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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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えらいもので、名張市役所にある名張まちなか再生委員会事務局から連絡が入るようになった。きのう入ったのは、はがきが一枚。内容は「第15回歴史拠点整備プロジェクト会議の開催について」。会議の議題はこうなっている。

・1、平成20年度事業について
・2、その他

まーた「その他」で人をだます気かよ、と一瞬思ってしまったが、それはこちらの勘ぐりというものであろう。勘ぐりというか、被害妄想というか。とにかく会議の主題は、むろん今年度事業のはずである。歴史拠点整備プロジェクトの新年度事業計画は6月1日の総会で承認されたのであるが、総会終了後、このプロジェクトのチーフに新規事業の追加を依頼した。連続講座を主催してくれないか、ともちかけてみたのである。

連続講座というのは、いうまでもなくこれである。

名張まちなかに陽が昇る──やなせ宿開設記念おめでとう連続講座
・第一週「名張の歴史を語る」=6月14日を予定
・第二週「やなせ宿を語る」=6月21日を予定
・第三週「江戸川乱歩を語る」=6月28日を予定
・第四週「まちなかのあすを語る」=7月5日を予定

当方が利用を申請するとハードルが思いきり高くなるみたいだから、歴史拠点整備プロジェクトの主催ということにしていただければ、やなせ宿をすんなり利用できるようになるのではないかと思われる、と事情を説明した。6月11日午後7時30分から名張市役所四階401会議室で開かれるという会議では、新年度の追加事業として、この連続講座の件が検討されるはずである。

検討の結果がどうなるかは不明であるが、もしも不首尾に終わったとしたら、この名張まちなか再生委員会の歴史拠点整備プロジェクトにも、やはり死亡フラグをおっ立てて帰ってくることになるであろう。つまり、五のうちの三に死亡フラグが立って、あと残るのは水辺整備と交流拠点整備、このふたつのプロジェクトということになる。
6月1日、名張市役所一階大会議室、名張まちなか再生委員会総会、議案第一号「平成19年度事業報告について」。

この議案はスルーしておくつもりであった。議案「その他」で爆弾を投下してやるのである。去年の事業なんかどうだってかまわぬ。とはいえ、爆弾投下のウォーミングアップも必要かと考えて、事業報告のあと、先陣を切って質問を試みた。歩行者空間整備プロジェクトが手がけた「公共サインの製作及び設置」を俎上に載せた。年間二回の会合が開かれ、1080万1000円が投じられた事業である。つまり、これ。

20080423a.jpg

この江戸川乱歩生誕地碑広場のものもふくめて、案内板四基が設置された。ほかに誘導標や立て看板もあって、合計すれば一千万円。歩行者空間整備プロジェクトがおこなった報告では、なかなか評判がよろしいとのことであった。手をあげ、議長から指名され、立ちあがって、乱歩生誕地碑広場の案内板を拝見したが、忌憚なくいえばじつにひどいしろものである、と指摘した。仔細に論じれば、こんなことになる。

4月21日:中学生諸君に詫びを入れる
4月23日:案内板デザイン講座初級篇
4月24日:案内板デザイン講座中級篇
4月25日:案内板デザイン講座上級篇
4月26日:案内板デザイン講座弩級篇

むろん仔細に論じるつもりはないから、ただ一点、「ふるさと発見記」の「要約」とあるところは、正しくは「引用」か「抜粋」となっているべきである、訂正は可能か、と尋ねた。歩行者空間整備プロジェクトのチーフから、検討する、との回答があった。よろしくお願いする、と述べて椅子にすわろうとした。と、答えてくださったチーフのかたが、いやー、あの人は乱歩の専門家ですからなあ、などとわけのわかんないことをおっしゃっている。だから、いやいや、乱歩は関係ありません、中学生でもまちがえないようなことをまちがっているというだけの話です、と着席しながら伝えた。委員席のごく一部から笑い声が聞こえた。むろん、失笑というやつである。

