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三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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きのうにつづいて、5月8日金曜の話題。名張市役所四階にある市街地整備室へ行って、まちなか運営協議会に流れる税金のことを聞いてきた。今年は去年の四倍の額の税金が、やなせ宿の委託料として支払われることになっている。

昨年度、平成20・2008年度がこれ。

やなせ宿管理運営委託料  1,195,320円

昨年度のやなせ宿施設維持管理運営経費は、総額で二百七十七万円であった。電気代や水道代のたぐい、さらに警備や浄化槽管理などに必要な経費は市が負担することになっていて、管理運営の委託料としては百十九万円あまり、ということになる。浄化槽の管理といえば、先日引いた昨年6月定例会の一般質問で、橋本マサ子議員からこういう指摘がなされていた。

「例えばやなせ宿の問題にいたしましても、今公共下水道の整備を進めている、いずれはそこに向かって公共下水道の整備もされるにもかかわらず、合併浄化槽の整備に800万円も使ったという、そういうふうな二重投資が行われるというふうなことも私は無駄遣いの一つではないかというふうに思います」

この二重投資、なんか裏があるのか? まーた越後屋か? 相当あやしいんじゃね? といった細かいツッコミも可能ではあるが軽くスルーしてやることにして、この委託料でいったいなにを委託したのかというと、やなせ宿の鍵の開け閉め、掃除、受付などの業務であったという。

で、今年度、平成21・2009年度がこれ。

やなせ宿企画運営委託料  2,538,900円
やなせ宿管理運営委託料  2,294,250円
合計           4,833,150円

管理運営委託料が倍増している。これは、時給七百五十円で人件費を算出した数字が基準になっているらしい。まちなか運営協議会の総会資料には、非常勤事務員の賃金として「2,070,000円(750円/時間×9時間×306日)」が計上されている。つまり、去年の委託料の算定はかなりいいかげんなものであった、ということである。なんの基準もなしに決められたものであって、とにかく初年度に予算をつけておきさえすれば、それが揺るぎない前例となり、あとは倍々ゲームにすることも可能だから、といったことではまったくなかったと信じたいのだが、なにしろ名張市がやってることである。どうも信用できない。名張市なんて、信用できるわけがないではないか。

新年度に新設された企画運営委託料は、煎じつめれば常勤事務員の人件費だという。総会資料では「2,031,000円(160,000/月×12ヶ月、通勤手当36,000円、時間外75,000円)」として新年度予算に組みこまれている。ちょっとややこしい話であるが、昨年度の委託は管理運営のみ、今年度は管理運営と企画運営を委託する、ということらしい。ちなみに、名張まちなか再生委員会の昨年度総会資料には、まちなか運営協議会が「[平成20年度]/施設管理、企画運営を受託し、名張市旧細川邸『やなせ宿』の管理運営を行う」と明記されていたから、企画のほうも受託していたのかと思っていたのだが、そうではなかったのかよまちなか運営協議会、といった細かいツッコミも可能ではあるが軽くスルーしてやることにして、要するにやなせ宿、今年は企画のための専従スタッフを雇いました、ということなのである。今年一年、どんな素晴らしい企画が展開されるのか、おおいに楽しみである、ということにしておく。

この企画運営委託料は、いわゆる緊急雇用対策の予算でまかなわれている。おそらく、名張市が打ち出している「ふるさと雇用再生特別基金事業」とやらに該当しているはずなのであるが、くわしいことはわからない。ともあれ、まちなか運営協議会がハローワークで一週間前後公募し、応募者が何人あったのかは不明だが、厳正な選考の末にひとりを採用した、ということになっている。しかし、そんなこと、まったく知らなかったなあ。知ってたら応募したのになあ。企画運営のための専従スタッフとなれば、それなりの知識や能力、あるいは人間的魅力、できれば人脈なんてものも要求されるはずで、ついでにいえばやなせ宿の公式サイトも名張まちなかの情報受発信基地としてもう少しなんとかしてほしいところであるから、自分でいうのもあれであるが、中先生なんかうってつけなのだがなあ、もしも採用してもらえてたら、企画運営スタッフとして市民が驚くほどの力を発揮できると思うのだがなあ、といった細かいツッコミも可能ではあるが軽くスルーしてやることにして、この事業、制度として三年間存続するとのことなのであるが、初年度はまちなか運営協議会が首尾よく二百五十万円をゲットできたにしても、二年目三年目がどうなるかはわからないという。しかしまあ、名張市のことである。なんとかしてやってくれることであろう。

