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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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きっとそういった要望もあるだろうな、どうして一発かまさんのかと思っている向きもあるだろうな、と判断されるので、べつにいちいちそんな判断をしなくたっていいのだけれど、このあたりが芸人のさがというやつなのか、おとといの毎日新聞の記事をネタにして、軽くおちょくっておくことにする。

毎日新聞:旧細川邸やなせ宿:出足好調 6、7月で3722人が来館--名張 /三重

引用。

   
今年6月にオープンした名張市新町の旧細川邸「やなせ宿」の来館者数が、7月末までの約2カ月間で3722人に上っていることが分かった。市市街地整備推進室は「出足としては好調」と評価している。

やなせ宿は、旧町再生の拠点にしようと、まちなか運営協議会(辻本武久会長)に運営を委託して開館。6月7日の完成式に訪れた約1200人を除いても、1日に約50人が訪れている計算で、市が管理している名張藤堂家邸跡(同市丸之内)が、年間約4400人の来場者にとどまっているのに対し、「(3722人は)評価できる数字」(同室)としている。

いわゆる公共施設というやつが、表面的な来館者数をやたらアピールするのは当節のならいである。指定管理者制度なんてものがのさばりだしてから、その傾きはいっそう深まった。公立図書館なんかもその例に洩れない。入館者数や貸出冊数などの数字だけをこれみよがしに掲げて、公共施設としての評価を得ようとする。ま、お役所の連中には図書館がどんな施設なんだかまるで理解できておらず、せいぜいが無料貸本屋だとしか考えておらんのだから、去年より貸出冊数が増えました、みたいなことだけが評価基準となるのは無理からぬところなのであろうが、地域の公立図書館が本来はたすべき役割、といったあたりのことはいずれ名張市公式サイト「市長への手紙」を利用して、名張市長にしみじみじっくりお考えいただく所存である。だからいまはふれない。

で、やなせ宿である。なんのための施設か、だれのための施設か、いまだによくわからぬ施設である。6月と7月で3722人が訪れたという。来館者の定義やカウント方法がよくわからないのだが、それよりもよくわからないのが市街地整備推進室の言である。なにをどう勘違いしたら、名張藤堂家邸跡とやなせ宿の入場者数を比較するなどという素っ頓狂な真似ができるのか。前者は入場料が必要な県史跡であり、後者は整備の目的も運営の趣旨もさっぱりわからぬ、というよりもそんなものがもともと存在していない施設なのである。共通要素のないものを比較対照してどうする。本気なのか。そんな無茶苦茶な、比較の基準になるはずのない数字をもちだして、「出足としては好調」とか、「評価できる数字」とかいってるのか。しっかりしろといっても無理なのであろうけれど、それにしてもあきれ返った話である。

それはたしかに、名張市公式サイト「市長への手紙」で確認したところによれば、やなせ宿は歴史資料館を主たる用途として整備されたという。その意味においては、名張藤堂家邸跡との共通要素を有しているといえる。しかし、名張市長の回答はうそなのである。おおうそなのである。ほかならぬ市街地整備推進室のスタッフにも、うそであることはよくおわかりであろう。げんに毎日の記事には、こう書かれておるではないか。

「また、年間で約90万円の委託料と光熱費などの必要経費約200万円を市が負担しており、同室は『貸し館業務や飲食物の販売に力を入れ、事業収入を増やしていきたい』と話している」

市街地整備推進室には、やなせ宿が歴史資料館を主用途として整備されたという認識などまったくない。眼中には、やなせ宿における貸し館業務と飲食物販売の伸展があるだけである。貸し館というのは、やなせ宿が名張地区第二公民館として進めている業務である。飲食物販売というのは、要するにwith小判鮫による食堂化路線のことである。そんなものに加担してどうする。そんなインチキを正当化してどうする。わざわざ名張藤堂家邸跡の入場者数をひきあいに出してまで、やなせ宿の整備という名張市の明らかな失政を糊塗しなければならんのか。糊塗なんか全然できておらんのだが、とにかく名張市の職員諸君は、名張まちなか再生委員会に雇われているわけでもなければ、名張市長に雇われているわけでもない。名張市民に雇われているのである。そんなことも理解できず、見当ちがいの方向にばかり顔をむけておってはいかんぞなもし。ほかにやるべきことがあるぞなもし。

たとえば、名張まちなか再生委員会の規約改正はどうなったのか。話が進展するよう委員会を指導するのが、市街地整備推進室の本来の役目ではないのか。委員会を指導してあの頭の悪い規約改正案、とっとと委員全員にはかるべきなのではないか。なのではないかと尋ねるまでもない。早く総会を開いてはかるのが当然である。なぜそれをせんのか。なぜ委員会のけつを叩いてやらんのか。委員会のやってることに口出しができぬというのかな。ま、あんまり遅いようなら、また名張市公式サイト「市長への手紙」のお世話にならねばならぬかもしれん。

まだある。無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫を知の殿堂に生まれ変わらせるやなせ宿連続講座やなせ塾のことである。本来であればあす30日が第四回のはずであったのだが、いったいどうなっておるのか。小判鮫の親方とかんなくずの親分はいったい何をしておるのか。話がこじれているというのであれば、円滑に進むよう手をつくすのが市街地整備推進室の本来の役目ではないのか。なぜそれをせんのか。名張市長や名張まちなか再生委員会委員長にやなせ宿でおはなしいただくということが、それほどまでにいやなのか。ま、あんまり遅いようなら、また名張市公式サイト「市長への手紙」のお世話にならねばならぬかもしれん。