これにより、案内板の誤りを訂正すべきかどうか、検討がおこなわれることになった。むろんその検討の場には、当方もお呼びいただけるはずである。そうでなければ検討などできぬはずである。なにしろ当方、いまや名張まちなか再生委員会の委員なのである。外部の人間の話を聞く考えはない、なんてちゃらいことほざいてられねーんだぞこら名張まちなか再生委員会。覚悟しておくように。かくて6月1日、陽光うららかな日曜日、名張まちなか再生委員会の歩行者空間整備プロジェクトに死亡フラグが立ったのであった。

総会の模様は、翌日の毎日新聞で報じられた。会場に設けられた記者席には日刊各紙や地元情報紙などの記者が陣取り、総会終了までおつきあいくださったのであるが、なにしろ中身のない会合であったから、取材はしたものの記事にするだけの価値がなかった、といったような事情があったのかもしれない。とにかく、インターネット上で読めるのは毎日の記事だけである。

毎日新聞:名張まちなか再生委:乱歩「生誕地」を広場に整備へ 事業計画案など承認 /三重

引用。

   
委員ら約40人が出席し、昨年度の事業報告など3議案を議論。委員からは、「昨年の事業計画が履行されていない」「乱歩関連施設の計画変更の説明がなかった」などの批判が相次いだが、いずれも賛成多数で承認された。今年度は、旧町の城下川沿い道路整備事業や、インターネット上で乱歩の情報や資料を公開するライブラリー創設の検討を進めるとしている。

まさしく、「批判が相次いだ」状態であった。

たとえば、生活拠点整備プロジェクトにかんしては、名張地区まちづくり推進協議会との癒着結託が槍玉にあげられた。事業報告には「学生サロン(よってだ〜こ4号店)の再活動化の促進」「よってだ〜こ7号店・8号店・9号店づくり」と記されているのだが、よってだ〜ことやらの運営を手がけているのは名張まちなか再生委員会ではなく、名張まちなか再生委員会の前委員長が会長を務めている名張地区まちづくり推進協議会なのである。

だから、生活拠点整備プロジェクトがよってだ〜この事業報告をおこなう必要なんかありゃせんのである。どうしても報告したいというのであれば、よってだ〜この運営に協力しました、みたいなことにしておくべきなのである。そうした批判が委員から提出され、生活拠点整備プロジェクトのチーフも素直にそれを認めていたのであるが、とにかくまあ癒着というか結託というか、もはや見境がつかなくなっているらしいのである。名張まちなか再生委員会と名張地区まちづくり推進協議会の境目はどこかということが、生活拠点整備プロジェクトにはわからなくなっているとおぼしいのである。

癒着結託という以外に、もうひとつ大きな問題がある。名張地区まちづくり推進協議会が進めている事業を自分たちのものとして報告したということは、あるいは報告しなければならなかったということは、この生活拠点整備プロジェクトが、自分たちの本来なすべき事業を、つまりは自分たちの存在理由を見失ってしまっているということなのである。それは重大な問題である。自分たちはなんのために存在しているのか、このプロジェクトにはそれが証明できなくなっている。それをみずから暴露してしまったのが、この日の事業報告だったのである。かくて6月1日、陽光うららかな日曜日、名張まちなか再生委員会の生活拠点整備プロジェクトにも死亡フラグが立ったのであった。

あすにつづく。あすは議案第二号「役員改選(案)について」の話題である。えーん、委員長になれなかったー、えーん、という話題である。
まず、名張まちなか再生委員会による5月28日付文書「第4回名張まちなか再生委員会総会の開催について」をごらんいただく。

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30日付エントリ「超へんてこな命運である」にも引いておいたが、総会の議題はこう記されている。

