要するに、やなせ宿は私物である。そんなことを、ここまであからさまに公言してしまっていいのかよほんとに。

無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館、なんていうのは世をしのぶかりそめの姿である。やなせ宿の真実の姿は、名張まちなか再生委員会ならびにまちなか運営協議会の私物なのである。そんなことを、ここまであからさまに公言してしまっていいのかよほんとに。そんなこと宣言してしまっていいのかよまったく。

やなせ宿運営の基準は何か。名張まちなか再生委員会ならびにまちなか運営協議会の好悪や快不快である。それが基本である。根本である。根幹である。そして、それしかないのである。連続講座なんて開かれた日にゃ右翼の街宣車が押しかけてきて近隣に迷惑がかかってしまう、といった程度の理由を示すことすらできず、あたいたちにいやがらせするための施設利用なんか認めてやんないもんね、とかれらはいうわけである。大丈夫か。気はたしかか。お迎えは来てないか。裁判沙汰になったらとても勝ち目なんかないぞおまえら。

しかしまあ、せっかくひっかかってきてくれたのである。この釣り針の線で、二の矢を放つこととする。

届いたメールに、さっき返信を送った。件名は「やなせ宿施設利用申し込みについてについて」。

   
メール拝受いたしました。どうもありがとうございました。5月9日付でお送りいただいたというメールは、たぶん当方のメールソフトが自動的にスパムメールと判断し、処理してしまったものと思われます。余計なお手数をおかけいたしましたこと、お詫び申しあげます。

さて、やなせ宿の件。「いやがらせのための施設利用は許可いたしかねます」というのは、どうにも理解できないおことばです。この判断の主体は誰か、根拠は何か、基準は何か、許可いたしかねますとする権限はいったい何によって担保されているのか、などといった点に看過しがたい疑義を感じる次第ですが、それらを問題にしはじめると話がややこしくなってしまいます。私は全然ややこしくないのですが、そちらがすこぶるややこしくなると思います。あったま爆発してしまうかもしれません。ですからこの問題は、あまり時間もないことですから、きれいにスルーしてしまいます。

それでまあ、「いやがらせのための施設利用は許可いたしかねます」とおっしゃるのですから、いやがらせでなければ施設利用は許可していただけるものと判断いたします。ようがす。合点だ。まっぴらごめんよ。私はたしかに、「やなせ宿開設記念いやがらせ連続講座」を開くと申しあげました。要するに、いやがらせをするぞ、と私がいったという、ただそれだけの事実にもとづいて、名張まちなか再生委員会ならびにまちなか運営協議会は私の利用申請を受け付けないとおっしゃるわけです。ならば、いやがらせはいたしません、と私は申しあげましょう。

やなせ宿の利用予定はつぎのとおりです。

名張まちなかに陽が昇る──やなせ宿開設記念おめでとう連続講座
・第一週「名張の歴史を語る」=6月14日を予定
・第二週「やなせ宿を語る」=6月21日を予定
・第三週「江戸川乱歩を語る」=6月28日を予定
・第四週「まちなかのあすを語る」=7月5日を予定

第四週のシンポジウム「まちなかのあすを語る」には、つぎのみなさんのご出席をお願いしたいと考えております。

名張まちなか再生委員会
・委員長
・副委員長
・前委員長
まちなか運営協議会
・会長
NPOなばり実行委員会(活動停止)
・理事長
名張地区既成市街地再生計画策定委員会(解散)
・委員長
名張市
・市長
・都市環境部長
名張市議会
・議長
名張商工会議所
・会頭

これで、いやがらせではなくなりました。いやがらせをするぞといった本人が、もういやがらせはいたしませんといってるんですから、これほどたしかなことはありません。

それで、やなせ宿利用申請の件ですが、「申し込みは6月3日9時からの受付となります」とのお知らせをいただき、感謝申しあげる次第です。とはいえ、これはまたなんと不親切なお知らせでしょうか。いったいどこで受け付けていただけるのか、インターネットを利用した申請はできないのか、申請にさいして印鑑とか健康保険証とかtaspoとかが必要なのかどうか、利用料金はいったいいつ支払うのか、光熱費はどうなるのか、そういった細かい点まで教えていただければ幸甚です。