以上、潜在しているであろうご要望におこたえして、軽くおちょくってみた。おちょくりの直接の対象となった市街地整備推進室スタッフには気の毒なことをしたが、ま、当方のおちょくりは最終的には「市長への手紙」に収斂するものと思っていただこう。早く回答が届かねーかなーまったく。
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やなせ宿における鮎の産地偽装問題についてひとこと
 ●ご存知ですか様
 ご投稿ありがとうございました。
 やなせ宿公式サイトのイベントカレンダー(http://www.yanase-shuku.com/event.html)をみてみました。「8月度・主催イベント情報」はこんな感じでした。

………………………………………………………………

23 土

キッズスクエア 夏休みの寺子屋 in やなせ宿 「夏休みのまとめ」「宿題の総仕上げ」
AM9:30~AM11:30
夏休みもいよいよ終盤!一緒に“夏休みのまとめ”、“宿題の総仕上げ”をテーマにみんなで楽しみながらやなせ宿で学んでみませんか?定員は30名!お早めにお申し込みください。
[問い合わせ・申し込み先]名張地区まちづくり推進協議会(電話:64-2605)

24 日

夏休み親子陶芸教室
AM9:00~PM1:00
親子で陶芸をしてみませんか?初めての方大歓迎!一緒に楽しい時間をすごしましょう!
定員:15家族(30人)
参加料:1家族 600円(粘土1kg、焼き料込)
※粘土追加の場合は別途1,200円(粘土1kg、焼き料込)を頂きます。
持ち物:古タオル1枚(粘土の乾燥防止用)
申込締め切り日:8月12日(火)
[問い合わせ・申し込み先]名張市旧細川邸・やなせ宿(電話:62-7760)

名張川の鮎 in やなせ宿
AM9:00~PM1:00
名張の名産のひとつである「鮎」をおいしく食べてみませんか?当日朝11時~午後2時まで、やなせ宿では「鮎の塩焼き」と「鮎飯」を当日販売いたします。売切れ次第終了です!当日のお昼は、是非新鮮な鮎を食べに来てくださいね。
[問い合わせ]名張市旧細川邸・やなせ宿(電話:62-7760)

………………………………………………………………

 あいかわらずよくわからないのは、やはり主体性の問題でしょう。「8月度・主催イベント情報」とあるのですから、主催団体はまちなか運営協議会ということになるはずなのですが、「キッズスクエア」はどうやら名張地区まちづくり推進協議会の主催行事であるようです。それがなぜ、やなせ宿の主催イベントということになっているのか。例によって例のごときずぶずぶなあなあ、というしかありませんが、名張市の行政そのものがずぶずぶなあなあをよしとしているのですから、やなせ宿におけるずぶずぶなあなあはいつまでたっても改められることがないでしょう。
 鮎の産地偽装の問題にかんしましては、会場でどのような紹介がなされていたのか、つまり、名張川で獲れた鮎だと表示したり口頭で伝えたりして販売していたのかどうか、その点が明瞭ではありませんのでなんとも申しあげられませんが、はっきり名張川の鮎であるとうたって養殖の鮎を売っていたのであれば、もちろん産地偽装でしょう。個人的には、名張川の鮎などといわれてもいっこうにブランド力というやつを感じないのですが、養殖ものを名張川産と偽装していたのであれば、それなりのブランド力をあてにしての話ではあるでしょう。あるいは、地産地消とやらのアピールなのか。
 ただし、やなせ宿公式サイトの、「名張の名産のひとつである『鮎』をおいしく食べてみませんか?」という文章ではじまる案内では、名張川で獲れた鮎を販売するとはどこにもうたわれておりません。これは完全に詐欺師の手口なのですが、詐欺師としては抜かりのない案内になっていると思います。文章としてみれば、ひとつのセンテンスに「当日」が二度も使用されていて、このあたりおおいに抜かりはあるのですが、人をペテンにかけるうえでの抜かりはないということです。ですから、ほんとに養殖の鮎が販売されていたのであれば、それは最初からの既定路線であったはずだということが、この案内文からさかのぼって推し量られるともいえます。
 しかしまあ、偽装といえばやなせ宿そのものが偽装の殿堂で、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館with小判鮫でしかないものを、観光がどうの交流がどうの集客がどうの、はたまたこの期におよんで歴史資料がどうのと官民あげて偽装におおわらわ。片腹痛いことではあるのですが、要するに、たとえ鮎一匹売るにしたって、偽装がなければやなせ宿ではない、といったことなのだと思われます。インチキがなければ名張市ではない、みたいなことであって、じつに首尾一貫していておめでたい話ではないでしょうか。
 今後ともよろしくお願いいたします。
人間豹 URL 2008/08/30(Sat)11:05:10 編集
無題
中さんご存知でしょうか
先日のヤナセシュクのイベントで名張のあゆと銘打って販売したらしいのですが実は名張以外から購入してきた養殖アユだったらしいのですがこれって今はやりの産地偽装と違うのでしょうか?
ご存知ですか 2008/08/29(Fri)23:18:23 編集
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