それはもう、なんとかしてやってくれるはずである。なにしろ、なにがどうなっても、やなせ宿はずーっと開館していなければならんのである。運営内容なんて、もうどうだってかまわない。閉鎖ということになってはまずいのである。一億円かけたまちづくり交付金事業なのである。なんといわれようと、笑われたって、怒られたって、クローズすることだけは避けなければならんのである。しかも、このあたりが微妙なところなのであるけれど、指定管理者制度を導入してしまうのも、おそらくはまずいのである。競争原理が働かないところで、ずーっとずーっと、まちなか運営協議会に管理運営と企画運営を受託してもらわなければならんのである、ということではないかのな。どうもそんな気がする。うそだと思うのなら、市街地整備室へ行ってちょっと話を聞いてみなさい。それはもう面白いもので、公務員は全体の奉仕者でございますが、手前どもはまちなか運営協議会の奉仕者でございますので、あしからずご了承くださいますよう、あらあらかしこ、などと職員諸君の顔に書いてあるのである。ほんとに面白いものであるが、困ったことでもあるよなあ。

そんなことはまあいいとして、ここからがポイントである。専従スタッフを雇うために企画運営委託料なるものを新設するという話は、いったいどこから出てきたものなのかね、と尋ねた。まちなか運営協議会から提案があり、名張市がその必要性を認めた、とのことであった。ひらたくいえば、おねだりされましたので財政難なのになんとか予算をつけてみました、みたいなことなのであろうか。よッ、太っ腹。ていうか、大丈夫なのかほんとに。
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やなせ宿の公式サイトは結構笑わせてくれるようです
 ●空想様
 ご投稿ありがとうございます。
 とはいうものの、なにをごらんになられたのか、投稿のご主旨がもうひとつよくつかめなくて途方に暮れていたのですが、寝起きの頭でつらつらあれこれ考えて、ようやくこのことかと思い当たりました。

Yahoo!ニュース > 地域 > 東海 > ミニ水族館:川にはいろんな生き物がいるヨ やなせ宿にオープン--名張 /三重(毎日新聞) 3日(木)11時19分
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20100603-00000048-mailo-l24

 やなせ宿というのは、三重県名張市がなにも考えることなく一億円もの予算を投じて整備し、無駄に立派な公衆便所つきの名張地区第二公民館として運営されている施設なのですが、なにしろ名張市議会の一般質問で「やなせ宿の問題にいたしましても、今公共下水道の整備を進めている、いずれはそこに向かって公共下水道の整備もされるにもかかわらず、合併浄化槽の整備に800万円も使ったという、そういうふうな二重投資が行われるというふうなことも私は無駄遣いの一つではないかというふうに思います」との疑惑が呈されているようなあんばいで、市民のあいだには、この二重投資の背景には名張市名物の癒着結託構造が存在しているのではあるまいか、どうよどうよ、いったいどうよそこのおとっつぁん、みたいなこともささやかれておりますからどうにも困ったものです。
 したがいまして、「見ましたよ☆」とのコメントは、このブログではなくてやなせ宿の公式サイトにお寄せいただければ、やなせ宿の関係各位もさぞや大喜びするであろうなとは思われるのですが、残念ながらやなせ宿のサイトにはインターネットを利用して連絡することができず、とか思いながらいまアクセスしてみましたところ、あーりゃりゃッ、トップページの右上に「お問合わせ」としてメールアドレスが掲げられているではありませんか。

名張市旧細川邸やなせ宿
http://www.yanase-shuku.com/

 おっかしいなあ。5月6日にアクセスしたときには、こんなことにはなってなかったはずなんだけどなあ。

2010年05月06日:乱歩のことを考える(な)
http://nabarimachinaka.blog.shinobi.jp/Entry/921/

 このエントリにありますとおり、「ひさしぶりでアクセスしてみたところ、旧細川邸やなせ宿の公式サイトには、インターネットを利用して連絡することができないらしい。おっかしいなあ。以前はあそこのブログ、コメント機能がオンだったはずなのに、いまみてみるとオフである。メールアドレスも公開されていたはずなのに、いまみてみると公開されてない。おれは以前、やなせ宿を運営しているまちなか運営協議会にメールを送信して、おまえらばかかこらどこまでばかかと思いきり叱り飛ばしてやったことがあるのだが、あのときはたしか、やなせ宿公式サイトでメールアドレスが公開されていたと記憶する。ま、そんなことがあったから、コメントもメールも受け付けません、みたいなことにしてしまったのかな。どうもご苦労なことである。しかし、そんなことでは、情報の積極的な受発信、みたいなことはとても不可能であろうな。旧細川邸やなせ宿の関係者は、そんなことにはさっぱり関心がないのであろうな」といった状態であったのですが、その後、このエントリを読んだやなせ宿の関係各位が心を入れ替え、せめてメールアドレスだけでも公開しとかないと、いかにも私物化してます、みたいな感じでやばくね? とか考えてメールアドレスの公開に踏み切ったものかと推測されます。ははは。おまえらばかかこらどこまでばかか。
 ともあれ、当地のような片田舎のご町内ネタに興味を示していただきましたこと、とてもうれしく思っております。いまや衰退一直線の名張のまちにも、機会があればぜひお立ち寄りください。
 今後ともよろしくお願いいたします。
中 相作 URL 2010/06/04(Fri)07:10:50 編集
Yahoo!ニュース
見ましたよ☆
空想 URL 2010/06/03(Thu)23:09:16 編集
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