忍者ブログ
三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
[90] [91] [92] [93] [94] [95] [96] [97] [98] [99] [100]
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

昨日付エントリ「隠街道市無政府状態」に、匿名のコメントをいただいた。名張市の「中心市街地活性化事業」にかんするもので、おそらく、10月17日に提出された名張市考査委員会の評価報告書について、お知らせくださったものと判断される。

10月18日付ウェブニュースログ

毎日新聞:名張市:47事業で改善・充実を 3件、廃止方針追認--外部評価機関審査 /三重

頂戴したコメントが名張市考査委員会の評価報告書にもとづくものであるとして話を進めると、概略つぎの四点の改善が求められたらしい。
  • 「まちなか再生委員会」の位置付けが不明確であり、責任主体の明確化が必要である。
名張まちなか再生事業においては、すべての責任主体が不明確である。そんなことは考査委員会の指摘をまつまでもなく、誰がみたって一目瞭然のことである。主体性や自立性、あるいは責任なんてものは、まったく問題にされていないのである。

であるから、名張地区既成市街地再生計画策定委員会が責任主体となって策定した名張まちなか再生プランに、名張まちなか再生委員会は平気で変更を加えられたのである。あるいは、名張まちなか再生委員会が責任主体となって検討していたはずの桝田医院第二病棟の活用策について、名張市は平気で断念という結論を出してしまうことができたのである。

腹が立ってきてしかたないから、これ以上は書かないことにするが、何から何までそんな調子なのである。
  • 指定管理者の導入は公募を前提とすべきであり、NPO法人への特命は望ましくない。
つまりは癒着なのである。行政とNPOが癒着していると指摘されているのである。ジャスティスやフェアネスなんて、この名張市という自治体のどこをさがしたって存在していないのである。
  • 計画が楽観論すぎるので、組織、権利関係を明確にするために、条例の担保が必要である。
計画というのはたぶん、整備したあとの細川邸の運営にかんするものだろう。そもそも、細川邸を「公設民営方式」で運営するとした名張まちなか再生プランがあまりにも楽観論、というか、虫がよすぎる、というか、責任は放棄して手柄だけたてたがる、というか、ひとことでいえば無茶苦茶だったのである。

しかし、条例による担保の必要性が指摘されたとなると、計画とやらはよほどひどい内容なのであろう。楽観論、というのはずいぶん穏当なことばだが、実際には「計画がずさんすぎるので」と表現したほうが的確なのではないか。要するに、なんの計画性もない計画だ、ということであろう。
  • ワークショップとしての位置付けを明確にし、事業決定権は市長にあることを明らかにする必要がある。
ワークショップというのは、官民学の癒着にもとづき、あの駅弁大学の研究室が中心になって進めたワークショップのことであろうか。その位置づけを明確にしろということは、つまりはワークショップがなんのために実施されたのか、誰の意志にもとづいていたのか、まちなか再生にどんなふうに寄与するのか、みたいなことがよくわからないということなのであろう。

しかしそれにしても、「事業決定権は市長にある」というあたりまえのことをあらためて確認しなければならないほど、この癒着はひどいものであるとみえる。NPOが好き勝手にやっていて、事業決定権をもつ市長は何もしていない。そんな状態にみえるということであろう。みえるというか、げんにそうなのである。

だから住民監査請求をかましたんじゃねーかばーか。そこらのNPOが勝手にものごとを決めてしまう。それはそれでいい。しかしそんな決定に公金はつかえない。つかえるわけがない。NPOによる独自の決定に、どうして市民の税金つかわなくちゃなんないの。

にもかかわらず名張市は、三重大学浦山研究室の委託研究「歴史的建造物改修に係る基本設計業務ならびに当該建造物を活用した管理運営モデルの開発、運営効果の測定に関する研究及び実践」に149万9400円を支払っているのである。

ばっかじゃねーの、と思って住民監査請求をかましてみたところ、名張市の監査委員おふたかた、愛称ポチはなんといったか。多様な主体の協働だから何も問題はないのである、とのことであった。わんわん。ポチおふたかたは名張市だけではなく、監査委員の癒着体質まであきらかにしてくれたのであった。

考査委員会という外部評価機関は、監査委員という名のポチなんかよりは、はるかにまっとうな評価をくだせるものらしい。もっとも、その評価を名張市が事業に反映できるのかどうかとなると、それはおおいに疑問である、というしかない。なんかもう、無政府状態なわけなのである。