なんども申しておりますとおり、関係各位にシンポジウムへのご出席をお願い申しあげなければなりません。「いやがらせのための施設利用」の問題はクリアできたと判断し、私が7月5日にやなせ宿を利用することは可能であると考える次第ですが、その点のご判断はいかがなものでしょうか。それから、やなせ宿利用申請の詳細はどのようなものでしょうか。以上二点、お答えをお待ちしております。

ご多用中恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

2008/05/14

いよいよもって、漫画である。
きょうも寒いのか。いや、寒いというほどのこともないけれど、やなせ宿の見学会がはじまった10日からこちら、5月とは思えぬほどひえびえとした日がつづいている。きょうもそんな一日になるのかな。

それにしても、おかしいなあ。ほんとにおかしいなあ。まだ返事が届かないではないか。しかたがない。また催促のメールを送った。送信先は名張市都市環境部市街地整備室、アドレスはshigaichi@city.nabari.mie.jp、件名は「毎度おなじみやなせ宿のことですけども」。

文面はこんなん。

   
おはようございます。10日と11日のやなせ宿見学会、どうもご苦労さまでした。プレオープン、おめでとうございます。

さて、4月22日、29日、5月7日の三回にわたってメールでお訊きしたことに、お答えは頂戴できないのでしょうか。とりあえず、つぎの質問に回答していただきたいのですが。

(1)やなせ宿の利用申請はどのように手続きすればいいのか。申請はいつから受け付けるのか。

やなせ宿の利用予定は次のとおりです。

破邪の一刀、受けてみよ!──やなせ宿開設記念いやがらせ連続講座
・第一週「名張の歴史をしっとるか」=6月14日を予定
・第二週「なにがやなせ宿だばーか」=6月21日を予定
・第三週「乱歩はどこへきえたのか」=6月28日を予定
・第四週「へたれ責任者でてこんか」=7月5日を予定

以前にもお知らせしましたが、第四週はシンポジウムとなっております。ですから、ご出席いただくかたに、当日の予定をあけておいていただく必要があります。ですから、できるだけ早く、ご出席のお願いを申しあげなければなりません。ですから、公務ご多用のところ恐縮ですが、お早くお答えくださいな。

シンポジウムには、つぎのみなさんのご出席をお願いしたいと考えております。

名張まちなか再生委員会
・委員長
・副委員長
・前委員長
まちなか運営協議会
・会長
NPOなばり実行委員会(活動停止)
・理事長
名張地区既成市街地再生計画策定委員会(解散)
・委員長
名張市
・市長
・都市環境部長
名張市議会
・議長
名張商工会議所
・会頭

まちなか再生の拠点として誕生したといわれるやなせ宿を会場に、やなせ宿の整備に種々ご尽力いただいたみなさんのご参加をたまわり、名張まちなかの将来展望なんてものやなんかを熱く熱く語っていただく。素晴らしい。なんと素晴らしいことでしょう。じつに時宜を得た好企画。われながらうっとりしてしまうほどです。

もっとも、やなせ宿の開設にあたってこうしたシンポジウムを開くのは、あたりまえといえばあたりまえのことですから、名張市や名張まちなか再生委員会の手で、同様の企画が準備されているのかもしれません。その場合には、当方の企画はあっさりボツにして、名張まちなか再生委員会の発足以前から、名張まちなか再生プランの素案が発表された時点から、ことのなりゆきを生温かく見守りつづけてきた市民のひとりとして、ぜひそのシンポジウムに出席し、きちがいのようにしゃべりまくりたいものだと考えております。

ともあれ、じつにおめでたいことです。

やなせ宿、ばんざーい。

名張まちなか再生委員会、ばんざーい。

名張市、ばんざーい。

明治天皇、ばんざーい。

万機公論に決すべし、ばんざーい。

よろすくお願いいたすます。

2008/05/13

ほんと、漫画みたい。というか、完全に漫画である。ごく普通のこと、ごく当然のことが、ここ名張市では漫画になってしまうのである。当方が提案しているのは、ごく普通のことである。普通すぎるほど普通のことである。めでたく完成したやなせ宿で、やなせ宿関係者が一堂に会し、やなせ宿について、はたまた名張まちなかの再生について、それぞれの立場で自由に語り合う。どこに不都合があるというのか。ところが実際には、これが非常に不都合なことであるらしい。だから漫画になるのである。