   
■議題: ・平成19年度事業経過報告について
    ・役員改選について
    ・平成20年度事業計画(案)について
    ・その他

つづいて、6月1日の名張まちなか再生委員会の総会で配付された資料から、「平成20年度名張まちなか再生委員会総会次第」のページ。

20080603b.gif

つまりはこんなあんばい。

   
1. 開会
2. 委員長あいさつ
3. 来賓あいさつ
4. 議長選出
5. 議事
 議案第1号 平成19年度事業報告について
 議案第2号 役員改選(案)について
 議案第3号 平成20年度事業計画(案)について
6. その他
7. 閉会

事前の案内では議題のひとつとされていた「その他」が、総会当日になって消えてしまった。かわりに、「議事」とはべつのものとして、「その他」という項目が立てられている。「その他」の時間に何がおこなわれるのか、まったくもって予測不能の意味不明、さっぱりなんにもわかんない。

さっぱりなんにもわかんないのではあるけれど、それはそれとしてさてお立ち会い、要するにこれがインチキだというのである。これがペテンだというのである。姑息な詐術である。陋劣な奸計である。とはいうものの、それにまんまと一杯食わされてしまったのだから、どちらがばかなのかと問われればこちらがばかなのだと答えるしかない。すまんなあ。ばかでほんとにすまんなあ。それにしてもだぞ、こんな姑息陋劣な真似までして何かを手中にできたとしても、そんなことのいったいどこが面白いのか。そこに人生の何があるというのか。

いやいや、そんなことぼやいてみたところであとの祭りというやつなのだが、案内の時点では議題のひとつに「その他」があげられていたのだから、よし、この「その他」の時間に爆弾を落としてやろう、と考えてしまうのは当然のことであろう。あすはおれの番だ、そのときはきっと桜の花も満開だろう、などと考えながら、嬉々として爆弾の準備に勤しむのはあたりまえのことであろう。げんに当方、議題の「その他」で投下するべく爆弾を三発ほど用意してあった。それがことごとく無駄になってしまった。よく死んでくれた、そういってください、などといってられるような状況には全然ならなんだのである。

総会の現場で、いったいどんなことがくりひろげられたのか。議案三件が無事に承認されてしまうやいなや、待ってましたといわんばかりのフルスピードで、じつにそそくさとまるで追われてでもいるかのように、「5. 議事」は終了してしまった。あれ? 議案の四件目に「その他」があるんじゃねーの? とか遅ればせながらまぬけにうろたえ、総会資料をひっくり返して議案を確認してみても手遅れである。おーい、と呼ぼうにも、すでに船方さんの姿は見えない。この場合の船方さんというのは議長の比喩なのであるけれど、土手で呼ぶ声、聞こえぬか、と尋ねようにも、議長を担当してくださっていた委員のかたはすでに委員の席に着席していらっしゃるのである。

いまや総会はあわただしく「6. その他」に突入しており、役員が何かしゃべってるなと思っているうちにそれも終わって、気がついたら「7. 閉会」を迎えていたという寸法である。爆弾投下は不本意ながらはたすことができず、おれはまだきょうも生きのびている、だが、雨があがり、虹が橋をかけ、あかね色の夕焼け空がひろがるときに、俺はかならず行く、なんていってみたってどうにもならぬ。総会で爆弾を落とす機会は、じつにどうも一年を経過しなければめぐってこないということになってしまった。われながらばかである。どのようなご批判も謹んでお受けする所存である。

さてそれで、結末は以上のようなことであったとあらかじめお伝えしておいたそのうえで、6月1日に開かれた名張まちなか再生委員会の総会、来賓の挨拶が終わった時点から報告をつづけたい。来賓のみなさんが退席されたあとで、電報が披露された。衆議院議員おふたかた、参議院議員おひとかたから頂戴した電報である。司会者はこれを祝電と紹介していたが、なんだかおかしな話である。名張まちなか再生委員会の総会に送られてくる電報なのであるから、それはどう考えたって弔電でなければならぬ道理ではないか。そうであろうがそうであろうが。瀕死の人間に祝電なんか送ったら叱られてしまうに決まっておろうが。わっはっは。もちろんだーれも怒ってなんかいなかったけどな。わっはっは。わーっはっは。いやー、おかげさまで本日もなかなか快調なようである。この勢いで議事の報告に猛進する。

