三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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6月1日、名張市役所一階大会議室、名張まちなか再生委員会総会、議案第一号「平成19年度事業報告について」。
この議案はスルーしておくつもりであった。議案「その他」で爆弾を投下してやるのである。去年の事業なんかどうだってかまわぬ。とはいえ、爆弾投下のウォーミングアップも必要かと考えて、事業報告のあと、先陣を切って質問を試みた。歩行者空間整備プロジェクトが手がけた「公共サインの製作及び設置」を俎上に載せた。年間二回の会合が開かれ、1080万1000円が投じられた事業である。つまり、これ。
この江戸川乱歩生誕地碑広場のものもふくめて、案内板四基が設置された。ほかに誘導標や立て看板もあって、合計すれば一千万円。歩行者空間整備プロジェクトがおこなった報告では、なかなか評判がよろしいとのことであった。手をあげ、議長から指名され、立ちあがって、乱歩生誕地碑広場の案内板を拝見したが、忌憚なくいえばじつにひどいしろものである、と指摘した。仔細に論じれば、こんなことになる。
4月21日:中学生諸君に詫びを入れる
4月23日:案内板デザイン講座初級篇
4月24日:案内板デザイン講座中級篇
4月25日:案内板デザイン講座上級篇
4月26日:案内板デザイン講座弩級篇
むろん仔細に論じるつもりはないから、ただ一点、「ふるさと発見記」の「要約」とあるところは、正しくは「引用」か「抜粋」となっているべきである、訂正は可能か、と尋ねた。歩行者空間整備プロジェクトのチーフから、検討する、との回答があった。よろしくお願いする、と述べて椅子にすわろうとした。と、答えてくださったチーフのかたが、いやー、あの人は乱歩の専門家ですからなあ、などとわけのわかんないことをおっしゃっている。だから、いやいや、乱歩は関係ありません、中学生でもまちがえないようなことをまちがっているというだけの話です、と着席しながら伝えた。委員席のごく一部から笑い声が聞こえた。むろん、失笑というやつである。
これにより、案内板の誤りを訂正すべきかどうか、検討がおこなわれることになった。むろんその検討の場には、当方もお呼びいただけるはずである。そうでなければ検討などできぬはずである。なにしろ当方、いまや名張まちなか再生委員会の委員なのである。外部の人間の話を聞く考えはない、なんてちゃらいことほざいてられねーんだぞこら名張まちなか再生委員会。覚悟しておくように。かくて6月1日、陽光うららかな日曜日、名張まちなか再生委員会の歩行者空間整備プロジェクトに死亡フラグが立ったのであった。
総会の模様は、翌日の毎日新聞で報じられた。会場に設けられた記者席には日刊各紙や地元情報紙などの記者が陣取り、総会終了までおつきあいくださったのであるが、なにしろ中身のない会合であったから、取材はしたものの記事にするだけの価値がなかった、といったような事情があったのかもしれない。とにかく、インターネット上で読めるのは毎日の記事だけである。
毎日新聞:名張まちなか再生委:乱歩「生誕地」を広場に整備へ 事業計画案など承認 /三重
引用。
まさしく、「批判が相次いだ」状態であった。
たとえば、生活拠点整備プロジェクトにかんしては、名張地区まちづくり推進協議会との癒着結託が槍玉にあげられた。事業報告には「学生サロン(よってだ〜こ4号店)の再活動化の促進」「よってだ〜こ7号店・8号店・9号店づくり」と記されているのだが、よってだ〜ことやらの運営を手がけているのは名張まちなか再生委員会ではなく、名張まちなか再生委員会の前委員長が会長を務めている名張地区まちづくり推進協議会なのである。
だから、生活拠点整備プロジェクトがよってだ〜この事業報告をおこなう必要なんかありゃせんのである。どうしても報告したいというのであれば、よってだ〜この運営に協力しました、みたいなことにしておくべきなのである。そうした批判が委員から提出され、生活拠点整備プロジェクトのチーフも素直にそれを認めていたのであるが、とにかくまあ癒着というか結託というか、もはや見境がつかなくなっているらしいのである。名張まちなか再生委員会と名張地区まちづくり推進協議会の境目はどこかということが、生活拠点整備プロジェクトにはわからなくなっているとおぼしいのである。
癒着結託という以外に、もうひとつ大きな問題がある。名張地区まちづくり推進協議会が進めている事業を自分たちのものとして報告したということは、あるいは報告しなければならなかったということは、この生活拠点整備プロジェクトが、自分たちの本来なすべき事業を、つまりは自分たちの存在理由を見失ってしまっているということなのである。それは重大な問題である。自分たちはなんのために存在しているのか、このプロジェクトにはそれが証明できなくなっている。それをみずから暴露してしまったのが、この日の事業報告だったのである。かくて6月1日、陽光うららかな日曜日、名張まちなか再生委員会の生活拠点整備プロジェクトにも死亡フラグが立ったのであった。