なにしろ連中は、市民の眼からみれば異常としかいえないことを平気な顔でやってきたのである。奇怪なキメラのごとく癒着し、市民の存在を無視し、人のことばにいっさい耳をかすことなく、いっぽうは密室のなかで好き放題なことを重ね、いっぽうはそれを黙認してきた。そしてそれが、いまも確実につづいているのである。連中にとって、それが普通であり、当然のことだったのである。だからこちらから、市民の眼からみた普通や当然を示してやれば、そこにはおのずから差異が生じ、笑いが生じる。連中が市民の普通や当然から逃げを打ちつづければ打ちつづけるほど、いよいよ漫画になってしまう。

しかしそれにしても、いったいいつまで逃げを打ちつづけるつもりか。完黙してればやり過ごせるとでも思っているのか。だとしたらばかである。むろんばかなのであるけれど、もう救いがたいばかである。連中に黙秘権なんかないのである。あるのは説明責任である。げんに、説明を求めている市民があるのである。

「名張を本気で変える!!」田合たけしの活動日記:掲示板

レス番12に記されているのが、一般的な市民感覚というものなのではないか。一億円もつかって、いったい「なんなんですか」というのが、何も知らされていない市民の率直な声なのではないか。まさしく、なんなんですか、という話である。金もねーのになーに無駄なものつくってんだよ、ということである。

もっとも、やなせ宿の完成を素直に喜んでいる市民もある。そのことも記しておかなければならない。

北川ひろゆきの近況報告:見てきました「やなせ宿」

これもまた、一般的な市民感覚というものだろう。否定する気はまったくない。何も知らされていない市民が、一億円をかけて「素敵な拠点施設が完成をみました」とブログで紹介するのは、ある意味当然のことであろう。ただしこのかた、三重県議会議員の先生でいらっしゃるのだから、そうなるとあまりにナイーブに過ぎるのもなあ。しかしまあ、どうでもいいか。

とにかく、名張市にはなんの申し開きもできぬであろう。というか、いいわけや釈明弁解は必要ない。無意味である。何をいっても手遅れである。一億円かけた施設がすでにできあがってしまっているのである。糊塗隠蔽はもうたくさんである。いま必要なのは、幼稚園児なみの切り貼り遊びでうわっつらだけをごまかすことではない。これまでのプロセスをふり返り、どこに問題があったのかをチェックし、その反省を今後の指針として、二度とこんなばかなことはいたしません、と市民に約束することではないのか。そのうえで、やなせ宿をどうすればいいのか、どう活用すればいいのか、一から考え直すことではないのか。

とかいってみたって、連中は聞く耳などもたぬのであろうな。せめてやなせ宿でシンポジウムでも開き、反省と約束の場とすればいいものを、とてもそんなことはできぬのであろうな。それならそれでいいけれど、なあ、いつまでも逃げばかり打っていないで、やなせ宿をつかわせるのかつかわせないのか、それくらいのことはきりきり返答してきやがれ。
やなせ宿見学会の初日である。朝からあいにくの雨である。しとしとと降っている。天罰がくだったのじゃ、なんてことはいわない。天候の回復を心から天に祈りたい。

さて、なんかもう必死である。必死の泥縄である。死んでもラッパを、ではなくて、というか、こんなとこに日清戦争で戦死した木口小平のことをもちだしたって誰にもわかるわけねーだろーが、という話なのであるが、名張まちか再生委員会は死んでもやなせ宿を手から離しませんでした、なんて感じで修身の教科書にでも載りたいのか。とにかく必死の工作が泥縄式につづいているようである。

それはそうであろう。一億円をかけて整備したやなせ宿が、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館でしかなかったのである。名張まちなか再生委員会の発足から三年ちかく、あーでもないこーでもないと意味もなく時間を費やしながら、なんの結論も得ることができなかったのである。さすがにそれではまずかろう。やなせ宿の存在意義を、存在理由を、無理やりにでもでっちあげなければならないであろう。

だからただいま、名張まちなか再生委員会は名張市の全面的な支援のもと、その泥縄工作に涙目で必死になっているらしい。何をしているのか。きのうも記した。幼稚園児みたいな切り貼り遊びである。何を切り貼りしているのかな。