ここで、ネット上の大辞泉で「無政府状態」を引いてみる。

   
むせいふ‐じょうたい【無政府状態】社会の秩序が乱れ、行政機関が全く機能しない状態。

名張市の場合は、驚くべし、行政みずからがこうした状態を招き寄せているのである。やってらんねーよまったく。
10月27、28日の土日に宇流冨志祢神社秋祭りが営まれた名張のまちでは、そのつぎの土曜と日曜、つまり11月の3日と4日に隠街道市が催される。その次の土日は10日と11日で、これはまちなかではなく名張市役所の市民広場が会場になって、「とれたて!なばりあんど消防フェスタ2007」が開催される。なんともせわしない話である。

たぶん平成16・2004年あたりから、 名張まちなかにはある種の無政府状態が現出している。名張まちなか再生プランがその一例だが、誰がどこで何を決定しているのかがさっぱりわからず、その決定もあっというまにくつがえされ、べつの誰かがまたまったく無責任にそして無根拠に何かを決定し、結果としては混迷が深まるばかりである。背景にあるのは、行政の無策無能と一部住民の私利私欲である。

ことしで二回目をむかえる隠街道市も、無政府状態の端的なあらわれとみるべきだろう。10月27日付エントリ「隠街道市ポスター」に記したとおり、去年の主催団体は名張まちなか再生委員会だったが、ことしは名張地区まちづくり推進協議会の主催ということになっている。とれたてがどうこういう長い名前のイベントは、去年は隠街道市と同時開催だったが、ことしは会場も日程もべつである。理由はまったくわからない。

昨年の「広報なばり」10月4週号テキスト版から引用。

   
■<「四季の喜び」ウィーク〜隠(なばり)街道市>
とれたて!なばり 2006産業フェスタあんど消防フェスタ
お問い合わせ 農林振興室 電話63-7625
いがもんほんまもんうまいもんまるごと伊賀体験
お問い合わせ 伊賀農林商工環境事務所農政普及室 電話24-8141
◆日時 11月4日・5日 午前9時30分〜午後3時30分
◆場所 名張地区(初瀬街道周辺)
11月4日・5日、まちなか再生事業の一環として、「隠(なばり)街道市」が行われます。また、今年は、名張の秋を彩る交流イベント「とれたて!なばり 産業フェスタあんど消防フェスタ(4日・5日)や伊賀地域の地産地消体感イベント「いがもん ほんまもん うまいもん まるごと伊賀体験」(4日のみ)が同時開催されます。
まちなか再生事業は、商業の中心地であった名張地区既成市街地のわいや活気を取り戻そうと、市民・事業者・行政などが進めている取組みです。皆さんも、「隠(なばり)街道市」で、まちの新しい魅力を探してみませんか。

【総合福祉センターふれあい会場】
▼いがもんほんまもんうまいもんまるごと伊賀体験(4日のみ)
まるごと伊賀体験
食の体験コーナー
・伊賀米コシヒカリのおにぎり作り・もちつき体験 
・そば打ちの実演 
・甘酒のふるまい 
・焼き芋や豆腐ドーナツ 
・伊賀肉の調理品販売
木と緑の体験コーナー
・木工教室
・押し花づくり 
・花の寄植え
・苔玉づくり 
・洋らん
・切り花
・温泉の足湯
農作物・加工品直売コーナー
・今が旬の伊賀地域農家のこだわり農産物や加工品を販売
地産地消展示コーナー
・消費者と生産者の交流活動
・伊賀地域の青空市の紹介
・食の安全安心、地産地消活動の展示

▼とれたて!なばり 2006産業フェスタあんど消防フェスタ(4日・5日)
JAまつり
・農産物品評会
・青果物、海産物、うどんな
どの販売
・小農具の販売
・農機具の展示
工業コーナー
・企業展示、販売
・エコ事業での取組みを紹介
※飴のつかみ取りもあります。
ゆとりフェスティバル(5日のみ)
・模擬店(伊賀肉の串焼きなどの販売)
・労金、全労済、住宅生協各種相談会
・コメディーミニサーカス(2回公演)
・バルーンパフォーマンス

【本町会場】
▼消防フェスティバル(4日・5日)
体験・紹介コーナー
・煙体験ハウス
・消火体験
・住宅、防災機器の展示
・非常食の試食
・ぬりえ
・着ぐるみ動物消防士
出動
・防火ポスター展示 
・車両展示
・救助、救急コーナー
・救急医療情報システムのPR
アトラクション(5日のみ)
・もちつき大会
・幼年消防クラブ合唱(総合福祉センターふれあい)