まず、「平成19年度事業報告について」から。

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このページを一瞥するだけで、あれこれの疑念が首をもたげてくる。いちいち指摘することは控えておくが、ふと思いついたので、ここに報告されている「会議開催」の回数をひろってみる。

・名張まちなか再生委員会役員会…………………… 6回
・歴史拠点整備プロジェクト………………………… 1回
・水辺整備プロジェクト……………………………… 1回
・交流拠点整備プロジェクト………………………… 2回
・生活拠点整備プロジェクト………………………… 1回
・歩行者空間整備プロジェクト……………………… 2回
・まちなか運営協議会………………………………… 9回
・NPOなばり実行委員会…………………………… 6回
・乱歩関連施設整備事業検討委員会(仮称)……… 1回

いつつあるプロジェクトがいずれも、年に一回か二回しか会合を開いていない。名張まちなか再生委員会が実質的に機能不全をきたし、膠着状態におちいっていることは、この数字からも明らかであろう。すなわち瀕死なわけである。したがって、生活者がどうとか地域の課題がこうとか、名張の顔がどうとか都市内分権がこうとか、やなせ宿がどうとかまちづくりがこうとか、総会に来賓としておいでくださったみなさんがいくらうわっつらのきれいごとを小間物屋みたいに並べたててみてくれたところで、そんなものにはなんの意味もないのである。名張まちなか再生委員会はもう瀕死なのである。そんな実態をご存じなのかご存じではないのか、どっちにしたって歯の浮くようなおべんちゃらばかり口走ってとっとと逃げるみたいに帰ってしまうだけなのであればこら、来年からは来賓なんか呼んでやらんぞこら、来やがったら水ぶっかけるぞこら、と名張まちなか再生委員会の一員として六人の来賓のみなさんにお伝えしておきたいような気がする。

いやまあ、来賓のみなさんのことはどうだってかまわんのだが、ついでだからもうひとつ、「平成19年度市発注事業実績」も引き写しておこう。機能不全をきたし、膠着状態におちいっているこの組織は昨年度、名張市の税金をどんな名目でどれだけつかったのであろうか。

・公共サイン設置工事………………………………1080万1000円
・細川邸改修工事……………………………………8310万4000円
・桝田医院第2病棟解体除却工事…………………0451万1000円
・桝田医院第2病棟跡地乱歩生誕地碑広場設計…0168万9000円
・城下川沿い道路整備実施設計……………………0039万9000円
・太鼓門散策道測量設計業務………………………0062万9000円
・まちづくり活動推進事業…………………………0472万5000円

全部でいくらになったのか。算出してみる。

・合計…………………………………………… 1億0585万8000円

瀕死の委員会にしては、なかなか豪勢なものである。

どうも切れ切れになって恐縮ではあるが、あすにつづく。
どーこーにーおとこーのー、ゆーめがあるー、ってかあ、とかなんとか歌いながら、きのう名張まちなか再生委員会総会の会場、名張市役所一階大会議室に到着したのは開会五分前のことであった。受付で資料を受け取る。

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大会議室のテーブルにバッグを置き、煙草を吸いに外へ出る。一本を灰にして、ふたたび着席。午後1時、開会。

まず結論を記しておく。はじめて出席した名張まちなか再生委員会の総会は、予想をうわまわる非常識に支配されていた。無政府状態といってもいいほどの放縦が場を占めていた。厳密に考えれば、総会と呼ぶことすらできないにちがいない。会合が総会の成立する要件を満たしておらず、それ以前にそもそも、委員会の規約に総会の要件がまったく規定されていないからである。総会ではなく、総会もどき、総会ごっこ、とでもいうしかあるまい。その一点からも容易に結論づけられるのは、名張まちなか再生委員会は合理的な根拠や普遍的な正当性を有さない組織であり、いってみれば地域社会の害虫でしかないということである。一日も早い解散が望まれると、あらためて確信した次第である。

