三重県名張市のかつての中心地、旧名張町界隈とその周辺をめぐる雑多なアーカイブ。
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名張まちなか再生委員会からうんともすんともいってこないので、暇つぶしに名張市の外部評価をつっついてみる。
名張市公式サイト:平成19年度外部評価結果
外部評価の詳細は上のリンク先でお読みいただきたい。暇つぶしの素材となるのは下のリンク先。
名張市公式サイト:考査委員会事務事業評価報告書(pdf)
名張市公式サイト:市民意見一覧(pdf)
目についたところから俎上に載せるとして、トップバッターはこれである。
以上が考査委員会による評価。つづいては市民の評価。
名張市史の編纂が、というよりは、刊行がのびのびになっている、そのことへの批判である。ふたしかな記憶だけに頼って記すと、編纂はある程度進んでいて、原稿も集まっているにもかかわらず、出版のための予算がつかない、というのが現状かと思われる。
名張市の現状を象徴するような話である。名張市という自治体は、歴史に重きをおかない。歴史というものの意味を理解しようとしない。現在という一点に立って、未来を展望するためには、過去の歴史をよく知ることが不可欠であるというあたりまえの理屈が、名張市にはどうもよくわかっていないようである。
それを端的に物語るのが、名張まちなか再生プランである。プランを策定するにあたって、歴史認識にも歴史意識にもまるで無縁な名張市は何をやったか。おなじように歴史意識や歴史意識のかけらもない連中を集めて委員会をつくり、なにしろ歴史を知らない連中なんだから驚いたもので、細川邸を歴史資料館にしましょうなどとインチキなプランを平気で決めてしまう。まったく困ったものである。
細川邸の件は横におくとして、名張市史の話である。考査委員会の評価にはおかしな点があって、財源確保のために協賛金を集めろなどというのはけったいな指摘である。花火大会をやっているわけではない。名張市がちゃんと予算をつければそれですむことである。市民の意見によれば、この事業で昨年度638万円、今年度376万6000円の税金がつかわれたことになっていて、使途は想像もつかないが、とにかくどこかで無駄な出費を削れば、市史を編纂刊行する費用くらい捻出できるのではないか。要は、名張市が歴史に重きをおくかどうか、その一点の問題である。
それから、販売収入を得るためのマーケティング戦略などというのも、的をはずした指摘であろう。市史などというものは、そもそも売れない。売れないけれど必要だから、市民の税金で発行する、といったたぐいの出版物である。市民向けの簡略でわかりやすい歴史書なら売れもしようが、本格的な市史が飛ぶように売れるということはありえない。売るための努力はむろん必要だが、マーケティング戦略によって販売数がアップすることなど、あまり望めないものと推測される。
市民の意見にあるスピード感のなさ、進行状況の見えにくさは、じつは市史編纂にかぎった話ではない。名張まちなか再生プランがそうである。市民の目のとどかないところで、牛よりも遅いあゆみがほそぼそとつづけられているのである。しかもへたをすると、そのあゆみは前ではなく後方にむかっているような観もある。まったくやっておれんのである。
名張市公式サイト:平成19年度外部評価結果
外部評価の詳細は上のリンク先でお読みいただきたい。暇つぶしの素材となるのは下のリンク先。
名張市公式サイト:考査委員会事務事業評価報告書(pdf)
名張市公式サイト:市民意見一覧(pdf)
目についたところから俎上に載せるとして、トップバッターはこれである。
シートNO.
1003 事務事業名 市史編さん事業 総合評価 継続(事務改善) 主な意見 ・安易な期間延長はすべきではない。 ・財源確保のため、協賛金等の工夫が必要である。 ・販売収入を得るためのマーケティング戦略が必要である。 |
以上が考査委員会による評価。つづいては市民の評価。
シートNO.
1003 事務事業名 市史編さん事業 仕分け区分 継続(事務改善) 仕分け理由又は意見記入 伊賀市は、既に各種のすばらしい市史を発行完了している。名張市の編纂はあまりにもスピード感がなく、何がどのように進行しているか市民には実態が不明です。 苦しまぎれに、無駄な「名張市史だより」を年1回(咋年より、現在2号まで)発行し配布しているが、市HPでも公開している。年1回程度なら、広報「なばり」連載・紹介すれば済む内容である。ともかく、編纂のスピードアップして編纂事業を終了すべきで、進行状況不明のまま、H18年度:638万円、H19年度予算:376万6000円の使途を明確に公表すべきです。 |
名張市史の編纂が、というよりは、刊行がのびのびになっている、そのことへの批判である。ふたしかな記憶だけに頼って記すと、編纂はある程度進んでいて、原稿も集まっているにもかかわらず、出版のための予算がつかない、というのが現状かと思われる。
名張市の現状を象徴するような話である。名張市という自治体は、歴史に重きをおかない。歴史というものの意味を理解しようとしない。現在という一点に立って、未来を展望するためには、過去の歴史をよく知ることが不可欠であるというあたりまえの理屈が、名張市にはどうもよくわかっていないようである。
それを端的に物語るのが、名張まちなか再生プランである。プランを策定するにあたって、歴史認識にも歴史意識にもまるで無縁な名張市は何をやったか。おなじように歴史意識や歴史意識のかけらもない連中を集めて委員会をつくり、なにしろ歴史を知らない連中なんだから驚いたもので、細川邸を歴史資料館にしましょうなどとインチキなプランを平気で決めてしまう。まったく困ったものである。
細川邸の件は横におくとして、名張市史の話である。考査委員会の評価にはおかしな点があって、財源確保のために協賛金を集めろなどというのはけったいな指摘である。花火大会をやっているわけではない。名張市がちゃんと予算をつければそれですむことである。市民の意見によれば、この事業で昨年度638万円、今年度376万6000円の税金がつかわれたことになっていて、使途は想像もつかないが、とにかくどこかで無駄な出費を削れば、市史を編纂刊行する費用くらい捻出できるのではないか。要は、名張市が歴史に重きをおくかどうか、その一点の問題である。
それから、販売収入を得るためのマーケティング戦略などというのも、的をはずした指摘であろう。市史などというものは、そもそも売れない。売れないけれど必要だから、市民の税金で発行する、といったたぐいの出版物である。市民向けの簡略でわかりやすい歴史書なら売れもしようが、本格的な市史が飛ぶように売れるということはありえない。売るための努力はむろん必要だが、マーケティング戦略によって販売数がアップすることなど、あまり望めないものと推測される。
市民の意見にあるスピード感のなさ、進行状況の見えにくさは、じつは市史編纂にかぎった話ではない。名張まちなか再生プランがそうである。市民の目のとどかないところで、牛よりも遅いあゆみがほそぼそとつづけられているのである。しかもへたをすると、そのあゆみは前ではなく後方にむかっているような観もある。まったくやっておれんのである。
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