きのうの産経新聞。

産経新聞:三重・名張に集客施設「やなせ宿」完成 6月7日オープン まちなか再生の拠点に

記事のなかから、切り貼り工作にかんする文章を引く。

「母屋には、地域のパンフレットや近くで生まれた江戸川乱歩の写真パネル、昭和の家具などを置き、展示や休憩場として利用」

切り貼りの素材はこうである。

・地域のパンフレット
・江戸川乱歩の写真パネル
・昭和の家具

単なる思いつきの寄せ集め、まさしく切り貼り遊びである。へたすると、桝田医院第二病棟跡の案内板よりひどいかもしれん。

つぎは、きのうのYOU。

伊賀タウン情報YOU:「やなせ宿」オープンまで1か月 初代館長語る

初代館長のコメント。

「市が公営でのスタートを認めてくれたことで、この1年間は助走期間ができた」

名張市と名張まちなか再生委員会とのずぶずぶどろどろの癒着ぶりが、行間からどす黒くどす黒くにじみ出ているではないか。そして双方、そのことを毛筋ほども自覚していないらしいのが恐ろしいところである。癒着が常態になっているのである。それはもちろん異常なことで、昨年提出された名張市考査委員会の「名張市事務事業評価報告書」でも、「指定管理者の導入は公募を前提とすべきであり、NPO法人への特命は望ましくない」と指摘されていた。つまり、名張まちなか再生委員会が発足させるNPOにやなせ宿の運営を特権的独占的にゆだねるのはおかしい、ということである。名張市はどうしてこれほどまでに、存在の根拠も位置づけもあいまいな名張まちなか再生委員会に、なりふりかまわず便益を供与しつづけなければならないのか。まことに不可解。理解できないことである。きんたまでも握られとるのか実際。

さらに引用。

「先月10日に行われた同委員会の役員会で、休日は施設内にある蔵を利用したコンサートや作家展、平日には市民が腕を振るう『ワンデイシェフ』などが決定。また、市立図書館所蔵する江戸川乱歩の遺品の一部を借り受け、母屋に展示する」

切り貼り遊びはこんなぐあい。

・コンサート
・作家展
・ワンデイシェフ
・江戸川乱歩の遺品の一部

そこらのありあわせ、眼についたものを、思いつくまま切り貼りしているだけの話である。しかも、二次元の案内板ではないから、イベントとやらの切り貼りも可能である。というか、それしかないのである。コミュニティイベントのレベルでしかまちなかの再生を、あるいはいわゆるまちづくりを語れない。それではそこらのまちづくりなんたら委員会とおなじではないか。ま、中の人がおなじなのだから、無理もないことではあるけれど。

さらに初代館長のコメント。

「いろんなジャンルの団体に声を掛け、市民の方に交流スペースとして認知してもらいたい」

必死である。ご苦労さまである。誰からも望まれることなく生まれてくる不幸な赤子、いやもう実際には誕生していて、しかしわけあって出生届が6月7日に提出されるというほんとに不幸な赤子であるやなせ宿を、なんとかまともな子として「認知してもらいたい」と懇願していらっしゃるのであるが、こうなると、観光交流施設という看板をうわべだけでも掲げることさえ難しいのではないか。観光というテーマはもはや見失われつつあるみたいだし、交流といったって要するに貸し館である。「いろんなジャンルの団体」が利用することがすなわち交流である、と詐欺みたいなことを主張しているだけの話である。つまりは粉飾。

やなせ宿は無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館である、という事実を粉飾するために打ち出されたのが、ワンデイシェフだのコミュニティレストランやなせだのといった食堂化路線である、といった事実を粉飾するために切り貼りされるのが、地域のパンフレットだの江戸川乱歩の写真パネルだの昭和の家具だのコンサートだの作家展だの、以下省略。とにかくそういったことなのである。最終的には、食でもてなす観光、食を通じた交流、なんて感じで強引に、だからやなせ宿は観光交流施設なのである、といいはることになるのかもしれん。なにしろもう、なんでもありなのである。

ことほどさように、やなせ宿は、名張まちなか再生プランは、名張まちなか再生委員会は、名張市は、もう無茶苦茶なのである。自分たちが何をやっているのかさえ、関係者には理解できておらぬのであろう。ただわあわあとごくごく少人数のスクラムを組んで、前と思われる方向へ突っ走っているだけなのであろう。ばかがばかとつるんで、もうたいへんな騒ぎなのさ。こんな名張に誰がした。え、誰がしやがった。