午後1時、総会がはじまった。出席者は多くない。開会の時点で委員席に着いていたのは二十人に満たず、その正面に陣取った役員は十人ほど。委員席の横には来賓と参与の席があって、それぞれ六人がすわっている。参与をふくめて数えても、参加した委員会メンバーは三十数人ということになる。

ところで、名張まちなか再生委員会というのは、総勢何人の組織なのか。配付された総会資料で、アバウトなところを確認しておく。

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プロジェクト単位で計数する。

・歴史拠点整備プロジェクト………16人
・水辺整備プロジェクト……………09人
・交流拠点整備プロジェクト………13人
・生活拠点整備プロジェクト………06人
・歩行者空間整備プロジェクト……07人

プロジェクトだけで、総勢は五十一人。ほかに参与がいる。プロジェクト以外に、この日の総会で発展的解消が報告されたNPOなばり実行委員会があり、ほかに乱歩関連事業検討委員会やまちなか運営協議会もある。メンバーはプロジェクトと委員会ないしは協議会に重複して名を連ねているらしいから、かなり複雑である。

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そして、驚くべし。総会終了後、役員のひとりから聞きおよんだところでは、名張まちなか再生委員会の正確な人数はじつは不明なのだという。誰にもわからないのだという。委員名簿なるものが存在していないというのである。組織の基盤にかくも致命的な欠落を抱えながら、それでも総会が開催できてしまうのであるから、驚くなといわれても思いきり驚いてしまうではないか。それが名張まちなか再生委員会クオリティ、というしかない無茶苦茶ぶりである。いっそ面目躍如、というべきか。うっかり賞賛してしまいそうになる。

委員の総数が五十一人、総会開会時の出席委員が三十人であったと仮定する。ある議案が多数決で決せられることになり、十六対十四で承認されたとしても、そこには欠席している二十一人の意志は反映されていない。通常なら欠席委員は委任状を提出しているところなのだが、この委員会にはそんな制度はないという。 欠席二十一人の意志が反映されれば、十六対十四という投票結果はたやすくひっくり返ってしまう可能性もあるのだが、この委員会の辞書にはそんな可能性のことは記されていないらしい。まったくもって無茶苦茶である。要するに、名張まちなか再生委員会の総会からは、何かを正式に決定するための基本的な条件が欠落しているのである。総会もどき、総会ごっこ、と呼ぶゆえんである。

さて、開会後、まず委員長が挨拶し、つづいて来賓の挨拶があった。来賓はつぎの六人のみなさんである。

・名張市長
・名張市議会議長
・三重県議会議員
・三重県議会議員
・名張商工会議所副会頭
・名張市区長会長

そして、驚くべし。来賓のみなさん全員が、それぞれに挨拶をお述べになったのである。あれよあれよという暇もない。委員長もふくめれば総勢七人、先発全員安打のつるべ打ちであった。ダイナマイト打線の復活かとみまがう壮観であった。わけても出席者の眼を奪ったのは、県議会議員の先生おふたかたである。当方の知るかぎり、こうした会合におふたりで参加された場合には、どちらかおひとりが挨拶にお立ちになるのが通例である。その通例が破られ、県議おふたかたのおはなしを親しくお聞きすることができたのだから、県議フェチにとってはまさしく至福のひとときであっただろう。そんなフェチが存在しているとしての話であるが。