ことしの「広報なばり」10月4週号から引用。

   
■今年もやります!なばり街道市
日時 11月3日(祝)・4日(日)午前9時30分〜午後3時30分
会場 初瀬街道沿いのまちなか
・産業振興センター「アスピア」(南町)
・総合福祉センターふれあい(丸之内)
・中町、上本町通り会場
・宇流冨志禰神社(平尾)
・名張藤堂家邸跡(丸之内)
屋台や物販、手作り市、体験教室、大道芸、スタンプラリー、
地域出店ブース、エコライフガス展などお楽しみ盛りだくさん!
【記念事業】
▼能楽奉納 (4日午後2時〜/宇流冨志禰神社/入場無料)
▼記念公演「タイムスリップ初瀬街道〜東海道から参宮表街道へ〜」(3日午後2時〜/総合福祉センターふれあい/講師 中 相作さん/入場無料)「藤堂高吉と名張」(4日午後1時30分〜/総合福祉センターふれあい/講師 藤田 達生さん/入場料300円 ※中高生200円。小学生以下無料)
お問い合わせ 名張公民館 電話64‐2605・市街地整備推進室 電話63‐7746
[主催 名張地区まちづくり推進協議会]

おなじく10月4週号から。

   
■とれたて!なばり あんど 消防フェスタ2007
日時 11月10日(土)・11日(日)午前9時30分〜午後3時30分
場所 市役所市民広場
◎詳しくは、「広報なばり」来週号でお知らせします。

隠街道市というコミュニティイベントは、なにしろ多様な主体の協働によって支えられているのである。ばーか。しかし、多様な主体がどうのこうのといってみたところで、その内実はどれもみなおんなじなのである。ばーか。みずからを相対化できぬ幼児性、あるいは視点を外在化させることのない自己中心性が、それらの主体の正体なのである。ばーか。理念の共有など考えることもない主体とやらが寄り集まり、私利私欲が一致しない主体どうしは徹底的に反目しあい、結局どの主体もてんでんばらばらな思いつきにしがみつくしか能がなく、千篇一律でひとりよがりなご町内の親睦行事を寄せ集めただけで、コミュニティイベントでございます情報発信でございますと、ぎゃあぎゃあ騒いでいるだけの話なのである。ばーか。隠街道市とかいうイベントにおいては、とどのつまり、2004年度に三重県が官民合同で実施した「生誕三六〇年芭蕉さんがゆく秘蔵のくに伊賀の蔵びらき」とまったくおなじ愚がくりかえされているのである。ばーか。

こうしたイベントが名張まちなかの再生に裨益する、とか思っていたら大きなまちがいだぞ。ばーか。
宇流冨志祢神社秋祭りは、昨28日に本祭りが営まれた。空は快晴。

午後1時ごろ、ジャスコ新名張店リバーナの四階駐車場から撮影。百五銀行名張支店木屋町出張所の前の路上で、天正みだれ太鼓と愛宕樽太鼓保存会が演奏を披露している。

20071029a.jpg

ジャスコの屋外駐車場では、午後1時30分からの巡行にそなえて、ふとんみこし、太鼓台、だんじりなど、町の出しものがスタンバイしている。

20071029b.jpg

中町の通りには露店がならび、結構な人出でにぎわっている。

20071029c.jpg

しかし、かつての名張祭りの人出は、こんなものではなかったと、往年のにぎわいを知っているものとしては、思わざるをえない
風呂場と洗面所のリフォームは、きのう終わった。それ以前から風呂に入れる状態にはなっていたので、銭湯行脚の機会が失われた。名張まちなかで営業をつづけている三軒の銭湯のうち、上本町のアーケード商店街にある常盤湯には、結局、行けずじまい。その気になればいつでも行けるのだが、やはり面倒さが先に立つ。とりあえず、写真だけ掲載しておく。

20071028a.jpg

写真タイトルは、「煙突のある風景──上本町にて」。
きのうは、夕刻になっても、小雨が降ったりやんだりしていた。日が暮れてから、サイゼリヤ名張桔梗が丘店に入り、めしを食べながら外に眼をやると、自動車のヘッドライトに照らし出される水たまりには、ときにはっきりと雨脚が見える。帰宅すると、日本シリーズの初戦がはじまっていた。ついつい酒を飲みながらテレビ観戦してしまったので、宇流冨志祢神社秋祭りの宵宮には出かけられなかった。

Copyright NAKA Shosaku 2007-2012