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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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1月25日、名張市役所三階三〇三・三〇四会議室、名張まちなか再生委員会臨時総会。

・臨時総会に出席すべき人の数………………53人
・出席した人の数………………………………19人
・表決状を提出して欠席した人の数…………13人
・表決委任状を提出して欠席した人の数……12人

議案第一号「名張まちなか再生委員会規約改正(案)について」。これはひどいものであった。あんまりひどいからいってやったいってやった。文句をつけてやった。

規約改正案に、こういうパートがある。規約の中核と呼ぶべき条項である。

   
(目的)
第2条 この委員会は、「名張まちなか再生プラン」を指針として取り組む、市民・事業者・行政などの多様な主体協働の各事業を継続的かつ円滑に運営するための総合的執行管理に対し、意見具申又は答申を行い、支援することをもって名張地区既成市街地の再生を図ることを目的とする。なお、「名張まちなか再生プラン」とは、名張市が、名張市総合計画に位置づけられた「まちの顔づくりプラン」の実現に向け、平成17年3月に市民・事業者・行政の共通共有の計画として、策定したものである。

名張まちなか再生プランを指針とする、と書いてある。いったいなんのつもりか。あのプランがとんでもないしろものであったということは、名張まちなか再生委員会、骨身にしみて実感しているところではないのか。細川邸を歴史資料館にいたしましょう、などと気のふれたようなことを記してあったあのプランが、指針になんかなるわけはない。それはまぎれもない事実ではないか。平成17・2005年6月の発足以来、ほかならぬ委員会のあゆみが歴然とよく示しているところではないのか。だというのに、この期におよんでいまさらなーにが、名張まちなか再生プランを指針として、か。

といったような問題は、もちろんある。ないわけがない。おおありである。しかし、臨時総会の席には、それ以前の大問題があった。だからいってやった。文句をつけてやった。名張まちなか再生プランが指針になるのか、という問題はもちろんあるが、指針となるはずの名張まちなか再生プランが臨時総会に提示されていないのはどういうことか。あまりにも不可解である。規約案には、この委員会はあのプランを金科玉条として拳々服膺いたします、と書かれている。ならば、指針であり金科玉条であるところの名張まちなか再生プラン、委員全員に全文を提示することが必要であろう。不可欠であろう。

むろん、委員全員がプランを残りなく暗誦している、というのであれば問題はない。だが、そんなやつはおらんであろう。逆に、プランなんかまったく知らない、というやつがいる可能性は捨てきれない。しかしまあ、おおかたの委員は、プランに眼を通したことはあるものの、内容はほとんど忘れてしまっている、といったところではないのか。かりにそうだとすれば、規約改正案に「この委員会は、『名張まちなか再生プラン』を指針として取り組む」うんぬんとある以上、その指針を確認し、参照することなしに規約改正案の審議など進められるわけがない。したがって、きょうのところは、臨時総会をこの時点で解散して他日を期すか、あるいは、名張まちなか再生プランの全文をコピーして出席者全員に配付するか、そのふたつしか道はないはずである、といってやった。

すると、さすがはええじゃないか総会、議長から、ええじゃないか、との発言があった。そんなことしなくても、このまま総会を進めればええじゃないか、とのことである。のみならず、当方の主張に賛同する委員の挙手を求める、などという流れになった。なにをする気か。そういう話ではまったくない。挙手なんか求めてどうする。あきれ返りつつ、事務局の判断はどうよ、とふってみると、なんといってもええじゃないか総会であるから、ええじゃないか、との見解が示された。このまま総会を進めればええじゃないか。なにをゆうとる。ええことなんか全然あるかい。こんな状態では、とても審議ができない、といっておるのである。どこがええのか。ええことなんか全然ないじゃないか。