挨拶はさらにつづいた。ひたすらつづいた。えんえんとつづいた。牛のよだれのごとくつづいた。

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うちつづく挨拶のなかで語られているのは、たしかに名張のまちのことであった。だがそれは、現実の名張とは微妙にことなる、どこか別世界にある名張のことのようでもあった。その名張のまちでは、人と人とが支え合い、生活者が能動的主体的に地域の課題に取り組んで、行政はその側面的支援を手がけているという。名張の顔なるものがつくられつつあり、都市内分権なるものも進みつつあるという。そのまちにはこれからも予算がつぎこまれ、やなせ宿という公共施設を拠点に歴史と文化を軸とした素晴らしいまちづくりがスタートするのだという。

それはやはり、現実の名張ではない、もうひとつの名張のことではないのか。現実の名張市に住み、名張まちなかの現状を知り、名張まちなか再生プランの、とりわけやなせ宿の問題に直面している人間には、そうした話はしらじらしさや苦々しさをおぼえさせるものでしかないのではないか。そんなことを考えているうちに、つるべ打ちの来賓挨拶がようやく終わった。大会議室に漂っているどこか割り切れないような空気をかきわけて、来賓のみなさんは足並みそろえてご退席である。あとには、もぬけの殻となった来賓席が残された。

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来賓のみなさん、それぞれに公務ご繁多ということなのであろう。

「名張を本気で変える!!」田合たけしの活動日記:5番町2区の説明会・市長自らお願い

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さて、かくも贅沢な来賓挨拶の椀飯振舞は、いったい何を目的としていたのであろうか。おそらくは時間稼ぎであろう。挨拶の時間はできるだけ長く、議事の時間はできるだけ短く、という関係者の苦肉の策であったのだろう。もとよりこれは、なんの根拠もない憶測である。憶測というよりは邪推である。

だが、名張まちなか再生委員会発足以来の三年間、委員会がくりひろげるインチキやペテンをいやというほど見聞きしてきた身としては、こうした邪推に走るのも無理からぬ話なのであるとの弁明を記しておきたい。インチキやペテン、その場しのぎのごまかしや人を人とも思わぬまやかし、そういったものはすでに名張まちなか再生委員会の体質となり、骨肉と化しているとしか思えぬのである。

名張まちなか再生委員会はいまやもう、ほとんど石原産業なんだもんなあ、と思いあたり、いやいや、いくらなんでもそんなふうに決めつけてはいけない、もう少し他人にたいする信頼というものを回復しなければならない、邪推などはもってのほかの大禁物である、と思い返していたその総会の場で、あろうことかあるまいことか、名張まちなか再生委員会はまた新たなインチキの手口、驚くべきペテンの手並みを披露してくれたのであった。

あすにつづく。もう少し書きたいところだが、ゆうべのやけ酒がたたっているゆえここまでとする。
えーん、委員長になれなかったー、えーん、と泣きたい思いで名張まちなか再生委員会の総会から帰宅した。午後5時48分。役員改選にさいして立候補したものの委員長にはなれなかったことだけをお知らせして、聞きしにまさるぐだぐだぶりであった総会の報告はまたあすのこととする。さ、缶ビール一本あけてから小春と散歩して、それからやけ酒をしこたま浴びてやろうっと。みぎーをむいてーも、ひだーりーをみーてーも、ばーかーとーあほうの、からみーあーいー、ってか。
名張まちなか再生委員会総会の日である。ううらかに晴れた。

陽光うららかな日、美しく立派に散るぞ、そういって一番機にむかう友の胸に、おれはまだつぼみだった桜のひと枝を飾って送った、か。いーなー。鶴田はほんといーなー。

とはいうものの、見渡せば花も紅葉もなかりけり、さのよいよい。こういった場合、桜がないのでは日本人としてどうにもかっこうがつかないような気もするのだが、いたしかたあるまい。「傷だらけの人生」でも歌いながら、ちょっくら爆弾を落としにいってくるか。なにかーらーなにまーで、まーっくーらーやみよー、すじーのーとおらーぬ、ことばーかーりー、っと。

本物はこちら。


なーんかすごいセンチメンタル。

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