あすにつづく。あすは議案第二号「役員改選(案)について」の話題である。えーん、委員長になれなかったー、えーん、という話題である。
この議案はスルーしておくつもりであった。議案「その他」で爆弾を投下してやるのである。去年の事業なんかどうだってかまわぬ。とはいえ、爆弾投下のウォーミングアップも必要かと考えて、事業報告のあと、先陣を切って質問を試みた。歩行者空間整備プロジェクトが手がけた「公共サインの製作及び設置」を俎上に載せた。年間二回の会合が開かれ、1080万1000円が投じられた事業である。つまり、これ。
この江戸川乱歩生誕地碑広場のものもふくめて、案内板四基が設置された。ほかに誘導標や立て看板もあって、合計すれば一千万円。歩行者空間整備プロジェクトがおこなった報告では、なかなか評判がよろしいとのことであった。手をあげ、議長から指名され、立ちあがって、乱歩生誕地碑広場の案内板を拝見したが、忌憚なくいえばじつにひどいしろものである、と指摘した。仔細に論じれば、こんなことになる。
4月21日:中学生諸君に詫びを入れる
4月23日:案内板デザイン講座初級篇
4月24日:案内板デザイン講座中級篇
4月25日:案内板デザイン講座上級篇
4月26日:案内板デザイン講座弩級篇
むろん仔細に論じるつもりはないから、ただ一点、「ふるさと発見記」の「要約」とあるところは、正しくは「引用」か「抜粋」となっているべきである、訂正は可能か、と尋ねた。歩行者空間整備プロジェクトのチーフから、検討する、との回答があった。よろしくお願いする、と述べて椅子にすわろうとした。と、答えてくださったチーフのかたが、いやー、あの人は乱歩の専門家ですからなあ、などとわけのわかんないことをおっしゃっている。だから、いやいや、乱歩は関係ありません、中学生でもまちがえないようなことをまちがっているというだけの話です、と着席しながら伝えた。委員席のごく一部から笑い声が聞こえた。むろん、失笑というやつである。
これにより、案内板の誤りを訂正すべきかどうか、検討がおこなわれることになった。むろんその検討の場には、当方もお呼びいただけるはずである。そうでなければ検討などできぬはずである。なにしろ当方、いまや名張まちなか再生委員会の委員なのである。外部の人間の話を聞く考えはない、なんてちゃらいことほざいてられねーんだぞこら名張まちなか再生委員会。覚悟しておくように。かくて6月1日、陽光うららかな日曜日、名張まちなか再生委員会の歩行者空間整備プロジェクトに死亡フラグが立ったのであった。
総会の模様は、翌日の毎日新聞で報じられた。会場に設けられた記者席には日刊各紙や地元情報紙などの記者が陣取り、総会終了までおつきあいくださったのであるが、なにしろ中身のない会合であったから、取材はしたものの記事にするだけの価値がなかった、といったような事情があったのかもしれない。とにかく、インターネット上で読めるのは毎日の記事だけである。
毎日新聞:名張まちなか再生委:乱歩「生誕地」を広場に整備へ 事業計画案など承認 /三重
引用。
□委員ら約40人が出席し、昨年度の事業報告など3議案を議論。委員からは、「昨年の事業計画が履行されていない」「乱歩関連施設の計画変更の説明がなかった」などの批判が相次いだが、いずれも賛成多数で承認された。今年度は、旧町の城下川沿い道路整備事業や、インターネット上で乱歩の情報や資料を公開するライブラリー創設の検討を進めるとしている。
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まさしく、「批判が相次いだ」状態であった。
たとえば、生活拠点整備プロジェクトにかんしては、名張地区まちづくり推進協議会との癒着結託が槍玉にあげられた。事業報告には「学生サロン(よってだ〜こ4号店)の再活動化の促進」「よってだ〜こ7号店・8号店・9号店づくり」と記されているのだが、よってだ〜ことやらの運営を手がけているのは名張まちなか再生委員会ではなく、名張まちなか再生委員会の前委員長が会長を務めている名張地区まちづくり推進協議会なのである。
だから、生活拠点整備プロジェクトがよってだ〜この事業報告をおこなう必要なんかありゃせんのである。どうしても報告したいというのであれば、よってだ〜この運営に協力しました、みたいなことにしておくべきなのである。そうした批判が委員から提出され、生活拠点整備プロジェクトのチーフも素直にそれを認めていたのであるが、とにかくまあ癒着というか結託というか、もはや見境がつかなくなっているらしいのである。名張まちなか再生委員会と名張地区まちづくり推進協議会の境目はどこかということが、生活拠点整備プロジェクトにはわからなくなっているとおぼしいのである。