名張まちなか再生プランを指針とすべきかどうか。それは規約改正における肝要の点のひとつである。組織の根幹にかかわる問題である。規約を改正するというのであれば、そうした問題を直視しなければならない。規約の改正は、いうまでもなく、組織が抱えている問題を是正するためになされるのである。すなわち、名張まちなか再生プランが指針となりうるのかどうか、それが検討されなければならない。だというのに、旧規約をまったく無批判に踏襲して、名張まちなか再生プランを指針とするなどとたわけたことをぬかしているのはどういうことか。要するに、指針とするとかなんとか適当なことをほざいてはおるけれど、実際のところ、この委員会はあんなプラン、意に介してなんかいないのである。これっぱかりも重きをおいていないのである。それがまるわかりなのである。どこがええのか。ええことなんか全然ないじゃないか。

げんに、ほかの委員からも、名張まちなか再生プランを指針とすることへの疑問が表明された。具体的にいえば、江戸川乱歩のことである。プランには乱歩のことが書かれていないのに、委員会には乱歩関連事業検討委員会という内部組織が存在している。プランが指針だというのであれば、この乱歩関連事業検討委員会は存立の根拠を失ってしまうのではないか、との疑念である。もっともなことだと思われたので、手をあげて意見を述べた。名案があります、とまえおきして、その問題を解決するためには、規約改正案に、この委員会は名張まちなか再生プランを指針として取り組む、とありますところを、この委員会は名張まちなか再生プランを指針としないで取り組む、というふうに変更すればいいのではないでしょうか、と提案したのであるが、いくらなんでもこれは過激にすぎたかもしれない。むろんあんなプラン、頭から全否定してやるしかないのだが、そうした強硬な主張が委員各位にすんなり受けいけられることはあるまい。だから、せめて、名張まちなか再生プランを指針としたりしなかったりして取り組む、といった柔軟な表現にしておけばよかったと反省したのであるが、いずれにせよ、この提案はまともに審議されることがなかった。こんなことでええのか。ええことなんかないじゃないか。

ええことないじゃないか、ええことなんかないじゃないか、とひとりで騒いだのが功を奏し、名張まちなか再生プランの全文、コピーして出席者全員に配付されることで決着をみた。とはいうものの、コピーが委員に手渡されたのは、総会が閉会したあとのことであった。みやげがわりに受けとっておいたのだが、結局のところ、第一号議案「名張まちなか再生委員会規約改正(案)について」の審議にさいしては、名張まちなか再生プランが確認されたり参照されたりすることはまったくなかった、ということなのである。ま、名張まちなか再生委員会の総会なんて、しょせんこういったものなのである。茶番なのである。もうどうだって、ええじゃないか。

念のために、名張まちなか再生プランへのリンクを掲げておく。リンク先のページに、プランのPDFファイルへのリンクがある。

名張市公式サイト:名張まちなか再生プラン

規約改正案の第二条については、もうひとつ、ええことないじゃないか、とツッコミを入れておいた。だいたいがこの文章、まともに意味がくめるものではないのである。なにがいいたいんだか意味不明。主体性や関係性というものが、ちっとも明確でないからである。もう少しわかりやすくしてもらえんものか、このままの文章ではとても承認承伏できかねる、と要請したところ、やはり、ええじゃないか、とのことであった。この第二条、むろん完全完璧なものとは思っていないのであるが、新規約では規約の改正についてもはっきり明文化されているのであるから、それにのっとって規約のさらなる改正を進めていただきたい、それでええじゃないか、きょうのところはええじゃないか、とのことであった。もうどうだって、ええじゃないか。

結局、第一号議案「名張まちなか再生委員会規約改正(案)について」には、表決状および表決委任状の提出者もふくめて四十人が賛成、しゃんしゃんしゃんと可決されるにいたった。ここに付言しておくならば、第一号議案の審議において、もっとも多く笑いを取ったのは当方であった。ぶっちぎりで受けまくった。黒いうわさにまみれた吉本興業の名にかけて、お笑いナンバーワンというこのポジションだけは、今後ともなんぴとにも譲らぬ所存である。
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