ところで、やなせ宿の利用申請はいつから受け付けてくれるのかな。きょうあすの見学会に行けばわかるのかな。そんな手間暇をかけなければならんのか。冷たい雨に打たれてまちをさまよったの、とかいった気分では全然ないのである。とっととメールで返答すればいいのである。いつまでほったらかしにしてやがる。どうするんだほんとに。
目くじらを立てるようなことではない。だいいち、目くじらを立ててみたってしかたがない。どうなとなれ、てなものである。しかし、世の中にはお約束ということがある。芸風というものがある。これをスルーしてしまったら芸人の名がすたる、というケースがたしかにある。だから、けっして本意ではないのだが、やっぱりあえてこう吠える。

何が見学会だばーか。

毎日新聞のきのうの記事。

毎日新聞:旧細川邸やなせ宿:10、11日に見学会--名張 /三重

引用。

   
名張市は、旧町再生の拠点施設として整備を進めている「旧細川邸やなせ宿」の見学会を10、11の両日、同市新町の現地で開く。6月7日のオープンに先立ち、市民が料理に腕を振るう「ワンデイシェフ」の登録方法や厨房(ちゅうぼう)設備について、市職員が説明する。

やなせ宿は名張川沿いにあり、▽母屋(木造2階建て)▽中蔵(土蔵造り平屋建て)▽川蔵(同2階建て)--などからなる。物産棟(木造平屋建て)は和風の「コミュニティレストランやなせ」として活用する。

名張まちなか再生委員会によるやなせ宿私物化計画は名張市の全面的支援を受けて着々と進行し、やなせ宿食堂化路線がいよいよ前面に押し出されてきた、といったところだろう。関係者のなかには、案の定、と納得している向きもあるかもしれない。

現在の時点でふり返るならば、細川邸整備事業とは結局のところ、名張市がそこらの小商売人に食堂をやらせるために一億円をかけてやなせ宿を整備した、ということであった。そういうことでしかなかった。名張まちなか再生プランなどとはじつは縁もゆかりもなく、名張市がごく一部の特定の市民に特権的独占的に便益を供与するためのものでしかなかった。信じられないことだが、というか、最近では名張市民以外の人から、名張市って漫画みたいなことばかりやってるんですね、とお誉めにあずかることも少なくないのだが、まさにその漫画みたいなことが現実に起きてしまっているのである。

むろん、そんな構図をあからさまに見透かされてはぐあいが悪い、といった程度のことは、名張市や名張まちなか再生委員会にもさすがに察しがつくだろうから、それ相応の粉飾は施されることであろう。とはいえ、名張まちなか再生委員会のやることである。桝田医院第二病棟跡地に建てられた案内板と同様、幼稚園児の切り貼り遊び程度の粉飾でお茶を濁すしかないのは眼にみえている。そして、あのおそまつな案内板をまったくノーチェックで、ご丁寧に「名張市・名張市教育委員会」というクレジットを入れて世に送り出した名張市である。考えるということをいっさいせず、どんな批判を受けても柳に風、馬耳東風、蛙のつらに小便、やなせ宿にかんする質問がメールで寄せられても答えようとはせずに、ただばかみたいにぼんやり受け流すしか手はあるまい。ばかみたいに、というか、ほんとにばかなのであるが。

だからもう、やなせ宿の見学会だろうが音楽会だろうが創価学会だろうが、好きにやってくれればいいのである。好きにしろ、というしかないのである。なにしろここ名張市はもはや無法地帯である。無政府状態である。アナーキーである。亜無亜危異である。ザ・スターリンではないけれど。とにかく行政に直接携わる人間が、平気な顔をしてジャスティスやフェアネスを踏みにじるのである。ジャスティスやフェアネスがどういうものか、それすら理解できていないようなのである。何を批判しても、どこが悪いの? と真顔で尋ねられそうな恐怖がある。さよう。これはもう恐怖である。恐怖と呼んでさしつかえあるまい。不合理や理不尽が公然とまかり通る恐怖。名張市は漫画みたいなことばかりしているのであるが、それはどうやらホラー漫画であるらしい。善良な市民は恐怖におののくばかりである。

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