癒着結託という以外に、もうひとつ大きな問題がある。名張地区まちづくり推進協議会が進めている事業を自分たちのものとして報告したということは、あるいは報告しなければならなかったということは、この生活拠点整備プロジェクトが、自分たちの本来なすべき事業を、つまりは自分たちの存在理由を見失ってしまっているということなのである。それは重大な問題である。自分たちはなんのために存在しているのか、このプロジェクトにはそれが証明できなくなっている。それをみずから暴露してしまったのが、この日の事業報告だったのである。かくて6月1日、陽光うららかな日曜日、名張まちなか再生委員会の生活拠点整備プロジェクトにも死亡フラグが立ったのであった。
あすにつづく。あすは議案第二号「役員改選(案)について」の話題である。えーん、委員長になれなかったー、えーん、という話題である。
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全然リーズナブルではないという声が多いようで
●壱市民様
ご投稿ありがとうございます。
そろそろコメントをお寄せいただけるころではないかと、心待ちにいたしておりました。名張まちなか再生委員会の無茶苦茶ぶりは本物であると、総会に出席してみて実感された次第です。まちづくり委員会の事情はよく知らないのですが、おそらくは協働というやつとボランティアというやつ、このふたつがよろしくないのだと思われます。双方の理念は理解できないでもないのですが、その理念を看板にして何かしらの欲望を満たそうとしている人間がいかに多いことか。おそらくそんな連中は、結局のところ責任というものを引き受けようとはしないはずですから、無責任の牙城であるお役所とは、とりあえず気が合うということでしょう。いったん何か起きれば、協働においては責任の押しつけ合戦がはじまり、ボランティアと来た日には無償の奉仕なんですからと一目散にとんずらを決めこんでしまうはずなのですが。
公共サインの製作費は、案内板四基で八百万円、誘導標や立て看板をあわせて一千万円、ということになります。素人がみてもあまりリーズナブルな値段ではないのですが、細川邸の改修整備費もふくめ、名張市はちょっとぼられ過ぎなんじゃね? という声はよく聞かれます。素人のみならず、土木建築の専門家のあいだにも、そうした声があると伝えられます。ま、障害者への医療費助成を削減するまえに、もっとカットしなくちゃならないものがあるんじゃね? といったところでしょうか。歩行者空間整備プロジェクトのチーフのかたにかんしましては、どういったお人柄でいらっしゃるのかよく存じあげないのですが、ただまあ、「簡単な事をさも難しく語り、結局何もお解りになっていない」みたいな人は、そこらじゅうにふつうにごろごろ転がっていると思われますから、さていったいなんとお答えしていいものやら。
今後ともよろしくお願いいたします。
ご投稿ありがとうございます。
そろそろコメントをお寄せいただけるころではないかと、心待ちにいたしておりました。名張まちなか再生委員会の無茶苦茶ぶりは本物であると、総会に出席してみて実感された次第です。まちづくり委員会の事情はよく知らないのですが、おそらくは協働というやつとボランティアというやつ、このふたつがよろしくないのだと思われます。双方の理念は理解できないでもないのですが、その理念を看板にして何かしらの欲望を満たそうとしている人間がいかに多いことか。おそらくそんな連中は、結局のところ責任というものを引き受けようとはしないはずですから、無責任の牙城であるお役所とは、とりあえず気が合うということでしょう。いったん何か起きれば、協働においては責任の押しつけ合戦がはじまり、ボランティアと来た日には無償の奉仕なんですからと一目散にとんずらを決めこんでしまうはずなのですが。
公共サインの製作費は、案内板四基で八百万円、誘導標や立て看板をあわせて一千万円、ということになります。素人がみてもあまりリーズナブルな値段ではないのですが、細川邸の改修整備費もふくめ、名張市はちょっとぼられ過ぎなんじゃね? という声はよく聞かれます。素人のみならず、土木建築の専門家のあいだにも、そうした声があると伝えられます。ま、障害者への医療費助成を削減するまえに、もっとカットしなくちゃならないものがあるんじゃね? といったところでしょうか。歩行者空間整備プロジェクトのチーフのかたにかんしましては、どういったお人柄でいらっしゃるのかよく存じあげないのですが、ただまあ、「簡単な事をさも難しく語り、結局何もお解りになっていない」みたいな人は、そこらじゅうにふつうにごろごろ転がっていると思われますから、さていったいなんとお答えしていいものやら。
今後ともよろしくお願いいたします。